鳥の姿をしたグラニュートであるチョールを撃破したが、タケシ君は既に工場に出荷されてしまっていた。
そして、辛一の言葉で激昂したラーゲ9とロクマ4は、それぞれの必殺技で、スイクスにダメージを与えて、辛一を変身解除に追い込んだ。
それを見たラーゲ9とロクマ4は。
「はぁ…………しぶとい」
「ここで消えろ」
そう言うと、それぞれの武器を構える。
「まずい!」
「二人を助けないと!」
「二人とも!」
「スカイ!撤退しましょう!」
「分かりました!」
「急いで!」
それを見て、ソウマがグルキャンゴチゾウをガヴに装填して、ソラ達も集合する。
『
ソウマがグルキャンゴチゾウを装填して、デリカッションを押す中、ラーゲ9とロクマ4は攻撃する。
すると。
『グルキャン!ペロペロ!』
グルキャンフォームに変身したソウマがラーゲ9とロクマ4、辛一達の間に入って、着地と同時に土煙を上げる。
そして、ソラ達が辛一を抱えて撤退する。
それを見ていたラーゲ9とロクマ4は、建物の屋上にランゴのエージェントの姿があるのを見た。
「ちっ。見られたか…………」
「ランゴの眷属…………。俺だと気づかれる前に消えとくか」
二人はそう言うと、そのまま撤退する。
黒ソラとバンカンは、既に撤退していた。
ラーゲ9とロクマ4の2人が去る中。
「助かった…………」
「ギリギリだったね…………」
「はい…………」
「それより、早く辛一さんを病院に連れて行かないと!」
「待って下さい!辛一さんは病院には連れて行けないですよ!」
ソウマがそう呟くと、ましろとソラはそう一息吐きながらそう言う。
エルちゃんがそう言うが、ツバサはそう言う。
実際、辛一は改造手術を受けたので、病院には連れて行けなかった。
すると。
「ロト…………トロ…………!」
「シンチーのチョコドンゴチゾウ?」
「なんて言ってるの?」
「えっと…………ついてこいって言ってる」
「とにかく、ついて行きましょう!」
「…………そうだな」
辛一のコートの内側のポケットから、チョコドンゴチゾウが出てくる。
あげはとましろがそう呟くと、ソウマはそう言う。
それを聞いたソラがそう言うと、スイクスも頷いた。
その頃、ストマック社では。
「…………何?赤ガヴに似た奴がもう二匹増えた?」
「三匹目のグラニュートハンターって事?」
「分かりません。奴ら同士で争っていた様にも見えました」
ランゴは、エージェントからの報告を聞いて、そんな風に聞く。
それを聞いたグロッタがそう聞くと、エージェントはそう答える。
ちなみに、バンカンはニエルブから、ランゴのエージェントに見られると面倒な事になると分かっていたからか、ランゴのエージェントには見られない様に命令していた。
それを聞いて、ランゴは口を開く。
「…………引き続き、注視しておけ。ったく………次から次へと…………」
「本当…………人間ってのは、油断ならないね」
ランゴはそう言うと、そんな風に呟く。
実際、黒闇やウラッカ達が現れたと思ったら、次は新たなグラニュートハンターが現れた。
それを聞いて、ニエルブは他人事の様にそう言う。
実際、ヴラム、ヴェロ、バンカンはニエルブが作っていたのだから。
その頃、ソウマ達は、酸田の研究室がある建物に赴いていた。
「ここは…………?」
「何かの建物かな…………?」
「ここに何かあるのか?」
「トロ!トロ!」
「とにかく、入ってみよう」
その建物を見て、ソラとましろがそう呟くと、スイクスはゴチゾウにそう聞く。
チョコドンゴチゾウがそう頷くと、ソウマはそう言って、中に入る。
地下の方に向かうと。
「すいません!誰か居ますか…………?すいません!」
「はいはいはい…………えっ?辛一君⁉︎うわっ、これは酷いね…………ああ…………君たちも。とにかく、寝かせて、寝かせて!」
「はい…………!」
「分かりました!」
ソウマがそう叫ぶと、部屋の奥から酸田が現れる。
ボロボロの辛一とソウマ達を見て、辛一をソファーに寝かせる様に言う。
ソウマが辛一をソファーに寝かせると、酸田は辛一に包帯を巻いていく。
それを見ていたソウマ達は。
「…………お医者さん…………なのかな?でも、どこかで見た様な…………」
「確かに、どこかで…………?」
酸田を見て、ソウマとソラはそう話す。
初対面ではないと感じていたのだ。
すると、ゴチゾウが生まれて、ソウマは酸田にバレない様に背を向ける。
それを見た酸田は。
「……………君たちさ、仮面ライダーの…………ガヴに、ひろがるスカイ!プリキュア…………だよね?」
「はい………」
「ちょっ、ソウマ君⁉︎」
「その………⁉︎」
「やっぱり!やっと会えた!久しぶり!」
「えっ…………?」
「あっ…………!」
酸田は何気なくそう聞く。
それを聞いて、ソウマが思わず肯定してしまい、ましろはそんな風に叫ぶ。
慌てた反応を見て、真実だと悟った酸田は、そんな風に言う。
それを聞いて、エルちゃんが首を傾げる中、ツバサはある事を思い出す。
それは…………。
『それとも別の生命体か?一体何なんだ?調べさせろ!あと、そこのプリキュア達もな!』
『おいおっさん!邪魔すんな!』
かつて、グラニュート・ボンとの戦闘の後、現れたのが、酸田であると。
「あの時の…………!」
「はい…………!」
「あなたは一体…………?」
「
「あなたが…………⁉︎」
「つまり、あなたが辛一さんを改造したんですか…………?」
「まあ、そうなるかな」
ソウマとソラがそう言うと、ツバサはそう聞く。
それを聞いた酸田はそう自己紹介をしつつ、辛一を改造した事を伝える。
それを聞いて、あげはが驚き、ましろがそう聞くと、酸田はそう肯定する。
ソウマが近くにあったガーゼで、血を拭き取る中、心電図モニターを見ていた酸田が口を開く。
