弥彦という男を救い、ソラ達を始めとするプリキュアと邂逅したソウマ。
ソウマは再び放浪の旅に出て、ある場所に来ていた。
野菜の直売所を見ていたソウマは、喉を鳴らして、肩に乗ったゴチゾウが何かを言う。
だが………………。
「……………これは多分…………お金がいる」
ソウマはそう言う。
陽香から貰った給料は尽きてしまい、買う事が出来ないからだ。
「……………陽香さんとこみたいに……………またアルバイト出来る所を探した方が良いんだろうな……………はぁ……………お腹減った」
ソウマはそう呟く。
現実問題、ソウマはかなり厳しい環境に置かれていた。
何せ、グラニュート界で生まれて人間界に逃げてきたので、当然、身分を証明出来るものが無く、しかも天涯孤独の身で、ツテがある筈も無く、バイトを行うのは、かなり厳しかった。
ソウマが歩く中、ある物が目に入る。
「……………ん?」
ソウマは何かに気づくと、そこに向かう。
そこには畑があり、野菜が植えられていた。
「そういえばこの辺……………草がたくさん生えてる!これ食べたら良いんだ!」
ソウマはそう言う。
レタスを取ると、ソウマは口を開く。
「いただきまーす!」
「コラーっ!この野菜泥棒が!」
「泥棒?」
「ここはうちの畑だ!かってに採るんじゃ……………!?」
「ごめんなさい!俺、知らなくて……………昔からその辺の草とか食べて生きてきたから…………」
ソウマがそう言いながらレタスを食べようとすると、そんな怒声が響く。
すると、家から老夫婦が出てくる。
この老夫婦の畑だったのだ。
お爺さんがそう言うと、ソウマを見て、驚いた表情を浮かべる。
ソウマがそう言う中、お爺さんが口を開く。
「ま、誠…………?」
「……………えっ?」
「そんなわけ無いじゃない!あの子はもう……………」
「え、ええっと……………よく分かんないけど……………俺、ソウマです!」
そのお爺さんはそう言うと、ソウマは困惑する。
お婆さんがそう言う中、ソウマがそう言うと、腹の虫が暴れる音がする。
すると、ソウマは倒れかける。
「おおっ……………!?」
何とか、その老夫婦に支えてもらった事で、倒れることは免れた。
その頃、ストマック社では。
「赤ガヴの居場所は分かったか?」
「いえ、まだ」
シータがエージェントにそう聞くと、エージェントはそう答える。
それを聞いたジープは。
「残念ねぇ……………早く会いたいのに〜」
「誰に会いたいんだい?」
ジープはそんな風に言うと、別の男が入ってくる。
入ってきたのは、ニエルブ・ストマックだった。
「「ニエルブ兄さん…………!」」
「誰って……………新しい優秀なバイトだよ!な、ジープ」
「え……………ええ、シータ!最近よく、バイトが居なくなるの!」
「へぇ〜……………改造の不具合で野垂れ死んでるのかな」
ニエルブが現れると思っていなかったシータとジープは、そんな風に誤魔化す。
それを聞いたニエルブがそう言う中、シータとジープは口を開く。
「「兄さんは、何の用でこっちに?」」
「改造したバイト君達の不定期健診だったんだけど……………設計も見直してみようかな。じゃっ」
シータとジープがそう聞くと、ニエルブはそう答える。
不定期健診の為に来た様だった。
ニエルブはそう言いながらドアを開けようとすると、口の様な模様が浮かぶ。
ニエルブがそのドアに入って去っていくと、その口の様な模様は消えた。
ニエルブが去るのを見た2人は。
「「はぁ……………」」
「まだバレてないよな?」
「まだ、私たちだけで遊びたいものね」
2人は安堵したのか、そんなため息を吐き、そう話す。
シータとジープは、ソウマで遊ぶ事を考えていたのか、ランゴやグロッタ、ニエルブには内緒にする事にしたのだ。
そんな中、無数の扉がある空間に出たニエルブは。
「……………あの2人も気付いたかな」
そんな風に呟く。
ニエルブは、ソウマが生存していた事は把握していたのだ。
その頃、ソウマは仲村夫妻の家に上がる事にした。
その際、仲村良治から誠さんの事を聞いた。
ソウマは、仲村誠さんの写真を持ちながら、口を開く。
「これが……………誠さん?」
