シータとジープとの戦闘の末、崖下に落ちてしまったソウマ。
「ソウマ君!」
「自分たちの心配をしたらどうですか?」
「っ!」
ましろがそう叫ぶ中、黒ソラはそう言う。
エージェントが、トドメを刺そうとしていたのだ。
「やべぇ!これ以上はまずい!」
「そうだな」
それを見ていた辛一が駆け出すと、スイクスも駆け出し、辛一はヴァレンバスターのクラッキジャッキを操作する。
操作すると、ヴァレンバスターを地面に向ける。
「おりゃああ!!」
『チョコドン!』
その音声が鳴ると、チョコのエネルギー弾を放ち、周囲に土煙を出す。
黒ソラ達が顔を覆い、土煙が晴れると、ソラ達の姿はなかった。
「逃げられましたか。まあ良いです。目的は果たしましたしね」
それを見た黒ソラがそう言う中、シータとジープは、黒ソラの近くにいたエージェントに話しかける。
「「絶対に探し出せ!!」」
シータとジープがそう指示すると、エージェントはソウマの捜索に入る。
シータとジープは黒ソラにも話しかける。
「お前も探すのを手伝え」
「その前に、約束の闇菓子を渡してもらわないと!」
「ちっ!」
シータがそう言うと、黒ソラは闇菓子を要求して、ジープが渡す。
そうして、黒ソラも捜索していく。
一方、なんとか離脱できた辛一達は。
「助かりました……………」
「ありがとう…………」
「気にすんなって。お前も、ありがとうな」
「別に。目の前で死なれると、後味が悪いと思っただけだ」
ツバサとあげはがそう言うと、辛一はスイクスに話しかける。
それを聞いたスイクスは、そう答える。
「…………アンタも、俺やソウマみたいに改造されて、その力を手に入れたのか?」
「…………まぁな」
辛一は、仮面ライダーに変身していたスイクスに対して、そんな風に聞くと、スイクスはそう答える。
すると、ましろが口を開く。
「ソウマ君…………!早くソウマ君を見つけないと!」
「ましろさん!無理をしないで下さい!」
「でも!」
「ましろ……………」
「崖から落ちてしまいましたが、大丈夫でしょうか…………?」
「大丈夫だと良いんだけど…………」
ましろはすぐにソウマを見つけようとするが、ソラに止められる。
エルちゃんがそう呟く中、ツバサとあげははそう話す。
すると。
「いや、ソウマは俺に任せろ。お前達は先に戻っててくれ」
「でも!」
「そんなボロボロの状態で、無理すんなって。心配すんな。俺に任せろ」
「…………お願いします」
「ましろん、行こう」
辛一はそう言う。
ましろがそう言うが、ソラ達も負傷しており、探し出せる状況ではなかった。
ソラ達の事はスイクスに任せて、辛一はソウマの捜索を行う。
その頃、ブンブンでは。
「……………遅い。なんで連絡一個もないの!?約束したんだから、一言くらい…………!」
陽香はブンブンで、ソウマの帰りを待っていた。
そんな風に文句を垂れていたが、ある可能性が過った。
「ん?もしかして……………何かあった!?」
陽香は、ソウマが何かトラブルに巻き込まれてしまったのではと思い、連絡する。
その頃、ソウマから少し離れた場所で、ガヴフォンが着信音を鳴らしていた。
それに気づいたソウマは。
「うっ…………!ううっ…………!」
ソウマは、何とか起き上がり、岩を支えにしつつ、落ちているガヴフォンを拾い上げる。
岩にもたれかかり、ガヴフォンを見ると、陽香からの着信履歴が載っていた。
最初は30〜40分間隔だったのが、次第に10〜20分間隔になっていたのだ。
「陽香さん……………」
ソウマがそう呟く中、移動しようとするが、ダメージにより、動けなかった。
すると、何かの音が聞こえてくる。
誰かが近づいていたのだ。
ソウマがその音がした方を向くと、そこから辛一が出てきた。
「…………ソウマ!」
「辛一…………」
辛一がソウマに気がつくと、すぐに駆け寄る。
「よかった、無事で!……………いや、無事じゃねぇな。大丈夫か?すぐに病院…………って、お前も病院はダメか」
「何か…………食べられるものある…………?」
「えっ…………?買ってこねぇと…………あっ」
辛一はそう言う。
あからさまに無事じゃない状態を見たり、病院には行けないというのを思い出し、そんな風に言う。
実際、ソウマはこの世界に戸籍が無く、保険が効かないからだ。
ソウマがそう聞くと、それを聞いた辛一は、ある事を思い出した。
それは、ロジョーの捜索の際に、お姉さんからラムネを貰っていたのだ。
「取り敢えず、ラムネでいいか?」
辛一がラムネを取り出しながらそう聞くと、ソウマは頷く。
「ほら、食え」
辛一はラムネの袋を開けながらソウマに渡すと、ソウマはラムネを流し込むように食べる。
「…………ありがとう」
「おう」
ソウマは礼を言いながら、辛一にラムネを返却すると、辛一はそれをコートのポケットにしまう。
すると、ソウマは起きあがろうとしていた。
「おい、平気か?」
「……………歩けるくらいには…………」
「……………おい!」
辛一がそう聞くと、ソウマはそう答えながら歩こうとする。
だが、すぐに倒れてしまい、辛一は駆け寄る。
「もうちょい休んどけって!」
「ここにいたら……………すぐに見つかる。あと、襲われる前に…………絶対、帰んなきゃ…………!ハァ………ハァ………ハァ………!陽香さんと…………約束があるんだ!!」
辛一は休むように言うが、ソウマはそう叫ぶ。
エージェントに見つかる前に移動する事、陽香との約束を果たすために、無理をしてでも移動しようとしていたのだ。
「…………分かったよ!ほら」
それを見た辛一は、ソウマに肩を貸して、共に移動していく。
ソウマが居たところには、バブルラムネゴチゾウが数体居た。
その頃、虹ヶ丘邸では。
「皆、大丈夫?」
「ありがとうございます。ヨヨさん」
「助かった…………」
「お手当て、させていただきます」
何とか、虹ヶ丘邸に戻って来れたソラ達は、ヨヨさんやクリスによって、手当てを受けていた。
ソラ達がやられたと聞いて、青の護衛隊の仲間であるシャララ隊長、副隊長のアリリ、ベリィベリーも来ていた。
ちなみに、スイクスに関しては、ソラから事情は聞いていた。
「まさか、ソラ達がやられるとはな…………」
「恐らく、シータとジープの2人は、本気でソウマを潰しに来たんだろう。ミックスパレットを奪ったのは、ソウマの回復をさせないつもりだ」
