ショt…幼い皇帝に憑依した。   作:サテライト

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注意!!
今回アカメが斬る!の原作成分が息をしていません!ご注意ください!


















     『私は戦争を望む。私にとって手段はすべて正解となる。』

                             byアドルフ・ヒトラー


ショタと絶望の超重爆

“戦略爆撃機”

 

もしくは大型爆撃機と呼ばれるそれらが現実の世界で登場したのは第一世界大戦時、イタリアの三発機“カプロニCa.36型”と言われている。その後も第二次大戦でも戦略爆撃機と呼ばれるものは共産陣営や枢軸陣営でも存在したが、大量に量産されず性能でも米英の戦略及び戦術爆撃機(B-17やハリファックス、ランカスター)等に劣っていた事もあり、有名な機体は少ない。

 

その中で最も有名な戦略爆撃機と言えば、アメリカ軍が大戦末期に投入し、日本にトラウマを植え付ける事となる爆撃機“B-29”が最も有名だろう。このB-29以降に開発された戦略爆撃機は主に核兵器運搬機としての性質が強いのも知られている事だろう。

 

しかし、一般にはあまり知られていないだけで枢軸や共産陣営にも数多の戦略爆撃機構想は多数存在しているのも事実である。

 

その一つ、日本の超爆撃機構想があった事をご存じさろうか?

その爆撃機構想には対馬沖海戦で掲げられた“旗”の文字を与えられたと推測できる“Z飛行機”の名が当初与えられる。それがのちにその国で最も象徴的な山の名が与えられ“富嶽”と命名される事になった戦略爆撃機であった。

 

構想は太平洋を横断し、米本土を爆撃、そのままドイツ本土に着陸して補給を受け反転し米本土を再び爆撃するか、ソ連へ飛び世界一周すると言うとんでも無く壮大であった。

しかし結局、技術的な問題と資源不足、開発中に終戦となり試作機も完成する事無く終わってしまう。

 

 

しかし今その文字通り“幻の戦略爆撃機”がこの世界……アカメが斬る!の世界の空を悠々と飛行していた。

 

「おお!この目で見るのは完成式以来だが、やはりすごいな!迫力が違う!!」

 

帝都のある王宮、その中にある謁見の間でスクリーンにでかでかと写し出された。空を飛ぶ戦略爆撃機の飛行編隊を見て、時の皇帝ヴィクター・ロマノフはその見た目の歳通りにはしゃぐ。これではしゃいでいる理由の物が兵器でなければ微笑ましかったのだが、ヴィクターが大喜びしているのは残念ながら兵器である。

それも飛び切りの“大量殺戮兵器”だ。

 

「へ、陛下?あれはいったい?」

 

その場にいるほとんどの者が呆気にとられる中、豚のように肥えた体をしたオネスト大臣が若干(いろんな意味で)引き気味にはしゃぐ目の前の子どもに聞く。

 

「ん?ああ、いけないな説明がまだだったよ。ああ~、でも面倒だな。少佐頼む。」

 

「は!承りました。」

 

ヴィクター皇帝はオネスト大臣の問いに気だるげに返事をしたかと思うと、面倒と口にして何時の間にかいた少佐に丸投げする。少佐も少佐もやれやれだと言わんばかりの表情だが、何時もその顔に張り付いている不気味な笑みのままスクリーンにくぎ付けになっている一同に体を向ける。

 

「あれは、以前お見せしたグスタフ/ドーラ80㎝列車砲と同じく武装親衛隊が発注開発させた新鋭戦略爆撃機で、名前を“ファツファイフルン(絶望)”といいます。全長45m、全幅65m、航続距離11,000km(フェリーフライトなら16,000 km)、ペイロード(爆弾搭載量)20トンと名実ともに世界最大かつ最凶の爆撃機です。」

 

今少佐の説明を聞いた者達は幾つかの反応にわかれた、性能を聞いても恐ろしさを理解できない者、恐ろしさしかわからないもの、性能から何に使うのかわかった者、これがあれば戦争が変わると確信した者。それぞれだった。そしてエスデス将軍は後者の2つに分類されるだろう。そして彼女を含めて聡明な数人はすでになにが起こるか予想が付いていた。

 

同じなのだ。シュチュエーションもその場の空気も、そして幼い皇帝の反応そのものも。全てが同じ……。そうあの時、町が1日にして消滅したあの日……。

 

グスタフ/ドーラ80㎝列車砲が実践で初めて使用されたあのお披露目の日とまるで同じなのだ!

