ソウマは新たな力であるケーキングフォームを獲得して、シータを撃破した。
色々と複雑な思いを抱きながら。
その頃、ストマック社の会議室では、シータ・ストマックとジープ・ストマックの行方について話していた。
「シータとジープはまだ見つかっていないのか?」
「はい」
ランゴがそう聞くと、エージェントはそう答える。
まだ、シータがやられた事には気づいていなかった。
「ラーゲ9だけでは心配だ。新たなバイトを依頼したい」
ランゴはそう言うと、リスト表をエージェントに見せる。
「連れて来い」
「承知しました」
ランゴはエージェントにそう命じる。
その頃、虹ヶ丘邸ではあげははクーラーボックスから何かを取り出しリビングのテーブルに置く。
「よいしょっと!」
「あげはちゃん?それって…………」
それを見たましろがそう聞くと、あげはは開ける。
中を開けると中身は皿に乗った苺のホールケーキだった。
「じゃーん!」
「何それ?クリスマスはまだ先なのに…………もしかして、ケーキを作ったの?」
「そういう事!私が働いているソラシド市の幼稚園でクリスマスパーティーやることになって、これはその試作品。私が作ったんだ!」
「そう言えばもうすぐって言ってましたよね。クリスマスパーティー」
「私たちも参加するんですよ。スイクスさんとクリスさんもどうですか?」
「…………」
スイクスがそう聞くと、あげははそう答える。
以前に、ブッシュ・ド・ノエルを作っていたが、今度はホールケーキを作っていた。
ソラがそう聞く中、スイクスはある事を思い出していた。
それは、屋敷のダイニングでたくさんの料理が並んでおり、真ん中には苺のホールケーキが置いてあった。
『誕生日おめでとう!スイクス!』
『お誕生日おめでとう!スイクス!』
グランとリーフの2人はそう言うと、リーフは蝋燭に火を付ける。
『ありがとう!お父さん!お母さん!』
スイクスはそう言うと、火を消す。
すると、リーフが口を開く。
『貴方の大好きなパンケーキもあるわよ。クリスが作ってくれたのよ』
『ありがとう!クリス!』
『はい。スイクス様お誕生日おめでとうございます』
リーフがそう言うと、スイクスはそう言い、クリスはそう答える。
意識が現実に戻ると、ましろが話しかけていた。
「スイクスちゃん、どうかした?」
「いや、なんでもない。昔の事を思い出しただけ」
ましろがそう聞くと、スイクスはそう答える。
すると、ソラが口を開く。
「スリクマス…………こっちではクリスマスですが、生まれた日に感謝する大切な人を想う日ですから。スイクスさんは誕生日会ってやった事ありましたか?」
「あったよ。誕生日会」
「スイクスちゃんにもあったんだ」
ソラがそう聞くと、スイクスはそう答える。
スカイランドにも、クリスマスに該当するイベントがあり、スリクマスというのだった。
ましろがそう言うと、スイクスは口を開く。
「というか、ちゃん付け呼ばわりはサムいからやめてくれ。無性別って前に言っただろ?」
「呼び捨てだとイマイチだったから……駄目だったかな?」
「…………もう、好きに呼べばいいさ」
スイクスがそう言うと、ましろはそう答える。
ちゃん付の方がしっくりくるそうだ。
それを聞いたスイクスは、諦めた様にそう言う。
すると、あげはが口を開く。
「さっ、私が作った試作品食べてみて?みんなの意見を聞きたいから」
あげははそう言うと、ナイフで切り分けて、皿に盛り付ける。
「「「「「「「いただきます」」」」」」」
「美味しい〜やっぱりクリスマスにはケーキだね!」
「美味しいです!あげはさん!」
「やっぱりましろさん達に会えてよかったです!」
「美味しいよ、あげはちゃん!」
