仮面ライダーガヴ&ひろがるスカイ!プリキュア   作:仮面大佐

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第47話 怒りのぷっつんプリン

 浩二からの依頼で、カブトダンシに会いにいくのを付き合う事になったラキヤと涼介。

 ソラ達も合流して、ル・ビートと対峙する。

 だが……………。

 

「お前か。クソ苦い菓子を売っていたストマック社の親戚であるスイクス・ストマックとクリス・ストマック」

「「っ⁉︎」」

「僕たちの事を知っているのか?」

「ああ。本流のストマック社に潰された惨めな存在だってな!素直にUSBメモリを渡しときゃ会社が潰れることはなかったんだよ」

「……………」

 

 ル・ビートはそんな風に言う。

 それを聞いたスイクスとクリスがそう反応する中、ル・ビートはスイクス達を嘲笑うようにそう言う。

 スイクスが黙り込んでいると。

 

「そして……………お前達が裏切り者か」

「何?」

「ランゴ様がバイトに手配書を送ってるんだよ」

 

 ル・ビートはラキヤと涼介を見ながらそう言う。

 ラキヤがそう反応する中、ル・ビートは端末を見せる。

 そこには、ラキヤと涼介の手配書が写っていた。

 浩二の避難を終えたソラ達が戻ってくると。

 

「あれが…………グラニュートなの?」

「はい。異世界の存在です」

「何だか…………怖いです…………!」

「そうか。俺らもかなり有名になったもんだな」

 

 いちかがそう聞くと、ソラはそう答えて、ひまりは怯える。

 いちか達が戦っていた怪物と、毛色が全く違うグラニュートを見て。

 涼介がそんな風に呟くと。

 

「全く。バカな奴らだよ。ストマック社を敵に回すなんて」

「バカなのはお前だ。闇菓子を貰って調子づいて…………」

「奴らに利用されて、使い捨てられるだけなのにな」

 

 ル・ビートは呆れるようにそう言うと、ラキヤと涼介も呆れるようにそう言う。

 すると。

 

「そんな愚かな真似はしないさ。…………お前の弟じゃあるまいし

「……………お前、コメルを知ってるのか?」

「知り合いから噂で聞いただけだけどね。バイトの癖に、途中で怖気付いて、逃げ回ってたバカが居たってな

「貴様……………!」

「何ですって…………?」

 

 ル・ビートはそんな風に言う。

 ラキヤがそう聞くと、ル・ビートはコメルを嘲笑い、侮辱する様にそう言う。

 それを聞いたラキヤとソラは、そんな風に反応する。

 2人の顔つきが変わり、怒りの表情が浮かんでいた。

 すると。

 

「お前の方も聞いてるぞ、ロクマ4。お前の父親が愚痴ってたのをな」

「何?」

「お前の父親が、母親が使えないって言ってたと耳にしてな。夫に見捨てられ、子供一人養えずにくたばった女だってな!

「……………お前……………」

 

 ル・ビートは涼介を見ながらそう言う。

 遠回しに、涼介…………フレッドのお母さんを侮辱したのだ。

 それを聞いて、涼介の顔つきも変わった。

 そして。

 

その汚い口を閉じろ…………!

あなたは絶対に許しません…………!

ぶっ潰す…………!

黙れ…………!

「そ、ソラちゃん…………⁉︎」

「な、なんか怖いです…………」

 

 ラキヤ、ソラ、涼介、スイクスはそんな風に言う。

 ル・ビートは、その4人の逆鱗に触れてしまったのだ。

 いちかとひまりがそう言う中、4人は変身しようとする。

 

カップオン!

ジュース!

DRINK(ドリンク) ジュース!DRINK(ドリンク) ジュース!

エンシェント!

EAT(イート)エンシェント!

グラグラ………!グラグラ………!

 

「スカイミラージュ………!トーンコネクト…………!」

 

 ラキヤ達がゴチゾウをベルトやガヴに装填する中、ソラはスカイミラージュにスカイトーンを装填する。

 そして。

 

「「「変身…………!」」」

「ひろがるチェンジ…………!スカイ!」

 

 三人はそう言うと、変身を開始する。

 

プディングヴラムシステム!

うるおいジュース!フルーティー!

ゴォーーン!

エンシェントソルベ!バクバク!

 

 その音声が鳴ると、ラキヤの方はバリアの内部に巨大なプリンの様なエネルギーに包まれて、それがスプーンでバラバラになると、ラキヤに装着されていき、耳の部分にスプーンが突き刺さる。

 涼介は、コップの内部にリンゴジュースが注がれていき、一定量に達すると、エネルギーが解放されてバリアが吹き飛ぶと同時に飲み物が溢れ出て、涼介の身体に纏わりつき、水滴を飛ばしながら姿を現して変身完了する。

 スイクスは、背後にティラノサウルスの幻影が現れ、スイクスを包み込む。

 同時に特徴的な装飾が施された巨大な恐竜の尻尾が氷山を囲うように形成され、さらに複数の巨大な牙が出現する。

 氷山の中でスイクスが素体を纏い、氷山と恐竜の尻尾が勢いよく砕け散ると牙が分解、素体に装甲として装着されていき、変身する。

 ソラは光が包むと、一瞬でキュアスカイに変身する。

 

「「うぅぅぅぅっ!」」

「ハァァァァァ!」

「ふっ!」

 

 4人はそう叫ぶと、ル・ビートの方へと向かっていく。

 

「ううっ!ハァァァァ!」

「ふっ!はっ!」

「ハァァァァァ!」

「ふっ!」

 

 4人は、ル・ビートに攻撃していく。

 ソラ以外の面々は、家族を愚弄された怒りから、ソラも弟のレッドと重ね合わせて、攻撃をしていく。

 スイクスも、狭い室内というのもあって、大技は使わなかった。

 それを見ていたいちかとひまりは。

 

「私たちも行こう!」

「待ってください!この広さの室内では、この人数では上手く立ち回れないし、かえって邪魔になります!」

「そっか…………!」

「今は、様子を見ましょう」

 

 いちかはそう言って、スイーツパクトを取り出すが、ひまりはそう言う。

 ただでさえ、狭い室内で戦っているので、邪魔になってしまう可能性があると。

 そう話すと、いちか達は様子を見る事にした。

 実際、怒りにまかせながらもラキヤと涼介、スイクスは無駄な動きは一切ない洗練された動きで、ソラはダイナミックながらも長い鍛錬によって積み重ねられた技術と直感でそこをカバーしていた。

 

「ハァァァァ!」

「ふっ!」

「はっ!」

「ハァァァァァ!」

「はっ!」

「ぐっ⁉︎」

 

 ル・ビートは角を伸ばして全員を薙ぎ払おうとする。

 それに対して、ラキヤ、涼介、スイクス、ソラの4人は角を躱してル・ビートに接近する。

 ラキヤはヴラムブレイカー、涼介はヴェロガン、スイクスはアイスボックスバスター、ソラは渾身のストレートを至近距離でル・ビートに叩き込んだ。

 4人同時の攻撃にはル・ビートも堪らず怯み、4人は同時にル・ビートを蹴り飛ばし、一度距離を取る。

 すると、口を開いた。

 

「母さんは親父が闇菓子で変わってしまってからも、俺を精一杯に愛して育ててくれた立派な母親だった。お前ごときが、俺の母さんを侮辱するな!」

 

SET(セット)

 

 涼介はそんな風に言うと、ゴチゾウをヴェロガンに装填する。

 

「ボクの両親はただ、みんなにお菓子で笑顔になってもらいたくて古菓子を作ったんだ。そんな両親をボクは誇りに思っている!闇菓子でみんなを不幸にすることしか出来ないアイツらと一緒にするな!」

 

 スイクスは、エンシェントソルベエゴチゾウのブレードに手をかける。

 

「撤回しろ。コメルは臆病者じゃない、優しいやつだった。だから…………だから!」

 

SET(セット)

 

 ラキヤはそう言うと、ヴラムブレイカーにゴチゾウをセットして、構える。

 

「私はコメル君のことはよく知りませんが………これだけは言えます。コメル君は闇菓子より相手のことを思って、自分の意志で人間を攫うことをやめようとしました。あなたなんかよりずっと強い心を持っている優しいグラニュートなんです‼︎」

「ソラ…………」

 

 ソラはそう言うと、スカイパンチの構えをとる。

 ラキヤはソラの言葉にそう反応しつつ、ヴラムブレイカーを引き絞る。

 すると。

 

「そんなだから、見せしめに粛清されたんだろ!それに笑顔?優しさ?お前の母親も俺から言わせれば、闇菓子に比べたら何の価値も無いタダのゴミじゃないか!ハハハハハハハ‼︎」

 

 ル・ビートはそんな風に言う。

 それを聞いたラキヤは、ある事を思い出す。

 

『ごめんなさい…………俺が悪かった…………どうしよう…………俺…………とんでもない事………しちゃった…………』

 

 それは、コメルの最後の姿だった。

 ラキヤはコメルの最後の姿を思い出してしまい手が止まる。

 ソラ、涼介、スイクスはあまりの言葉に一瞬動きが止まる。

 すると。

 

「ハァァァァァ!」

「「「くっ⁉︎」」」

「きゃっ⁉︎」

 

 ル・ビートは急に羽で飛んで突進してくる。

 考える事をしていた為に対処が出来ず、4人共吹き飛ばされてしまう。

 そのまま、ル・ビートは窓から逃走する。

 空を飛ばれては追いかける術が無い上に浩二のことも気になり、一旦4人とも変身を解除する。

 

「コメル…………」

「ラキヤ…………」

「「……………」」

「コメルって………?」

「さぁ…………?」

 

 ラキヤはコメルのことを思い出しており、ソラはそんなラキヤを心配そうに見つめていた。

 涼介とスイクスもまた、自分の家族のことを思い出していた。

 事情を知らないいちかとひまりは、ただ見つめる事しか出来なかった。

 


 

 一方、あげはの方は。

 

「くっ…………!」

「あははは!どうしたの?」

「押されてるじゃん!」

 

 あげはは、ダークプリズムとダークバタフライと応戦していた。

 だが、辛一の心配もあるがダークプリズムとダークバタフライの相手をしており押され気味であった。

 すると。

 

「来たよ〜!」

「行きますよ〜!」

「ダークウィングとダークマジェスティ⁉︎これはちょっとやばいかな…………」

 

