“プロイセン帝国”
建国より千年がたった今でも存続し続ける大陸一の大帝国である。
他の諸外国に比べ、整った法設備、高い技術、どこぞのリヒーロー大好きアルチート国家並かそれ以上の工業力、畑から兵士が取れる国家のような広大な土地と莫大な人口。
もうすでに“ぼくのかんがえたさいきょうのていこく”って題名付きそうなチート国家である。
だけれども、そんなチート国家は今未曾有の国難に直面していた。
―大臣の専横
―政治腐敗
―新興宗教の台頭
―革命の勃発
―諸外国との不仲
―異民族の度重なる侵入
これらが今この国を取り巻く現状である。
完全にいろんな国の災厄が一気に降りかかった感じであるが…、これが事実である。
革命を唱える者たちは労働者による議会政治を求め、宗教団体は宗教と政治の融合をしようとしており、それらは民を虐げる独裁者と敵対していた。
こんな完全にヤバイ国に突如現れた新興勢力。
その勢力を指揮するは時の皇帝、名を“ヴィクター・ロマノフ”といった。
“宗政分離令”
首切りザンク討伐の数日の後、皇帝陛下直々に発案され発布された新しい法令である。
「人の心の拠り所たるだけの宗教が政治に口出しをするのは可笑しいではないか?」
というヴィクター皇帝のお考えのもと、良識派の考えた案(と言う名目でだされた法案)が採決され、皇帝の鶴の一声により採用された新しい法律である。
要項その一:宗教およびそれに関連する組織などは政治に関与する事これ一切を禁止する。
要項その二:また政治家などの国家政治に関わる者などは宗教およびこれらとの政治的繋がりを禁ずる。
要項その三:以上の内どれかに該当する場合は刑法及び皇帝陛下の採決により罰せられる。
要項その四:宗教団体において国家に逆らう行為あればこれを反逆者として処罰される。
この法案の発布と共に別の法案も発布された。
“宗教の自由信仰”
要項その一:国民一人一人は信仰する宗教を自由に変えられる。
要項その二:宗教を必ずしも信仰しなくてもよい。
この二つの法律が世に発布され、一時期混乱や宗教関係者からは非難の声も上がったが、すべてねじ伏せられた。
次第に反発は弱まった、実際に特定の宗教を弾圧している訳ではないし、宗教を信仰している民の間でも政治に宗教が口を出すことは汚れた行為という風潮が高まったのでそれ程大事にはならなかった。(それらの風潮は皇帝が行わせた情報操作とばら撒かれた噂によるものである。)
「うまくいきましたな陛下。」
「ああ、言ったろウォルター?うまくいくって。」
はい、とウォルターは返事をした。
最近私はある程度政治方面に関して自由が働けるようになった。
皇帝の立場と良識派との密かなコンタクトによる成果の一つである。
また原作で言われていた中央から左遷された真面目な文官ってのを思い出し、それを利用して地方でも俺はある程度融通が利くようになった。
その一つが各地のインフラ整備なんだけどね。
「陛下、先ほど報告にあったのですが、やはり大臣派の人間からの妨害が強くなかなかうまくいっていないようですね。」
「まあな……もっとも大変なのは治安の問題だよ。」
「地方の山道はどこでも山賊や盗賊がでますからな、何度か工事業者が襲われたと報告がありました。」
「はああ~。」
私は思わずため息をしてしまう。
まだ俺って十代に入ったばっかよ?
それなのにこの忙しさって何?
眼の前には膨大な書類、それとウォルターから知らされる報告…。
武装親衛隊設立からこっちいろいろあった。
武装親衛隊専用の工廠の建設から、軍から武装親衛隊に移籍となる四軍団(この国の編成は師団定員14000人、軍団定員45000人、方面軍150000人といった編成)新設の秘密情報収集組織(いわゆるスパイ組織)等いろいろである。
まあこれで武装親衛隊の総兵力はミレニアム大隊(1000人但し実際の戦力は1000000人)四個軍団(45000×4=180000人)だしかも四個軍団は現在装備更新により着々と機甲軍団に変わりつつあった。
まあ結構定員割れしてるから兵士の募集(志願制)を行いつつ訓練訓練また訓練とやっていくつもりである。
ミレニアム大隊の方が人数少ないのに総軍並ってやっぱスゲーよな…。
尚通常、軍の編成では大隊は800人を定員としている。(小隊は50人、中隊は200人、旅団は3000人、連隊は8000人である。)
もっともミレニアム大隊は今後戦力を増やす気はない、なんせ兵士一人ひとりのコストが馬鹿みたい高いからだ。
それなら使い捨ての兵士を使った方がコスパはいい方だ。
尚機甲軍団には装甲車のほかに戦車(普通の奴)が配備されている。
現在生産され主力とされているのは前世でナチスドイツの開発した六号戦車パンター(ちなみにG型)だ。
………この国がまんまナチス第三帝国に見えてきた私は可笑しいのだろうか?