「やった!」
ケーキを食べたエル、ツバサ、ソラ、ましろがそう反応すると、あげはは嬉しそうにする。
すると。
「っ!?しっとりしたクリームに甘い苺!口の中に混ざってくる!これがケーキ……大切な人を想い祝福する日!」
スイクスはそう反応する。
すると、アイスボックスバスターからケーキングゴチゾウが複数生成される。
「よろしく。ボクの眷属」
「苺のホールケーキ…………大変懐かしいですね。スイクス様。クリスマスは2人で楽しみましょう」
スイクスはケーキングゴチゾウを見てそう言うと、クリスはそう言う。
「ああ」
「では、私はクリスマス前に食材の調達しに参ります」
クリスはそう言うと、虹ヶ丘邸から出て行った。
すると、スイクスは口を開く。
「……………皆、頼みがある。クリスマスパーティーに、ボクとクリスも参加させて欲しい」
「別にいいけど…………」
「あと、クリスに日頃の感謝を伝えたくてパンケーキを作りたいんだ。デコレーションパンケーキを」
スイクスはそう頼み込む。
クリスマスパーティーに自分とクリスが参加する事、デコレーションパンケーキを作る事を。
それを聞いたあげはは。
「いいじゃん!私たちも協力するよ!せっかくだし、ソウマ君と辛一君にも一緒にさ!」
「待ってよあげはちゃん。辛一君にはスイクスちゃんの事なんて説明すれば…………」
「そうですよ!もし、スイクスがグラニュートだとバレてしまったらどうするんですか!?」
あげははそう言う。
だが、ましろとツバサが難色を示す。
その理由は、辛一がお母さんと師匠である塩谷総司の命をグラニュートに奪われている為、会わせてしまったら、面倒なことになると。
「大丈夫!大丈夫!腹部に口がないし、美少年だってグラニュート退治の目的は一緒だし、正体がバレた時は私が説得させるよ。美少年もグラニュートによって家族を失ったことは共通してるし」
「そう簡単に分かり合えるとは思えないけど、話すだけやってみる。グラニュートによって家族を奪われたのは一緒。焦りは禁物だ」
あげはがそう言うと、スイクスもそう言う。
スイクスも、ソラ達を介して、辛一の話は聞いていたのだ。
「よーし!そうと決まれば早速電話してっと…………!あーもしもしソウマ君。今、ブンブンにいるの?辛一君いる?一緒か。今からソラシドモールに来れる?時間が空いてたらでいいんだけど…… OK!丁度紹介したい人がいてさ。ソウマ君は会ったことあるでしょ?わかった。またねー」
あげははそう言うと、早速、ソウマに連絡をする。
辛一と一緒にいるようで、そう話す。
「なんて会話スキルだ……」
「よし。じゃあ、行こう!」
スイクスがあげはの会話スキルに驚く中、あげははそう言い、ソラシドモールへと向かう。
その頃、ストマック社のニエルブの研究室ではランゴが、オオカミの姿をしたグラニュートであるフェンリルを連れ、ニエルブがいる研究室へやって来た。
「新しく雇ったバイトだ。今からコイツを人質にスイクスを誘き出せ」
「了解。報酬はあるんだろうな?」
「ああ。お前の長所はそのスピードだ。ニエルブ、コイツの強化を頼む」
「了解」
「後は頼んだぞ」
ランゴはフェンリルとニエルブにそう言うと、研究室から立ち去る。
ニエルブは、フェンリルに話しかける。
「じゃあ、ベッドに寝転がってもらおうか?」
ニエルブはフェンリルにそう言う。
その頃、ソラシドモールの近くにソウマと辛一がやって来ていた。
ソラ達に気づくと、2人はソラ達の元に向かう。
「ちゃす。で、いきなりなんだよ?紹介したい人って…………」
「スイクス君。ほら、自己紹介」
「スイクスです。宜しくお願いします」
(あれ?そんな素直な子だったけ?)