 そこに更にダークウィングとダークマジェスティまで加わってきた。

 それを見て、あげははそんな風に呟く。

 絶体絶命の状況に追い込まれたあげはだったが、そんな時。

 

「何の音でしょうか⁉︎」

「あれは…………ダークプリキュア⁉︎1人で戦ってたの⁉︎」

「ダークプリキュア…………?」

「ただ事ではなさそうね…………」

 

 近くを歩いていたツバサ、エル、あきら、ゆかりが戦闘音に気づき、様子を見にやって来る。

 ツバサとエルはあげはが1人でダークプリキュア4人と戦っている光景に慌てる。

 あきらとゆかりもただ事では無い様子に気づいた。

 そこから、4人は変身する。

 

「「スカイミラージュ!トーンコネクト!」」

 

 ツバサとエルちゃんはそう言うと、スカイミラージュにスカイトーンを装填する。

 

「「キュアラモード・デコレーション!」」

「チョコ!」

「マカロン!」

 

 2人はそう叫ぶと、スイーツパクトと呼ばれるアイテムを取り出して、それぞれのアニマルスイーツを装填する。

 そして、4人は叫んだ。

 

「ひろがるチェンジ!ウィング!(マジェスティ!)」

「強さと愛を!」

「美しさとトキメキを!」

「「レッツ・ラ・まぜまぜ!」」

 

 4人はそう叫ぶと、変身を開始する。

 すると、宇宙空間のようなエフェクトに包まれるステージへと2人は降り立つ。

 2人の髪が伸びて、靴が現れる。

 

「きらめきホップ!」

 

 ツバサのその言葉と共にステージ部分にHOPの文字が浮かび、2人の頭に装飾が付き、耳にも飾りがつく。

 

「さわやかステップ!」

 

 続けて、エルちゃんの言葉と共にステージがSTEPに変わると、2人にそれぞれの服が現れて、ソックスも現れ、ツバサは腰マントが付く。

 

「はればれジャンプ!」

 

 更に、ツバサの言葉と共にステージがJUMPに切り替わり、腕にグローブなどが付くと、エルちゃんのスカートの後ろ側に星の意匠が付く。

 ツバサがウインクをすると、2人は名乗りをあげる。

 

「天高くひろがる勇気!キュアウィング!」

「降り立つ気高き神秘!キュアマジェスティ!」

 

 2人はそう名乗る。

 あきらとゆかりは、キラキラルと呼ばれるエネルギーを纏っていくと、姿や服装が変わっていく。

 変身して、スイーツパクトがケースの中に入ると。

 

「キュアショコラ!できあがり!」

「キュアマカロン!できあがり!」

 

 2人は変身すると、そんな風に名乗りを上げる。

 そんな中。

 

「ダークプリズムショット!」

「ダークウィングアタック!」

「ダークバタフライプレス!」

「ダークマジックアワーズエンド!」

「くっ…………!」

 

 ダークプリキュア4人が一斉に必殺技を打って来る。

 それを見たあげはは、最大パワーのバタフライバリアで対抗する。

 だが。

 

「くっ…………!このままじゃ…………!」

 

 4人の必殺技を受けて、段々と押されてくる。

 押し切られると思った次の瞬間。

 

「ひろがる!ウィングアタック!」

「ひろがる!マジックアワーズエンド!」

「ショコラ・アロマーゼ!」

「マカロン・ジュリエンヌ!」

 

 すると、後方からツバサ、エル、あきら、ゆかりが必殺技を放ち、相殺する。

 

「あれ…………?少年にエルちゃん⁉︎あきらちゃんとゆかりちゃんも…………⁉︎」

「近くを通りかかったら、戦闘の音が聞こえてきましたから」

「助けに来たよ!」

「それにしても……………何であげは達が2人もいるんだ?」

「どういう状況なの?」

「実は……………」

 

 あげはは、突然4人が加勢して来た事に驚いていたが、ツバサとエルちゃんはそんな風に言う。

 あきらとゆかりは何故か、あげは達が2人いるのかと聞いてくる。

 ツバサは2人にダークプリキュアのことを簡単に説明する。

 

「なるほど…………偽物ね」

「私たちも協力するよ」

「ありがとう!」

 

 ツバサの説明に驚きつつも協力してくれると言うあきらとゆかり。

 あげはがそう答える中。

 

「なんか…………白けちゃったね」

「そうですね」

「帰ろっか」

「そうね」

 

 すると、ダークプリキュアの4人はそんな風に言って、あっさり逃げたのだった。

 

「あっ!」

「逃げちゃったわね」

「随分とあっさり…………」

「うっ…………⁉︎」

「大丈夫ですか⁉︎」

 

 プリキュア達は、突然のことに追うことが出来なかった。

 あげはも体力の限界だったのか、膝をついて変身解除する。

 ツバサ達はあげはに駆け寄る。

 

「大丈夫…………それより、シンチーを残してきちゃったから…………!」

「フラフラですよ!」

 

 自分を心配するツバサ達に対して、あげははそう答えつつ、辛一の元にヨロヨロと歩き始める。

 ツバサがそんな風に言う中。

 

「大丈夫かい?」

「肩くらいは貸すわよ」

「ありがとう…………!」

 

 そんな様子にゆかりとあきらが肩を貸して一緒に歩いてくれることに。

 

「何とか治ったか…………。あげはは大丈夫なのか?」

 

 辛一は何とか持ち直したのか、そんな風に言う。

 辛一は今、あげはを探す為に歩き回っていた。

 すると。

 

「シンチー…………!」

「あげは…………!」

「辛一さん!大丈夫なんですか?」

「何とかな」

 

 辛一は、ゆかりとあきらに肩を借りているあげはを見つける。

 ツバサとエルちゃんも居た為、互いにゆっくりと歩み寄っていた。

 


 

 その頃、ブンブンでは何とか逃げ出した浩二がラキヤ、ソラ、涼介、いちか、ひまりと共にに戻って来ていた。

 スイクスはあの後別れて、クリスと共にル・ビートの行方を追っている。

 

「だから危ないと言っただろ」

「それで…………どうして、カブトダンシに会おうとしたんですか?」

 

 ラキヤがそんな風に言う中、ソラは浩二にそう聞く。

 すると、浩二は口を開いた。

 

「……………盗まれたんだ」

「盗まれた…………?」

「僕の作ったチャンネル…………甘い物大好きだし、バーチャル配信でスイーツを紹介する番組を始めようと思ったんだ。イラストや取材も1人で頑張った。それが、カブトダンシのスイーツチャンネル」

「そうなの⁉︎めちゃくちゃ凄いじゃん!」

「1人で…………」

「何ですとー⁉︎」

 

 浩二はそんな風に言う。

 カブトダンシは元々、浩二が作った物である事を。

 それを聞いて、陽香、ひまり、いちかはそんな風に反応する。

 たった1人で頑張っていたというのを聞いて。

 すると。

 

「視聴者数も順調に増えてた。でも…………そんな時…………誰かにチャンネルを乗っ取られたんだ。僕じゃない誰かが…………勝手にカブトダンシを名乗るようになって…………。ずっと悔しかったんだけど…………ある日、チャンネルのコメントで変なのを見つけて…………」

「もしかして、これの事ですか?」

 

 浩二はそう言う中、ひまりはスマホを取り出して、あるコメントを見せる。

 それは、友達が消えているなどのコメントだった。

 

「そう。個人的に連絡が来て、会いに行った後、連絡が取れない人がいるって…………」

「それ、うちらも見た!」

「私たちも!」

「悪用までされてるって知ったら…………本気でムカついてきて…………取り返そうと思って、ファンのふりしてメッセージを送ったんだ。そしたら、返事が来て…………会えるってなって…………」

「それで、乗り込もうとして、うちに依頼くれたんだ…………」

 

 浩二はひまりが見せたコメントに頷きつつ、そう語る。

 自分の作ったカブトダンシを悪用されているのを知り、取り戻そうと思い、ブンブンに依頼していたのだ。

 すると。

 

「…………だる。それならそうと最初から言え」

「確かにな。そうすれば、手間が省けたんだがな」

「僕がカブトダンシだって言いたくなかったんだ!学校の皆にも配信は秘密だし、今日は探りだけのつもりだったし!でも…………実際に目の前にしたら、やっぱり許せなくて…………お願い。あいつからカブトダンシを取り返したいんだ!もう一回、一緒に来てよ!」

 

 ラキヤと涼介は、そんな風に言う。

 それに対して、浩二はそう叫ぶ。

 配信は秘密にしている為、話したくなかったと。

 浩二がそう頼み込む。 

 だが。

 

「奴は化け物だ。諦めろ」

「やだ!」

「人間がどうにかできる相手じゃない」

「僕のカブトダンシでそんな事されるなら、死んだ方がマシだ!

 

 ラキヤと涼介はそんな風に言う。

 実際問題、浩二ではル・ビートをどうにかする事は出来ない。

 現実的にそう言う。

 それに対して、浩二はそんな風に叫んだ。

 すると。

 

「…………何だと?」

「あ?」

「っ!」

「ちょっ…………浩二君。勢いでそんな事を言うもんじゃ…………」

「そ、そうだよ!」

「死んでしまったら、元も子もありません!」

 

 そんな言葉に、ラキヤと涼介は怒りを隠せない態度を見せる。

 ソラも、顔には出さなくとも拳を握って怒りを堪えていた。

 陽香、いちか、ひまりが落ち着かせようとすると。

 

「もういい!1人で何とかするから!」

「ちょ…………浩二君!ラキヤン、涼介!追いかけないと!」

「知らん」

「知るか」

「お前らがキレてる場合か!浩二君!」

 

 浩二は1人で何とかすると言い、ブンブンを出てしまう。

 陽香はラキヤと涼介にそう言うが、2人は不貞腐れたようにそう言う。

 それを見た陽香は2人にそう突っ込みつつ、浩二を追いかけていく。

 


 

 その頃、辛一達は。

 

「無事だったか」

「うん」

「というより……………えっと…………どちら様で?」

 

 辛一とあげはは、お互いの無事を確認していた。

 そんな中、辛一は、ゆかりとあきらを見ながらそう呟く。

 すると。

 

「彼は狩夜辛一さんで、仮面ライダーヴァレンで、お二人は琴爪ゆかりさんと剣城あきらさんです」

「おい!俺が仮面ライダーだって事は…………!」

「大丈夫です。お二人もプリキュアで、仮面ライダーの事情は分かっていますから」

「そ、そうか…………なら良いんだけどよ」

 