「…………よし、こんなもんか。このまま休んでりゃ、意識も体も回復するはず。君達と同じ様にね」
「……………そうか」
「えっ?」
酸田はそう言うと、スイクスはそう呟き、ソウマは慌てて背を向ける。
すると。
「さて…………コーヒーでも淹れますかね〜!君たちも飲むでしょ?」
「えっ?あ…………俺は…………」
「私たちは、辛一さんを運んできただけで………」
「大丈夫ですよ!」
「何遠慮してんの!いいから〜!ね!君たちも!」
酸田は背伸びしながらそう言うと、ソウマ、ましろ、ソラはそう言って、帰ろうとする。
すると、酸田はそう言いながら、ソウマ達の体を叩き、しれっとソウマ、ましろ、ツバサ、あげは、エルちゃんの髪の毛を回収した。
「……………あの男、何を企んでいる?」
それには、スイクスは気づいていたが、静観していた。
その頃、ラーゲ9とロクマ4は、同じアジトにいた。
ニエルブから、連携を取る為に同じアジトに居た方が良いと言われたからだ。
端末を操作すると、エージェントからのお知らせが来ていた。
『アルバイト各位。3人目と4人目のグラニュートハンターが現れた可能性あり。各自、警戒を怠るな』
エージェントからのお知らせは、ヴラムとヴェロが現れた事だった。
それを聞いたラーゲ9とロクマ4は。
「…………まだ、俺たちだとバレてないな」
「そうだな。姿を晒したわけではないからな。だが、ランゴへの点数稼ぎもしておくぞ」
「ふっ。言われるまでもない」
それを聞いたラーゲ9とロクマ4は、そんな風に話す。
そう話すと、端末を操作する。
「え〜っと…………あ〜…………だりぃ…………」
「面倒だな…………」
2人はそう呟く。
その脳裏には、何かを思い出したのか、顔を顰める。
すると。
「…………いや、俺が奴らに近づかないと…………真実は永遠に…………」
「…………ふん」
ラーゲ9とロクマ4は、そんな風に呟く。
端末の画面には、ソラシド市にある学芸大学のホームページが載っていた。
その頃、ブンブンにソウマが戻っていた。
ちなみに、ソラ達は虹ヶ丘邸に戻っていた。
「ただいま〜」
「おっ!おかえり、ウマソー!どうだった?風は止んだってニュース出てるけど」
「うん。化け物は仮面ライダーとプリキュアが倒したみたい」
ソウマがブンブンに入ると、陽香はそう言って、スマホのニュース画面を見せる。
それを聞いたソウマがそう答えると、陽香は口を開く。
「そっか!じゃあ、きっとタケシ君も助かったよね!」
陽香は嬉しそうにそう言うと、パソコンの前の椅子に座る。
だが、ソウマは浮かない表情を浮かべていた。
それは、チョールが持っていたヒトプレスの中に、タケシ君の物は無かったからだ。
もう既に、工場に運ばれてしまったからだ。
「良かった〜!御手洗さん、本当に心配してたもん!」
陽香はそう言いながらスマホを操作する中、ソウマはある事を決めていた。
一方、虹ヶ丘邸では。
「ええっ⁉︎タケシ君のヒトプレスが無かった⁉︎」
「うん。ソウマ君は、もう工場に運ばれたんじゃないかって言ってた……………」
「そんな…………⁉︎」
「だとしても、ヒトプレスの集積場がある筈です。それを探しましょう!」
「はい!絶対に…………助けましょう!」
あげはがそう聞くと、ましろはそう答える。
タケシ君のヒトプレスは、既に工場に運ばれた可能性が高いと。
エルちゃんがそう言う中、ツバサはそう言う。
ツバサは、アルバイトから受け取ったヒトプレスを一々運ぶのではなく、ある程度集めてから工場に運んでいるのではと推測していた。
翌日、ソウマはブルキャンのバイクを走らせていた。
『まだ工場まで運ばれていない可能性はある!』
ソウマはそう考えると、バイクである場所に向かっていた。
『ストマック社は、ヒトプレスをある程度集めてから、まとめて工場に運んでいるはずだ!タケシ君のもまだ…………こっちの世界にあるかも!』
ソウマはそう考えて、ある部屋に向かった。
そこは、辛一が自分を仮面ライダーだと言ってくれた集積所だった。
ソウマは部屋の中に入るが、そこはもぬけの殻だった。
「何もない…………ここはもう使ってないんだ…………」
ソウマはそう呟く。
ソウマの襲撃があった場所は、使っていなかったのだ。
すると、ゴチゾウを取り出す。
「他にもこういう場所があるかもしれない!皆も探してくれるかな?」
「(ゴチゾウの鳴き声)」
ソウマがゴチゾウにそう頼み込むと、ゴチゾウは捜索を開始する。
すると、ガヴフォンに連絡が入る。
「えっ?ましろちゃん?」
『ソウマ君!私たちも手伝うよ!』
「ありがとう…………!それじゃあ、怪しい部屋をあたって見て。もしかしたら、集積所になってるかもだから!」
電話の相手はましろであり、ましろは協力を願い出る。
それを聞いたソウマは、そんな風に答えると、バイクを走らせる。
『間に合え…………!タケシ君達が闇菓子にされる前に…………!』
ソウマはそんな思いと共に、バイクを走らせていた。
一方、ソラ達は。
「どこにあるんでしょうか…………⁉︎」
「急ごう!このままじゃ、闇菓子にされちゃう!」
「そうですね。ですが、手当たり次第はキツイですよ…………?」
「やるしかないでしょ!」
「うん!」
ソラ達もそう話して、捜索を行なっていた。
一方、スイクスは。
「…………警戒しているのか、なかなか見つからないな…………」
スイクスもスイクスで、集積所を捜索していたが、かなり警戒されているのか、なかなか見つからなかった。
すると。
「…………ん?あれは…………ラーゲ9とロクマ4か?どこへ行く気だ…………?」
スイクスは、ある人物達を発見した。
それは、ラーゲ9とロクマ4の2人だった。
一方、ソウマは。
「っ!」
バイクを走らせていたが、ある人物達に気付いた。
ラーゲ9とロクマ4だ。