「一人息子なんだが……………20年前に亡くなってね」
「そっか……………」
ソウマがそう聞くと、良治さんはそう言う。
誠さんは、20年前に亡くなってしまっていたのだと。
すると、仲村睦子さんがお盆を持ちながらやってきた。
「残り物だけど、どうぞ。お腹減ってんでしょ?」
「ありがとうございます!いただきます!」
睦子さんは、ソウマに料理を振る舞った。
ソウマはそう言うと、その料理を食べていく。
「……………うんま!」
ソウマはそう言うと、仲村夫妻は、微笑ましくその光景を見ていた。
ソウマが食べていく中、睦子さんは口を開く。
「本当によく似てる」
「ああ……………まるで、あの頃の食卓みたいだ」
「凄い……………!全部美味しい!後でなんて料理か教えて下さい!メモしたい!」
「えっ…………?普通のものしか出してないんだけど…………外国の方?」
仲村夫妻が微笑ましく見ながらそう言うと、ソウマはそう言う。
それを聞いた睦子さんは、困惑しながらそう言う。
ちなみに、出されたのはご飯と肉じゃが、焼き魚、味噌汁などだ。
味噌汁には、なめこが入っていた。
すると、良治さんが口を開く。
「そういえばさっき……………道端の草食ってたとか言ってたな……………」
「あ……………ええっと……………あっちだと、俺と母はそれくらいしか食べられるものがなくて」
良治さんがそう聞くと、ソウマはそう答える。
グラニュート界では、まともな食生活を送る事が出来ていなかったのだ。
それを聞いた仲村夫妻は。
「そっか……………」
「苦労されたんだね……………」
「まあ、少し」
仲村夫妻がそう言うと、ソウマはそう言う。
すると、睦子さんが口を開く。
「ねえ、お父さん。もし今、暮らしに困ってる様なら……………しばらくうちに居てもらっても……………」
「そうだ…………そうだな!どうだ?ソウマ君?」
「え?良いんですか!?」
「誠が引き合わせてくれた縁だ。君さえ良ければ!」
「ありがとうございます!」
「ハッハッハッ!さ、食べて!」
「いただきます!」
睦子さんはそう提案する。
それを聞いた良治さんがそう聞くと、ソウマは了承する。
こうして、仲村夫妻の元でお世話になる事になった。
その頃、狩夜辛一は、ある場所を訪れていた。
そこは、グラニュート研究家を名乗る酸田満という人物の研究室だった。
「……………どうも」
「やあやあ。狩夜君だったかな?よく来たね」
「うわぁ……………」
辛一がそう言いながら入ると、酸田はそう言う。
その研究室は、人体や目の模型だったり、カエルなどのホルマリン漬けの容器が多数置かれていて、どこか埃っぽく、やや不気味な雰囲気を醸し出していた。
「ここが俺の研究室だ。ああ、座りたかったら好きなとこ座って。どこ座っても汚いけど」
酸田はそんな風に言う。
すると、辛一は口を開く。
「それより酸田さん。モンスターの事、教えてくれるって……………」
「…………ええっと…………君はどこまで知ってるんだっけ?」
「正直…………全然。モンスターは、人間を襲ってるって事くらいしか」
辛一がそう聞くと、酸田は辛一にそう聞く。
辛一がそう答えると、酸田は指を鳴らしながら口を開く。
「OK!一から教えてあげよう。君がモンスターと呼んでいるのは……………異世界の知的生命体……………グラニュートという種族。腹部にも口があるのが特徴だ」
酸田はそう言うと、タブレットを操作して、ガヴとプリキュアとボンの戦闘シーンを辛一に見せる。
録画していたのだ。
それを見せる中、酸田は口を開く。
「こちらの世界に来る方法は不明だが…………目的は分かっている。人間を攫って、お菓子のスパイスにする為だ」
「はっ……………?お菓子…………?」
「中毒性の高い食べ物でね。奴らは闇菓子と呼んでいる。先日君も見ただろう?小さい板の様にされた人間を」
「……………っ!」
酸田はそんな風に説明をしていく。
それを聞いた辛一は、ある事を思い出す。
それは、ガヴが持っていたアクリルスタンドを思わせる板で、紐を切断すると、元の人間の状態に戻っていた事だ。
辛一がそれを思い出す中、酸田は話を続ける。