辛一がそう聞くと、あげはに促されて、スイクスはそう自己紹介をする。
それを聞いたソウマは、首を傾げていた。
「スイクス君はとある屋敷に住むご令嬢でね」
「金持ちなんすか?」
「まあね。実は執事にデコレーションパンケーキを食べさせたくて手伝って欲しいんだ。スイクス君は一人で作りたいんだけど…………みんなで作った方が美味しいからって。照れ屋さんなんだ」
あげははそう説明する。
辛一に違和感を与えないために嘘をついていた。
ましろはソウマに話しかける。
「ごめんね。ソウマ君、忙しい時に手伝ってくれて」
「ううん。全然大丈夫!パンケーキか〜………。ケーキとはどう違うの?」
「掻き混ぜた生地を丸い形に焼くのがパンケーキですよ。名前にパンがありますし」
「ホットプレートや、フライパンで焼くのが一般的です」
ましろがそう謝ると、ソウマはそう言う。
ソウマがそう聞くと、ソラとツバサの2人はそう答える。
そんな中、辛一は口を開く。
「執事がいるってことは…………お嬢様とか呼んだりするのか?」
「基本は名前呼びだけど、お嬢様呼びはあまりしないタイプだから。それより買い出し行くんだろ?」
「そうだった!行こう!行こう!」
辛一がそう聞くと、スイクスはそう言い、あげははそう言う。
スーパーに来て、買い物をすることに。
「デコレーションってことは…………果物とかを盛り付けるの?」
「そうだね。苺とかキウイフルーツとかシャインマスカットとか」
「パンケーキはホットケーキミックスを使った方が初心者でもやりやすいですよ」
「そうなんだ……」
ソウマがそう聞くと、スイクスとツバサはそう答える。
すると、スイクスはケーキングゴチゾウを見せる。
「このゴチゾウ、あのヴァレンってのに使えるか分からないけど…………」
「君も同じの生み出せたんだ。しかもこんなに!?でも、無理だと思う。スイクスは可能だけど、辛一さんには…………」
スイクスはケーキングゴチゾウを見せながらそう聞くと、ソウマはそう言う。
ソウマのケーキングゴチゾウと違って、複数いたからだ。
すると。
「何やってんだよ?卵あっちだぞ…………って、ソウマのゴチゾウだよな?」
「これは…………」
「あー、これは俺のゴチゾウなんだ!」
辛一がそう言うと、ゴチゾウを見て、そう聞く。
すると、ソウマはそう答える。
「おい!これはボクの!?」
「取り敢えず誤魔化すしかないよ」
「そうなのか……悪かったな。無理に聞いて」
スイクスとソウマは小声でそう話す中、辛一は訝しげにしつつも、そう言う。
その後、会計を済ませて、スイクスの屋敷のキッチンにエプロンを着けて移動した。
「流石、ご令嬢です!キッチンも豪華で初めて来た時はビックリしました!」
「キッチン広いな……流石ご令嬢だな……」
「もしかして疑っていたの?」
「いや、別に……ってか、ぶっちゃけ気になってんのは…………スイクスは男か女かどっちなんだよ?」
「ターーイム!とにかく、パンケーキを作ろう!」
ソラと辛一がそう言うと、スイクスはそう聞く。
スイクスの言葉に対して、辛一がそう聞こうとすると、ましろは腕でTの文字を作りながらそう叫ぶと、パンケーキを作ることに。
スイクスとソラとましろは生地作り担当で、ソウマ、辛一、ツバサ、あげは、エルちゃんは果物を切り分けと盛り付けを担当する事に。
「ソウマ君、ここ、違ってる!」
「あ、ごめん!」
「果物を切るとかあんまやんねぇからな……痛っ!?」
「大丈夫。手を洗ってきて絆創膏貼るから」
あげはがそう言うと、ソウマは謝る。
辛一は包丁で指を切ってしまい、エルは絆創膏を持ってくる。
「生地作り、終わりました!」
「こっちも、フルーツの切り分けが終わりました」
ソラがそう言うと、ツバサもそう答える。
こうして調理が進む中、生地作りが終わり、果物も切り分け、後はフライパンで生地を焼くのみだった。
「生地をゆっくり流して形を整えていく……後は、片面焼き終わるのを待つ」
スイクスは片面を焼き終わり、フライ返しで引っくり返すと裏面を焼いていく。
その光景をゴチゾウ達がフライパンで生地を焼くのを見ていた。
「あ?なんで、ソウマのゴチゾウが…………」
辛一がそう首を傾げると、ましろ達が急いでゴチゾウを掻き集めて、回収する。