 

大臣は平静を装て内心でさらに皇帝が力をつける事を歯噛みし、エスデスはこれから起こるであろ惨事に心躍らせる。今回主役であるはずのイェーガーズの面々も聡明な二人を除いて首をかしげている。

 

「それで、今回の目標はなんだたかな?え~とあれだ!あれ!北西の田舎町の~。」

 

「ヘルシンキですかな?陛下。」

 

「そう!それだ!その町が西方異民族とつながりがあると判明した。先に治安維持軍を派遣したがそこの太守が離反してね。そこで丁度いいから、今回新兵器の性能調査をすることにしたのだ。」

 

ああ、あの時と一緒だと。オネスト大臣は思い、心の底から次に起こる事がどうか幻であれと心から祈っていた。

それまでに今、彼の目の前にいる幼い皇帝の姿が信じられなかった。何故なら彼はほんの半年前まで自分を信じ切っていたのだからと……。しかし現実はどうだろうか?今彼の目の前にいる幼い皇帝の表情は……。

 

 

「さあ!空を舞う絶望の!お披露目だ!!諸君!派手にいこう!!」

 

 

まるで狂気の色に染め上げられたかのように、子供とは思えないイカレタ笑みでそうのたまった。

そしてそれを見て最も衝撃を受けたのはその姿を始めてみるイェーガーズの面々だった。彼らは一部を除くがまっとうな感性を持っている。ゆえに前にいてイカレタ笑みでのたまう子供が信じられなかった。特に拷問官のような覆面をつけた一児の父である彼には衝撃は一際強かっただろう。

 

そしてスクリーンには六つのエンジンから飛行機雲を出し、悠々と高空を飛んでいた戦略爆撃機ファツファイフルン(絶望)が高度を下げ、胴体下部が開く様子が写し出される。

 

その姿を見たその場の物たちは例え軍事に詳しくなくとも覚っただろう。

 

―“始まるのだ”と……。

 

ファツファイフルン(絶望)の胴体下部の爆弾漕があき、中からぞっとするような数の爆弾が顔を出す。

 

『………ッ!?』

 

だれかが息をのむ、スクリーンの場面が切り替わり爆弾漕から地上を見下ろす構図となり、地面の町を鮮明に映し出す。それ程大きくないこの地方都市は古臭い城壁で囲まれた平野の町で煉瓦造りの建物の多い事が解る。周りで城壁に囲われているが上空からの攻撃は想定していないようだった。……そんな町がはたしてこれだけの数の爆撃にどうなるのであろうか?

 

「爆撃!始め!!」

 

皇帝の号令と呼応してファツファイフルン(絶望)が爆撃を開始した。

 

ヒュウウウウウウ。と独特の落下音を発しながら数多くの爆弾が投射され始めた。常なら都市爆撃なら攘夷弾やナパーム爆弾、クラスター爆弾などを使うが町が煉瓦造りの建物が多い事から通常の爆弾を用いている。

 

しかし数が多い、総数が200機になるのではないかと言う数であるから、その投射量は生半可ではない。また対空機銃など地方都市では配備されて等おらず、あったとしても高射砲クラスの火力でなければファツファイフルン(絶望)は墜ちないだろう。それ程に頑強なのだ。

 

スクリーンの映像には落ちた爆弾が爆発する映像が鮮明に映し出されていた。

 

同時に、焼けていく町が写し出される。歴史ある町だったのかはわからないが、人々の営みがあったのは確かだ。彼らにとっては関係の無い町であってもそこに住む者達にはしっかりと刻まれた思い出があるはずである。しかしそれを破壊する事を嬉々として彼は命じた。見た目はとても幼い子供の皇帝が。純粋に、嬉々として。そして黒い腹の内をわざと見せつけながら……。

 

「……やはり、貴方は危険ですねぇ。」

 

燃え盛る町を見て優越そうにスクリーンを見入る皇帝をみながらオネストは誰にも聞こえない声でそう呟く。

この時、その場にいた者の多くの考えは主に二つに分けられる。

 

皇帝派の人間は自分たちの指導者の狂気っぷりを再度目の当たりにし、従わなければ自分自身がああなると知らず知らずのうちに恭順を誓う様になり。大臣派の人間はその狂気を危険だと考え排すべき敵と定る。そして、どちらにもまだ属さないイェーガーズの面々でも似たような心理が起こる。

恭順すべきか?反攻すべきか?その答えはしばらく後に現れるだろう。

 

 

「さて、諸君。申し訳ないがこのまますべてを見届けさせてもようのだが……、なにせ時間がかかる。最後まで諸君らを此処にとどめ置くのもこの後の予定にも障害がでる。そのため、今日はこれでお開きとしよう。」

 

 