「あれは……………君が分かるように言うと……………フリーズドライみたいな技術でね。生きた人間を小さく圧縮する事で、取り扱いを楽にしてるんだろうな…………。俺が思うに、この世で起きている失踪事件の何割かは、グラニュートによる人間狩りだ。さぞ美味いんだろうな……………俺は食った事無いけど。…………どうした?」
酸田はそんな風に説明を続けていく。
酸田の説明は、グラニュートの核心にかなり近いものばかりだった。
酸田がそんな説明をする中、辛一は黙っており、酸田はそう聞く。
すると、辛一は口を開く。
「……………じゃあ……………俺の母ちゃんも…………グラニュートに……………喰われて……………」
「母ちゃんも失踪を?」
「俺は見た……………!あの時、攫われる瞬間を…………!」
辛一がそう言うと、酸田はそう反応する。
辛一の脳裏には、頭が犬のようで、腹には赤い口が付いている化け物が、母親を攫った光景が蘇っていた。
「ほう……………圧縮されずに…………という事は、人間圧縮技術は比較的最近の物だと考えて良さそうだな。何年前?」
それを聞いた酸田は、机に戻り、聞いた情報を整理しつつ、辛一にそう聞く。
辛一は、黙り込んでいた。
すると、酸田はある話をする。
「ちなみに最近の俺は、グラニュートを退治する方法を研究している」
「えっ……………?」
「そんな時に現れたのが……………先日の
「仮面ライダー…………?」
酸田がそう言うと、辛一が反応する。
辛一がそう聞くと、酸田は指を鳴らしながら口を開く。
「イエス。彼は……………こんな物を使っていたね」
酸田はそう言いながら、棚からある二つの瓶を取り出す。
その中には、チョコダンとチョコドンの二体のゴチゾウが一体ずつ入っていて、出せと言わんがばかりに暴れていた。
その二体を攫ったのは、酸田だったのだ。
辛一は、ある事を思い出した。
ガヴがそれに似た物を使って、姿を変えていた事を。
「彼が何者なのかまだ分からないが、これがあれば、彼みたいにグラニュートを退治できるのもしれない。俺や……………君でも」
酸田はそんな風に言い、辛一はそのチョコダンゴチゾウを見つめる。
酸田は何を企んでいるのか。
その頃、虹ヶ丘邸では。
「これで、皆集まりましたね」
「うん」
「では、始めましょうか」
「そうね」
「うん。それじゃあ、これまでに集まった情報交換を行いたいと思います!」
虹ヶ丘邸では、ソラ達が集まっており、情報交換を行う事になった。
ソラ達もグラニュートと遭遇した事で、改めて、情報交換を行うと決めたのだ。
ちなみに、ましろの祖母の虹ヶ丘ヨヨはそれを見守っており、ソラ達の近くには、ホワイトボードが置かれていた。
「それじゃあ、早速始めるよ!まずはましろんから!」
「うん」
あげははそう言うと、ましろに話を振る。
そこから、ましろが知っている情報を話して、ツバサがホワイトボードに記していく。
ましろが知っているのは、闇菓子という単語、お腹に口がある人がいる事、ソウマが変身したと思われる謎のヒーローの事。
「なるほど…………ましろさんはこんな感じですね」
「それじゃあ、次は私ね」
ツバサがそう言うと、あげはが話をしていく。
あげはが知っているのは、ましろと共通しているのは、闇菓子という単語とソウマが変身したと思われる謎のヒーロー…………ガヴの事で、モンスターは、泥や沼を思わせる霞んだ緑の色合いのイカやタコを思わせる様な姿で、親友の1人である佐藤律がアクリルスタンドを思わせる様な状態になっていた事、そのヒーローが、グミみたいた姿だけでなく、ポテトチップを思わせる姿になった事だ。
更に、あげは個人の推測が混じって、そのモンスターは人を食べているらしく、闇菓子が人間を材料にしている可能性があり、麻薬や薬物の様な強い中毒性がある可能性がある事も書き加えられる。
「そんな…………!?」
「…………最後は、私たちですね」
それを見たエルが唖然とすると、ソラは怒りの感情を滲ませつつも、とりあえずは情報を整理する。
ソラ達が知っているのは、闇菓子やガヴ、謎の
そして、モンスターの種族名が、グラニュートという名前である事だ。
「グラニュート……………」