「なんでもないよ!辛一さん!これも俺のゴチゾウだから!パンケーキを作るのが気になっちゃったみたいで!」
「そうですよ!ねっ、ましろさん?」
「うん!そうだよ〜あげはちゃ〜ん、ちゃんと隠してって言ったよね?」
「ちょっとましろん、耳引っ張らないで!痛い痛い!」
ソウマ達はそう誤魔化す。
ましろは、あげはの耳を引っ張っていた。
その後、焼き終わったパンケーキを皿に乗せていく。
「ホイップと果物を盛り付ければ……できた」
「やったね!スイクスちゃん!」
「あとは執事が帰ってくるだけだな」
スイクスはパンケーキにホイップクリームと果物を乗せる。
それを見たましろと辛一がそう言う中、スイクスのガヴフォンに着信音が鳴る。
「誰からだ……クリスから?」
スイクスはそう呟くと、対応をする。
「もしもし?」
『スイクス・ストマックだな?』
「何故、お前がクリスのガヴフォンを持ってる?」
『クリス・ストマックは預かった。助けたければソラシド市の工場跡地へ一人で来い。一人で来なかったら彼女の命はない。以上だ』
スイクスがそう聞くと、その声の主はそう言う。
クリスを拉致して、1人で来いと。
スイクスは通話を切ると。
「…………」
スイクスは無言でどこかに行こうとするが、ソラが服の袖を掴む。
「離せ」
「離しません」
「おい、ストマックってまさか………!」
「…………全て話す。辛一、ボクは君と同じだ。グラニュートに家族を奪われた」
スイクスがそう言う中、ソラはそう答える。
すると、辛一はそう言う。
辛一は、ロジョーからストマック社について聞いていたのだ。
「…………なんだと?」
「ボクはグラニュートだ。だけど、ソウマと同じで、グラニュートから人間を守りたい気持ちは一緒だ」
「…………スイクス…………」
辛一がそう聞くと、スイクスは自分がグラニュートだと明かした。
すると。
「…………お前!!」
「辛一さん!」
激昂した辛一がスイクスを倒すと、馬乗りになる。
ツバサが抑えようとするが。
「あんたは化け物だ!人間を攫って闇菓子のスパイスにする!そんな奴らを野放しにできるかよ!」
「僕の率いるストマック家は古菓子を作っていた。人間を材料にはしていない」
「人間攫ってることには変わらないだろ!あんたがグラニュートであることには!俺は母親を目の前で攫われて、師匠の命を奪われた!お前に俺の何が分かるんだよ!」
辛一はスイクスに対してそう叫ぶ。
ソラ達は抑えようとしたが、辛一の悲しみと絶望と怒りを感じ取って、声をかける事ができなかった。
スイクスは口を開く。
「僕もストマック家に家族を殺された。言っただろ。君と同じだと」
「同じじゃない!あんたはグラニュートだろ!あいつらの仲間なんだろ!!」
「怪物には人権がないのか。笑えないな」
「んだと!」
「落ち着いてください!」
スイクスはそう言う。
だが、それに対して辛一がそう叫ぶと、スイクスは皮肉混じりにそう言う。
辛一が激昂して、スイクスを殴ろうとすると、ソラが止める。
「落ち着けるかよ!師匠も母ちゃんも奪われた…………俺には、グラニュートを倒すことしか居場所を守れないんだよ……」
「辛一さん…………」
辛一はそう言うと、床に座り込む。
師匠も母親も奪われた辛一の絶望を感じ取って、ソラ達はなんとも言えない表情を浮かべていた。
すると、スイクスは口を開く。
「居場所ならあるだろ」
「何、言って……」
「帰るべき場所は自分で作れる。どんなに道を踏み外してもまた作ればいい」
「そうですよ!私たちも居るんですから!」
スイクスはそう言う。
スイクスと一緒に、ソラはそう言う。
すると、辛一が口を開く。
「……………アンタがグラニュートによって家族を奪われたのはわかった。けど、いつかはぶっ潰す。覚悟しろ」
「ああ。道を踏み外してしまったら、遠慮なく倒してくれて構わない」
辛一はそんな風に言う。
今は倒さないが、いずれ倒すという事だった。
すると、スイクスは口を開く。
「一緒に食べたかったけど……………」
「あのさ、俺が作ったデコレーションパンケーキならあるけど、あげるよ!」
「いいのか?これは君が…………」
「スイクスさんが作ったのは家族と一緒に食べて欲しい。そうしたらきっとよろこぶよ。クリスさんも」