「……………厄介なことになったな」
シャララ隊長がそう呟くと、スイクスはそう言う。
ミックスパレットを奪ったのは、それが理由なのだと。
それを聞いたアリリはそう呟く。
「すいません、お手数をおかけして…………」
「いや、お前達が無事なら、それで大丈夫だ」
「しかし、黒ソラは何故、ミックスパレットを使えたのだ?」
「恐らく、黒ソラが変身するダークスカイは、プリキュアの力を宿している可能性があります。その為、ミックスパレットを使えたのではないかと」
ソラがそう謝ると、ベリィベリーはそう答える。
シャララ隊長がそう言うと、ヨヨさんはそう答える。
闇に染まっているとはいえ、元々はプリキュアの力である為、使えているのではないかと。
「…………とにかく、ミックスパレットは必ず取り戻します。これ以上、好き勝手はさせません!」
「そうだな。だが、まずは体を休めろ。休んで体力を回復させるんだ」
「そうですね」
ソラがそう言うと、シャララ隊長はそう言い、ましろも頷いた。
翌朝、ブンブンでは。
「……………朝じゃん!?」
目を覚ました陽香がそう言うと、スマホを確認する。
そこには、ソウマからメッセージが来ており、『ごめん、絶対帰る』とだけ来ていた。
「『ごめん、絶対帰る』………!?まだ帰ってきてないじゃん………!どうしたんだろ…………?」
ソウマからメッセージが来たものの、帰ってきてない事に気づいたのだ。
すると、扉が開き、ソウマと辛一がやってくる。
「ウマソー!?」
「ごめんね、陽香さん。たくさん待たせて…………」
「それより、どうしたん!?何かあったん!?」
陽香は、ソウマが帰ってきたものの、ボロボロの姿になっていた事に驚いた。
辛一が口を開く。
「ああ…………いやいや!ほら、あの…………散歩してたら、喧嘩に巻き込まれたって…………」
「喧嘩!?ちょっ………警察行く!?それより病院行った?」
「そういうのじゃなくて…………」
辛一がそう言うと、陽香はそう反応する。
グラニュートと戦って、負傷したとは言えず、陽香はそんな反応をした。
すると。
「それより…………見て、陽香さん。上手に出来たんだ。ましろちゃんとソラちゃんも手伝ってくれて…………一緒に食べよ」
「今から!?」
「そんな事より…………!」
「俺…………またすぐ出なきゃ行けないかもしんないから…………早く一緒に食べたいんだ」
ソウマはそう言って、ケーキを冷蔵庫から取り出す。
それには、陽香と辛一は困惑するが、ソウマはそう言う。
それを聞いた陽香は。
「…………分かった。でも、ソラちゃんとましろちゃんも呼ぼう。2人にも食べてもらいたいんでしょ?」
「……………うん!」
陽香は、そう言う。
ソラとましろの2人も呼ぶ事になった。
その頃、シータとジープは。
「まだ見つかんねえだと!?」
「…………逃げられたわね」
シータがそう叫ぶと、ジープはそう呟く。
すると、シータは苛立ち気味にエージェントの内の一体を撃つ。
「…………大丈夫。プリキュアのミックスパレットっていう奴を奪ったから、今すぐ誘い出せば、回復が間に合わないはず」
「おい!闇菓子はいくらでもくれてやる!お前も手伝え!」
「はい!」
ジープがそう言うと、シータは黒ソラにそう話しかける。
その頃、ブンブンにソラ達もやってきて、ケーキを食べる事に。
「うわぁ…………!美味しそう…………!っていうか、あげは達もボロボロだけど、何かあったの?」
「ちょっと…………転んじゃっただけだから」
「シンチーさんは食べないの?」
「ああ…………俺、ちょっとやる事あるし」
「そっか…………じゃあ、いただきます!」
陽香はケーキを見ながらそう言う中、少しだけボロボロなソラ達を見て、そう言う。
治療に関しては、戦闘ができるくらいには回復していた。
あげはがそう答える中、エルちゃんは辛一にそう聞くと、辛一はそう答える。
ロジョーの人間態である可児を捜索していたのだ。
陽香はそう言うと、ソウマが作ったケーキを食べる。
「…………う〜ん!美味しい!」
「本当!?」
「確かに、美味しいね!」
「美味しい…………!」
「ええ。クリームもいい感じですし、スポンジもいい感じにしっとりしてますね!」
「美味しい…………!」
「やりましたね!」
「うん!」
「イェーイ!」
「良かった………」
陽香は一口食べるとそう言い、ソラ達も食べていく。
陽香とソウマがハイタッチをすると、陽香は再び食べる。
「う〜ん!ウマソー、天才!」
「…………いただきます」
陽香はソウマをそう褒めると、ケーキを食べていく。
ソウマもそう言うと、ケーキを食べる。
『美味しい…………!でも…………なんだろ?この感じ。今までと違う…………美味しいって感動だけじゃない…………何か…………温かい力が………俺の心と体に満ちてく…………!ケーキって凄い…………!作るって凄い…………!一緒に喜んでもらえるって…………凄い!』
ソウマはそんな風に感じていた。
陽香やソラ達が美味しそうにケーキを食べていくのを見て、嬉しく感じていた。
そんな中、ガヴがほのかに光っていた。
その頃、ソラシド市の駅の近郊。
人々が歩いていると、突然、テレビが大爆発した。
人々が逃げ惑う中、エージェントが居た。
エージェントが爆破したのだ。
辛一がSNSでロジョーの捜索をしている中、それが目に入り、ソウマのガヴフォンに送信する。
ソウマは、ガヴフォンを見る。
ソラシド市の駅の近郊で爆発事故が起こったと話題になっているSNSを見る中、ソウマはある文字に気がつく。
ソウマが驚いた事に、ソラ達も気がついた。
そんな中、ある文字が見えた。
それは、グラニュートの文字だった。
そこに書いてあったのは……………。
『赤ガヴ、ソラシド市の倉庫で待つ。来なければ…………ランボーグなどで被害は広がる』
そう書かれていたのだ。
つまり、シータとジープによる脅迫。
ソウマはすぐに立ち上がる。
「俺ちょっと行かなきゃ!」
「さっきの喧嘩!?やばいのに呼び出された!?」
「帰ったら、俺片付けるから。皿とか置いておいて」
「いや、皿とかどうでもいい!」
「まあまあ…………社長。俺たち、ついて行くから」
「心配しないで、陽香」
ソウマがそう言って上着を着ると、陽香はそう話しかける。