 ツバサは、面識の無い辛一とゆかり、あきらに互いを紹介していく。

 辛一は自分が仮面ライダーだと言うことをあっさり話してしまうツバサに声を上げる。

 それに対して、ツバサはゆかりとあきらもプリキュアで仮面ライダーの事情も知っていると補足する。

 それを聞いて、辛一が納得すると。

 

「改めて…………私は剣城あきらだ」

「琴爪ゆかりよ」

「おう…………改めて、ライターやってる狩夜辛一だ。よろしくな」

 

 辛一達は、改めて自己紹介をする。

 その際、辛一は職業病なのか、ゆかりとあきらに名刺を渡す。

 

「ライターなんだ…………」

「へぇ〜…………」

 

 ライターだと言う事を聞いて、2人は興味を示していた。

 そこからあげはと辛一はあの後何があったのかを話し合うことに。

 

「こっちは、ビターガヴは倒したが…………ダークプリキュアはどうなったんだ?」

「ごめん…………逃げられちゃった」

「そっか…………」

 

 辛一がビターガヴは倒したと話すと、あげははダークプリキュアには逃げられた事を話す。

 すると。

 

「なあ…………話に割り込むようで申し訳ないんだが…………」

「そのビターガヴというのは何なのよ?話についていけないわ」

「あ〜……………」

 

 いまいち話に着いていけないゆかりとあきらは、そんな風に聞く。

 そこで、ツバサ達は改めて、ビターガヴとダークプリキュアのことを話した。

 

「何者かによって生み出された存在か…………」

「ご主人様が居るって言ってたんだよな?」

「はい。そのご主人様というのが誰なのかは、分かりませんが…………」

「随分と悪趣味なご主人様とやらね」

 

 あきらがそう呟く中、辛一は、ビターガヴとダークプリキュアが複数存在していて、ご主人様が居るというのを聞くと、ツバサはそう答える。

 ゆかりがそう呟く中。

 

「大丈夫なんですか?」

「大丈夫なの?」

「おう…………もうちょいかかるわ」

 

 ツバサとエルちゃんは辛一を心配しており、そう聞くと、辛一はそんな風に答える。

 一方。

 

「久しぶりだね!」

「お久しぶりね。会うのはプリムの一件以来かしら?」

「そうだね!でも…………今はシンチーの側を離れるわけにはいかないから………ごめんね」

 

 あげははゆかりとの再会を喜びつつ、そんな風に申し訳なさそうに言う。

 それを聞いたゆかりは。

 

「あげは、あなたの好きな様になさい。あなたのトキメキが今の彼には必要よ」

「っ!…………ありがとう!あきらちゃんも、いちかちゃん達によろしくね!」

「うん」

 

 すると、ゆかりはまるで、全てを見透かした様な言葉をかける。

 あげはは、あきらとも少し言葉を交わし、辛一と共に去って行った。

 それを見送っていたあきら達は。

 

「どうやら、私たちが考えていた以上に、状況は深刻な様ね」

「その様だね。私たちにも何かできることがあれば良いんだけど」

「なんか…………頼もしいですね」

「うん…………」

 

 あきらとゆかりは、事態が思いのほか深刻である事を聞いて、そんな風に話していた。

 その言葉と態度には、ツバサとエルちゃんは頼もしさを覚えていた。

 


 

 その後、辛一とあげはは酸田の研究室に戻った。 

 その理由は、辛一の体の不調を調べる為だ。

 

「どうだ?」

「う〜ん…………黒いチョコはこっちの想定以上に体の負担かかるみたいだね〜…………。今も痛む?」

「今は……………そんなに」

「戦闘中は?」

「全然。むしろ…………調子いいくらいだ」

 

 辛一がそう聞くと、酸田はそう答える。

 チョコルドフォームは、酸田の想定以上に体に負担がかかっていると。

 酸田がそう聞くと、辛一はそう答える。

 それを聞いた酸田は。

 

「うん…………そんじゃ、一旦回収して調整してみますか。その間、悪いんだけど…………今まで通り、ソウマ君から貰ったやつで変身してもらって」

 

 酸田はそう言うと、チョコルドゴチゾウを預かって調整を行う事を言いつつ、辛一にチョコドンゴチゾウを渡そうとする。

 それを聞いた辛一の脳裏には。

 

『あの人は…………必死に逃げ出したのに…………俺を助けようとしたせいで……………』

『今、俺……………お前の事無理だ……………』

 

 それは、幼い頃のソウマが母親の死に間接的に関わっていた事だった。

 それを思い出した辛一は。

 

「……………まだ使う。いや…………負担少ないのも欲しいけど…………」

「…………分かった。やってみましょう」

 

 辛一は酸田からチョコルドゴチゾウを奪い取り、負担が少ないゴチゾウも要求する。

 それを聞いた酸田はそんな風に言う。

 すると。

 

「あれ?あげはちゃんは止めないの?」

「私は支えるだけだから。シンチーが決めたことなら、私はそれを側で支えるだけです」  

 

 酸田がそんな風に聞くと、あげははそう答える。

 あげはは、あくまで辛一の意思を尊重する様子だった。

 

「そっか、そっか!なら、辛一君のサポート、頼んだよ!」

「ええ。『…………やっぱり、怪しい気がする…………』」

 

 そのあげはの言葉に、酸田は更に顔が綻び、笑顔になりつつ、そう頼み込む。

 あげははそう答える。

 だが、表面上はにこやかな酸田から感じられる不信感が、どうやっても拭いきれなかったのだった。

 


 

 その頃、ブンブンでは。

 

「ただいま…………」

「ウマソー、どうした⁉︎フラフラじゃん!」

「ごめん…………」

「大丈夫ですか⁉︎」

「早く座ってください!」

 

 フラフラのソウマはましろ、あおい、シエルに支えられながらブンブンに戻っていた。

 ブンブンにはソラ、いちか、ひまり、陽香がいた。

 ソラ達はソウマの様子に驚きながらも心配し、座らせる。

 

「ごめん…………また俺とましろちゃんの偽物が暴れてて…………」

「はい、これ!食べな!」

「えっ?ありがとう…………。いただきます…………」

 

 ソウマがそう言う中、陽香はソウマにアイスを渡す。

 ソウマは陽香にお礼を言いつつ、アイスを食べる。

 

「うん…………」

「シンチーに連絡する?」

「あ…………それは…………大丈夫。それに、ましろちゃん達もごめん。せっかくの楽しい時間を奪っちゃって…………」

「大丈夫だよ!」

「私たちは気にしてません!」

「むしろ、フラフラなのが心配だから!」

 

 ソウマはそんな風に謝る。

 ましろ達のせっかくの楽しい時間を奪ってしまい申し訳ない気持ちがあったのだ。

 ましろ達はそう答えた。

 そんなことは一切気にしていない様子だった。

 

「あっ…………カブトダンシはどうだった?」

「うん…………やっぱ、グラニュートだった。浩二君はラキヤンと涼介とソラちゃんとスイクんが守ってくれたんだけど…………カブトダンシは、元々浩二君が作ったんだって。それを…………グラニュートがチャンネルを乗っ取って…………」

「ファンを誘い出して、攫ってたんだ…………」

 

 ソウマがそう聞くと、陽香はそう伝えていく。

 カブトダンシがグラニュートである事を。

 ソウマがそう呟くと。

 

「うん。浩二君、どうしても取り返したいみたい。そんで…………飛び出して行っちゃって…………追いかけたんだけど…………見失った」

「私たちは、浩二君が出て行った後は、ブンブンで待つ事にしたんです」

「そんな事があったのか…………」

 

 陽香がそう言うと、ソラはそう答える。

 ソラ達も浩二が出て行った後、とても遊びに行く気分にはなれずに、ブンブンで待つことにしたのだ。

 あおいがそう呟く中。

 

「皆!」

「(ゴチゾウ達の鳴き声)」

「浩二君、探してくれるかな?」

 

 ソウマはそう言うと、ゴチゾウ達が現れる。

 ソウマはゴチゾウ達に浩二の捜索を頼み込み、ゴチゾウ達は捜索を始める。

 すると。

 

「そういえば…………ラキヤと涼介は?」

「あ〜…………どっか行っちゃった。なんか様子おかしかったんだよね〜…………」

「え?」

 ソウマがそう聞くと、陽香はそう答える。

 ラキヤと涼介はあの後、何処かに行ってしまったのだ。

 それを聞いて、ソウマは首を傾げる。

 一方、ラキヤと涼介は公園のベンチで寝転がっていた。

 その脳裏には、コメルとお母さんのことを思い出していた。

 それを聞いたソウマ達は。

 

「自分の弟や両親のこと、思い出しているのかも…………」

「弟?両親?」

「ラキヤさんの弟さんも、涼介さんの両親も、ストマック社が原因で亡くなったの」

「ラキヤの弟…………コメル君と言って、元々はストマック社のアルバイトだったそうなんですが。人間を攫うのを辞めようとして誰かに粛清された様なんです」

 

 ソウマがそう言うと、陽香は首を傾げる。

 この場には、ラキヤと涼介がストマック社に乗り込んだ理由を知っているソウマ、ソラ、ましろが居た為、そう語っていく。

 ソラが拳を握りしめながらそう言う中。

 

「涼介も、父親が闇菓子に手を出して家庭が崩壊しちゃって。母親はそれに耐えられなかったみたいで自ら命を…………」

 

 ソウマはそんな風に言う。

 ソウマは自分の母親に重ねてしまったのか目元に少し涙が浮かんでいた。

 

「そんな…………っ⁉︎」

「マジかよ…………⁉︎」

「そうだったんだ…………」

 

 それを聞いたあおいとシエル、陽香はそんな風に言う。 

 シエルもまた、弟であるピカリオが居た為、ラキヤの境遇には思うところがあったのだ。

 すると。

 

「そういえば…………浩二君が『死んだ方がまし』って言った時、あの2人が怒ってたけど………」

「そういう…………ことだったんですね」

「だからか…………」

 