「ねぇ、お婆ちゃんはグラニュートって種族、聞いたことある?」
「いえ。スカイランドの文献の中を探したけれど、グラニュートという種族は見つからなかったわ」
あげはがそう呟く中、ましろはヨヨにグラニュートの事を聞くが、知らないそうだ。
「それにしても
「さぁ…………?」
「そんな事より、一刻も早くそのグラニュートというのをどうにかしないと!このままでは、失踪事件が相次ぐばかりです!」
ツバサがそう言うと、エルは首を傾げる。
すると、ソラはそう叫ぶ。
ましろ達が口を開く。
「落ち着いて、ソラちゃん」
「いずれにせよ、そのグラニュートを知っていた人や、ソウマという人から情報を聞かないと、どうにも出来ませんよ」
「そうね……………本当にどこにいるのかしら」
「探すしかないわね」
ソラがそう叫ぶのをましろが宥める中、ツバサ達はそう話す。
まだ情報が不足していると実感したからだ。
その頃、ソウマはというと、仲村夫妻の元でお世話になっており、畑仕事を行ったり、布団を干したりしていた。
仲村夫妻は、それを微笑ましく見ていた。
畑仕事をする中、良治さんはソウマに話しかける。
「ソウマ君、ちょっと休憩しよう」
「はい!」
ソウマは休憩を取る事にした。
すると、睦子さんがソウマに話しかける。
「ソウマ君も食べる?」
「あっ……………これ…………もしかしてマシュマロ?」
「息子が好きだったんだ」
「食べてみたかったんです!おお…………!いただきます!」
睦子さんが出したのは、マシュマロだった。
ソウマがそう聞くと、良治さんはそう言う。
ソウマはそう言うと、マシュマロを食べる。
すると。
「うぉ…………!うぉぉぉ…………!フワッフワで…………でもちょっと弾力もあって、なんか溶ける感じで……………凄い!面白い!」
ソウマはマシュマロを食べると、そう言う。
それを見た睦子さんは。
「気に入った?」
「うん!ノートに書いとこ」
睦子さんがそう聞くと、ソウマはそう言いながら、ノートに書いていく。
すると。
「あっ……………」
ソウマはそう言うと、仲村夫妻に見られない様に、ゴチゾウをキャッチする。
生まれたのは、ふわマロゴチゾウと、まるマロゴチゾウだった。
「どうした?腹が痛いのか?」
「いや……………マシュマロ古かった?」
「大丈夫、大丈夫!もっと食べていい?」
「おお…………」
「ああ…………」
2人がそう聞くと、ソウマはそう答える。
ソウマは更にマシュマロを食べていく。
すると、ある存在が3人のことを見る。
「ふ〜ん……………ターゲット発見」
それは、エージェントだった。
シータとジープの魔の手がすぐそばまで迫っていた。
その頃、辛一は総司と合流して、酸田から聞いた事を話していた。
「……………酸田さんも、俺と同じで…………誰にもモンスターの存在を信じてもらえない中、長年1人で調べてたみたいです」
「う〜ん……………」
辛一は、そんな風に話す。
それを聞いた総司はそう唸ると、口を開く。
「そいつ、怪しくねぇか?」
「えっ?」
「詳しすぎるよ。何をどう調べたら、そこまで分かるんだよ?」
「ああ……………元々は、ツチノコとか、イエティとか。UMA的な物を研究してたらしいんすよ」
それを聞いた総司は、そんな風に言う。
実際、グラニュート達の行動の核心に近い事まで知っているというのは、他の人から見ても、かなり怪しかった。
辛一がそう言う中、総司は口を開く。
「お前だって、あちこち回ってその手の資料を調べてただろ?」
「そりゃあ……………あっちはおっさんだし、使ってきた時間が俺とは違うし」
「……………事実じゃ無く、酸田の妄想が混じってるかもしれねぇしな。全面的に信用するには…………様子見だ。うぃ」
「……………うっす」
総司がそう聞くと、辛一はそう言う。
そんな中、総司は酸田を信じない様に釘を刺す。
2人が動く中、その2人を見ている存在がいた。
それはエージェントだったが、ソウマ達を見ていたのとは別個体で、ソウマ達を見ていたのは青いリボンだったが、辛一達を見ていたのは、オレンジのリボンの個体だった。
そのエージェントの目的は…………?