辛一とあげはがそう言うと、陽香は口を開く。
「じゃあ…………!うちも行く!相手の顔撮って、警察に突き出してやる!」
陽香はそう言うと、ヘルメットとバットを手に、ついて行こうとする。
すると、ソウマが陽香のバットを抑えながら、口を開く。
「ごめん、陽香さん。危ないから…………陽香さんはここに居て」
ソウマは陽香にそう言う。
ソウマの覚悟が決まったような表情を見て、陽香は口を開く。
「…………じゃあ、一個だけ。ちゃんと帰ってくる事!」
「…………約束する。行ってきます!」
陽香はそう言う。
それを聞いたソウマは、そう答えて、辛一達と共に出かけていき、陽香はそれを見ていた。
走って行く中、ソウマだけ、別の方向に向かって行く。
「おい!駅はこっちだろ!?」
「どうしたんですか!?」
「違うんだ!俺の行く場所は…………!」
「待って!ソウマ君!」
辛一とソラがそう聞くと、ソウマはそう言って、駆け出そうとする。
ましろが引き止めると、辛一は口を開く。
「お前…………さっきの爆発で何を読み取った?俺に見えてないもん…………何か見えたんだよな?あと…………昨日お前を襲ったバカ強いのと…………部下の忍者みたいな奴…………あいつら、他のグラニュートとは、なんか違うよな?見た目も…………奴らの感じも、お前の様子も…………」
「ソウマ…………」
辛一はそう聞く。
ソラ達は分かっていた。
ソウマを襲ったのは、ストマック社のシータとジープ。
つまり、ソウマの腹違いの姉と兄だと。
すると、ソウマは口を開く。
「母さんの…………仇なんだ…………!」
ソウマはそう言う。
それを聞いた辛一とソラ達は、驚愕の表情を浮かべる。
ソウマのその発言は、強ち間違いではなかった。
実際、みちるがヒトプレスにされ、闇菓子になり、グロッタによって握りつぶされた現場には、ストマック家が集結していたのだから。
そんな中、黒ソラは。
「…………さて!プリキュアを誘き出すとしますか!来なさい!アンダーグ・エナジー!」
黒ソラはそう叫ぶと、アンダーグ・エナジーを手に持っていたサッカーボール、戦車のラジコン、玩具のロボット、ミックスパレットに流し込む。
すると。
「「「「ランボーグ!!」」」」
サッカーボール、戦車のラジコン、玩具のロボット、ミックスパレットのランボーグが誕生してしまった。
ランボーグは、暴れ回って建物を破壊して行く。
その頃、ソウマ達の元には。
「…………おかえり!何か見つけたの!?」
まるマロゴチゾウがやってきていて、ソウマはそう聞くと、まるマロゴチゾウは何かを言う。
「昨日逃したグラニュートを見つけたって!辛一はそっち頼めないかな?」
「マジで……………!?ソラシド市の駅で、ランボーグが4体現れたって!」
「ヨヨさんからですか!?」
「黒ソラが動き出しましたね…………!」
ソウマはそう言うと、まるマロゴチゾウを辛一に渡す。
それと同時に、ミラーパッドでヨヨさんがランボーグの出現を確認して、連絡してきたのだ。
辛一は口を開く。
「……………分かった。その代わり、俺とも約束しろ。やられんじゃねぇぞ」
「うん。ありがとう」
辛一は、ソウマからまるマロゴチゾウを受け取りつつ、そう言って、拳を突き出す。
ソウマと辛一が拳を合わせると、辛一はロジョーがいる場所へと向かう。
ソウマは、ましろ達に話しかける。
「ましろちゃん達は、ランボーグの方に向かって」
「待って!私も行く!ソウマ君の助けになりたいの!」
「ランボーグを浄化出来るのは…………プリキュアだけだ。ランボーグから皆を守る事ができるのは…………ましろちゃん達だけなんだよ」
ソウマはそう言うと、ましろはソウマの助けになりたいと言う。
だが、ソウマはそう言う。
実際、ランボーグを浄化出来るのは、プリキュアとプリキュアのゴチゾウを使った形態のみだったからだ。
「ましろさん、行きましょう。ソウマさんを信じましょう」
「僕たちはプリキュアなんです。ランボーグを倒して、ミックスパレットを黒ソラから取り戻すべきなんです」
「行こう、ましろん」
「ましろ。行こう」
ソラ達はそう言う。
ソウマの覚悟を知ったからこそ、自分たちの果たすべき事を果たすのだと。
ましろは口を開く。
「…………それじゃあ、私とも約束して。絶対に、負けないで」
「うん」
ましろはそう言うと、ソウマは頷く。
そこから、ソラ達はソラシド市の駅の方に向かい、ソウマは倉庫の方へと向かう。
ソラ達がソラシド市の駅に着くと。
「「「「ランボーグ!」」」」
ランボーグが4体暴れていた。
「ランボーグ…………!」
「ミックスパレットのランボーグも居ますね」
「絶対に取り返すんだから!」
「行こう!」
「はい!ヒーローの出番です!!」
ましろ達はそう言うと、スカイミラージュを構える。
「「「「「スカイミラージュ!」」」」」
5人はスカイミラージュを取り出すと、スカイトーンを装填する。
「トーンコネクト!ひろがるチェンジ!スカイ!(プリズム!)(ウィング!)(バタフライ!)(マジェスティ!)」
5人はそう言うと、変身を開始し、宇宙空間のようなエフェクトに包まれるステージへと5人は降り立つ。
5人の髪が伸びて、靴が現れる。
「きらめきホップ!」
ソラのその言葉と共にステージ部分にHOPの文字が浮かび、5人の頭に装飾が付き、耳にも飾りがつく。
「さわやかステップ!」
続けて、その言葉と共にステージがSTEPに変わると、5人にそれぞれの服が現れて、ソックスも現れ、ツバサは腰マントが付く。
「はればれジャンプ!」
更に、その言葉と共にステージがJUMPに切り替わり、腕にグローブなどが付くと、ソラの左肩からマントが現れ、エルのスカートの後ろ側に星の意匠が付く。
ソラがウインクをすると、5人は名乗りをあげる。
「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!」
「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!」
「天高くひろがる勇気!キュアウィング!」
「アゲてひろがるワンダホー!キュアバタフライ!」
「降り立つ気高き神秘!キュアマジェスティ!」
「レディ…………!」
『ゴー!ひろがるスカイ!プリキュア!』
