リンは、分身体が土地の強化を進める中で、
そんな時だった。
「リン!今日こそ修行だー!!」
リンの思考を一気に吹き飛ばすような声が響き、
「ミリム、ちょっと待ってね。ラミリスさんにも見てもらいたいから、念話を送ってくるわ」
リンはラミリスにすぐに念話を送り、修行の見守りを頼んだ。ラミリスは快諾し、すぐに
その間、ミリムと向かい合ったリンは、新しいスキルを試すために少し頼みごとをすることにした。
「ミリム、お願いがあるんだけど……私が新しいスキルを発動したら、それを壊すつもりで攻撃してくれる?」
ミリムは瞬きをし、少し考えた後、満面の笑みを浮かべて元気よく答えた。
「任せるのだ!全力でやるから覚悟しておけ!」
その力強い言葉に、リンは一瞬不安がよぎった。ミリムの「全力」がどれほどのものか、過去の修行で身に染みて知っている。しかし、今は
しばらくして、ラミリスが
「リン!ミリム!待たせたわね!」
いつもの元気な声に、リンは心強さを感じた。ラミリス、ミリム、リンの三人はそのまま異空間に移動し、修行を始めることにした。
リンは
「ミリム、お願い!」
リンの声を合図に、ミリムの魔素が一気に膨れ上がった。次の瞬間、猛烈な魔素の塊がリンに向かって飛んできた。続けざまにミリムの拳や蹴りが結界に激突する。リンは目を閉じることなく、全身に集中してスキルを維持し続けた。全身を通じて結界が圧力を受けるが、破れる気配はない。
「むう……なかなかやるのだ!」
ミリムは一旦攻撃をやめ、少し悔しそうに、しかし楽しそうに笑った。その笑顔は無邪気でありながら、次の一手を考える策略家のようでもあった。
「リン、ワタシのとっておきを食らってみるか?」
ミリムの言葉に、リンは一瞬迷ったが、これも修行の一環だと思い、頷いた。
「お願い、ミリム……!」
ミリムはニヤリと笑い、全身から放たれる魔素が一気に変化した。彼女の身体が変化し、背には翼が生えている。その威圧感はこれまでとは比べ物にならなかった。
(これ、まずいかも……)
リンはそう思ったが、これを耐え切れたなら大きな自信になるだろうと自らを鼓舞し、
ミリムの魔素がさらに膨れ上がり、凝縮され、やがて解放された。
「——
放たれた一撃は、異空間を一瞬で歪め、全てを消し去るほどの威力を持っていた。リンは全身に震えを感じながらも、
ミリムの「
ミリムはしばらく呆然とした後、驚きの声をあげた。
「えええええっ!?すごいぞリン!!どうやって……!」
ラミリスも、ミリムの技を耐えきったリンに戦慄し、言葉を失っていた。
リンは全身に疲労を感じつつも、嬉しさと驚きが入り混じる感覚を抱いていた。まさかミリムの技に耐えられるとは。これで彼女のスキルが本物であると証明された。
三人はしばらく無言でその場に立ち尽くし、互いの健闘を称えるような沈黙の中、リンは心の中で密かに大きな達成感を抱いていた。
「うぅ〜、悔しいのだー!!」
ミリムは悔しがりながらリンに飛びついた。自分の「とっておき」が完全に無効化されるとは、さすがの彼女も予想外だったようで、じゃれつくようにリンに体をぶつけてくる。リンはそんなミリムを苦笑しながら受け止めた。
「やっぱり、リンはすごいのだ!ワタシの技を全部防ぐなんて、ギィだってあそこまでの防御はしないのに!」
ミリムの瞳が輝いている。彼女は本当に楽しそうに、リンの肩を揺らしながら笑顔を見せた。ミリムに褒められたことで、リンは少し顔を赤らめた。まさか、ここまで評価されるとは思っていなかった。
「そ、そんな……ミリムが手加減してくれたから……」
リンは謙遜するが、ミリムは首を振りながら真剣な顔で答える。
「手加減なんかしてないのだ!全力でやったのに!リン、本当にすごいのだ!ワタシ、次の修行が楽しみなのだ!」
ミリムは無邪気にリンにじゃれつきながら、次の修行のことを考え始めていた。リンは
その様子を、ラミリスはじっと見つめていた。彼女もまた、リンの
「……リン、アンタ本当にやったわね……あのミリムの技を無効化できるなんて……本当に信じられないわ」
ラミリスは呆然とした表情でリンを見つめた後、急に笑顔を浮かべて大きく拍手をした。
「本当にすごいわよ!これならどんな相手だって守りきれるんじゃないかしら!」
リンは、ラミリスの言葉に少し気恥ずかしそうに笑いながら答えた。
「ありがとう、ラミリスさん。でも、私だってまだまだこれからだから……」
彼女は謙虚に返事をしたが、内心では違った感情が渦巻いていた。
(……これ、エクストラスキルでいいんだよね?)
リンは心の中でつぶやく。
(もし、これがただのエクストラスキルじゃないとしたら……)
リンは自分の胸の内でその考えを押し殺そうとしたが、疑念は消えない。もしかしたら、彼女の力はさらに進化しつつあるのかもしれない。しかし、それがどのような意味を持つのか、まだ彼女には見当がつかなかった。
そんな考えを抱えながらも、リンはミリムとラミリスの前で表情を崩さずにいた。とにかく、今はこのスキルを使いこなすことが重要だ。次の戦い、天魔大戦に備えるためにも、もっと自分の力を磨かなければならない。それだけは、確実にわかっていた。
ミリムが再び嬉しそうにじゃれつく中、ラミリスはそんなリンの心中を察したのか、静かにリンの肩を叩いた。
「まあ、何か不安があるなら、私たちがいるわよ。アンタ、これからも成長し続けるんだから、焦らなくていいの」
ラミリスのその言葉に、リンは少しだけ肩の力を抜くことができた。
「……ありがとう、ラミリスさん。そうだよね、焦らないでいこう」
心の中で、疑念はまだ消えなかったが、リンは今はその成長を受け入れるしかないと決意した。そして、いつかその真実が明らかになる時を静かに待つことにした。
リンの魔素をほとんど使用して発動する
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20241116:魔素と魔力を書き分けるために修正。