その頃、ソウマは仲村夫妻と共に買い物に出掛けていた。
「悪いねぇ」
「全然!俺、力仕事しか出来ないし」
「何言ってんだ。居てくれるだけで十分だよ」
「うん。ソウマ君が来てから、毎日が明るくなった」
「なぁ」
睦子さんがそう言うと、ソウマはそう言う。
そんな風に話す中、ソウマの横にエージェントが現れて、ソウマに攻撃する。
「うわっ!?エージェント…………!?こんなとこまで…………!?うっ!?」
「「わぁぁぁ!?」」
ソウマはそう言う。
すると、エージェントの攻撃を受けて、倒れてしまうと、仲村夫妻を巻き込んでしまう。
「はっ!?」
ソウマが仲村夫妻の方を見ると、エージェントは銃を構える。
「お前の狙いは俺だろ?他の人には手を出すな……………!おじさん、おばさん……………ごめん!」
ソウマはそう言うが、エージェントは無言でソウマに近寄る。
ソウマはそう謝ると、エージェントから2人を離すように逃げる。
すると、逃げた先に白色のリボンのエージェントが現れる。
「もう一体居たのか…………!相手してやる!来い!」
ソウマはそう言う。
青いリボンのエージェントも現れて、挟まれる中、ソウマは走って森の中に入る。
「ソウマ君……………?」
残された仲村夫妻は、困惑していた。
ソウマは森の中を走っていた。
変身しようとするが、エージェントの銃撃で、ゴチゾウを落としてしまう。
ソウマがエージェントの方を見ると。
「よお、赤ガヴ!」
そんな風に声をかけられる。
ソウマが振り返ると、そこにはシータとジープの2人がいた。
「まだ生きてたのか?」
「とっくに死んだと思ってた」
「シータ姉さん…………ジープ兄さん…………!」
シータとジープはそう言いながら現れる。
ソウマがそう言うと、2人は口を開く。
「楽しそうにやってんじゃん」
「お前と一緒にいた人間達も幸せそうで…………」
「「良いスパイスになるかもね(な)!アハハハハ!」」
シータとジープの2人はそう言いながら笑う。
仲村夫妻が狙われる可能性があるのだ。
ソウマが仲村夫妻の事を考えていると、シータが口を開く。
「俺たちのバイトが、謎のモンスターにやられてね」
「調べてみれば、見覚えのある赤いガヴがついてるじゃない」
「「お前にしかついてない、その赤いガヴが!」」
シータがそう言うと、ジープはソウマとプリキュアとウィップルの戦闘映像を見せる。
すると、2人は話を続ける。
「可哀想だなぁ……………その赤いガヴのせいで、お前はスパイスにもなれなくて!」
「やめろ……………!」
「可哀想ねぇ……………ママと同じ人間だったら、一緒に死ねたのに!」
「……………やめろ!!」
シータとジープは、ソウマの事を嘲笑いながらそう言うと、ソウマはそう叫ぶ。
何があったのか。
それは、過去に遡る。
赤いリボンのエージェントに連れられたソウマとみちる。
「ソウマ!」
「お母さん……………!」
みちるがそう言う中、ソウマもそう言う。
すると、足音が聞こえてきて、2人は足音のした方を見る。
そこには、ストマック家の面々が集まっていた。
「ランゴ兄さん……………!」
「私たちをどうするつもり!?」
「分かっているだろう?お前達を保護していたイカれた親父は死んだ」
ソウマがそう言う中、みちるはそう聞く。
すると、ランゴはそう言いながら、ベルトを出し、ミミックキーを取り外す。
すると、ランゴの顔が怪物の姿へと変わる。
「人間はうちの家族じゃない。我がストマック社の……………闇菓子の材料にすぎない」
「やめて……………!ソウマだけは…………!」
ランゴがそう言うと、みちるはそう言う。
すると、ニエルブ達も口を開く。
「まあ君たちじゃ、大して良いスパイスにならないだろうけど」
「安い闇菓子にはちょうど良いわ。…………ふっ、やっちゃって」
ニエルブとグロッタがそう言うと、シータとジープも含めて、ミミックキーを取り外して、怪物としての姿に変わる。
グロッタがそう指示すると、舌が伸びてくる。