ソラ達はプリキュアに変身し、そう名乗り、ランボーグと応戦して行く。
それを遠くから見ていた黒ソラは。
「始まりましたね。おや?」
黒ソラがそう呟くと、近くにポッピングミ、キッキングミ、パンチングミの三体のゴチゾウが居た。
「ゴチゾウじゃないですか!こいつらを使って、新たにランボーグを…………!」
「ちょっと良いかな?」
黒ソラはその三体を取ると、ランボーグにしようとする。
すると、そこにある男が現れる。
「おや、あなたがここに来るなんて珍しいですね。ニエルブさん」
「それを僕に渡してくれないかな?もちろん、タダでとは言わないさ」
黒ソラがそう聞く。
ニエルブがソラシド市にやってきていたのだ。
ニエルブはゴチゾウを要求すると、闇菓子を黒ソラに渡す。
「分かりました!」
黒ソラはそう言うと、ゴチゾウ三体をニエルブに渡して、黒ソラは闇菓子を食べて行く。
一方、ニエルブはというと。
「ふふっ…………良いもの見つけた」
ニエルブはそう言うと、どこかへと向かう。
その頃、ソウマはというと。
「…………良かった。グラニュートの文字、まだ覚えてたのね」
「もう人間の文字しか読めないと思ってたぜ」
ソウマが入ってくると、ジープとシータはそう言う。
すると、ソウマが口を開く。
「俺を誘い出すために…………人間を傷つけるなんて…………!」
「「お前が逃げたからだろ!!」」
ソウマがそう言うと、シータとジープはそう叫ぶ。
「人間が傷つくのも…………!」
「お前が狙われるのも…………!」
「私たちが見限られたのも…………!!」
「離れ離れに引き裂かれるのも…………!!」
「「全部、全部!赤ガヴのせい!!」」
シータとジープは、共に帰る場所を奪われた原因を全て、ソウマに押し付けるようにそう叫んだ。
2人の脳裏には、ある光景が浮かんでいた。
それは、ソウマがシータとジープに花をプレゼントした時の誕生日だった。
『シータ、ジープ。誕生日おめでとう』
ランゴがそう言うと、ランゴのエージェント2体が、シータとジープに誕生日プレゼントを渡す。
『『ありがとう、兄さん、姉さん!』』
シータとジープがランゴ達にそう言う。
すると、ランゴが口を開く。
『さて…………仕事だ』
ランゴはそう言うと、ナイフなどを取るわけではなく、ミミックデバイザーにミミックキーを装填して、人間の状態になると、そのまま去っていく。
『えっ………?もうちょっと居てよ…………』
『今日はお父さんも居ないのに…………』
『だから付き合ってあげたじゃない』
『僕たち、仕事があるんだ』
シータとジープがそう言う中、グロッタとニエルブも人間態になると、そのまま去っていく。
せっかくの誕生日なのに、事務的に済まされてしまい、退席してしまった。
シータとジープは椅子に座る。
そして、ある光景を見た。
『これはね…………お母さんが一番…………好きなショートケーキ』
『ええっ?美味しそう!』
幼いソウマとみちるがそんな風に話しているのを見ていた。
その姿は、自分たちと正反対な光景だった。
良好な親子関係を築いていたソウマ達と、上辺だけの付き合いの兄と姉たち。
2人が廊下を歩いていると、父であるブーシュの姿が見えた。
『お父さん…………!』
『お父さん…………!』
『ええい!今、大事な話をしているんだ!邪魔をするな!デンテ、それで、ソウマを強化できるのか?』
シータとジープはブーシュに話しかけるが、ブーシュはそう叫んで、どこかへと行ってしまう。
それを見た2人は。
『…………ジープ。ジープはずっと一緒に居てね』
『…………シータだけは、一生離れないでね』
『『…………何があっても、私たち2人だけは、永遠に』』
2人はそう話すと、手を握る。
シータとジープは、確かな情愛を持っていたのだ。
そして現在、2人が手を握ると。
「俺たちにはもう…………!!」
「私たちしかいないのに…………!!」
「「お前はそれすらも奪う!!」」
シータとジープは、ソウマに向かってそう叫んだ。
2人の絆を引き裂こうとするソウマに怒りをぶつけていた。
それを聞いたソウマは、口を開く。
「俺が…………奪った?」
ソウマはそう呟くと、拳を握る。
確かに、シータとジープからしたら、ソウマは闇菓子の材料に過ぎなかった女性とブーシュによって生まれた子供。
2人の繋がりを引き裂こうとする不倶戴天の人物に見えていた。
だが、それは、グラニュート界で劣悪な環境に居たソウマにとっては、理不尽極まりないものだった。
「…………母さんの人生を奪って、たくさんの人間の命を奪い続けたのはお前達だろ!!」
「お前達と私たちが同列だって言うの!?」
「思い上がるな!!」
「「お前もプリキュアも人間も!全部この世から消してやる!!」」
ソウマは激昂しながらそう言う。
それを聞いたシータとジープはそう叫ぶ。
ソウマからしたら、人間達の幸せを奪い、闇菓子にして売り捌くストマック社は悪と言える。
だが、シータとジープ…………ストマック家からしたら、人間は闇菓子の材料に過ぎない。
シータとジープがそう叫ぶと、ミミックデバイザーが現れる。
ソウマは。
「シータ…………ジープ!ここで決着をつける!」
ソウマは、シータとジープを呼び捨てにする。
それは、ストマック家からの決別を意味していた。
シータとジープがミミックキーを取る中、ソウマはガヴにポッピングミゴチゾウを装填する。
『グミ!』
『
ソウマはガヴにポッピングミゴチゾウを装填すると、ガヴドルを回転させて、デリカッションを押す。
「変身」
シータとジープの目が光る中、ソウマもそう言って、目が光る。
そこから、3人は変身していく。
『ポッピングミ!ジューシー!』
シータとジープは本来の姿に、ソウマは仮面ライダーガヴ・ポッピングミフォームに変身する。
「「「ハァーッ…………!タアッ!!」」」
3人はそう叫ぶと、それぞれがぶつかり合う。
その頃、辛一はまるマロゴチゾウの案内のもと、可児の元に辿り着いた。
「あいつ…………!」
辛一はそう呟くと、可児の元に走っていく。
「愛して………愛して…………!?嫌だ、嫌だ、嫌だぁぁぁぁ!!」
「待ちやがれ、グラニュート!」
可児は、近づいてくる辛一の事に気がつくと、そう言うが、辛一は可児を押し倒す。
すると。