「仮面ライダーヴラムと仮面ライダーヴェロ…………⁉︎っ!あいつらを追えば…………もしかして…………!」
2人を見たソウマは、ゴチゾウに追跡させようとしたが、すぐにそう考える。
2人を追えば、ヒトプレスにされる前に守れると。
ソウマは、手短にメールを送り、ゴチゾウをどこかに向かわせて、2人を追跡する。
ラーゲ9とロクマ4は、ソラシド市の芸術大学に赴いていた。
ソウマが追跡していると。
「ソウマ君!」
「皆!」
「ヴラムとヴェロの2人がここに居るんですよね⁉︎」
「うん!」
「何をするつもりでしょうか…………⁉︎」
「とにかく、あの2人を止めよう!」
「OK!」
そこに、ソラ達も到着する。
ソラ達は、ソウマからメールを受け取って、ゴチゾウからソウマの居場所を確認したのだ。
そう話すと、芸術大学に入ろうとする。
すると。
「うぉぉぉぉ!」
「「「「「「っ⁉︎」」」」」」
そんな叫び声と共に、何かがソラ達に向かって突進してきて、ソウマ達はそれを躱す。
すると。
「見つけたぞ!」
「グラニュート!」
「うわぁぁぁぁ⁉︎」
そこに居たのは、牛の姿をしたグラニュートだった。
ソウマがそう叫ぶ中、そのグラニュートを見た人々は、悲鳴を出しながら逃げていく。
ソウマ達が変身しようとすると。
「やあ、赤ガヴ、プリキュア」
「っ!」
「ニエルブ!黒ソラ!」
「一体、何の用ですか⁉︎」
そこに、ニエルブと黒ソラの2人が現れる。
ソウマとソラがそう言う中、ツバサはそんな風に問いかける。
「何の用かねぇ…………。ちょっと試したい事があってね。ギューモ、あれ使って見て」
「あれは…………⁉︎」
「石?」
ニエルブはそんな風に言うと、ギューモというグラニュートは、何かを取り出す。
ギューモが取り出したのは、石だった。
それを見て、あげはとエルちゃんが首を傾げると。
「あむっ!がぶっ!」
「石を食べた…………⁉︎」
「一体、何をするつもりなの⁉︎」
「そんなに驚かないでよ。グラニュートの主食は石なんだから」
「えっ⁉︎」
ギューモは、その石を食べていく。
それを見て、ツバサが驚き、ましろがそう問いかけると、ニエルブはそう言う。
グラニュートの主食は、石なのだ。
それを聞いて、ソラが驚くと。
「うぉぉぉぉぉ!力が漲る…………!」
「何…………⁉︎」
「あれって…………カケルさん達が使っていた身体強化の魔法では⁉︎」
「どうなってんの⁉︎」
「ほう…………君、賢いね。その通りさ。彼が使っているのは身体強化の魔法と、炎の付与魔法でね。魔石を食べた事で、その能力を得たのさ」
ギューモはそう言うと、オーラを纏い、炎を両手に纏う。
ソウマが困惑する中、ツバサはそう叫ぶ。
ギューモが、カケル達が使っていた身体強化の魔法を使えた事に驚いていた。
ツバサの言葉を聞いたニエルブは、そう説明する。
ギューモが食べたのは魔石であり、それを食べた事で、身体強化の魔法が使える様になったのだ。
「魔石…………⁉︎」
「どうして、あなたが魔石を持っているんですか⁉︎」
「いやね。クーネス君を改造したお礼にウラッカ君達にお礼の品として沢山貰ったんだよ。あぁ、そうそう……ロクマ4が使っているアイテムも、彼らから貰った人間界の飲み物を参考にして作ったんだよ!」
「あの2人が…………⁉︎」
ましろが驚く中、ツバサはそう聞く。
すると、ニエルブはそう説明する。
ウラッカ達から、魔石と飲み物を貰って、それを元にヴェロの変身アイテムを作ったのだと。
それを聞いて、ソウマ達が驚いていると。
「ギューモ。赤ガヴ達に勝てたら、報酬の闇菓子を追加してあげるよ」
「うぉぉぉぉぉ!闇菓子、欲しい!お前ら………潰す!」
「避けて下さい!」
ニエルブはギューモにそう話しかけると、ギューモはそう叫んで、ソウマ達に襲いかかる。
ソラがそう叫ぶと、ソウマ達は回避する。
すると、ギューモのパンチで、地面に亀裂が入る。
「あとは任せたよ?」
「はい!任せてください!」
ニエルブは黒ソラにそう話しかけると、撤退して、黒ソラはソウマ達に襲いかかる。
すると。
「っ!」
「随分と面倒な事をしてくれたな。
「スイクスさん!」
黒ソラの足元に、銃撃が入る。
銃撃が飛んできた方を向くと、そこにはアイスボックスバスターを持ったスイクスの姿があった。
すると。
「ソウマさん、ソラさん、ましろさん!黒ソラとギューモというグラニュートは、僕たちが抑えます!」
「3人は、ヴラムとヴェロを追って!」
「えっ⁉︎」
ツバサとあげははそんな風に言う。
それを聞いて、ソウマがそんな反応をすると。
「心配するな。僕もサポートする」
「3人は、これ以上の犠牲者を出させない為にも、あの2人を追って!」
「…………分かりました!」
「行こう、ソウマ君!」
「…………うん!お願い!」
スイクスとエルちゃんは、そんな風に言う。
それを聞いたソウマ達はそう言いつつ、ラーゲ9とロクマ4の2人を追う。
それを見送ったツバサ達は。
「さて!行こう!」
「はい!」
「うん!」
「ああ」
あげはがそう言うと、ツバサ、エルちゃん、スイクスはそう答えて、変身の体勢に入る。
「「「スカイミラージュ!トーンコネクト!」」」
三人はスカイミラージュにスカイトーンを装填する。
そして、スイクスはアイスガヴにアイスボックスゴチゾウを装填する。
『アイス!』
『
『ガヴ……ガヴ……』
そんな音声が鳴ると、スイクスはガヴドルを回転させる。
そして。
「ひろがるチェンジ!ウィング(バタフライ)(マジェスティ)!」
「変身!」
4人はそう言うと、プリキュアと仮面ライダーに変身する。
『アイスボックス!ジャリジャリ!』
「天高くひろがる勇気!キュアウィング!」
「アゲてひろがるワンダホー!キュアバタフライ!」
「降り立つ気高き神秘!キュアマジェスティ!」