スイクスがそう呟くと、ソウマは自分が作ったデコレーションパンケーキをスイクスに渡す。
スイクスがそう聞くと、ソウマはそう言う。
「ありがとう……頂くよ」
スイクスはソウマに礼を言うと、キッチンテーブルで椅子に座り、デコレーションパンケーキを食べる。
「なんだろう……とても優しい味がする……」
スイクスはそう呟く。
そんな中、アイスボックスバスターからほのかに光が出た。
「ご馳走様。元気でたよ」
「うん」
「…………それで、どうするの?美少年1人で来いって指示なんでしょ?」
スイクスがそう言うと、ソウマは頷く。
あげはがそう聞くと、スイクスは口を開く。
「皆は隠れて、もしもの時は頼む。ボク自身の手で、助けたいんだ」
「分かりました」
「ああ。無茶すんなよ」
スイクスがそう言うと、ソラと辛一は頷いた。
その後、スイクスはソラシド市の工場跡地に着いた。
すると、スイクスが中に入ると、女子生徒が出てくる。
「よう、一人で来たことは褒めてやる」
その少女はそう言う。
すると、腹部に口があるのは変わらないが、逆三角形のガヴを埋めるように、擬態用ベルトのバックルパーツを装着していた。
ニエルブによって改造手術をされていたのだ。
ベルトを出現させミミックキーを取り外し、グラニュート・フェンリルへ姿を変える。
「お前を倒して、クリスを取り戻す」
それを見たスイクスはそう言うと、ゴチゾウをアイスボックスバスターに装填する。
『アイス!』
『
スイクスはアイスボックスバスターにゴチゾウを装填すると、待機音が流れてくると共に、エネルギー状のアイスボックスがスイクスを包む。
すると、スイクスは口を開く。
「変身!」
スイクスはそう言うと、アイスボックスバスターのトリガーを引く。
すると、ゴチゾウが展開し、アーマーが現れて、スイクスの姿が変わっていく。
『
『アイスボックス!ジャリジャリ!』
スイクスはボイクス・アイスボックスフォームに変身が完了する。
すると。
「おらよっと!」
フェンリルは残像を残さない高速移動で、スイクスを押し倒す。
「がはぁっ!?くっ!」
「おらっ!ハァァァァァ!」
倒されたスイクスは、すぐに冷気でフェンリルを凍らせるも、フェンリルは両腕から鉤爪を出現させ、突き立てながら引きずって行き上空へ持ち上げると、回し蹴りを食らわせる。
フェンリルの攻撃で、スイクスの体から火花が走った。
「くそっ……」
「諦めろ、アンタじゃ、アタシには勝てねぇよ。大人しく死んで、アタシの闇菓子になれ」
スイクスがそう毒付く中、フェンリルはそう言う。
すると、スイクスは口を開く。
「約束したんだ…………!」
「あ?」
「クリスマスパーティー……家族で一緒にやるって……約束したんだ!」
「くだらねぇな!ストマック家にはそんなパーティーはない。そんなちっぽけな幸せなんて他人を不幸にするだけだ。ふはははっ!」
スイクスはそう叫ぶ。
それを聞いたフェンリルはスイクスの事を嘲笑う。
すると。
「笑うな!」
「あ?プリキュアか。お前、プリキュアや赤ガヴ達と手を組んでんのかよ」
そんな声が響き渡る。
すると、そこにはソラ達がいた。
ソウマと辛一も来ており、ポッピングミフォームとチョコドンフォームに変身していた。
「クリスマスは生まれたことに感謝し祝福する大切な日なんです!」
「クリスちゃんは助けたよ!」
「あんな奴、さっさと倒しちゃって!」
「全く。さっさと倒せよな」
ソラがそう言うと、ましろとエルちゃんがそう叫び、辛一は皮肉混じりにそう言う。
すると、アイスボックスバスターから、ゴチゾウが生成される。
そのゴチゾウは、ケーキングゴチゾウに似ているゴチゾウだった。
「キミは…………そうか、パンケーキの力だ!!」
スイクスはそう言うと、パンケーキングゴチゾウをアイスボックスバスターに装填する。
『ケーキ!』
『
その音声が鳴ると、スイクスは変身動作を行う。
『
『パンケーキング!ファンタジー!』
その音声が鳴ると、スイクスの周りにパンケーキの様なエフェクトが現れて、デコレーションされると同時にアーマーに変化して、装着される。
ボイクス・パンケーキングフォームになったのだ。
「力が、湧いてくる…!」