「…………陛下、少しお休みになられては?」
「…そうしよう、ウォルターお茶を入れてくれ。」
なんかいろいろ疲れた私はウォルターの促すままに少し休憩する事にした。
ウォルターはかしこまりましたと言いすぐにお茶…もとい紅茶を入れて持ってきた。
「陛下、午後のおやつを持参いたしました。」
一口飲んでふうっと一息ついた時、今度はセバスチャンがやってきて手作りのガトーショコラを持ってきた。
ちなみに私は甘党だ。
子供だしね!
「うん!美味い!さすが余の執事たち!パーフェクトだ!!」
「「お褒めいただき恐縮です。」」
ウォルターのいれた紅茶も凄い美味い、何かこう前世で飲んだティーパックの紅茶がただの色つきのお湯に思えるぐらいだ。
………………あれ?何か紅茶ばっか飲んでるのは気のせい?
考えたら皇帝に憑依してから生活様式がイギリスの奴みたいになったのはどうしてかなぁ?
ウォルターとセバスチャンが英国人に仕えてたから?それともこの国の国風?
…まあいいや。
「失礼しますぞ、皇帝陛下。」
「ん?なんだ大臣か。」
…え?何で来たのこいつ。
大臣が来るとか聞いてないんだけど。
紅茶を飲みつつガトーショコラを食べていたら大臣がいきなり私の執務室に入ってきたのだ。
アポなしで。
「陛下、まずは突然の来ました事をお許しください。」
「大臣、おやつの邪魔をしないでくれよ。知らないのか?子供は一回おやつを抜いただけで餓死するんだぞ?この余が言うんだから間違いない。」
「はあ、それは失礼しました。」
大臣はなに言ってんの?みたいな顔をする。
無骨だなオイ。
「まあいい、っで?いったい何のようだ?」
「此度の法令の採用についてお聞きしたいのです。」
大臣はいつも向けてくる笑みは無く真剣でいて威圧的な態度を取っていた。
それは完全に油断が消えているのを物語っていた。
「宗教が政治に口出しする、これは可笑しいと思って採用したが?何か問題か?」
「ええ、問題ありありですぞ陛下、宗教団体の中にはあの安寧道も含まれております。かの宗教は現在帝国でも屈指の勢力を誇る組織、味方なればかなり有利に物事を進められます。民の信頼も得られましょう。なのに何故宗教の政治的干渉を完全に禁止されたのですか?」
大臣は相当ご立腹のようだ。
静かな声音で淡々と言ってきた。
さすがはこんなチート国家の宰相だけはあるかなり威圧感が強い。
「そんなのは簡単だ。奴らは危険だからだ。」
「……といいますと?」
だが私が言う事は一つだ、前世で知った宗教の恐怖を私は語るだけだ。
まあまんま言う訳ないけど。
「宗教とは麻薬だ、人々を魅了し心酔させ正しい判断をつかせないようにしてしまう物だ。だがら禁じた、取り返しのつかない事になる前に。」
「………。」
大臣は怪訝そうに顔をしかめ、はあっと息を吐きくるりと回ると入り口に一歩踏み出し直ぐ止まる。
「陛下と私では物の捉え方が違うようだ。……陛下、私は本気であなたを潰しにかかりますぞ?覚悟は良いですね?」
「…ククク、素敵な戦線布告だな大臣。その時を待っていよう。もっとも潰されるのは貴様だがな。」
そのまま大臣は部屋をでていった。
「まさか面と向かって戦線布告とは……、さすが大臣だ。面白い!」
私は立ち上がり、大臣が出て行ったあとの扉を見る。
「だが!最後に笑うのはこの余だ!!!」
そう言い不適な笑みを浮かべる私に傍にいた二人の執事はただ黙っていた。
何か大会終わって時間出来たからかいたら一話分できちゃった(驚愕
つっても文字数は少ないんだけど(汗
武装親衛隊はマジでチート。
あと大臣はエスデス将軍以下戦力があり、政治的立場も固いと言う事を思い出してくださいね。
それならこうやって明確な敵対意思を言えるでしょうから。
矛盾する所とかあったらご意見ください。
やっぱ文才欲しいです(涙
今回活動報告にてこの小説の今後についての話を上げさせていただきました。
よろしければご覧ください。
そして意見をください(迫真