ツバサ達がプリキュアに変身して、そう名乗る中、スイクスもアイスガヴに変身する。
そして、4人はギューモと黒ソラと応戦していく。
一方、ソウマ達はラーゲ9とロクマ4の2人を追っていた。
すると、ラーゲ9とロクマ4は、別々の教室に入った。
「ここは…………ヒトプレス置き場じゃないよな?」
「とにかく、私とソラちゃんはヴェロの方に向かうから、ソウマ君はヴラムの方を」
「はい」
ソウマはそう呟く。
入ったのは教室であり、ヒトプレス置き場ではないのは確かなのだ。
ソラとましろがロクマ4の方に、ソウマはラーゲ9の方に向かう。
一方、教室の中では。
「続く60年代には、それらを応用した新たなスタイルが確立し、ファッション業界に大きな変化を齎しました」
そんな風に講義を行なっていた。
すると、ラーゲ9は電気をつけた。
「ちょっと君!授業中ですよ!出ていきなさい!」
ラーゲ9に気づいた教師は、そんな風に言う。
すると、ラーゲ9はガヴを出す。
「何だあれ⁉︎」
それを見て、1人の生徒がそう言う中、ラーゲ9はグラニュート態に変化する。
『うわぁぁぁぁ⁉︎』
それを見ていた生徒達が悲鳴をあげて逃げようとする。
すると。
「ふっ!」
ラーゲ9は、腕から触手を伸ばして、人々に突き刺す。
すると、触手が当たった人は、幸せそうに笑っていた。
一方、ロクマ4の方では。
「…………と、この様に、様々なデザインがあり、それを…………」
そんな風に授業を行っていた。
すると、ロクマ4は電気をつける。
「…………何だ君。申し訳ないが、今は授業中だ。用事があるのなら、後にしてくれ」
ロクマ4に気づいた教師がそんな風に言う。
すると、ロクマ4はガヴを出す。
「何だあれ⁉︎」
それを見て、1人の生徒がそう言う中、ロクマ4はグラニュート態に変化する。
『うわぁぁぁぁ⁉︎』
それを見ていた生徒達が悲鳴をあげて逃げようとする。
すると。
「ふっ!」
ロクマ4は冷気を放っていく。
その冷気を浴びた人達は、その場に倒れる。
その表情は、どこか幸せそうだった。
それを見ていたソウマ達は。
「一体、何が…………⁉︎」
「まさか、無理矢理幸せにしているんですか⁉︎」
「っ!」
それを見て、ましろが困惑する中、ソラはそんな風に言う。
すると、ソウマは辛一のある言葉を思い出す。
『知らねぇか?最近、映画館や裁判所で人が消えたって話。しかも、大勢の人間が一気にまとめて』
それは、チョールと遭遇する前に起こっていた大量失踪事件の事を辛一から聞いた事だ。
「もしかして………あの2人が大量失踪事件の犯人⁉︎」
「えっ⁉︎」
「とにかく、皆を守りましょう!」
ソウマがそう言うと、ましろは驚き、ソラはそう叫び、教室に入る。
ラーゲ9がヒトプレスにしようとすると、ソウマは教師の人を守る様に横に飛ぶ。
「お前は…………」
「ヴラム!あちこちで起きた大量失踪事件…………お前がやったんだな!」
「だっる…………何でこんなとこ居るんだよ!」
ラーゲ9がそう言うと、ソウマはそう叫ぶ。
ソウマを見たラーゲ9はそう言うと、ソウマに向かって触手を伸ばしてくる。
ソウマは触手を躱す為に教卓に隠れるが、触手は教卓を簡単に貫いた。
「気づかれたからには…………絶対倒さないといけなくなっただろうが…………!」
ラーゲ9はそう言うと、ソウマに襲いかかる。
ソウマは応戦するが、ラーゲ9にあっさり吹き飛ばされる。
ラーゲ9がパンチをすると、ソウマはラーゲ9の腕を抑え込む。
「やられて………たまるか………!」
ソウマはそう言うと、机を使って、ラーゲ9を投げ飛ばそうとするが、あまり投げ飛ばされず、逆に殴られる。
「うわっ⁉︎ううっ…………!ここの皆を守って…………お前達が攫った人たちを…………絶対に取り戻す!」
ソウマはそんな風に叫ぶ。
一方、ソラ達は。
「危ないです!」
「っ!」
ソラとましろは、ロクマ4がヒトプレスにしようとしていた人を庇う様に横に飛んだ。
「お前ら…………!」
「やはり…………あなたとヴラムが、この大量失踪事件を引き起こしていたんですね!」
「ちっ!なんでこんな所に居るんだよ!」
ロクマ4がそう言うと、ソラはそう叫ぶ。
すると、ロクマ4は舌打ちしつつ、冷気を使って氷の矢を生成して、2人に飛ばしていく。
「ましろさん!大丈夫ですか⁉︎」
「あ、ありがとう!ソラちゃん!」
「知られたからには…………お前らには消えてもらう」
ソラがそう聞くと、ましろはそう答える。
それに対して、ロクマ4はそう言うと、氷の攻撃を行なっていく。
「絶対に…………ここの人たちは守ってみせます!」
「あと、あなた達が攫った人たちも返してもらうよ!」
ソラとましろはそう叫ぶと、スカイミラージュを取り出す。
「「スカイミラージュ!トーンコネクト!」」
ソラとましろはそう言うと、スカイミラージュにスカイトーンを装填する。
そして、2人は叫ぶ。
「ひろがるチェンジ!スカイ(プリズム)!」
2人はそう言うと、変身を開始する。
「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!」
「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!」
「レディ…………!」
「「ゴー!ひろがるスカイ!プリキュア!」」
ソラとましろは、プリキュアに変身すると、そんな風に名乗りをあげる。
すると、ロクマ4は2人を掴んで、廊下に投げ飛ばす。
「うわっ⁉︎」
「ソウマ君!」
「来ますよ!」
廊下にソラとましろが投げ飛ばされると、ソウマもラーゲ9に蹴られて、廊下に出る。
ましろがそう言うと、ソラはそう叫ぶ。
「ふっ!はっ!」
「ハァァァァァ!」
「はっ!はっ!」
ソウマとソラは、格闘戦でラーゲ9とロクマ4と戦い、ましろは2人の援護を行う。