「なあ、見逃してくれ…………!見逃してくれ!俺はただの下っ端なんだ………!使われてるだけなんだ!」
「使われてる…………?誰に!?」
「ストマック社だよ…………!闇菓子作って売ってんのは奴らなんだ!」
「ストマック社…………?」
可児はそんな風に命乞いをする。
すると、可児の言葉に辛一がそう聞くと、辛一はストマック社の存在を知る。
辛一がストマック社という単語に気を取られていると。
「うぉぉぉぉ!!」
可児は辛一を突き飛ばすと、そのまま逃走する。
倒れた辛一が顔を起こすと、既に逃げられてしまった。
「……………あぁ!!そうだ…………ランボーグが出てるって言ってたな!」
辛一は悔しそうにするが、すぐにプリキュアの方へと援軍に向かう。
その頃、ソラ達は。
「ハァァァァァ!」
「てやぁぁぁ!」
「はっ!ふっ!」
「ハァァァァァ!ふっ!」
「ハァァァァァ!」
ランボーグと応戦していた。
だが…………若干、劣勢気味だった。
「ミックスパレットの力で強くなってますね…………!」
「早く倒したいのに…………!」
「しかも、例えダメージを与えても、すぐに回復されますね」
「厄介ね…………!」
「でも、絶対に倒す!」
そう。
ミックスパレットのランボーグによって、他のランボーグが強化されたり、回復されてしまっていたのだ。
すると。
「ごちそうさまでした!では、行きましょう!」
黒ソラは闇菓子を食べ終えて、立ち上がると。
「アンダーグチェンジ!ダークスカイ!」
黒ソラはそんな風に叫び、変身を開始する。
「無限に染まる暗黒の空!ダークスカイ!」
黒ソラはダークスカイに変身すると。
「ハァァァァァ!ダークスカイシャイン!!」
「黒ソラ!?」
「私のプリズムシャイン!?」
黒ソラはダークスカイシャインという技を発動する。
それを見たソラとましろはそう言う。
すると。
「「「「ランボーグ!!」」」」
「凶暴さが増した?」
「何をしたの!?」
「簡単な事ですよ。ダークスカイシャインによって、ランボーグは更に凶暴になりました!」
「プリズムシャインとは別物ってわけね………!」
4体のランボーグが、さらに凶暴性を増していた。
ツバサとエルちゃんがそう言うと、黒ソラはそう説明する。
本来、プリズムシャインは、浴びた相手を沈静化させる効果があったが、真逆の効果だったのだ。
それにより、ランボーグが強くなり、黒ソラが加勢した事により、一気に窮地に追い込まれた。
「「「「きゃああああ!?」」」」
「うわぁぁぁぁ!?」
ランボーグと黒ソラの攻撃によって、ソラ達は倒れてしまう。
「あははは!どうですか?これが絶対的な強さという物です!」
黒ソラは高笑いしながらそう言う。
すると。
「……………確かに、あなたは強いです」
「うん?」
「ですが………僕たちは1人で戦っているわけではありません!」
「そう…………私たちは5人で戦ってるの!」
「何を…………1人で戦えないだけじゃないですか!」
ソラがそんな風に言うと、ツバサとエルちゃんはそう言う。
黒ソラがそう叫ぶと、あげはが口を開く。
「だからこそ…………!だからこそ、私たち5人なら、絶対に負けない!」
「私たちは諦めない…………!絶対に街も…………人たちも…………ソウマ君も!絶対に助ける!!」
あげはがそう言うと、ましろはそう叫んだ。
すると、どこかから、銃弾が飛んできて、黒ソラの顔の横を通り過ぎる。
「あなたは…………!」
「待たせたな!」
黒ソラがそう言うと、ヴァレンに変身した辛一が駆けつける。
「シンチーさん!」
「グラニュートの方はどうしたんですか?」
「それはすまねぇ!逃げられちまった!だけど…………加勢するぜ!」
「助かるよ!」
「私たちは…………プリキュアです!絶対に諦めたりはしない!!」
「皆、行こう!」
エルちゃんとツバサがそう聞くと、辛一は謝りながらそう言う。
あげはが礼を言うと、ソラとましろはそう叫ぶ。
それぞれが、必殺技の体勢に入る。
「ヒーローガール…………!スカイパンチ!!ハァァァァァ!!」
「ヒーローガール!プリズムショット!」
「ひろがる!ウィングアタック!」
「ひろがる!バタフライプレス!」
「ひろがる!マジックアワーズエンド!」
「食らえぇぇぇぇぇっ!!」
『チョコドン!』
6人の必殺技がランボーグ達に向かい、それが当たると、ランボーグは怯む。
「くっ!それがどうしたと言うんですか!ランボーグ!」
「ランボーグ!」
黒ソラがそう叫ぶと、ミックスパレットのランボーグが、黒ソラと他のランボーグを強化する。
「まずは、あのミックスパレットのランボーグを倒さないと!」
「あのパレットの奴だな!借りるぞ、ソウマ!」
ツバサがそう叫ぶと、辛一はそう言い、ドーマルゴチゾウをヴァレンバスターに装填する。
『ドーナッツ!』
『
その音声が鳴ると、辛一はヴァレンバスターのクラックジャッキを操作する。
ゴチゾウが展開されると、辛一はヴァレンバスターを上に向けて、トリガーを引く。
すると、六つのドーナッツが現れる。
『ドーマル!もふもふ!』
その音声が鳴ると、六つのドーナッツが両腕、胸、顔に装着されて、チョコスプレーが降りかかる。
ヴァレン・ドーマルフォームに変身する。
「「ランボーグ!」」
「ぐぅぅぅぅ!オラァァ!!」
戦車のランボーグが砲弾、ロボットのランボーグがロケットパンチを放つと、辛一は両腕のドーマルグラブリングを巨大化させて、砲弾とロケットパンチをミックスパレットのランボーグやサッカーボールのランボーグにぶつける。
「行くよ!ハァァァァァ!」
「させません!」
「ランボーグ!」
ましろが光弾を、黒ソラはサッカーボールのランボーグを蹴り飛ばす。
それを見たソラとエルちゃんは。
「マジェスティ!」
「ええ!」
「「ハァァァァァ!」」
2人はそう話すと、サッカーボールのランボーグを黒ソラに向かって蹴り飛ばす。
黒ソラはサッカーボールのランボーグを避けると。
「行っちゃって!」
「オラァァァァァ!」
「っ!?」
あげはは蝶形のシールドを展開すると、辛一はそれを足場にして、黒ソラに奇襲をする。
黒ソラは辛一と応戦する。
辛一は、腰にマウントしたヴァレンバスターのクラックジャッキを操作すると、胸部のドーマルチェストリングと両腕のドーマルグラブリングが外れて、周囲を飛び交う。
「おらっ!ハァァァァァ!」