 いちかはラキヤと涼介の態度を思い出していた。

 浩二の言葉に、2人が怒気を出していたのを。

 ひまりは少し落ち込みながら下を向く。

 陽香もあの反応の意図を察した。

 それを知り、すっかり暗くなってしまった面々だった。

 その後、ラキヤと直接話そうと全員で決め、ラキヤを探し始めた。

 その後、一度捜索を切り上げたスイクスとクリスが合流した。

 ちなみに、捜索は引き続きゴチゾウ達にまかせている。

 しばらく探し回って公園でベンチに寝そべるラキヤと涼介を見つける。

 

「いた…………!」

 

 ソウマ達は公園のベンチで寝そべる2人を見つけて、2人の元に駆け寄る。

 

「…………ラキヤ、涼介。浩二君…………一緒に探しに行こう」

「人間がどうなろうと…………知った事か」

「そうだな」

 

 ソウマがそんな風に呼びかけるが、2人はそう言う。

 それを聞いて、ソラが口を開く。

 

「心配してるんじゃなかったんですか?」

「言ったって聞かないんだ」

「そうだな。好きな様にさせとけ」

 

 ソラがそう聞くと、ラキヤと涼介はどこか不貞腐れたようにそう言いつつ、去ろうとする。

 それを聞いて、ソウマ達が顔を沈める中、陽香が口を開く。

 

「あ〜…………分かった!分かった!じゃあ、こうしよう!ラキヤンと涼介は、今日はブンブンでバイトでしょ?だから、業務命令です!浩二君探しに行って!」

「…………は?」

「何でだよ?」

 

 すると、陽香が機転を効かせて、業務命令としてラキヤと涼介に浩二を探すように依頼する、

 ラキヤと涼介がそう聞くと、陽香は口を開く。

 

「…………うちはね、皆を幸せにしたくてやってるんだ!まだ浩二君の依頼は終わってないし、このままじゃ浩二君は幸せじゃない。下手したら、闇菓子にされちゃうかもしれない。そんなんだったら、ラキヤンも涼介も幸せじゃないじゃん」

「「…………え?」」

「手遅れになって、後悔してほしくない。うちは…………ラキヤンと涼介にも幸せになってほしいって思ってるから」

「陽香さん…………」

「凄い人だな…………」

 

 陽香はそんな風に語っていく。

 ラキヤと涼介にも、幸せになってほしいと。

 そんな陽香の言葉に、ラキヤと涼介が呆気に取られる中、そんな陽香の言葉に胸を打たれ、ソラ達といちか達は笑顔になっていた。

 すると。

 

「(ゴチゾウ達の鳴き声)」

「どうした?」

「えっ?浩二君、見つかったって!」

「本当⁉︎良かった〜!じゃあ、まだ無事だって事だよね?早く行こう!」

 

 そこに、ドーマルゴチゾウとコーラバーゴチゾウが現れる。

 ソウマとスイクスは、浩二を見つけた旨を伝える。

 それを聞いて、陽香も一緒に行こうとする。  

 すると。

 

「…………分かった。俺らが引き受けた仕事だ。俺たちがいく」

「案内しろ」

 

 ラキヤと涼介はそう言うと、ドーマルゴチゾウとコーラバーゴチゾウを手に取る。

 すると。

 

「待った。僕も行こう。浩二君に、少し話したいことがある」

「私も行きます!」

「私も!」

「私もついていきます!」

 

 それを聞いたスイクスは、そんな風に言う。

 更にソラ、いちか、ひまりも一緒に行くと言い出す。

 

「いや、俺たちだけで大丈夫だが…………」

「一度関わったからには、最後まで付き合います!それに…………個人的にも、あのグラニュートは許せないですから」

「お菓子はみんなを笑顔にする物………お菓子で人を不幸にする奴は絶対に許せない」

「私も浩二くんの気持ちは理解できるんです。自分の大切な物を悪用されて許せないって気持ちは…………!」

 

 ラキヤがそう呟くと、ソラ達はそんな風に言う。

 お菓子を利用して、皆を不幸にするル・ビートの所業には許せない所があったのだ。

 それを見ていたラキヤと涼介は。

 

「このまま突き放しても着いて来るだろうな」

「はぁ…………好きにしろ」

 

 涼介はそんな風に呟いた。

 突き放したとしても、必ずついてくると。

 ラキヤは諦めたのか、そんな風に言い、歩き出す。

 その背中を追いかけるソラといちかとひまりだった。

 


 

 その頃、ル・ビートは。

 

「ラーゲ9とロクマ4を見つけた?」

「ああ。後少しで逃してしまったんだ。何ともただ事じゃない強さでね…………それに、プリキュアもいるから、1人では敵わない。少しだけ…………手助けをしていただけないかと…………」

 

 ランゴのエージェントがそう聞くと、ル・ビートはそんな風に言う。

 ラキヤと涼介、プリキュアに対応すべく、手を貸して欲しいと。

 それを聞いたエージェントは。

 

「良いだろう。居所は?」

「誘き出す手段は…………いくらでも」

「…………分かった」

 

 エージェントはそう聞くと、ル・ビートはそう答える。

 それを聞いたエージェントが去ろうとすると。

 

「あ!手伝ったからって…………報酬は減らさないでくれよ?」

「……………ふん」

 

 ル・ビートはそんな風に頼み込む。

 それを聞いたエージェントは、そんな風に反応して去っていく。

 そんな様子を……………。

 

「なるほど…………あのグラニュートのそばにいれば、応戦できますね」

「そうみたいだね」

「なら、僕たちも動きましょう」

「OK」

「うん」

 

 黒ソラとダークプリキュアが影から見ており、そんな風に話をしていた。

 


 

 一方、酸田の研究室では。

 

「やっぱり……………辛一君に合わせると…………チョコ関係かな〜……………」

 

 酸田はそう呟きながら、お菓子を選定していた。

 酸田はチョコレートとチョコチップクッキーを手に取って、奥の部屋へと向かおうとする。

 すると、笑い声が響く。

 

「うおっ⁉︎」

「こんにちは、酸田さん」

「なに、ニエルブ君、久しぶりじゃない〜!」

 

 酸田が驚く中、その扉からニエルブが入ってくる。

 酸田がそう言うと、ニエルブは口を開く。

 

「ちょっと…………後処理に忙しくしていたもので…………」

「ああ、ヴラム君とヴェロ君、寝返っちゃったもんね〜。でも、バンカンはどうしたの?」

「そんな事もあるよ。バンカンに関しては、僕の眷属から生み出したから、勘付かれる危険もあるから、動かせないんだよね。…………それは?」

 

 ニエルブがそう言い、酸田がそう聞くと、ニエルブはそんな風に答えた。

 バンカンは、ニエルブのエージェントから生み出した為、ランゴ達に勘付かれる危険性があったのだ。

 近況報告をしながら情報交換をする中、酸田がお菓子を持っている事に気づいた。

 

「あぁ…………ヴァレンの強化を図ってて………ニエルブ君に倣って、俺も人造眷属の研究、始めたんだよね」

「ふ〜ん…………随分、彼がお気に入りだね。僕はあまり魅力を感じないけど」

「そう?でも、俺にとっちゃ救世主…………になるかもしれない貴重な存在。更に良い人材も確保出来そうだしね」

「へぇ〜……………」

 

 酸田はゴチゾウの研究を始めたと語った。

 それを聞いたニエルブは、理解できなかったのか、そんな風に言う。

 それに対して、酸田はそんな風に言う。

 2人の研究者は、PCの画面に映る生物の細胞の映像を見つめながら互いの腹を探り合っていた。

 


 

 一方、その頃、浩二は濃厚純プリンをベンチに座って味わっていた。

 そこにラキヤ、涼介、スイクス、ソラ、いちか、ひまりがやって来る。

 

「あ……………」

「隠さなくて良い」

「威勢のいい事言って、飛び出して行った割には…………とかは思っていない」

「思ってんじゃん」

「「思ってない」」

 

 浩二はプリンを隠そうとすると、ラキヤと涼介はそう言う。

 そこから、冗談を言い合いながらも、ベンチに座る。

 すると。

 

「でも、1人で乗り込んでいなくてよかったです」

「本当にスイーツが好きなんだな」

「うん。見ているこっちが笑顔になっちゃうくらいに幸せな顔してたね」

 

 ソラ、ラキヤ、いちかはそんな風に話しかける。

 浩二は自分と同年代の美少女に話しかけられて少し照れているが、いちかの接しやすい人柄に直ぐに慣れたのか、口を開く。

 

「だから、みんなに紹介したくて、配信始めて…………そしたら、みんな凄い喜んでくれて。嬉しくて。あのチャンネルはそういう嬉しい場所だったんだ。大切な場所なんだ。でも…………もう諦めるしかないのかな…………」

 

 浩二はそう語っていく。

 配信を通じて、皆が喜んでくれる姿が嬉しかったのだ。

 しかし、グラニュートが相手では諦めるしかないのかと落ち込んでしまう。

 すると。

 

「大丈夫です!」

「うぉっ⁉︎えっ?」

 

 すると、ひまりはそう叫びながら、ベンチから立ち上がり、浩二の手をギュッと握る。

 いきなりのことで呆気に取られる浩二だったが、ひまりは口を開く。

 

「浩二君の気持ちはすごく分かります!カブトダンシは、浩二くんの大好きが一杯に詰まった宝物だって!私もスイーツが大好きで、何よりスイーツ作りの本を読んで知識を得るのが何より大好きでした。でも、周りの人のことを考えずにスイーツの知識を話してたら、いつの間にか煙たがられちゃって…………そこから人と話すのが怖くなっちゃいました。でもそんな時、こんな私の知識を頼ってくれた人が居たんです!その人と苦労して作ったジャンボプリンの味は今でも忘れられません!あの出来事があったから今の私がいるんです!」

「ひまりさん…………」

  

 すると、ひまりはそんな風に語っていく。

 それは、ひまりの過去だった。

 スイーツの知識を話していくうちに、煙たがられてしまい、孤独になって行ったと。

 だが、いちかと出会い、呆れつつも褒めてくれた事で、前を向く事が出来たのだ。

 その目はキラキラしていて、自分にとっては何より大事な思い出だと言うことが伝わって来ていた。

 ひまりを大人しそうな人だと思っていた浩二は驚くが、力強く握りしめられた小さな手に妙な説得力を感じた。

 すると、スイクスが口を開く。

 

「浩二くん。ボクの家は昔からお菓子屋を経営していたんだ」

「えっ…………?」

「でも、同じく菓子屋をやっている親戚にお店を潰されちゃってね。その時に両親もいなくなっちゃった」

「「「……………」」」

 