それに対して、ラーゲ9とロクマ4は、攻撃をしていく。
その頃、ツバサ達は。
「ハァァァァァ!」
「ふっ!はっ!」
「ハアッ!はっ!」
「はっ!ハァァァァァ!」
黒ソラには、ツバサ達が連携して攻撃をしていた。
一方、スイクスとギューモは。
「ふっ!はっ!」
「ハァァァァァ!無駄だァァァァァ‼︎」
スイクスは氷やアイスボックスバスター、アイスガヴガブレイドで攻撃したり、氷のバリアを張って攻撃を防ぐ。
だが、ギューモの攻撃によって、氷はあっさりと砕かれてしまう。
「ちっ!近距離は危険か。なら!」
スイクスはそう言うと、チョコダンゴチゾウに似たゴチゾウをアイスガヴに装填する。
『チョコ!』
『
その音声が鳴ると、スイクスの周りにお菓子の袋状のエネルギーが現れ、チョコレートが現れる。
デリカッションを押すと、ゴチゾウが展開して、姿が変わっていく。
「ううっ…………!」
『ヒエチョコ!パキパキ!』
そんな音声が鳴ると、アイスガヴの見た目が、ガヴ・チョコダンフォームに似た姿になる。
チョコダンフォームと違うのは、ドライアイスを思わせる白色とチョコレート色のメインカラーとテンガロンハットを模った顔になっており、正面から見るとクリオネを思わせるマスクシルエットにもなっている。
「ふっ!」
スイクスは、アイスボックスバスターとヒエチョコガンと呼ばれる銃の2丁拳銃で応戦していく。
そんな中、ソウマ達は。
「ふっ!はっ!」
「ハァァァァァ!」
「はっ!はっ!」
ソウマ達は応戦していくが、ラーゲ9とロクマ4のスペックが高いのもあってから、押され気味だった。
ラーゲ9が触手を、ロクマ4は氷を飛ばしてきて、3人はそれを回避する。
ラーゲ9とロクマ4が3人に攻撃すると。
「お前らもそんなに…………闇菓子が欲しいのか⁉︎」
「…………ふっ。くだらねぇ」
「そんなもんに興味ねぇよ」
「えっ⁉︎」
ソウマはラーゲ9とロクマ4にそう問いかけると、ラーゲ9とロクマ4はそう答える。
ラーゲ9とロクマ4は、ストマック社のバイトでありながら、闇菓子に興味がないという2人の発言には、ソラとましろは驚いた。
すると、ソウマは投げ飛ばされて、ラーゲ9に蹴られる。
「うわぁー!」
「ソウマ君!」
ソウマが柱にぶつかり、ましろはそう叫ぶ。
ラーゲ9が迫る中。
「ほっ、ほっ!」
ソウマの肩にケーキングゴチゾウが現れ、ソウマはケーキングゴチゾウをガヴに装填しようとする。
だが、ラーゲ9にガヴを掴まれ、地面に倒され、ケーキングゴチゾウを落としてしまう。
「ホ〜ッ⁉︎」
「お前のベルトも貰ってやるよ」
「うわぁぁぁぁ⁉︎」
ケーキングゴチゾウがどこかに滑ってしまう中、ラーゲ9はそう言うと、ソウマのガヴを外そうとして、ソウマを地面に叩きつける。
「外れない…………?もしかして…………!」
「ソウマ君!プリズムショット!」
ガヴが外れないのを見て、ラーゲ9はある事実に気づいた。
すると、ましろはラーゲ9にプリズムショットを放ち、ソウマを助ける。
「…………ふっ。そうか。だから…………赤ガヴか!」
「そういう事か」
「プリズム!ソウマさん!」
それを見て、ラーゲ9とロクマ4はそう言うと、触手と氷柱を放つ。
それを見て、ソラが向かっていく中、ソウマとましろはラーゲ9とロクマ4の攻撃を躱していく。
「うわぁぁぁ⁉︎」
「きゃっ⁉︎」
だが、2人の攻撃が床に当たり、2人は吹き飛ぶ。
ソラが2人に駆け寄ると。
「てっきり、
「お前のそれは…………俺たちの
『ヴラスタムギア!』
『ヴェロドライバー!』
ガヴを見て、ラーゲ9とロクマ4は、ソウマがグラニュートであると察しつつ、それぞれのベルトを腰に装着する。
「ああ、そうだ………!俺のガヴだ!」
ソウマはそう言うと、ポッピングミゴチゾウをガヴに装填する。
『グミ!』
『
そんな音声が鳴る中、ラーゲ9とロクマ4もゴチゾウをベルトに装填する。
『カップオン!』
『ジュース!」
『
そんな音声が鳴り、ソウマはお菓子の袋状のバリア、ラーゲ9は下向きになったガラスコップ状のバリア、ロクマ4には飲み物を入れるコップの様なバリアが展開される。
そして、待機音が流れる中、3人は叫ぶ。
「「「変身」」」
そう言うと、変身を開始する。
『ポッピングミ!ジューシー!』
『プディングヴラムシステム!』
『うるおいジュース!フルーティー!』
その音声が鳴ると、ソウマは仮面ライダーガヴ・ポッピングミフォーム、ラーゲ9は仮面ライダーヴラム、ロクマ4は仮面ライダーヴェロに変身する。
「ハァァァァァ!」
ソウマはそう叫ぶと、ラーゲ9とロクマ4の方に向かう。
すると。
『ヴラムブレイカー!』
『ヴェロガン!」
その音声と共に2人の武器が現れて、ラーゲ9がヴラムブレイカーで攻撃を受け止めると、ロクマ4と共にソウマに攻撃する。
ソウマは転がりながら避けて、近くにあったムニュというエフェクトで防御する。
「ふっ!」
「あっ!」
「ムニュの文字が…………⁉︎」
すると、ラーゲ9はヴラムブレイカーを鎌モードにして、ムニュの文字を切断し、ソウマを攻撃する。
その際、ロクマ4が攻撃しようとすると。
「させないよ!」
「あなたの相手は…………私たちです!」
「ちっ!」
ロクマ4にソラとましろが向かい、ロクマ4は舌打ちしながら応戦する。
「ふっ!ふっ!」
「ううっ…………!」
ラーゲ9はヴラムブレイカーで攻撃していく。
ヴラムブレイカーの鎌モードは、刃の部分がチェーンソーになっており、ガヴの装甲を剥ぎ取りつつ攻撃する。
装甲が弾ける中、ラーゲ9はヴラムブレイカーを弓モードにして、狙撃する。
「うわっ⁉︎」
エネルギーの矢を受けて、ソウマは倒れる。
だが、ただ倒れるのではなく、ガヴガブレイドを出して、矢を弾く。