「姿が変わったからってなんだ!やれ!」
スイクスがそう言うと、フェンリルは腹部からエージェントを複数生成して、スイクスに向かわせる。
すると。
「フッ!ハアッ!」
スイクスはバスターホルダーにアイスボックスバスターを取り付けると、腕部のパンケーキングアームから、パンケーキを具現化したパンケーキエフェクトを生成し、両腕にパンケーキ型の鉤爪を纏い高速移動で、エージェントを蹴散らし、フェンリルの装甲を切り裂く。
「がはっ!急に早くなりやがって…………!おら、行けっ!」
フェンリルはそう毒付くと、再びエージェントを複数生成して、スイクスに向かわせる。
すると。
「行けっ!」
スイクスはパンケーキエフェクトからパンケーキを模したパンケーキ兵を無数に生成する。
パンケーキ兵は、エージェントと応戦していく。
それを、ニエルブが物陰で隠れて見ていた。
「おっと…………青ガヴの方も、ちょっと見ない間に成長したみたいだね」
ニエルブはそう呟いた。
それを見たソウマは。
「ケーキの力と同じ!?だったら、俺も!」
ソウマはそう言うと、ガヴにケーキングゴチゾウを装填する。
『ケーキ!』
『
『ガヴ……ガヴ……』
ソウマはガヴにケーキングゴチゾウを装填すると、ガヴドルを回転させる。
デリカッションを押すと、ゴチゾウが展開される。
すると、アーマーが弾けると、ソウマにクリームがかかっていき、ホールケーキのような形状になると、それが8等分に分かれて、アーマーに変化して装着される。
最後に、周囲を飛び交っていたイチゴが、トッピングされる。
『ケーキング!アメイジング!」
ソウマは、ケーキングフォームに変身する。
「皆、手伝うよ!」
ソウマはそう言うと、ガヴホイッピアのホイップッシュを押す。
『ホイップパーティー!」
その音声が鳴ると、ホイップ兵を呼び出し、エージェントと戦わせる。
「ありがとうございます!ハァァァァァ!」
「わかったよ!皆!」
ソラとましろはそう言う。
ソラはホイップ兵がエージェントの攻撃を受け止める中、その隙に攻撃する。
ましろは、エージェントに向かって光球を放って、攻撃をしていく。
「ハアッ!てやっ!」
ツバサは、ヒットアンドアウェイの要領で空中を素早く飛び、エージェントを翻弄しつつ攻撃していく。
「はっ!よっ!」
あげはは、蝶形のバリアで攻撃を防ぎつつ、素早く動いて、エージェントに攻撃していく。
「ふっ!てやっ!」
エルちゃんは、相手の懐に素早く潜り込み、エージェントに攻撃していく。
プリキュアとホイップ兵が連携して、エージェントに攻撃していた。
「おりゃっ!はあっ!」
辛一は、ヴァレンバスターの銃撃やパンチやキックを駆使してエージェントに攻撃していく。
辛一は、ヴァレンバスターを開閉する。
「食らえぇぇぇぇ!」
『チョコドン!』
ゴチゾウに電気的刺激を与えて発生させたエネルギーを球状のチョコレートの様に固形化させて生成して、そのままエージェント達に発射する。
着弾すると、球が砕けてチョコレートらしき液体が溶け、まとわりついた状態で大爆発する。
そんな中、ソウマもケーキングゴチゾウをガヴから取ると、ガヴホイッピアに装填する。
『ホールケーキ!」
その音声が鳴ると、ソウマはガヴホイッピアのホイップッシュを3回押す。
すると、ガヴホイッピアの刀身にエネルギーが溜まっていく。
『ホイップチャージ!」
「これで終わりだ!」
「ああ!決めるぞ。ガヴ!」
2人は必殺技の発動態勢に入る。
2人は、同時に必殺技を放つ。
「「ハァァァァァ!」」
『ケーキングブレイキング!」
2人はそう叫ぶと、ソウマはガヴホイッピアの刺突と共に、穂先から超・強力なエネルギービームを放出し、辛一はヴァレンバスターから球状のチョコレートをエージェント達に発射し、着弾すると球が砕けてチョコレートらしき液体が溶け、まとわりついた後エネルギーが直撃して消し飛ばした。
エージェントは、ソウマと辛一やプリキュアの猛攻によって全滅した。
パンケーキ兵はパンケーキエフェクトを両腕に鉤爪として纏い、残りのエージェント達を切り裂き撃破する。
「ふっ!はっ!」
「おらっ!このっ!」
スイクスは、パンケーキエフェクトで鉤爪として纏い、互いに高速移動しながら、フェンリルも両腕の鉤爪でぶつけて行く。