「危ない!」
「うっ!?」
「あっ…………!ああっ!」
すると、みちるはソウマを突き飛ばし、舌はみちるに絡まる。
「あっ…………!」
「ソウマ…………!」
「母さん!」
「逃げて…………!」
みちるが拘束される中、ソウマは何も出来なかった。
みちるがそう言うと、ソウマの方にも舌が絡まる。
「ソウマ!」
「母さん!」
2人がそう叫ぶ中、みちるはヒトプレスにされてしまった。
だが、ソウマは何も変わらなかった。
「母さん…………!?」
「ん?」
「何でこいつは圧縮されないの!?」
「グラニュートの体質も受け継いでいるせいか…………?」
ソウマが唖然とする中、ランゴ達も驚いていた。
グロッタがそう言うと、ニエルブはそう分析する。
ソウマは人間とグラニュートのハーフである為、ヒトプレスにされなかったのだ。
ソウマはみちるのヒトプレスを取ろうとすると、エージェントに拘束される。
「まあいい。こいつの処遇は後だ」
ランゴはそう判断する。
すると、グロッタは鼻歌を歌いながら、みちるのヒトプレスを機械に置く。
「やめろ!やめろーっ!!」
ソウマがそう叫ぶのも虚しく、みちるは闇菓子を作る機械の中に運ばれてしまった。
機械の作動音が鳴ると、みちるのヒトプレスは、白い残骸のような状態になり、似たようなヒトプレスがたくさん入った箱に入る。
「あっ…………!母…………さん……………!?」
ソウマが絶望に顔を歪ませる中、ストマック社の面々はそれを見て、ソウマの事を嘲笑う。
グロッタがみちるのヒトプレスを手に取ると、それを握り潰す。
そのヒトプレスは、帯から滲むほどに血を流している様に見えた。
つまり、みちるはソウマの目の前で殺害されてしまったのだ。
「うわぁぁぁぁーーーっ!!!」
それを見たソウマが絶叫する中、エージェントによって、どこかへと連れていかれる。
これが、ソウマの過去。
それを思い出す中、シータとジープはソウマの事を嘲笑うのをやめなかった。
「今頃、お前のママは…………!」
「「見知らぬグラニュートの腹の中!アハハハハハハハハっ!!」」
シータとジープはそう言いながら笑う。
つまり、みちるの幸せを材料にした闇菓子は、グラニュートが食べてしまっているのだ。
ソウマが口を開こうとすると、2人は口を開く。
「結局、ランゴ兄さん達は仕留め損ねた様だけど…………」
「私たちが仕留めてあげる!」
「「やれ」」
2人はそう言うと、エージェントに攻撃を指示する。
エージェントが攻撃を仕掛けると、ソウマはエージェントの銃撃を躱しつつ、ポッピングミゴチゾウを回収して、エージェントを蹴り、ガヴに装填する。
『グミ!』
『
その音声が鳴ると、ソウマはガヴドルを回転させる。
周囲にグミが浮かぶ中、ソウマは叫ぶ。
「変身!」
そう言うと、デリカッションを押す。
すると、ゴチゾウが展開して叫ぶ。
そこから、周囲を漂っていたグミがガヴの中に吸い込まれて、アーマーが形成されていく。
『ポッピングミ!ジューシー!』
ソウマはエージェントに吹き飛ばされるが、木に足をつけつつ、変身完了した。
「ふん!ふっ!」
ソウマはガヴガブレイドを出すと、エージェントに攻撃していく。
ソウマとエージェント達の戦いは、一進一退を繰り広げていた。
エージェントは連携して攻撃していく中、ソウマもガヴガブレイドで攻撃する。
だが、エージェントの銃撃を受けて、アーマーが一部弾けてしまう。
ソウマは、別のポッピングミゴチゾウを装填する。
「なんだ?あの小せえの…………?」
「もしかして…………眷属?」
『ポッピングミ!ジューシー!』
シータがそう言う中、ジープはそう言う。
その音声が鳴る中、シータが口を開く。
「使えなかったはずだろ?あの出来損ないは」
「こっち来て出せる様になったのかも」
「眷属の力であの姿に化けて、俺たちのバイトを倒してたって事か?」
「そんな眷属……………今まで見た事ない」
シータとジープは、そんなふうに話す。