ラーゲ9は、ヴラムブレイカーを再び鎌モードにして、ソウマに向かっていく。
「ハアッ!」
「ふっ!」
ソウマがガヴガブレイドで攻撃する中、ラーゲ9はヴラムブレイカーで応戦する。
だが、ヴラムブレイカーの方が小回りがきくからか、攻撃を受けてしまう。
一方、ソラとましろは。
「ハァァァァァ!」
「はっ!ハァァァァァ!」
「くっ!ハァァァァァ!」
ソラとましろは、お互いに連携していき、ソラは格闘戦を、ましろはソラの援護を行う。
ロクマ4も、銃撃と格闘を組み合わせた攻撃で互角に戦っていく。
「…………しつこい奴らだな。お前らを倒して、あいつらに取り入る」
「えっ…………?もしかして…………」
「あなたは…………闇菓子ではなく、ストマック社が目的で近づいたんですか?」
ロクマ4はため息を吐きながらそう言うと、ましろとソラはそう聞く。
ロクマ4が、闇菓子ではなく、ストマック社が狙いで近づいたのだと。
「それがどうした?お前達には関係ないだろ」
それに対して、ロクマ4はそう言う。
一方、ソウマとラーゲ9は。
「ふっ!」
「うわぁぁぁ!」
ソウマとラーゲ9が戦っていたが、ラーゲ9はヴラムブレイカーを上手く扱い、ソウマを圧倒していた。
そこから、2階からソウマを落とすと、右膝でソウマを抑え、ヴラムブレイカーをソウマに当てる。
「くっ…………!」
「悪いな。ここでお前を倒せば、上の奴らに取り入りやすくなる」
「はっ…………!ヴラム…………もしかして、お前の目的は…………闇菓子じゃなくて、ストマック社なのか⁉︎」
ソウマが抑え込まれる中、ラーゲ9はそんな風に言う。
それを聞いたソウマは、ラーゲ9にそう聞く。
「…………だったら何だ?」
ラーゲ9はそう言うと、ヴラムブレイカーにどっプリンゴチゾウを装填する。
『
「あそこで偉くなろうなんて無理だ!あの一族は、自分たち以外には…………!」
ラーゲ9がヴラムブレイカーにどっプリンゴチゾウを装填して、ブレイストリングを一回引っ張る中、ソウマはそう言う。
それを聞いたラーゲ9は、ソウマに話しかける。
「お前…………あいつらの事知ってるのか?」
「っ!」
「答えろ」
ラーゲ9は、ソウマの言葉に反応して、そう聞くと、ソウマはそんな反応をする。
それに対して、ラーゲ9がそう聞くと、ソウマは意を決して、口を開く。
「……………前に、ストマック社に居た事がある」
ソウマはそう語る。
それを聞いたラーゲ9は。
「あっちの世界にいた…………グラニュートハンター…………?」
「…………おい」
ラーゲ9がそう呟くと、ロクマ4はソウマに近寄り、ヴェロガンを突きつける。
「お前、ストマック社に居たというのは本当か?」
「う、うん…………」
ロクマ4がそう聞くと、ソウマはそう答える。
すると、ラーゲ9がソウマを近くにあったテーブルに叩きつけ、ソウマはガヴガブレイドを落としてしまう。
「ソウマ君!」
「お前か!コメルを殺ったのはお前か!」
「「コメル…………?」」
「コメル・アマルガ!俺の弟だ!」
ましろがそう叫ぶ中、ラーゲ9はそう叫ぶ。
ソウマとソラがコメルという名前に首を傾げると、ラーゲ9はそう叫んで、ヴラムブレイカーを当てて、チェーンソー部分を回転させる。
「知らない!」
「惚けるな!お前、ストマック社に居たんだろ⁉︎あっちの世界で、手先としてグラニュートを始末してたんだろ⁉︎」
「そんな事…………⁉︎」
「うわぁぁぁぁ‼︎」
「うっ⁉︎」
「ストマック社なら…………消えろ!」
ソウマがそう叫ぶと、ラーゲ9がそう叫ぶ。
そう言うと、ソウマを柱に叩きつける。
そして、ラーゲ9はロクマ4と共に必殺技を発動する。
『ヴラムシューティング!』
『ヴェロスナイプ!』
「うわぁぁぁぁ⁉︎」
「ソウマ君!」
「弟…………⁉︎」
ソウマが必殺技を浴びて、地面に落ちると、変身解除する。
ましろがソウマの元に駆け寄り、ソラもラーゲ9の言葉に考え事をするが、すぐにソウマの元に駆け寄る。
「うっ…………!」
「見ろ!一年前…………お前がこいつをやったんじゃないのか⁉︎…………吐け!」
「どうして…………どうして、あなたはそんなにストマック社を憎むんですか⁉︎」
「…………闇菓子のせいで…………俺たちは無茶苦茶にされたんだ!」
ソウマが倒れて、ましろとソラが駆け寄る中、ラーゲ9はソウマに一枚の紙を見せる。
ソラがロクマ4にそう聞くと、ロクマ4はそう答える。
2人の過去に何があったのか。
ラーゲ9の場合はかつて、弟であるコメル・アマルガと共に過ごしていた。
『お帰り!兄ちゃん!』
『おお………!コメル!』
ラーゲ9の前に、そのコメルが出てくる。
コメルはラーゲ9に駆け寄ると、ツルハシを持とうとする。
『これ、持つよ!』
『ああ、良いよ。じゃあ、こっち持ってくれ。なっ?』
『うん。分かった』
コメルがツルハシを持とうとすると、ラーゲ9はそれを止めて、その代わりに自分が持っていた鞄を持たせる。
「たった2人で生きてきた…………大事な俺の弟なんだよ!」
「…………っ!」
ラーゲ9がそれを思い返しながらそう言うと、ソラはそう反応する。
ソラもまた、弟であるレッド・ハレワタールが居るからだ。
そんな中、ラーゲ9は思い返していた。
『あっ…………!おじさん!』
『うん?』
『落としたよ!』
『おお…………!ありがとう』
『うん!バイバイ!』
コメルは通りかかったグラニュートが財布を落とした際、そのグラニュートにすぐに渡した。
そのグラニュートはコメルにお礼を言うと受け取って去っていく。
『おい〜………やるじゃん』
『えへへ………!』
それを見ていたラーゲ9は、コメルにそう言うと、コメルは照れくさそうにそう言う。
「優しい奴だった…………!」
ラーゲ9は思い返しながらそう言う。
そして、家に帰った後、パンに似た形の岩を割ろうとするが、上手く半分に割れず、片方だけが大きく割れてしまった。