「オラァァァァァ!っ!?」
「甘い」
フェンリルが背後に回り、鉤爪で切り裂くも、スイクスはパンケーキエフェクトで盾を生成して防いだ。
パンケーキエフェクトが三角の柱が足場となりジャンプすると、両足に鉤爪を纏い回し蹴りする。
「ぐはぁっ!」
「ふっ!」
スイクスは反撃する隙を与えず、パンケーキを模した無数の剣をフェンリルに射出して身動きを封じた。
そして、アイスボックスバスターのボックスボルバーを操作してトリガーを引き必殺技を発動させる。
「頼む!ストマック社の仲間にならないか?アタシとお前で………!」
『
そんな待機音が流れる中、フェンリルはそう言う。
それを聞いたスイクスは。
「……氷河の闇へ永遠に消えろ!」
『ケーキングシュート!』
「ぐわぁぁぁぁぁ!?」
スイクスは2本の尻尾の様なパンケーキエフェクトを纏ったライダーキックをフェンリルに叩き込む。
それを受けたフェンリルは爆散する。
スイクスが変身を解除して倒れると、クリスがスイクスを支えた。
「スイクス様…………」
「ごめん。クリス。君と一緒にクリスマスパーティーしたくて…約束破ってしまったよ……」
クリスがそう言うと、スイクスはそう謝る。
すると。
「いいえ。今からでも間に合います。お嬢様がパンケーキを作ろうとしていたのも全部、私のためにしてくれたことも」
「知っていたんですか!?」
「お嬢様のことですから考えていることもわかります」
クリスはそう言う。
クリスからしたら、お見通しだったらしく、ソラは驚いた。
それを見ていた辛一、ソウマ、ましろは。
「…………家族ってやっぱりいいな」
「そうだね」
「うん」
3人はそう話した。
その後、スイクスの住む屋敷のダイニングテーブルでは、集まっていた。
辛一は、用事があるとの事で、退出していた。
「クリス、ボクが作ったデコレーションパンケーキだ」
「いただきます」
クリスは、ナイフで切り分け、フォークで刺し口に入れる。
「美味しい……懐かしい味ですね。ありがとうございます。お嬢様」
クリスはそう言うと、スイクスの頬にキスをする。
「えっ!?」
「わぁぁ………!」
「大胆だね〜クリすん」
「見えないよ?」
「プリンセスはまだ早いです」
それを見たソラとましろが顔を赤くして、あげはがそう言う。
ちなみに、ツバサはエルちゃんの目を塞いでいた。
「私のあだ名でしょうか?」
「そう、駄目だった?」
「いえ。ありがとうございます。あげは様」
「多く作ってしまったからみんなで食べよう」
クリスがそう聞くと、あげははそう聞く。
クリスはあげはにそう言うと、スイクスはそう言う。
そして、皆で食べる事に。
「はい!いただきます!ん〜美味しいです!」
「美味しいよ。フルーツとクリームもあるから凄く美味しいよ!」
「2回言わなくても大丈夫だよ」
ソラがそう言う中、ソウマがそう言うと、スイクスはそう突っ込む。
こうして、ソラ達はパンケーキを食べていくのだった。
今回はここまでです。
今回は、ボイクスの強化です。
デコレーションパンケーキを食べた事で、パンケーキングフォームが誕生しました。
そして、スイクスがグラニュートだと知ってしまった辛一。
だが、一度冷静になり、スイクスが自分と似た境遇だと知り、完全には信用はしないが、様子見という感じになりました。
絆斗も、冷静になると話をちゃんと聞くというのがありますからね。
次回は、ロジョーとの戦いになります。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
この小説と賢者の孫とガッチャードのコラボエピソードをやろうかなと考えています。
リクエストは、下記から受け付けています。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=323854&uid=373253
ひろプリの強化はどんな感じにするか
-
デンテが作ったアイテムで強化
-
スカイミラージュにゴチゾウの力が宿る
-
ゴチゾウがスカイトーンに変化する
-
スカイトーンとゴチゾウが融合する
-
スカイトーンにゴチゾウが取り込れる
-
ダイヤモンドリボンスタイルみたいな感じ
-
強化なし