眷属を生み出せる様になっていただけでなく、その眷属の力で変身するというのは思ってもいなかったから。
ソウマは、徐々にエージェントに押されていた。
ソウマは、ガヴガブレイドのプレイボンを押す。
「うっ!ハァァァァァ!」
「ふっ!」
「くっ!」
ソウマは紫色の斬撃波を放つが、エージェントは連携してそれを躱す。
その隙に、パンチングミゴチゾウを乗せたゴチスピーダーをガヴガブレイドに乗せようとする。
「ちょっ!?ちょっちょっと!?」
『グミ!』
『
『
ソウマは慌てる中、ゴチスピーダーはガヴガブレイドに付き、ソウマは倒れつつ、発射する。
「くっ……………!?」
「うっ……………!?」
発射されたゴチスピーダーは、片方のエージェントの銃を吹き飛ばし、もう片方のエージェントの顔につく。
ソウマは迫ってきたエージェントに攻撃するが、ガヴガブレイドを落とされてしまう。
ソウマは拾おうとするが、エージェントの膝蹴りを受けてしまう。
「うっ!?ううっ……………!」
エージェントはソウマの首を絞めようとしてきて、ソウマは振り解こうとするが、できなかった。
もう片方のエージェントも、ゴチスピーダーを捨てると、ソウマに銃撃する。
それを受けて、アーマーが弾ける。
(ダメだ…………!ここで負けたら、せっかく…………せっかく生き延びたんだ…………!俺は……………人間を……………)
ソウマはそう思うが、首を絞められていて、意識が遠のき、手が地面に落ちる。
すると、これまでに会ってきた人達のことを思い出す。
虹ヶ丘ましろ、虹ヶ丘ヨヨ、助けた男の子、甘義陽香、佐藤律、聖あげは、弥彦、プリキュアの3人、仲村夫妻。
それを思い出すと。
「(母さんが生まれ育ったこの世界は…………!)守りたいんだ!!」
ソウマはそう叫ぶと、左手で右胸の残っているアーマーをわざと弾けさせる。
「うわっ!?」
「ふっ!」
アーマーが弾けた際の衝撃で、エージェントは怯み、ソウマは蹴る。
「うぉぉぉぉ!っ!?はっ!」
ソウマは、もう片方のエージェントの方に向かう。
エージェントの銃撃を受けるが、エージェントに攻撃を決める。
それを見て、シータとジープは驚いていた。
すると、ふわマロゴチゾウが、自分を使う様にアピールする。
「お前を……………?よし!」
ソウマは木の上にいたふわマロゴチゾウを取りに向かう。
エージェントの銃撃を躱して、ふわマロゴチゾウをガヴに装填する。
『マシュマロ!』
『
その音声が鳴るとガヴドルを回転させて、デリカッションを押す。
ゴチゾウが展開すると、ソウマがマシュマロに包まれる。
アーマーに変化すると、エージェントの攻撃を受けて、地面に着地する。
『ふわマロ!ふわふわ〜!』
ソウマは、ガヴ・ふわマロフォームに変身する。
マシュマロのアーマーをつけた姿になっていた。
「うっ!はっ!」
エージェントはソウマに蹴りを入れるが、ソウマは跳ね飛ばされるも、木に着地して、そのまま反動を使ってエージェントに攻撃する。
「これがマシュマロか…………!すげぇ!」
「「あいつ……………!!」」
ソウマがそう言う中、シータとジープはそう言う。
ソウマは、宙に浮いているフワの文字に掴まりながら、エージェントの銃撃を躱していく。
そして、エージェントに攻撃をする。
「まだまだ!あっ…………!」
ソウマはエージェントに攻撃しようとするが、ガヴガブレイドの事に気付き、持ち上げようとする。
「よっ!あれ?持ちにくいよ!」
だが、手がミトンの様な形になっている都合上、上手くガヴガブレイドを取ることができず、両手持ちをする。
「はっ!ふっ!ハァァァァァ!」
ソウマはガヴガブレイドで攻撃する。
エージェントも攻撃するが、マシュマロのアーマーの柔らかさによって、攻撃は効いていなかった。
ソウマはプレイボンを押す。
「ううっ……………!はっ!」
ソウマはアーマーの弾力を使って、ガヴガブレイドを放り投げる。