『あっ…………!ああ〜…………コメル。お前が大きい方食え。な?』
『いいよ!兄ちゃんがこれ食べて!俺、これ!』
『あっ…………!ありがとう』
『うん』
それを見たラーゲ9は、コメルに大きい方を食べさせようとした。
だが、コメルは大きい方を兄であるラーゲ9に食べさせて、小さい方を受け取った。
それを見て、ラーゲ9は礼を言う。
そして、ラーゲ9が眠る中、コメルは布団をかけた。
『兄ちゃん…………お疲れ様』
コメルは、ラーゲ9にそんな労いの言葉をかけた。
「優しい奴だったんだよ…………!なのに…………!」
ラーゲ9はそんな風に悔しそうにそう言う。
その理由は…………ある時、コメルがラーゲ9の稼いできたお金を盗んでいた事が発覚した。
『うっ…………⁉︎』
『最近、金が無くなると思ったら…………お前…………ダルい事してんなよ!』
コメルは殴られると、ラーゲ9はそう叫ぶ。
だが、コメルは狂った様に落とした金を拾い集めていると、ラーゲ9はコメルに近寄る。
『おい、コメル!』
『うるさい!』
『こっち見ろ!』
『こうでもしなきゃ、もう闇菓子は買えないんだ!』
『おい!』
ラーゲ9がそう言ってコメルを起こそうとすると、コメルはそう叫んで、兄の手を払う。
ラーゲ9はコメルの顔を自分に向けさせると、コメルはそう叫んで、家を飛び出してしまった。
コメルは、闇菓子の虜にされてしまったのだ。
『…………闇菓子…………?何だそれ………?』
ラーゲ9は、コメルの言っていた闇菓子という単語が気になっていたのか、そんな風に首を傾げていた。
「家出したあいつが帰ってきたのが一年前…………事件の日だ」
ラーゲ9はそう語る。
今から一年前、ラーゲ9はコメルを必死に捜索していたが、手がかりが見つからなかった。
コメルの捜索願いを近くのテーブルに置いて、ベッドで横になっていると。
『うわぁぁぁぁ⁉︎』
『っ⁉︎』
そんなコメルの悲鳴と斬撃音が聞こえてきて、ラーゲ9はベッドから跳ね起きる。
扉が開くと、フラフラになったコメルが入ってくる。
『ううっ…………⁉︎』
『コメル…………⁉︎おい!どうしたコメル⁉︎』
コメルは倒れると、ラーゲ9はコメルに駆け寄る。
コメルの背中には、何かで斬られたような斬撃痕があった。
ラーゲ9がそう聞くと、コメルは口を開く。
『兄ちゃん…………』
『しっかりしろ!何があった⁉︎』
『ごめんなさい…………俺が悪かった…………どうしよう…………俺…………とんでもない事………しちゃった…………』
コメルがそう言うと、ラーゲ9はコメルから話を聞こうとする。
すると、コメルはそう言うと、瞳を閉じて、その生涯に幕を閉じてしまった…………。
『…………っ!コメル…………!コメルー!ううっ…………!うわぁぁぁぁぁ‼︎』
ラーゲ9は、弟が1年ぶりに帰ってきたと思ったら、突然の死に慟哭した。
一方、ロクマ4の場合は。
『ただいま〜』
『お帰りなさい、あなた』
『お帰り!お父さん!』
ある家庭。
1人の父親が帰ってくると、母親とロクマ4はそんな風に言う。
ロクマ4がそう言うと、父親はロクマ4を抱え上げる。
『お〜!ちゃんと良い子にしてたか?』
『うん!』
『2人とも。ご飯出来てるわよ』
父親がそう言うと、ロクマ4はそう答える。
それを見ていた母親は、微笑ましそうに見ていながら、そう話しかける。
貧しいながらも、幸せな生活を送っていた。
「……………あの時は、貧しいながらも、幸せな生活を送れてたんだ…………。なのに、ある時からそれが全て崩壊した」
ロクマ4はそんな風に語る。
そんな風に、生活を送っていたが、ある時、状況は一変した。
『あなた!もうやめて!』
『うるさい!闇菓子が………!闇菓子が食いたいんだ!金をさっさと出せ!』
『どうしたんだ…………⁉︎』
ある時、父親は母親から金を奪っていた。
母親がそう縋る中、父親はそんな風に叫んでいた。
それには、ロクマ4も困惑していた。
父親の突然の豹変に。
それから、父親はロクマ4やロクマ4の母親に暴力を振るうようになっていった。
それに耐えかねて、母親は自殺をしてしまった。
『…………もう、良い加減にしろよ!』
母親の死に、ロクマ4は堪忍袋の尾が切れた。
その結果、ロクマ4は父親を殺めた。
そうして、ロクマ4は家族を失ってしまったのだった……………。
「そんな事が…………」
「…………あれはどう見ても、誰かにやられた傷だった」
「うわっ⁉︎うっ…………⁉︎」
ましろがラーゲ9とロクマ4の過去を聞いて驚愕する中、ラーゲ9はそう言うと、ソウマを起こして、柱に叩きつけ、首を掴む。
「うっ…………!」
「言え、赤ガヴ!お前がやったんだろ!グラニュートハンターのお前が…………ストマック社の命令で!」
「ソウマ君!」
「邪魔すんな」
ラーゲ9はソウマにそう問いかける。
ましろがソウマに駆け寄ろうとすると、ロクマ4が邪魔をする。
すると。
「……………違う…………!俺じゃ…………ない!俺は………あいつらの命令なんか聞かない………!俺の力は…………ニエルブから貰ったんじゃない…………!4ヶ月前…………人間の世界に来て覚醒した…………俺自身の力だ…………!」
ソウマはそう語る。
そもそも、一年前はソウマはストマック社に幽閉されており、そんな事が出来なかったのだ。
仮面ライダーへの変身や、ゴチゾウの生成も、人間の世界に来てから獲得した力であり、コメルの殺害は不可能だったのだ。
「…………本当か?」
「本当だ!一年前…………君の弟をやったのは俺じゃない!」
「……………っ!」
ラーゲ9がそう聞くと、ソウマはこう答える。
それを聞いて、ラーゲ9は一度首を絞めようとしたが、ソウマの顔を見て、嘘を言っていないと感じたのか、手を離す。