「くっ!ハァァァァァ!」
辛一は四つのドーナツを足場にして、黒ソラに攻撃を仕掛けていく。
黒ソラは、辛一の攻撃に翻弄されていた。
すると、ヴァレンバスターのクラックジャッキを再び操作する。
『ドーマル!』
「おりゃああ!」
辛一がそう叫ぶと、黒ソラにドーナツが向かい、拘束する。
「っ!?ハァァァァァ!」
だが、1秒しか持たず、拘束が破られてしまった。
「こんなの1秒も持ちませんよ!」
「分かってねぇな!その1秒が欲しかったんだよ!」
「え?…………っ!?」
黒ソラがそう叫ぶと、辛一はそう叫ぶ。
黒ソラが訝しむと、なんと、氷漬けになる。
その理由は…………。
「こんなもんか!?」
「フッ。やるね」
辛一はそう話しかける。
そこには、ボイクスに変身したスイクスの姿があった。
実は、スイクスは辛一に接触していたのだ。
『狩夜辛一。君には、黒ソラの動きを1秒だけでも止めて欲しい』
『あ?どういう事だよ?』
『1秒だけでも拘束すれば、彼女の意識は君に向く。その隙に、僕が凍らせる。そうすれば、勝てる』
そんな風なやり取りをしていたのだ。
辛一は、ソラに向かって叫ぶ。
「今だぁぁぁ!」
「はい!ヒーローガール…………!スカイパンチ!!ハァァァァァ!!」
辛一がそう叫ぶと、ミックスパレットのランボーグに向かって、ソラが必殺技を放つ。
それを真正面から受けたミックスパレットのランボーグは。
「スミキッタ〜…………」
そう言うと、ランボーグは浄化されて、ミックスパレットに戻った。
「よし!バタフライ!」
「OK!お帰り!二つの色を一つに!レッド!ホワイト!」
ソラはミックスパレットをあげはに投げ渡す。
それを受け取ったあげははそう言うと、ペンで赤と白のボタンをタッチする。
「元気の力!アゲてこ!」
あげはがそう叫ぶと、バフがプリキュア達にかかる。
「ありがとうございます!」
「これで…………ランボーグを浄化出来る!」
「一気に決めましょう!」
「そうだね!借りを返そう!」
「ええ!」
ソラ達は、一気に決めようとしていた。
ソラとましろは、必殺技用のスカイトーンWシャイニングをスカイミラージュにセットする。
「スカイブルー!」
「プリズムホワイト!」
それぞれのスカイミラージュに『BLUE』、『WHITE』と表示される。
2人が互いの手を握り、ミラージュを天に掲げると、青とピンクの光が放射され、頭上に円盤が出現する。
「「プリキュア!アップドラフト・シャイニング!!」」
ソラとましろがそう叫ぶと、円盤の中心から注がれた光がランボーグを包み、爆風が発生。
2人が滑り出すように離れる。
ツバサとあげはも動いた。
あげはは、スカイトーンWフライングがセットされたミックスパレットを取り出す。
「全ての色をひとつに!ミックスパレット!レッド!イエロー!ブルー!ホワイト!」
パレットの色のボタンを順に押していき、筆に全ての色のパワーが集約されていく。
筆先からは虹の帯が出ている。
「まぜまぜカラーチャージ!」
パレットのカラフルディスクを時計回りに回転させ、エネルギーをチャージする。
光をウイングが浴びると、巨大な火の鳥に変化する。
「プリキュア!タイタニック・レインボー!」
筆からのエネルギーを纏い、虹色に輝くツバサ。
そしてプニバード族のツバサの姿に変化すると。
「アタック!!」
そのままランボーグの頭上からヒップアタックをする。
そして、エルちゃんも決めに入る。
「ひろがる!マジックアワーズエンド!」
エルちゃんも必殺技を発動して、ランボーグに命中する。
プリキュア達の必殺技が決まったランボーグ達は。
「「「スミキッタ〜…………」」」
残りの三体のランボーグも浄化されて、周囲が修復されていく。
「やりましたね!」
「うん!」
「お疲れ様です」
「お疲れ!」
「よかった…………!」
ソラ達は勝利に喜んだ。
すると。
「ふざけないで下さい!!」
「うわっ!?」
「くっ………!?」
黒ソラはそう叫ぶと、氷を砕き、辛一とスイクスの2人に攻撃する。
「…………あなたと私たちは違います。私たちは5人で戦います。ヒーローとして、あなたには絶対負けません!」
「くっ…………!次はこうは行きません!」
ソラはそう宣言すると、黒ソラはそんな風に吐き捨てて、そのまま去っていく。
「ソウマ君の元にすぐに行こう!」
「おう!」
「はい!」
ましろがそう言うと、ソラ達はすぐにソウマが向かった方へと向かう。
それを見ていたスイクスは。
「…………これが、プリキュアの強さか」
そんな風に呟いていた。
その頃、ソウマとシータとジープは。
「ううっ!はぁぁ!」
「フッ!はっ!」
「ハアッ!」
3人は互角に戦っていた。
「なんで!?昨日、あんなに痛めつけたのに…………!」
「もう、こんなに回復してやがる!」
シータとジープは、昨日でかなりのダメージを与えたはずなのに、回復しているソウマに驚いていた。
「でも!」
「私たちの方が何倍も上!!」
とはいえ、連携をしていき、ソウマを圧倒していく。
ソウマは、回復した事には心当たりがあると感じていた。
『今、戦えているのはきっと…………ケーキのおかげだ…………!陽香さんとましろちゃんとソラちゃんと一緒に作って…………一緒に食べたケーキ…………!ストマック家に居た時は、元気なんて無くなる一方だったのに…………』
ソウマはそう感じていた。
陽香達と作ったケーキによって、回復していた事を。
だが、シータとジープの連携に押されていた。
それでも、ソウマは思っていた。
『陽香さんやましろちゃんには…………元気もらってばっかりだ…………』
陽香とましろの2人から、元気をもらっていたのだと。
シータとジープの攻撃で、装甲がどんどん剥がされていき、シータに蹴られる。
「ぐはっ!?」
「ハァァァァァ!ふっ!」
「ぐわぁぁぁぁ!?」
シータに蹴られて倒れていると、ジープが追撃のキックを行い、ソウマは吹き飛んで、倒れる。
すると、ソウマは口を開く。
「ここでやられて…………悲しみで返すわけにはいかない…………!!うっ!これからもっと…………笑顔で…………お返ししていくんだ!!」
ソウマはその決意のもと、立ち上がる。
陽香とましろには、悲しみではなく、笑顔で返していくと。
すると、ガヴが光ると、何かが出てきて、ポッピングミゴチゾウが昇天する。