 スイクスはそう語っていく。

 あまりに暗い話に浩二、いちか、ひまりは言葉を失ってしまう。

 それに気づいたスイクスは口を開く。

 

「あー、大丈夫だよ。今は一緒に居てくれ人も居るし。何より、家を出たからこそ。大事な仲間が出来た。ボクは今の居場所を見つけることが出来たけど、一度は大事な居場所を失ってしまった。だから浩二くんにはそんなはしてほしくないんだ。だから、ボク達にまかせて」

「はい、私達に任せてください!カブトダンシは必ず取り返します!」

 

 スイクスはそう語る。

 同じ思いを味合わせたくないという気持ちがあった。

 ソラも同調してそう言うと。

 

「本当に出来るの?」

「ああ、何でも屋が何とかしてやる」

「大事な物を奪われた上に、侮辱までされる気持ちは分かるからな」

 

 浩二がそう聞くと、ラキヤと涼介はそう言い、他のプリキュア達も頷く。

 それを聞いた浩二は、袋からプリンを取り出す。

 

「あげる」

 

 浩二はそう言って、多めに買っておいた濃厚純プリンをラキヤ、涼介、スイクス、いちか、ひまり、ソラに1つずつ渡した。

 買っておいた分は綺麗に無くなってしまった。

 

「お前の好物なんだろ?」

「別に何か欲しくて言った訳じゃねえよ」

「君が手に入れたんだ。それは全部君が食べるべきさ」

「そうだよ。せっかく、浩二くんが買ったんだし…………」

「そうですよ。おこづかい貯めて買ったんですよね?」

「受け取れませんよ。浩二さんが自分の力で貯めたお金で買った物なのに…………」

 

 それを見て、ラキヤ達はそう断ろうとする。

 浩二が濃厚純プリンを見つけた時の反応から、お小遣いはそんなに多くないのは察していたからだ。

 すると。

 

「嬉しかったから」

 

 浩二は笑顔でそう言って、プリンを差し出して来る。

 それは心からの感謝の気持ちだった。

 そんな姿にラキヤとソラは。

 

『はい、兄ちゃん!』

『あ…………ありがとう』

『美味しいね!』

『美味いな!』

 

『お姉ちゃん、お菓子、一緒に食べよう!』

『ええ!』

 

 ソラとラキヤは、弟とお菓子を分け合って食べている記憶を思い出していた。

 一方、涼介とスイクスは。

 

『はい』

『ありがとう!』

『それじゃあ、帰ったら皆で食べような』

『うん!』

 

『帰ったら、一緒にお菓子を食べよう』

『うん!』

『行きましょう』

『ええ』

 

 涼介とスイクスも小さい頃に両親にお菓子を買ってもらって家族で食べた記憶を思い出していた。

 一方、いちかもひまりと初めてジャンボプリンを作った時のことを思い出していた。 

 相手に喜んでもらいたいと試行錯誤を繰り返して、成功した時の喜びを思い出していた。

 ひまりもキラパティでお菓子を通して、たくさんの人達を笑顔に出来た時の感動は思い出していた。

 6人共、そんなそれぞれ嬉しかった記憶を思い出しており、プリンをひとつずつ取り、ゆっくりと口に運ぶ。

 もちろんプロの作ったプリンなので美味しいのは間違い無いが浩二がくれた物だと思うと余計においしいと感じられた。

 

「悪くない」

「なかなか美味いじゃねぇか」

「濃厚は甘みとカラメルのほろ苦さ。良いもんだね」

「美味しいです!」

「幸せな味だね♪」

「最高です!」

「良かった」

 

 濃厚純プリンを食べたラキヤ達はそんな風に言い、涼介は笑みを浮かべていた。

 そのまま7人でゆっくりとプリンを味わっていた。

 


 

 その頃、ブンブンでは。

 

「また出た…………!」

 

 ソウマはアイスケーキを食べて、ブリザードソルベエゴチゾウを量産し続けていた。

 陽香はパソコンで情報収集を行っていた。

 そして、ツバサ、エルちゃん、ゆかり、あきらも合流し、プリキュア勢で情報交換をしつつ、これからの話し合いをしていた。 

 

「私達がいない間に、そんなことになっていたのね。ストマック社は、私達が考えていた以上に危険な奴らの様ね」

「うん。このままじゃ、このソラシド市だけじゃ無い。私達が住んでいる街も………嫌、最悪世界中で同じことが起こってしまうよ』

 

 ゆかりは情報をまとめながらストマック社の危険性を改めて再認識しており、あきらも闇菓子の危険性を理解しつつ、このままでは世界中の人間が闇菓子のスパイスにされてしまうことの可能性も充分にあり得ると話す。

 それを聞いたツバサは頷きつつ、口を開く。

 

「それだけじゃありません。この人間界だけでは無く、スカイランドやアンダーグ帝国でもすでに行方不明者が出始めているんです。もしそれがグラニュートの仕業だとしたら、他の世界の人達まで、闇菓子のスパイスにされてしまいます」

「でも…………黒ソラも居るから、問題は山積みなんだよね…………」

 

 ツバサもこのまま行けば起こりうることを話す。

 もうストマック社の危険性は、他人事では済ませられないところまで来てしまっている。

 実際、ソウマやデンテなどから、扉の間の存在を知ったツバサは、さまざまな世界に干渉できると予想していた。

 それに、黒ソラと言う危険因子まで居るため、問題は山積みだという現実があった。

 すると、シエルが口を開く。

 

「今回は私達も全面的に協力するわ。このままじゃ私のお店のお客さんまで闇菓子にされちゃうかもしれないからね」

 

 シエルはそんな風に言う。

 パティシエールとして、どれだけ美味しいスイーツを作っても、食べる人が居なくなっては意味が無いのだ。

 

「そうだぜ。あたしらだって同じ気持ちさ」

「みんな、ありがとう」

「絶対にみんなで守ろうね」

 

 あおいがそう言うと、ゆかりとあきらも頷く。

 それを聞いたエルちゃんとましろはそんな風に言う。

 すると。

 

「あ…………!皆、見てみて!」

「うん?」

 

 陽香は何かを見つけたのか、そんな風に呼びかける。

 ソウマ達がパソコンの画面を見ると。

 

『ファンミーティングのお知らせだ。10名限定、極上プリンを用意して待ってるよ。皆、応募してね』

「これ…………ここいけば、カブトダンシ居るよ!」

「うん!」

 

 カブトダンシは、10名限定のファンミーティングを開催すると言う動画を配信していた。

 その場に居た全員が配信を見ていると、陽香とソウマはそう話す。

 ソウマは、ラキヤに連絡をする。

 

「もしもし、ラキヤ。カブトダンシ見つかったって」

『恐らく、お尋ね者の俺たちを誘ってるんだろうな。…………良いだろう。乗ってやる』

 

 ソウマがそう言うと、ラキヤはそう頷く。

 これが、ラキヤ達を誘き出す罠でるのは、全員が分かっていた。

 ラキヤはそう返事をする。

 ソウマが連絡を切ると。

 

「ソウマ君、良かったら、牛乳を飲んでみないか?」

「牛乳を?何で?」

「牛乳は疲労回復にも効果があるから、もしかしたらいけるかなって思って」

 

 あきらは、ソウマに牛乳を飲むように促す。

 ソウマがそう聞くと、あきらはそう答える。

 牛乳は疲労回復の効果があり、今のソウマに必要かと思ったからだ。

 

「ありがとう。いただきます」

 

 ソウマはそうお礼を言うと、牛乳を飲む。

 すると。

 

「っ!何でだろう…………!体が回復していく気がする…………!元気が湧いてくる…………!」

「牛乳ってすごい…………」

 

 ソウマはそんな風に言う。

 それを見て、ましろがそう呟くと。

 

「(ゴチゾウの鳴き声)」

 

 ガヴから、ゴチゾウが出てくる。

 そのゴチゾウは、牛乳のゴチゾウだった。

 

「出てきたわね」

「これって…………牛乳か?」

「飲み物のゴチゾウもあるのね…………」

「これって…………!」

 

 それを見て、ゆかり、あおい、シエルがそう呟く中、ソウマはそう呟く。

 もう夕方だと言うこともあり、キラプリのメンバーは宿泊しているホテルにひろプリのメンバーは虹ヶ丘邸に帰って行った。

 帰ったプリキュア勢は互いに情報共有を行いい、各々、決戦に向けて準備を始めていく。

 そんな中、ソウマは。

 

「ごめんね、急に呼んじゃって…………」

「構わないが、どうした?」

「これ…………使って欲しくて」

 

 ソウマは涼介を呼んでおり、涼介はそう聞く。

 すると、ソウマは牛乳のゴチゾウを渡す。

 それを見た涼介は。

 

「これって…………」

「もしかしたら、涼介の力になれるかもって思って」

「…………ありがたく使わせてもらう」

 

 涼介がそう呟くと、ソウマはそんな風に言う。

 ソウマは、涼介に牛乳のゴチゾウ…………モーモーミルクゴチゾウを使わせようと思ったのだ。

 それを聞いて、涼介はモーモーミルクゴチゾウを受け取る。

 


 

 そして、ファンミーティング当日。

 人気配信者と言うこともあり。10人の席は満員だった。

 

『皆、よく集まってくれたね。お礼に君たちを…………最高のお菓子にしてあげる』

 

 カブトダンシ…………ル・ビートはそう言うと、お腹のガヴから舌を伸ばす。

 それにより、10人をヒトプレスにした。

 

「ふん…………ふふふっ。どうだい?美味しかったかい?」

「そこまで(です)(だよ)(だ)」

 

 ル・ビートはヒトプレスを回収して、そんな風に言う。

 すると、そんな声が聞こえてくる。

 そこには、ラキヤ、涼介、スイクス、ソラ、いちか、ひまりが姿を現す。

 

「ああ…………嬉しいよ。君たちを待っていたんだ。知らない子達もいるけど、何者かな?」

「そいつを渡して貰おうか」

 

 ル・ビートは余裕のある声色でそんな風に言う中、ラキヤはヒトプレスを指差して言う。

 それを聞いて、ル・ビートはラキヤが闇菓子が欲しくなったと勘違いしたのか、口を開く。

 

「何だ、闇菓子が欲しくなったのか。…………いいよ、君達にあげる。ただし…………君達を倒して、その子達をヒトプレスにしてからね』

 

 ル・ビートはそんな風に言う。

 すると、ラキヤ達の背後にはランゴのエージェントが9体控えていた。

 

「ハアッ!」

「ふっ!」

 

 エージェントがラキヤ、涼介、スイクスに襲いかかり、いちか、ひまり、ソラを捕まえようとする。

 だが、プリキュアとして戦い続けてきた3人にとっては、この程度の状況は慣れっこであり、逃げ回りつつ、変身アイテムを取り出す。

 そして、ラキヤ達はゴチゾウをそれぞれの変身アイテムに装填する。

 

カップオン!

