「伊吹ッ…!」
事故によって集まってきた人を避けて現場に入る。
周りを見渡すと壊れたベースと仰向けに倒れてる人がいた。
「伊吹!」走って駆け寄る。
脈はある。呼吸もしている。意識がなさそうだ。「今救急車を呼ぶ!」
僕は急いで119に電話した。救急車が到着した頃にパトカーなどが到着した。
早急にドライバーは逮捕され、伊吹は救急車で運ばれた。
病院の待合室で僕はひたすら伊吹が生きてるかが心配だった。
先生から聞いた話だといま、伊吹は意識があって喋れる状態らしい。
また、高級車がぶつかった所にベースが盾となって、伊吹のことを守ったと言っていた。
僕は「よかった…」と安心した。
後々ニュースで見たが、犯人は飲酒運転をしていたと報道された。
次の日、僕は会社を定時退社をして、伊吹のいる病院に向かった。
「先輩!」伊吹は元気そうだった。けがこそは痛々しいもののいつもの伊吹だった。
僕「体のほうは大丈夫か?」
伊「左腕の骨が折れたのと、あばらが1,2本と擦り傷かな」
僕「ベースを丁度持ってたから腕とあばらだけで済んだって先生が言ってたぞ」
伊「そうなんだ…」
僕「まぁ…生きててくれただでけで嬉しいよ」
僕は少し照れながら言った。
伊吹はそれに応えるように「命あってのバンドですね!」といった。
僕は「あぁ!」と言い帰路についた。
ー数週間後ー
伊吹が退院した。僕はそのお祝いにベースを買って「退院おめでとう!」と言い渡した。
伊吹は最初戸惑いながらも嬉しそうに「ありがとうございます!」と大きな声で言った。
それからというもの、僕と伊吹は残りの有給を使い切ってひたすらに曲の作成や、練習に励んだ。
そして、伊吹が退院して初めてのライブ。セミの鳴き声が聞こえる真夏の中、僕達は今自分の出せる全力を尽くした。途中持ってるエレキの弦が切れたりすることがあったが、そんな中僕らはやり切った。
ライブの終了後、僕と伊吹は少し頭を冷やしに海辺を散歩していた。そこで僕は伊吹に問いた。「なんか…ドラム居ないとなんか寂しくね?」すると伊吹はきょとんとした顔でこちらを見る。僕はそれに続いて「なんか…こう…
バァーン!ってダーン!ってほしいじゃん?」と言った。
伊吹は「先輩の言いたいことはわかるんですけど…説明がっw…」
「なんか悪いか!」と思わず返した。
そんなような会話が続き、そろそろ解散というときに伊吹がこう言った「まぁ…やっぱりバンドやっていく上でドラムは必要ですからね。探してみましょうか」と言った。
僕は「あぁ!」と返してこの日は解散した。
≪続く≫
読みたかったら気長に待っといて下さい!