「………っ!何………!?」
「新しい眷属か………?」
それを見たシータとジープがそう言うと、ソウマの目の前には、ショートケーキの様な形をしたゴチゾウがいた。
ソウマがそれを手に取ると。
「君は……………そうか!ケーキの力だ!」
ソウマはそう言うと、ケーキングゴチゾウをガヴに装填する。
『ケーキ!』
『
『ガヴ……ガヴ……』
ソウマはガヴにケーキングゴチゾウを装填すると、ガヴドルを回転させる。
デリカッションを押すと、ゴチゾウが展開される。
すると、アーマーが弾けると、ソウマにクリームがかかっていき、ホールケーキのような形状になると、それが8等分に分かれて、アーマーに変化して装着される。
最後に、周囲を飛び交っていたイチゴが、トッピングされる。
『ケーキング!アメイジング!」
変身が完了すると同時に、そんな音声が鳴る。
これが、仮面ライダーガヴ・ケーキングフォームだ。
手には、武器であるガヴホイッピアが装備されていた。
ソウマは歩き出す。
「力が…………湧いてくる!」
「ハアッ!」
「フッ!」
ソウマがそう言うと、ジープが駆け出して、シータが銃撃する。
だが。
「ううっ!?」
ソウマはシータの銃撃を躱して、接近していたジープをガヴホイッピアで攻撃する。
ジープが吹き飛ぶと。
「えっ!?」
「ハァァァァァ!」
「うわぁぁぁ!?」
シータが驚く中、ソウマはシータに接近して、ガヴホイッピアで攻撃する。
2人が倒れる中、ソウマはガヴホイッピアを構える。
「急に…………元気になりやがって!」
シータがそう叫ぶと、2人は大量のエージェントを召喚して、ソウマに向かわせる。
ソウマがエージェントと応戦する中、ガヴホイッピアの絞り袋のような部分のホイップッシュを押す。
『ホイップパーティー!」
その音声が鳴ると、ガヴホイッピアの先端のクリムノズルからホイップが発射されると、ソウマに攻撃しているエージェントの背後に、人が現れる。
あれは、ケーキングフォームが使役できるホイップ兵と呼ばれる眷属だ。
2体のホイップ兵がエージェントを抑えると。
「ハァァァァァ!」
「「うわっ!?」」
ソウマはガヴホイッピアを一閃して、その2体を撃破する。
ホイップ兵2体は、棍状の武器であるホイップロッドを持つ。
「よし!ハァァァァァ!」
そこから、ソウマとホイップ兵は、エージェントと応戦していく。
一体のエージェントによってホイップ兵が倒されると、そのエージェントはソウマによって吹き飛ぶ。
エージェント4体がソウマに銃を向けようとすると。
「ふっ!」
ソウマはガヴホイッピアのホイップッシュを押すと、そこからホイップを発射して、エージェントを倒していく。
三体のエージェントがそれを受けて、一体が回避すると。
「ハアッ!」
ソウマが撃破する。
すると、2体のエージェントが上空からソウマに迫る。
ソウマは、ホイップ兵を召喚する。
『ホイップパーティー!」
その音声がなって、ホイップ兵が召喚されるが、すぐに撃破される。
だが、倒されたホイップ兵がホイップクリームを撒き散らし、エージェントの視界を奪う。
「ハァァァァァ!」
その隙に、エージェントを二体倒す。
ソウマが向かってきたエージェントを倒すと、二体が銃を構えようとする。
倒しているエージェントの攻撃を防ぐと、エージェントの体を利用して、ホイップッシュを押す。
『ホイップパーティー!」
その音声が鳴ると、再びホイップ兵が召喚される。
すると、一体がホイップロッドを回転させると、エージェントの銃撃からソウマを守る。
ソウマは、ホイップ兵が横にどいたと同時にエージェントに攻撃する。
ソウマがエージェントと応戦していく中、ホイップロッドを振り回していたホイップ兵は、目が回ったのか、嘔吐しており、もう一体のホイップ兵が介抱していた。
外に出ると、鉄骨の上に乗る。
「ふっ!はっ!」
ソウマは鉄骨の上でエージェントと応戦していく。
すると、鉄骨の隙間から、ホイップ兵がホイップロッドでエージェントに攻撃する。
その攻撃を受けて怯んだエージェントを倒すと、もう一体のホイップ兵のホイップロッドを掴んで旋回して、もう一体のエージェントを倒す。
すると、そこに辛一とソラ達が到着する。
「あれ…………ガヴか!?」
「姿が見たことありません!」
「あれは…………ケーキ?」
「ブンブンから出る前に食べたケーキから生まれたんでしょうか…………?」
「ていうか、マジで強いじゃん!」
「凄い…………!」
それを見た辛一達は、そんな風に言う。
一方、別の場所では、ニエルブがその光景を見ていた。
「おっと…………ちょっと見ない間に、また成長してるね」
ニエルブはケーキングフォームとなったソウマを見て、そう呟く。
ソウマが鉄骨を登ると、シータもソウマを追う。
「ふっ!はっ!」
「ふっ!ふっ!」
シータが銃撃する中、ソウマはガヴホイッピアで攻撃する。
シータの攻撃を躱し、鉄骨から飛び降りると、それと同時に鉄骨が切れて、シータは落下する。
「はっ!ハアッ!」
ソウマが着地と同時に攻撃すると、落下してきた鉄骨によって、エージェントは全滅した。
「フッ!はっ!」
ソウマはシータとジープを圧倒しており、ガヴホイッピアの攻撃で、シータとジープは吹き飛ばされる。
「うわっ!?ううっ…………!?」
「私たちが…………赤ガヴなんかに…………!!」
シータが呻き声を出して、ジープがそう言う。
ソウマは、ケーキングゴチゾウをガヴから取ると、ガヴホイッピアに装填する。
『ホールケーキ!」
その音声が鳴ると、ソウマはガヴホイッピアのホイップッシュを3回押す。
すると、ガヴホイッピアの刀身にエネルギーが溜まっていく。
『ホイップチャージ!」
その音声が鳴ると、待機音が鳴り、ガヴホイッピアを構える。
そんな中、ソウマはある事を思っていた。
それは、シータとジープがソウマのプレゼントである花を拒まずに受け取り、一緒にケーキを食べる光景だった。
『…………あんた達とも、一緒にケーキ食べられればよかったのかもな』
ソウマはそんな複雑な心境だった。
すると。
「ハァァァァ…………!ふっ!ハァァァァァ!」
ソウマはそう叫ぶと、ガヴホイッピアのトリガーを引くと、刺突と共に穂先から強力なエネルギービームを放出する。