ジュース!

DRINK(ドリンク) ジュース!DRINK(ドリンク) ジュース!

エンシェント!

EAT(イート)エンシェント!

グラグラ………!グラグラ………!

 

 そんな音声が鳴る中、エージェントは三人に攻撃する。

 ラキヤは顔に1発貰いながら、涼介はエージェントの拳を額で受け止め、スイクスは脇に蹴りを入れられながらも、受け止めていた。

 そして。

 

「スカイミラージュ!トーンコネクト!」

「「キュアラモード・デコレーション!」」

「ケーキ!」

「プリン!」

 

 ソラもエージェントの手をかわしながらスカイトーンをセットする。

 いちかとひまりもエージェントから逃げ回りつつ、スイーツパクトにアニマルスイーツをセットする。

 そして、ラキヤ達は口を開く。

 

「「「…………変身!」」」

「ひろがるチェンジ!スカイ!」

「元気と笑顔を!」

「知性と勇気を!」

「「レッツ・ラ・まぜまぜ!」」

 

 ラキヤ達はそう言うと、変身を開始する。

 

プディングヴラムシステム!

うるおいジュース!フルーティー!

ゴォーーン!

エンシェントソルベ!バクバク!

 

 その音声が鳴ると、それぞれが仮面ライダーへと変身していく。

 そして、ソラ達の方は。

 ソラは宇宙空間のようなエフェクトに包まれるステージへと降り立つ。

 ソラの髪が伸びて、靴が現れる。

 

「きらめきホップ!」

 

 ソラのその言葉と共にステージ部分にHOPの文字が浮かび、ソラの頭に装飾が付き、耳にも飾りがつく。

 

「さわやかステップ!」

 

 続けて、その言葉と共にステージがSTEPに変わると、ソラにそれぞれの服が現れて、ソックスも現れる。

 

「はればれジャンプ!」

 

 更に、その言葉と共にステージがJUMPに切り替わり、腕にグローブなどが付くと、ソラの左肩からマントが現れる。

 ソラがウインクをすると、ソラは名乗りをあげる。

 

「無限にひろがる青い空!キュアスカイ!」

 

 ソラはそう名乗る。

 そして、いちかとひまりは、キラキラルと呼ばれるエネルギーを纏っていくと、姿や服装が変わっていく。

 変身して、スイーツパクトがケースの中に入ると。

 

「キュアホイップ!できあがり!」

「キュアカスタード!できあがり!」

 

 2人は変身すると、そんな風に名乗りを上げる。

 それを見ていたル・ビートとエージェント達がラキヤ達の方に向かうと、ラキヤ達も応戦していく。

 


 

 その頃、辛一は1人で公園を歩いていた。

 あげはは今日は仕事の為に不在である。

 

「くっ…………!また…………!うっ…………!こいつ使ってる間…………マシになる…………はず…………!」

 

 胸の痛みが激しくなっていた。

 辛一はそう言うと、チョコルドゴチゾウをヴァレンバスターに装填する。

 

チョコ!

SET(セット) チョコ!SET(セット) チョコ!

 

 チョコルドゴチゾウを装填して、そんな音声が鳴る中、クラックジャッキを操作しようとする。

 だが…………。

 

「うっ………!あっ…………⁉︎ダメだ…………!余計に…………悪化してやがる…………!」

 

 チョコルドゴチゾウを使うが、改善はせずむしろ悪化して来る始末だった。

 辛一はそう言うと、酸田の研究所に向かっていった。

 


 

「くっ⁉︎」

「ハァァァァァ!」

 

 戦闘を行いつつ、広い駐車場に移動したラキヤ、涼介、スイクス、ソラ、いちか、ひまり。

 だが、エージェントとル・ビートの連携に苦戦していた。

 

「ううっ!ハアッ!」

「のわっ⁉︎」

「くっ………!」

 

 ル・ビートは角を肥大化させると、ラキヤと涼介に攻撃する。

 ル・ビートとエージェントに押され気味の仮面ライダーとプリキュアたち。

 すると。

 

「闇菓子は横取りさせません!」

「遊んであげるよ!」

「僕たちが相手しますよ」

「あははは!」

「いくわよ」

「黒ソラ………ダークプリキュア!」

「あれが…………!」

 

 そこに何と黒ソラとダークプリキュアが4人乱入してきた。

 それを見て、ソラといちかがそう言う中。

 

「どうだ!僕は君たちを倒して闇菓子を手に入れられる!そう!勝ち組なんだよ!愚かで臆病な君の弟や、夫に捨てられた女の息子や、愚かな一族とは違ってね!」

「てめぇ………!」

「こいつ………!」

「っ!」

 

 ル・ビートは余裕を見せたのか、そんな風に煽っていく。

 ラキヤ達がそう反応する中、エージェントが攻撃してくる。

 状況は悪化する中、そこにソウマとましろ、ツバサ、エル、あおい、シエル、ゆかり、あきらがやってくる。

 

「着いた!」

「どうやら、間に合ったみたいですね!」

「皆、行こう!」

「はい!」

 

 それを見て、ソウマ達がそう言う中、変身を開始する。

 

「行くべえ」

 

 ソウマはそう言うブリザードソルベエゴチゾウをガヴに装填する。

 

アイス!

EAT(イート)アイス!

チュポン………!チュポン………!

 

 ブリザードソルベエゴチゾウをガヴに装填すると、ビュンベイゴチゾウが上顎の部分を閉じる。

 そして、ガヴドルを回転させる中。

 

「「「スカイミラージュ!トーンコネクト!」」」

 

 ましろとツバサとエルちゃんは、スカイミラージュにスカイトーンを装填する。

 あおい達は。

 

「「「「キュアラモード・デコレーション!」」」」

「アイス!」

「マカロン!」

「チョコ!」

「パフェ!」

 

 4人はそう叫ぶと、スイーツパクトを取り出して、それぞれのアニマルスイーツを装填する。

 そして、八人は叫んだ。

 

「変身!」

「ひろがるチェンジ!プリズム!(ウィング!)(マジェスティ!)」

「自由と情熱を!」

「強さと愛を!」

「美しさとトキメキを!」

「夢と希望を!」

「「「「レッツ・ラ・まぜまぜ!」」」」

 

 そう叫ぶと、変身を開始する。

 あおい達は、スティックでボタンを押すと、ボウルを混ぜる。

 

いやぁ〜あ〜!

ブリザードソルベ!ヒエヒエ!

 

 その音声が鳴ると、ソウマはブリザードソルベフォームに変身する。

 ましろ達は、宇宙空間のようなエフェクトに包まれるステージへと降り立っていた。

 3人の髪が伸びて、靴が現れる。

 

「きらめきホップ!」

 

 ましろのその言葉と共にステージ部分にHOPの文字が浮かび、3人の頭に装飾が付き、耳にも飾りがつく。

 

「さわやかステップ!」

 

 続けて、ツバサの言葉と共にステージがSTEPに変わると、3人にそれぞれの服が現れて、ソックスも現れ、ツバサは腰マントが付く。

 

「はればれジャンプ!」

 

 更に、エルの言葉と共にステージがJUMPに切り替わり、腕にグローブなどが付くと、ましろの腰からハートマークが入った二枚の布が現れ、エルちゃんのスカートの後ろ側に星の意匠が付く。

 エルちゃんがウインクをすると、三人は名乗りをあげる。

 

「ふわりひろがる優しい光!キュアプリズム!」

「天高くひろがる勇気!キュアウィング!」

「降り立つ気高き神秘!キュアマジェスティ!」

 

 ましろ達はそう名乗る。

 あおい達は、キラキラルを纏っていくと、姿や服装が変わっていく。

 変身して、スイーツパクトがケースの中に入ると。

 

「キュアジェラート!できあがり!」

「キュアショコラ!できあがり!」

「キュアマカロン!できあがり!」

「キュアパルフェ!できあがり!」

 

 あおい達もそう名乗る。

 

「よし………!ん?ケーキ?」

 

 ソウマがそう言って駆け出そうとすると、右手にガヴホイッピアが現れる。

 ソウマがガヴホイッピアのホイップッシュを押すと。

 

ホイップパーティー!

 

 その音声と共に、ある存在が現れる。

 それは、ホイップ兵に似ているが、前掛けがソフトクリームのコーンのような形になっていた。

 現れたのは、ソフトクリーム兵だった。

 

「おお…………!ソフトクリームみたい!」

「すげぇな…………」

「そんな事が出来るんだ…………」

「へぇ…………」

「なんか…………あの武器、ホイップが持ってても違和感なさそうね」

 

 ソフトクリーム兵を見て、ソウマはそんな風に言う。

 それを見たあおい達はそんな風に話す。

 ガヴホイッピアを見たシエルは、キュアホイップがガヴホイッピアを持っていても違和感がないと感じていた。

 

「そうか…………!アイスケーキの剣か!よし………!ハァァァァァ!今度は溶ける前に、こいつで決着をつける!」

 

シャリーン!