エージェントの前に落ちたガヴガブレイドのプレイボンが光ると、後ろの土が扇状に削られる。
すると、まるマロゴチゾウがソウマの肩に現れる。
「ああ…………!よろしく!」
ソウマはそう言うと、まるマロゴチゾウをガヴに装填する。
『マシュマロ!』
『
その音声が鳴るとガヴドルを回転させて、デリカッションを押す。
ゴチゾウが展開すると、ソウマが再びマシュマロに包まれる。
すると、上半身が巨大化した。
「うぉぉぉぉぉ!」
『まるマロ!』
ソウマはまるマロアシストに追い菓子チェンジをする。
「うっ!?」
「ふっ!ハアッ!」
「うわぁぁぁぁ!?」
ソウマは、2人のエージェントを扇状の穴に落とす。
そして、再びガヴドルを回転させる。
『
『
「ハァァァァァ!」
すると、マシュマロが更に出てきて、ローラー状になる。
『まるマロローリング!』
ローラー状になると、ソウマは穴を駆け巡る。
そのまま、エージェントへと迫る。
「これで終わりだ!」
ソウマがそう言うと、エージェントをローラーで轢く。
エージェントがローラー状のマシュマロに踏み潰されると、ソウマは脱出して、背後が爆発する。
エージェントは吹っ飛ぶと、そのまま消える。
それを見たシータとジープは。
「嘘でしょ!?」
「俺たちのエージェントを…………!?」
2人は、自分たちのエージェントが倒された事に驚いていた。
出来損ないなどと見下していたソウマに倒された事を。
すると、ソウマは口を開く。
「人間に手を出すのをやめろ!じゃなきゃ俺が……………俺がお前らを倒す!さあ…………どうする?」
ソウマはそう言う。
それを聞いたシータとジープは。
「どうするだと?はっ!赤ガヴの癖に偉そうに…………!」
「このままで済むと思わないことね…………!」
2人はそんな捨て台詞を吐くと、撤退していく。
「ひとまず…………勝てた…………。あっ!おじさん、おばさん!」
ソウマはそんな風に一息吐く。
仲村夫妻の元に向かおうとすると、シータとジープの言葉が蘇る。
『お前と一緒にいた人間達も幸せそうで…………』
『『良いスパイスになるかもね(な)!アハハハハ!』』
「あぁ……………!あぁ……………」
シータとジープはそう言う。
自分のせいで、仲村夫妻がストマック社に狙われてしまうと、ソウマは思った。
その夜、仲村夫妻の元に、ソウマは戻らなかった。
「……………帰ってこないな、ソウマ君」
「……………どうか、あの子は無事でありますように……………」
良治さんがそう言うと、睦子さんはそう言う。
その頃、ソウマはというと、ゴチゾウに話しかけられていた。
「……………うん。悲しませてると思う。でも、その方がいいんだ。その方が……………スパイスとして価値はないから」
ソウマはそう言う。
黙って出て行ったのは、仲村夫妻を悲しませる事で、ストマック社から守る為だった。
すると、お腹の虫が暴れる音がする。
「はぁ……………力使いすぎたかな…………。でもどっか……………迷惑かけない場所…………」
ソウマはそう言うと、倒れてしまう。
ゴチゾウ達が心配する中、人影が見える。
それを見たゴチゾウは、慌てる。
果たして、ソウマの運命は。
今回はここまでです。
ふわマロフォームが初登場しました。
そんな中、ソウマの過去が判明。
まあ、本家ガヴと同じなんですが。
ひろプリ側も、これまでに得た情報を整理していました。
ただ、まだ情報は不足していた。
酸田満は、辛一にグラニュートの事を話しました。
次回は、デンテとかも登場します。
感想、リクエストは絶賛受け付けています。
アンケートは次の話で締め切ります。
今後の展開などでリクエストがあれば、受け付けています。
ガヴ関連のキャラで、ヒロインはいるか
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いる
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いらない