そのビームがシータとジープに向かうと。
「あっ…………!ううっ!」
ジープは腕をクロスして、防御しようとする。
だが、ジープにとって、予期せぬことが起こる。
「あっ………ああっ…………!?」
それは、シータがジープを突き飛ばしたことだ。
ジープがシータの元に駆け寄ろうとすると。
「ふっ…………よかった…………」
シータが最後に呟いたのは、ソウマに対する怨みでも、彼に負けることに対する無念でも無く、自身の手で弟を守れたことに対する穏やかな安堵の声だった。
その声と同時に、シータはビームの光に包まれていく。
『ケーキングブレイキング!」
着弾と爆発と同時に、そんな音声が鳴る。
「あっ…………」
「シータ!」
ソウマはそんな風に呟く中、ジープは口を開く。
シータが居た場所には、シータの短銃と、破損したミミックキーしか残っていなかった。
「嘘…………でしょ…………?『ずっと一緒に』って言ったのに…………!シータ…………!」
ジープは唖然としながらそう言うと、破損したミミックキーとシータの短銃を拾う。
「嫌だ…………!嫌…………!ぅうわあああああっ!!!」
ジープは半狂乱のまま、双子の姉を失った現実を受け入れられず、戦意を喪失して、そのまま逃走する。
「あっ…………!」
ソウマは何かを言おうとしたが、変身解除して、倒れ込む。
「ソウマ!おい!大丈夫か!?」
「しっかりして!ソウマ君!」
そこに、辛一とましろが駆け寄り、ソウマに話しかける。
それを見ていたソラ達は。
「ストマック家の1人を倒した…………筈なのに…………どうして、こんなに苦しくなるんでしょうか…………」
「ソウマさんからしたら、冷遇されていたとはいえ、家族です。それを手にかけてしまったんですから…………」
「ソウマ…………」
「後味が悪いよね…………」
ソラ達はそう話す。
敵であるはずのストマック家の1人を倒したのにも関わらず、笑みは浮かんでいなかった。
ソウマの気持ちを分かっていたから。
冷遇されていたとはいえ、家族である事には変わりないのだから。
すると、ソウマのお腹から、腹の虫が暴れる音がする。
「はぁぁ…………ふぅ…………こいつ使うと、めちゃくちゃパワー使うみたい…………」
「はぁ…………野郎!心配かけやがって………!」
「ほら、起きれる?」
ソウマは仰向けになりながらそう言う。
ケーキングゴチゾウは、ソウマがケーキに強い思い入れがあった事や、『人の為に自分で作る』という経験、必ず帰るという約束などの多重の想いから生み出されたゴチゾウだからか、何度でも使用が可能だった。
その代わり、エネルギーの消費が激しいというデメリットも抱えていた。
辛一とましろが肩を貸して、ソウマが立ち上がると、シータが居た場所を見つめた。
ましろも、ソウマの気持ちは分かっていたからか、なんとも言えない表情を浮かべていた。
その後、ブンブンに戻ると、ご馳走がたくさん用意されていた。
「陽香さん…………ただいま」
「おかえり」
陽香がソウマに気づくと、ソウマはそう言い、陽香もそう言う。
すると、ご馳走に気付いた。
「うわぁぁ…………!」
「凄いご馳走ですね!」
「なんだこの量!?」
「いや絶対ウマソー、腹ペコで帰ってくると思ってさ!あと、シンチーも、ご飯なら食べられるでしょ?ソラちゃん達も食べよう!」
「良いんですか!?」
「ご馳走だ!」
「お腹すいちゃったよね、ましろん!」
「うん!」
ソウマが感激の声を上げる中、ソラと辛一はそう言う。
陽香はご馳走を用意していて、ソラ達も食べる事になった。
「ありがとう、陽香さん!いっただきま〜す!」
ソウマはそう言って、グミを取ろうとすると、陽香に止められる。
「いきなりお菓子行かない!あと、アンタら!手洗って!」
「…………はい!」
陽香がそう言うと、ソウマはそう答える。
こうして、ソウマ達はご馳走を食べていくのだった。
その夜、大雨が降る中、ジープは、
「ああっ………!シ…………シータ…………!」
ジープは転ぶと、シータの破損したミミックキーが落ちて、それを拾う。
すると、自分の短剣で黒髪を切ろうとする。
「ううっ!シータ…………!どうして…………!シータ…………!!ううっ!ああっ…………うわぁぁぁぁぁぁぁ!!うわぁぁぁぁぁぁ!!」
ジープは黒髪をシータみたいに切ると、そのまま切った髪を捨てて、雨が降る中、慟哭する。
まるで、彼女の絶望を表すかのように。
その頃、酸田満は。
「う〜ん…………。そろそろ、辛一君にも、新しい刺激与えたいんだけどなぁ…………」
そんな風に呟いていた。
すると、室内のドアの一つが開く音がした。
開いたドアから、誰かが入ってくる。
その人物は口を開く。
「…………こんばんは。酸田さん」
その人物がそう言うと、雷によって、その人物の顔が照らされる。
その人物は、ニエルブ・ストマックだった。
果たして、ニエルブと酸田の関係とは…………。
今回はここまでです。
今回は、ケーキングフォームの初登場回です。
ソラ達も、ヴァレンとボイクスと連携して、黒ソラに一矢報いる事が出来ました。
そんな中、ジープは姉を失った事に慟哭し、ニエルブは酸田と接触する。
次回は、ボイクス関連の話になる予定です。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
ひろプリの強化に関するアンケートは、受け付けています。
現状は、デンテが作ったアイテムで強化されるか、スカイトーンとゴチゾウが融合するが多いですね。
こういう感じにして欲しいというのがあれば、受け付けています。
この小説と、賢者の孫とガッチャードとのコラボエピソードでリクエストがあれば、活動報告から受け付けています。
ひろプリの強化はどんな感じにするか
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デンテが作ったアイテムで強化
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スカイミラージュにゴチゾウの力が宿る
-
ゴチゾウがスカイトーンに変化する
-
スカイトーンとゴチゾウが融合する
-
スカイトーンにゴチゾウが取り込れる
-
ダイヤモンドリボンスタイルみたいな感じ
-
強化なし