 

 ソウマはそう叫ぶと、ブリザードソルベエゴチゾウを回転させて、ガヴホイッピアに氷属性を付与して、攻撃する。

 

「ソウマ、お前ら…………」

「遅れてごめん!」

「遅れた分は、取り返すよ!」

「ダークプリキュア達は僕たちが抑えます!」

「ラキヤと涼介はあのグラニュートを!」

 

 ラキヤがそう呟く中、ソウマはそう言って、ソフトクリーム兵と共にエージェントと応戦していく。

 ましろ達もそう言って、それぞれのダークプリキュアと応戦していく。

 

「あなたの相手は私がするわ」

「いいじゃん!相手してよね!」

 

 ゆかりはそう言うと、ダークバタフライと応戦していく。

 そんな中、ソラはラキヤに、スイクスは涼介に話しかける。

 

「ラキヤ。黒ソラは私が抑えます。あのグラニュートの事は頼みます!」

「ああ。黒ソラの方は頼む」

「…………涼介。エージェントは僕が抑える。君はあのグラニュートを倒せ」

「言われるまでもない。試したい力もあるしな」

 

 ソラとラキヤ、スイクスと涼介はそう話すと、お互いの相手に向かっていく。

 戦況は、エージェントはソウマ、ソフトクリーム兵、スイクス、ゆかり以外のキラプリの面々が、ダークプリキュアはひろプリとゆかりが対応しており、ル・ビートと戦っていたのはラキヤと涼介だった。

 すると。

 

「せっかくだ…………使ってみるか。レッツ・ラ・まぜまぜ…………か」

 

 涼介はそう言うと、ベルトのもう一つ空いているスロットに、モーモーミルクゴチゾウを装填する。

 

ジュース!ミルク!フルーツミルク!

DRINK(ドリンク)!フルーツミルク!DRINK(ドリンク)!フルーツミルク!

 

 すると、そんな音声が鳴り響き、涼介の周囲にジュースと牛乳が現れる。

 それが合わさると、フルーツ牛乳になる。

 そして、ベルトを操作すると。

 

フルーツミルク!ミックス!

 

 その音声が鳴ると、涼介の周りに現れたコップにフルーツ牛乳が注がれていく。

 それが一定量入ると、弾けて、姿が変わる。

 その見た目は、うるおいジュースのヴェロをベースに、牛乳の意匠が入ったヴェロだった。

 

「これで行ってみるか」

 

 涼介はヴェロガンを構えると、ル・ビートの方に向かう。

 

「ハァァァァァ!ふっ!」

「ぐっ⁉︎何だと⁉︎」

「それは………⁉︎」

「俺の新たな力だ。行くぞ」

「ああ………!」

 

 涼介はヴェロガンで撃ちつつ、パンチやキックをする。

 それを見たラキヤがそう聞くと、涼介はそう答えて、応戦していく。

 

「うううっ!」

「ふっ!」

「はっ!」

 

 ある程度応戦すると、ル・ビートは2人に向かっていく。

 ラキヤと涼介は、それぞれの武器で攻撃して牽制する。

 すると。

 

「…………確かにコメルは愚かなこともした。だが、自分で過ちから引き返そうとした。お前はどうだ」

「確かに過ちから引き返すのは難しい。だが、自分の意思さえあれば今からでもやり直すことは出来る。お前は一度も考えなかったのか?」

 

 ラキヤと涼介は、そんな風に問いかける。

 それは、ソウマの質問と同じく、改心する気があるのかという意図があった。

 それに対して。

 

「フハハハハハっ!引き返す様な過ちがどこに?俺たちにとって、ストマック社ほどありがたい存在はない!」

「あくまでも闇菓子と…………ストマック社と共にあるんだな?」

「それがお前の答えか?」

「ああ、そうさ!死んでもやめないね!」

 

 ル・ビートは笑いながらそんな風に言う。

 ラキヤと涼介の最終確認の問いに対しても、そんな風に言う。

 一方、黒ソラと応戦していたソラは。

 

「…………一つだけ聞きます」

「何ですか?」

「そこまでストマック社に協力して、あなたは本当に幸せなんですか?」

「私は闇菓子の為なら何でもします。だから邪魔者は、とっとと消えてください」

 

 ソラも、黒ソラに対してそう問いかける。

 それに対して、黒ソラはそんな風に迷いなく言う。

 そんな2人にラキヤと涼介、ソラは改めて向き直る。

 その瞬間、ソラのスカイミラージュとスカイトーンが光り、変わっていく。

 

「そうか。だったら…………!」

「ストマック社と共に散れ…………!」

「あなたの心は私が救います」

 

 涼介とラキヤ、ソラはそんな風に言うと、ベルトにゴチゾウを装填したり、ソラはそのスカイミラージュを構える。

 

カップオン!

コーヒー!ミルク!カフェオーレ!

DRINK(ドリンク) カフェオーレ!DRINK(ドリンク) カフェオーレ!

 

「ひろがるチェンジ!クリスタルスカイ!」

 

 そんな音声が鳴る中、ソラはそう叫び、ラキヤと涼介はベルトを操作する。

 すると、ソラは水晶に包まれる。

 

ゼリーヴラムシステム!

カフェオーレ!ミックス!

 

「無限に煌めく水晶の輝き!キュアスカイ・クリスタルスタイル!」

 

 その音声が鳴ると、ラキヤがゼリーカスタム、涼介はカンカンコーヒーフォームに牛乳の意匠を追加したカフェオーレフォーム、ソラがキュアスカイ・クリスタルスタイルに変身する。

 クリスタルスタイルの見た目は、髪の毛のピンクメッシュはチェリー色に頭の両側にクリスタルの髪飾りが2つ追加され、マントに白いクリスタルのマークが追加されていて、スカートの周りとニーソックスの太もも部分にクリスタルの装飾が追加された物になっている。

 

「はっ!」

「ハァァァァァ!」

 

 ル・ビートと黒ソラはそれぞれの相手に攻撃する。

 すると、三人はそれぞれの相手の攻撃を受け止めて、ベルトを操作する。

 

インビジブルゼリー!

ハイドレーション!

カフェオーレハイパー!

 

 その音声が鳴ると、ラキヤは透明化して、涼介は高速移動をする。

 

「な………⁉︎どこだ⁉︎うわっ⁉︎」

 

 ル・ビートが困惑する中、透明化したラキヤと高速移動をする涼介は、ル・ビートに攻撃する。

 

「ハァァァァァ!ふっ!はっ!」

「くっ⁉︎」

 

 ソラは水晶の煌めきの残像を出しながら、黒ソラに攻撃していく。

 本気を出した上に大幅にパワーアップしたラキヤと涼介、ソラに、ル・ビートと黒ソラは押されていた。

 

ゼリーオーバー!

 

 その音声が鳴ると、ラキヤは胸を抑える。

 だが、涼介は。

 

「負担が減っている…………!」

 

 涼介はそう呟く。

 カフェオーレフォームの効果により、カンカンコーヒーの負担をかける力が緩和されていたのだ。

 そして、2人は再びベルトを操作する。

 

インビジブルゼリー!

カフェオーレハイパー!

 

 その音声と共に、透明化と高速移動を行う。

 2人の攻撃に、ル・ビートは翻弄されていた。

 ル・ビートが倒れると、そこには鎌モードのヴラムブレイカーとヴェロガンがあった。

 

「ふっ!はっ!」

「ハァァァァァ!」

 

 ラキヤと涼介は、それぞれの武器で攻撃していく。

 そして、三度ベルトを操作する。

 

インビジブルゼリー!

カフェオーレハイパー!

 

 その音声と共に、透明化と高速移動を行う。

 ル・ビートが周囲を探す中。

 

ゼリーオーバー!

ヴラムスラッシュ!

ヴェロスナイプ!

 

「はっ!」

「ハァァァァァ!」

 

 背後からラキヤの斬撃と涼介の銃撃が襲い、ル・ビートはダメージを受ける。

 一方、ソウマ達の方は。

 

「はっ!はっ!」

「ふっ!はっ!」

「ハァァァァァ!」

「てやっ!」

「ハァァァァァ!」

「はっ!」

「はあっ!」

「おりゃっ!」

「ふっ!」

「ハアッ!」

「ふっ!はっ!」

 

 ソウマ達はエージェントやダークプリキュアと応戦していた。

 上手く立ち回っており、エージェントやダークプリキュアを相手に互角に戦っていた。

 

「ふっ!」

 

パッキーン!

 

「ハァァァァァ!」

 

 ソウマはブリザードソルベエゴチゾウを回転させて、冷気を吹きかけて坂を作ると、ソフトクリーム兵がそこを滑っていく。

 スイクスも、恐竜の様に尻尾を叩きつける攻撃を行っていた。

 

「くっ………!」

「こんなに強く………⁉︎」

「マジで…………⁉︎」

「ううっ………⁉︎」

「私たちは1人じゃない!」

「これ以上、お菓子で人を不幸にさせません!」

「ああ!」

「あなたは、あげはじゃない。手加減はしないわ」

「行こう!」

「ええ!」

 

 ダークプリキュアがそんな風に言う中、キラキラ☆プリキュアアラモードの面々はそう言う。

 そんな中。

 

アタリ!

 

「あ!当たりだ!」

「えっ?えぇぇぇぇ⁉︎」

「ホイップ兵が大きくなった…………⁉︎」

「凄い…………!」

 

 そんな音声が鳴ると、ソフトクリーム兵の一体が巨大化する。

 それを見て、ましろ、ツバサ、エルちゃんはそんな風に言う。

 ソフトクリーム兵がロッドでエージェントに攻撃する中、エージェントが避けると。

 

「ん?…………ふんっ。くっ⁉︎」

 

 もう一体のソフトクリーム兵が小さくなった状態でエージェントに攻撃していた。

 エージェントはそのホイップ兵を蹴るが、即座に大きい方の攻撃を受ける。

 

「大丈夫?」

「一気に倒しましょう!」

「なら、私に任せて!ホイップ・デコレーション!」

 

 ソウマがそう心配する中、ソフトクリーム兵は二体とも、元の大きさに戻る。

 ツバサがそう言うと、いちかはそう叫んで、技を放つ。

 イチゴ付きの大きいホイップクリームがエージェントとダークプリキュアに向かう。

 

「なっ⁉︎」

「う、動けない…………⁉︎」

「何これ⁉︎」

「ううっ………⁉︎」

 

 すると、そのホイップクリームがエージェントやダークプリキュアを包み込んで、拘束する。

 

「凄い…………!」

「今だよ!」

「よし!」

「ああ」

 

 ソウマがそう言う中、いちかはそう叫ぶ。

 それを聞いて、ソウマ達は技を放つ態勢に入る。

 ソウマは、ブリザードソルベエゴチゾウをガヴホイッピアにタッチする。

 

ソルベ!

デコレーション!

 

 ソウマがガヴホイッピアにブリザードソルベエゴチゾウをタッチすると、ホイップッシュを押す。  

 すると、ソウマ1人では支えきれないほどに巨大な氷状のガヴホイッピアを作り出す。

 ソフトクリーム兵がソウマを支える中、スイクスはエンシェントソルベエゴチゾウを回転させていた。

 

ガブッ!

