卍荒罹崇卍のきゅーと&てくにかる配信ちゃんねる! 作:hikoyuki
試合開始直後に呼び出すためにゴブ蔵は一旦仕舞い込み、【闘技場】の上に上がる。
普段は出しっぱなしなので忘れがちなのだけど、ゴブ蔵の召喚には10秒(【高速詠唱】により約8.5秒、【時神の加護】で7.2秒くらい)の
にもかかわらず召喚後は出ずっぱりで活動している。なぜかというと、【吸血悪鬼の機関銃】を装備したゴブ蔵が都合のいいタイミングで勝手に詠唱して効果時間を延長してるからなのだ。ただし【闘技場】での戦いでは非召喚状態から始まるから、最初だけはしっかりと詠唱をしなければならない。
踏み倒しに定評がある【タクティクスフラッグ】は【メイジ】、あるいは【メイジ】枠で獲得した汎用スキルにしか影響を及ぼさないので、ここは踏み倒せない。
【シャーマン】には【ファストサモン】という
ちなみに【メイジ】の持つ【ファストスペル】はすべての魔法に対応する代わりに、
【ファストサモン】
[アクティブ][自身][支援][奥義][魔法]
消費MP:0 詠唱時間:0s 再詠唱時間:1h
効果:[自身]が次に使う[詠唱時間]30s以下の[召喚]の[詠唱時間]を0sにする。
【ファストスペル】
[アクティブ][自身][支援][奥義][魔法]
消費MP:0 詠唱時間:0s 再詠唱時間:6h
効果:[自身]が次に[発動]させる[詠唱時間][30s]以下の[魔法]の[詠唱時間]を[0s]にする。
野良での戦いと【闘技場】での戦いで、こんなに戦略に違いが出てくるとは考察のし甲斐がありますね!と顎に手を当てていると、コメント欄から早く戦えとの催促が飛んできたので始めよう。
「よろしくおねがいします、お兄ちゃんさん」
「よろしく!」「本人様には負けませんからね!」「本人様って呼び方の時点で負けを認めてません?」「ですよねー。だってボク達はみんな本物ですもん!」
お兄ちゃんさんの中のボクはずいぶん賑やかなご様子だ。相手はボクだけでも3人はいるようですが、だからといって数の不利で負けるわけには行きません!
【START!!】
なにはともあれ、まずはゴブ蔵を呼び出さなければならない。その間の攻撃は華麗なるアシスト捌きで躱していく算段で、詠唱を始めていく。
相手の装備は柔道着に黒帯、そして素手。この手の装備は【モンク】にとって補正が大きいとされている。つまりメイン
「〈混沌に仕えし魔の眷属よ〉……」
「【シャラップ】!」
「ちょっ」
攻撃をしてくる前提で身構えていたのに、発動されたのは詠唱中断魔法、【シャラップ】。しかし、1対1で詠唱を消されたところで痛くも痒くもない。仕切り直せばいいだけだ。そう思って再びスキルを発動させようとして気づく。発動できない。
もしかして中断されたスキルは
おまけに【サモン・ゴブリン】の
「【ケイオスブレイド】!」
「〈魔の法よ、刃となりて敵を打ち滅ぼせ〉【マナブレイド】」
「〈叡智を対価に、全てを開放せよ〉【コンバットマジック】」
【マナブレイド】
[アクティブ][魔法][生産]
消費MP:2 詠唱時間:5s 再詠唱時間:30s 効果時間:4m
効果:[一定時間][剣]を[獲得]する。この[剣]による[攻撃]は[魔法]として扱う。
【ケイオスブレイド】
[アクティブ][魔法][生産][条件:暗黒の力/オン]
消費MP:2 詠唱時間:0s 再詠唱時間:45s 効果時間:2m
効果:[一定時間][剣]を[獲得]する。この[剣]による[攻撃]は[HP]が[最大HP]から離れている程[威力]が[増加]する。
【コンバットマジック】
[アクティブ][自身][支援][魔法]
消費MP:2 詠唱時間:5s 再詠唱時間:30s 効果時間:4m
効果:[自身]の[物理攻撃力][物理防御力][AGI][DEX]を[増加]させ[沈黙状態]を[与える]。
発動したのは『物理』
「ちょっと待って、【モンク】なんじゃ……っ」
「そんなこと言ったかな?」
言ってませんね。勝手に推察しただけです。ぴょんと【エアジャンプ】を交えて回避したのはいいものの、とてつもなく長い剣を重さなんて関係なしに振り回してくるので、始末に負えない。恐らくは全能によって武器の当たり判定を引き伸ばしているのだろう。《«ガゼルフット»》によるオート回避でなんとか避けつつ【フレキシブルアップ】を起動し、ボクは【ルビーロッド】とセットになっている妖精さんをお兄ちゃんさんへ向かわせる。
このままの攻撃ならまだ躱せる。しかし、そんな甘いわけがない。お兄ちゃんさんは2本の剣を上段に構え、こう宣言した。
「縦 横 斜めに光の速度で振り下ろす――ッ!」
瞬間、3つの斬撃が寸分の時間差もなしに唐突に発生する。それはまさに振り下ろすという過程すらも省略され、結果だけが引き起こされたかのような光景――とはいえ、実態としては光の速度に匹敵する圧倒的なスピードで動いただけだ。
恐らくは他者よりも思考能力が高い〘Multa〙使用者は、【モーションアシスト】に別々の人格が統制した命令文を送るだけで、〈
〈
斬撃を浴びたボクは【オートユーザー】による自動回復の効果で命をなんとか繋ぐ。同時攻撃だからこそ、ポーション1回で全回復に持っていくことができた。あるいは相手の武器の威力上昇効果の条件が満たされていないことも理由の一つだろう。ダメージを受ければ受けるほど強い武器をノーダメージで使っているのだから当たり前だ。
その隙にボクの妖精さんがお兄ちゃんさんに接近し、手を伸ばす。
「【ソウルフレア】!」
ボクの宣言と共に妖精さんの腕から白い炎が放たれ、お兄ちゃんさんを襲う。〈トンネル避け〉を使われてしまったようで完全なる命中とまではいかなかったけど、その余波だけでもダメージを与えた。そのまま【フェアリーブレス】を発動し、続けて【シルフストーム】を重ねると当然のように妖精さんが風の魔法を撃ち放つ。
煌めく風はお兄ちゃんさんに命中し、続けて【シルフストーム】による風の嵐が多段ヒットで追撃を加えていくが、お兄ちゃんさんはそれを強引に受けつつも妖精さんを剣で弾き飛ばした。ボクのAGIが1段階上昇したけれど、妖精さんはボクの下まで盛大に跳ね飛ばされて戻ってくる。
「なるほど、スキルは杖から放たれる。つまり杖の付随品である妖精から放つこともできる……」
テクニックその111 『フェアリービット』
【ソウルフレア】などの近接スキルを放つ時、杖を叩きつけながらスキルの発動宣言を行いますよね?つまり杖からスキルが出ているわけですよね?
そういう事です。杖に妖精さんが付随することによって、杖から離れた妖精さんが【ソウルフレア】を放つことができる。近接攻撃系のスキルにおける最大の欠点を克服したぱーふぇくとなアイテムとなるのです!
当然ながら【ブレイズスロアー】などの投射スキルも妖精さんを介して発射できますよ。