ソウマが地面に倒れ込むと。
「ソウマ君!大丈夫?」
「うん…………君たちは…………弟の死の真相と、闇菓子を探る為に…………ストマック社に入り込んで…………!」
「ダルい方法だって思ってんだろ?」
「そんな事ないです!」
ましろが駆け寄る中、ソウマはそう問いかける。
それに対して、ラーゲ9がそう聞くと、ソラはそう叫ぶ。
「弟さんの死の真相を知りたくて…………ストマック社に入ったんですよね?ヴェロも、家族を狂わせた闇菓子を憎んで…………!」
「……………そうだ」
「弟が口走った…………闇菓子ってのが唯一の手掛かりだった。あちこち調べ回って…………ようやくストマック社と結びついたのが半年前。どうにか接点を作ろうと闇菓子を買いに通ってる内に…………奴らのバイトに誘われたってわけだ」
「ずっと…………1人で…………」
ソラはそんな風に言う。
それを聞いて、ロクマ4が肯定すると、ラーゲ9はそう語る。
たった1人で、ストマック社に入って、弟の死の真相を探る為に。
ましろがそう呟く中、ラーゲ9は口を開く。
「…………家を飛び出してからのコメルも、きっとこうだったんだろうな。…………よく分かんねぇ内に改造されて…………人間の世界に連れて来られ…………人間を攫うのと引き換えに…………闇菓子を手に入れる生活。あとは…………どうして、誰に始末されたのか。これを探るには…………奴らの懐にもっと潜り込まなきゃならない」
「俺も…………あいつらを潰す為には、懐に潜り込んで、全部ぶっ壊す。その為にも…………ここで死ね」
「お前が弟と関係ないなら…………もう聞くべき事はない。心置きなくプリキュアと一緒に犠牲になれ!」
ラーゲ9はそんな風に言う。
コメルが、闇菓子を手に入れる為の生活がこんな感じだったのだと。
ラーゲ9の言葉には、思考や理性すらも奪う闇菓子に、有無を言わさず施された身体への生体改造。
そして、異なる世界の住民を材料として拐う悪質な手口の片棒を担がなければならない嫌悪感が滲んでいた。
そして、そんな嫌悪感を抱きつつも、仇を取る覚悟も。
ロクマ4とラーゲ9はそう言うと、ヴラムブレイカーとヴェロガンでソウマ達を攻撃しようとする。
それを見たソウマとソラとましろが躱すと、ソウマはガヴガブレイドを手に取る。
「うっ!うわぁぁぁぁ⁉︎」
「ソウマ君!」
「ふっ!」
「うっ⁉︎」
ソウマがガヴガブレイドを手に取ると、ラーゲ9はヴラムブレイカーで攻撃する。
ソウマはガヴガブレイドで受け止めようとするが、仮面ライダーの力には敵わず、ガヴガブレイドの刀身で右肩を負傷する。
ましろがそう叫ぶ中、ロクマ4が攻撃しようとすると、ソラがロクマ4の腕を抑え込む。
ソウマの肩から血が流れる中、ソウマとソラは口を開く。
「俺が…………いや、俺たちが協力する………!」
「は?」
「私たちが戦う必要なんて…………無い筈です!コメル君の事を調べるのを…………私たちも手伝います!ストマック社を倒すのも!」
「命乞いか。何でお前らが…………!」
ソウマがそう言うと、ラーゲ9はそう反応する。
それに対して、ソラはそう叫ぶ。
ロクマ4がそう言うと、ましろは口を開く。
「ソウマ君は…………お母さんがストマック社の人達に奪われたの!」
「「っ!」」
「グラニュートハンターなんて…………あいつらが勝手に呼んでるだけだ!俺が戦ってるのは…………犠牲者を増やしたくないからだ!」
「…………他に犠牲が出ようと関係ない。俺はコメルの仇さえ取れれば…………!」
「そうだな。ストマック社を潰せれば…………!」
ましろがそう叫ぶと、ラーゲ9とロクマ4はそう反応する。
ソウマがそう叫ぶと、ラーゲ9とロクマ4はそう言う。
すると。
「関係ないなら…………尚更です!私もヴラムの気持ちは痛いほど分かります。私にも………弟がいますから」
「君たちが憎いのはストマック社で、闇菓子が欲しいわけじゃない!」
「だったら…………ストマック社の手先として人間を攫うなんて…………そんな事をしなくて良いと思うよ!それじゃあ…………あなた達と同じ被害者を産むだけなんだから…………」
ソラ、ソウマ、ましろはそう語る。
ストマック社に深く潜る為に、他のバイトのグラニュートと同じ事をする必要がないと説得をする。
すると、ソウマが口を開く。
「どうする?…………そのベルトの力、あいつらの野望の為に使い続けるか…………それとも、ここで引き返して、あいつらの野望を止める為に使うか」
ソウマは、ラーゲ9とロクマ4にそんな選択を投げかける。
それを聞いたラーゲ9は、ソウマとコメルを重ねていた。
すると、ラーゲ9とロクマ4は、3人から離れた。
「ヴラム!ヴェロ!」
ソウマがそう話しかけると、2人はゴチゾウをベルトから取って、変身解除した。
ラーゲ9とロクマ4は、ソウマ達を見つめると、そのまま撤退していく。
「気持ちは伝わったのかな…………」
「信じるしかありません。あの2人を」
それを見送っているソラとましろは、そう呟く。
果たして、ラーゲ9とロクマ4の決断は…………。
今回はここまでです。
今回は、19話に相当する話です。
ラーゲ9とロクマ4の過去が判明しました。
2人とも、闇菓子によって、幸せが滅茶苦茶にされました。
ロクマ4に関しては、殺めた感じになりますが。
そして、ウラッカと黒闇の置き土産によって、グラニュート側は強くなりました。
あと、酸田は、ソウマだけでなく、ましろ達の髪の毛も採取していた。
果たして、何を企んでいるのか。
そして次回、いよいよ運命の時が来ます。
辛一に、正体バレの時が。
果たして、どうなるのか。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
今後の展開などでリクエストがあれば、活動報告から受け付けています。