 

 そんな音声が鳴る中、デリカッションを押す。

 

ゴォーーン!

エンシェントブレイク!

 

 すると、そんな音声が鳴り、エージェントとダークプリキュアの周りに牙状の香りが現れる。

 そして。

 

「ヒーローガール!プリズムショット!」

「ひろがる!ウィングアタック!」

「ひろがる!マジックアワーズエンド!」

「カスタード・イリュージョン!」

「ジェラート・シェイク!」

「ショコラ・アロマーゼ!」

「マカロン・ジュリエンヌ!」

「パフェ・エトワール!」

「「ハァァァァァ!」」

 

 ソウマ達はそれぞれの必殺技を発動する。

 それぞれの攻撃が、ホイップ・デコレーションで拘束されたエージェントとダークプリキュアに当たる。

 

『ぐわぁぁぁぁ⁉︎』

「「「「スミキッタ〜…………」」」」

 

 エージェントは消滅して、ダークプリキュアは浄化される。

 それを見たル・ビートは。

 

「ぐっ………⁉︎これはまずいね…………!退散といこう!」

 

 戦況が不利になったと悟って、羽を出して飛んで逃げようとする。

 だが。

 

「体が重い………⁉︎」

「逃がすか」

 

 ル・ビートはそう言う。

 背中に何かが乗っているのもあって、逃げられなかったのだ。

 涼介もまた、ル・ビートの肩を掴む。

 すると、チェーンソーの様な音と共に、ル・ビートの角が折れる。

 

ゼリーオーバー!

 

「つ、角が…………⁉︎」

 

 ル・ビートはそう叫ぶ。

 ル・ビートの上には、ラキヤの姿があった。

 すると。

 

「返してもらうぞ………!」

「浩二の大事なもの………!」

 

SET(セット)

 

 2人はそう言うと、それぞれの武器にゴチゾウを装填する。

 そして。

 

ヴラムスラッシュ!

ヴェロスナイプ!

 

「うわぁぁぁぁ⁉︎」

 

 2人の必殺技が炸裂して、ル・ビートは爆発する。

 爆発の直前、2人は地面に降りていた。

 そして。

 

「行きます!ヒーローガール…………!クリアースカイパンチ!ハァァァァァ!」

「なっ…………消え…………⁉︎くっ⁉︎」

 

 ソラはヒーローガールクリアースカイパンチを発動する。

 通常のスカイパンチとの違いは、拳が結晶に覆われていた。

 更に、ソラの姿が消えた。

 黒ソラが困惑する中、目の前にソラの姿が現れて、パンチを行う。

 それを受けて、黒ソラは堪えようとしたものの、そのまま吹き飛んでしまう。

 その際、クリスタルが砕けて、ダイヤモンドダストのように降り注いだ。

 

「くっ…………!」

 

 黒ソラは不利を悟ったのか、撤退を選んだ。

 それを見ていたソラは。

 

「黒ソラ…………あなたはいつになれば救われるのですか?」

 

 逃げる黒ソラに、ソラは問いかけた。

 その問いは、黒ソラには気づかれずにいたが。

 ソウマは、ヒトプレスを拾い上げる。

 こうして、戦いは終わったのだった。

 


 

 後日、ブンブンでは、あげはと辛一以外のメンバーが揃っていた。

 

「陽香さん!浩二君の配信、もうすぐ始まるよ!」

「浩二君じゃなくて、カブトダンシ!」

「あれ…………ラキヤ、プリンだ。どうしたの?」

「バイト代で買った、浩二君おすすめのプリンだって」

「へぇ〜!」

 

 ソウマがそう言う中、陽香はそう言う。

 すると、ラキヤは濃厚純プリンを取り出していた。

 一方、涼介は。

 

「あれ?そのスムージーって?」

「これ…………涼介が浩二君に紹介してもらったんだって!」

「へぇ〜…………!」

 

 涼介はスムージーを飲んでいた。

 涼介は、浩二から美味しいスムージーの情報を聞き、それを飲んでいたのだ。

 そして。

 

「わぁ〜!プリンです!」

「皆でお金を出し合って、買ってきたんだ!」

「良いの?」

「はい!この旅行では、皆さんにお世話になりましたので!」

「皆で食べようぜ!」

「はい!」

「あげはちゃんの分も買ってあるから」

「食べすぎない様にね」

「わぁ〜…………!」

 

 いちか達は、お世話になったお礼として、皆でお金を出し合って、全員分の濃厚純プリンを買ってきたのだった。

 それを聞いて、ソラ達がプリンを食べようとすると。

 

『さあ、始まるよ!カブトダンシチャンネル!今日のスイーツは、濃厚純プリンさ!濃厚で、リッチな味わいが、口に入れた瞬間、一気に広がるよ!皆にも食べてほしいな!』

 

 カブトダンシチャンネルとして、浩二が濃厚純プリンを紹介していく。

 ちなみに、浩二は乗っ取られた事は公にはせず、アバターも元に戻していた。

 その為、雰囲気が変わった事を気にしていた人もいるが、大して多くなかった。

 ソウマは、ラキヤと涼介に話しかける。

 

「…………ねえ、ラキヤ、涼介。ブンブンのお手伝いをしてみて、どうだった?」

「人間にも色々いるのは分かった」

「…………まあ、こっちの世界も悪くないな」

 

 ソウマがそう問いかけると、ラキヤと涼介はそう答える。

 そこから、全員で濃厚純プリンを食べながら、浩二の配信を全員で見届けるのであった。

 ソウマは相変わらずアイスだったが。

 

「いいなぁ………」

「ソウマ君、あーん」

「えっ?いいの⁉︎」

「うん!」

「あ〜ん………」

 

 ソウマが羨ましがる中、ましろは一口取って、あーんをする。

 ソウマがそう聞くと、ましろはそう答える。

 それを見ていたいちかたちは。

 

「おぉぉぉ…………!」

「はわわわ…………!」

「大胆だな…………」

「そうだね」

「ふふふ………」

「仲がいいわね」

 

 ましろがアーンするのを見て、いちか達は目を輝かせたり、赤面したり、静かに笑っていた。

 そして、スイクス達は。

 

「やっぱり、プリンはほろ苦いのが一番だな」

「そうですね」

 

 スイクスとクリスはそう話していた。

 その日の夕方、いちか達は自分達の街、いちご坂に帰る為。駅のホームに立っている。

 ソウマ達はいちか達の見送りにやって来ていた。

 

「色々あったけど楽しかったです!」

「うん!私たちも楽しかったよ。今度は私達の街にみんなで遊びに来てね!」

 

 ソラといちかはそう話すと、握手をして、再会の約束をしていた。

 

「ラキヤさん、涼介さん。ありがとうございました。とっても良い旅になりました。今度会えたら一緒にプリン作りましょうね♪」

「だり〜。だが考えておいてやるよ」

「まあ、期待してるぜ」

 

 ひまりはラキヤと涼介の2人にそう話しかけていた。

 それを聞いて、ラキヤはそう答え、涼介はひまりの頭を撫でる。

 

「スイクスさん。またライブ一緒になった時はよろしくお願いします‼︎」

「うん。ボクも君たちと一緒にやれるのを楽しみにしているよ」

 

 あおいはスイクスにそう話しかけており、スイクスもそう答えつつ、握手をしていた。

 

「ましろ、あげはにもよろしく言っておいてね。次に会えるのを楽しみにしてるって」

「はい。あげはちゃんもきっと喜ぶと思います」

「ああ、それと…………」

「///」

 

 ゆかりはましろにそう話しかけており、ましろがそう答えると、ゆかりはましろの耳元で何かを話しかける。

 それを聞いたましろは顔を真っ赤にしていた。

 

「ツバサ君、エルちゃん。今回はこんな形になってしまったが君たちとまた戦えたことを誇りに思うよ。また会える時を楽しみにしているね」

「はい、こちらこそ。次に会う日を楽しみにしています」

「今度はみんなでいっぱい遊ぼうね!」

 

 あきらがそう言うと、ツバサはそう答えて、エルちゃんは無邪気にはしゃいでいた。

 

「ソウマ。次に会えた時は私たちキラパティの極上のスイーツをとことん堪能させてあげるから!それまでにしっかり辛一と仲直りして、体調をしっかり治して。みんなでキラパティに来てちょうだいね‼︎」

「うん。必ず辛一も一緒にみんなでキラパティに行くから!」

 

 シエルはソウマにそう話しかけていた。

 それを聞いたソウマがそう答えると。

 

「あぁ、それと…………ましろのこと、しっかり守ってあげなさい。あの子にはあなたが必要なのよ」

「分かってるよ。もう、大事な人は誰にも奪わせないから」

 

 シエルはそんな風に言う。

 ましろを守る様にと。

 それを聞いたソウマがそう答えると、シエルは満足そうに頷く。

 陽香も微笑みながら見ていた。

 そして。

 

『またね〜!』

「元気でね〜!」

「じゃあね〜!」

 

 いちか達がそう言うと、ソウマと陽香はそう言う。

 そうして、いちか達はいちご坂へと帰っていった。

 


 

 その夜、酸田の研究所に辛一がやってきていた。

 

「はぁ…………はぁ…………っ⁉︎」

 

 辛一は息切れをしていた。

 来た理由としては、体の調子が特に悪く、酸田に診てもらおうとやって来たのだ。

 すると、ある光景が目に入る。

 

「ねぇねぇ、見て!眷属作れたよ!」

「チョコチップクッキー」

「(ゴチゾウの鳴き声)」

 

 それは、2人のダークソウマが酸田と話をしていて、その周りには、ダークプリキュアの姿があった。

 それを見て、辛一は唖然となっていた。




今回はここまでです。
今回は、怒りのぷっつんプリンの話です。
浩二との一件を経て、人間に少しは関心を持ったラキヤと涼介。
レッツ・ラ・まぜまぜのセリフみたいな牛乳のゴチゾウを使ったフォームも登場しました。
イメージは、ジンバーアームズです。
そして、プリズムのブリザードスタイルに続いて、スカイもクリスタルスタイルという新たな力を得ました。
そんな中、辛一は酸田の本性を知る。
いよいよ、2ndシーズンも残り2話です。
仮面ライダーベイクの登場ももう間も無くです。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
ルートストマックも、12月21日に配信されますが、IFルートをいくつか考えています。
今後の展開などでリクエストがあれば、活動報告から承っております。
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