ヴィクターの宣言と共に場はお開きとなり、その場の空気は幾分にか楽になる。

その後、皇帝の退出後各々退出していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから一~二時間ほど後。

 

―王宮皇帝執務室。

 

「デモンストレーションは成功でしたな陛下。」

 

「ああ、今頃は革命軍にも情報は行っているだそろうさ。」

 

「左様ですな。」

 

そこでは対面式の椅子に腰かけるヴィクターと少佐の姿があり、傍らにはセバスチャンが控えていた。

そして二人は紅茶を飲んでいた(もちろん少佐のには砂糖とミルクありありで)。

 

「イェーガーズの面々など、まるでハトがアハトアハト(8.8cm FlaK 18/36/37)喰らったような顔をしておりましたよ。」

 

いやアハトアハト(8.8cm FlaK 18/36/37)喰らえば鳩は木端微塵になるんじゃというツッコミはこの際無粋であろう。

 

「そうだな、しかし今回は誤魔化せはしたが早急に飛行機乗りの訓練をしなくてはな。数が少なくて困る。」

 

「ええ、今現在の親衛隊がようするパイロット数や搭乗員数はとても少ない。消耗戦になれば危ういでしょう。」

 

「内戦ではやはり主力は近接爆撃機が主流になりそうか?」

 

「残念ながら……。」

 

ヴィクターは眉の間にしわを寄せる。

彼が悩んでいるのは飛行機の搭乗員不足である。

 

彼の前世において、飛行機乗りとは人気のある職種であり募集すれば人はどんどん集まったものだが、訓練にはそれ相応の時間が必要である。今の所、“親衛隊特別航空部隊”と名づけられている航空隊で最も長い登場時間は100時間とちょっとである。これは乗員募集を開始してから数か月しかたっていないためであり、その中で今回のデモンストレーションは行われた。

 

今回定員にも満たなかったため、戦果の見込める最低限の数わ用意するため近接爆撃機乗りや戦闘機乗りも動員している。事故などが起こっても仕方なく、戦果が見込めるかも正直怪しいものであったが、目標が固定目標であり戦闘機や対空砲火などの迎撃がなく比較的低空で爆撃できた事などの要因も加わり、一定の戦果とパフォーマンスを維持することができた。

 

「今の時期にこそやっておくべきだと分かっていたから強硬したが……、次からはやらんぞ。」

 

「まあ、内戦では使用される事はないでしょうがね。」

 

「自国へ戦略爆撃など無暗やたらとできる物かよ、国力を無駄に落すだけだ。」

 

実を言えば、ヴィクターはいづれ起こる内戦では今までデモンストレーションを行ったグスタフ/ドーラ80㎝列車砲や戦略爆撃機ファツファイフルン(絶望)は運用されないだろうと考えていた。

 

ファツファイフルン(絶望)は単に乗員不足によってであり、グスタフ/ドーラ80㎝列車砲は運用上問題が多すぎる。まだグスタフ/ドーラ80㎝列車砲は開幕砲撃には仕えそうだが、戦場となりえる場所を予想しそこを射程内にするように配置して連隊規模で部隊を運用しなければならないコストを考えると、とても内戦如きで運用できるものではないからだ。

 

だが、今の所グスタフ/ドーラ80㎝列車砲は一回だけなら使い道があると親衛隊の参謀本部とヴィクターは考えているんだが、基本的に連続的な運用は無いと考えられてはいる。

 

「イェーガーズへの内部工作もうまくいった。ナイトレイドの方もだ……。せいぜい後はナイトレイドと消耗し合ってくれることを願うさ、もちろんこちらの不利益にならぬように……ね?」

 

「もちろんでございます陛下。」

 

二人はニィっと笑みを浮かべる。

 

「われらの勝利は決して揺るがぬよ。」

 

この時すでにヴィクターの胸の内には勝利を掴む時の光景が浮かんでいた。




今回アカメ成分が無いですが次回はちゃんとある筈です……。(多分ね)

今回登場した戦略爆撃機は原案事態は作中の通り富嶽です、しかしドイツのような標準言語という設定上富嶽という名前も違和感ありましたし、アメリカ見たいなB-29みたいな形式番号みたいな名称も嫌だったので、ドイツ語で絶望を意味するファツファイフルンと名づける事にしました。多分この世界にはろくに迎撃戦闘機とかなさそうなんで、空からやってくる防ぐことのできない絶望的な意味でつけました。

ツッコミどころ満載でしかも文章もとても拙い物になりましたが、次回は何とか修正していきたいと思います。
あとこのまま行くとチート無双になりそうでやだなぁと最近感じております。

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