卍荒罹崇卍のきゅーと&てくにかる配信ちゃんねる!   作:hikoyuki

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第283話 極めて平和なエピローグ

「さて、本日はゲーム内スキルが強い!という事実をお伝えしたわけですが、いかがでしたでしょぅか?全能になんてこだわっている時点でこの世界では勝てません!ボクはともかく、神様には勝てません!」

 

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>ライフコラプスが無いとダメージすら通らないからな

 

>神様の存在だけでゲーム内スキルが必須である事に議論の余地はなかった

 

>卍さんが戦った意味ある?

 

>卍さんが勝てなかったらゲーム内スキルが最強じゃなくて無効化スキルが最強としか言いようがなかったからセーフ

 

>今後のフォッダーは神様専用対策が必須になるという事実

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「その神様にも勝てるスキルこそが最強!わかりましたね?」

 

 フォッダーをプレイするならゲーム内スキルこそが重要だ。そのことは十分に証明できたと言っても過言ではない。そういう意味では、今回の企画は成功したと言えるだろう。けれど、実際にみんながゲーム内スキルを使ってくれるかは、また別の話かもしれないね。

 

 なぜなら、〈進化(エボルド)〉だけが目的ならゲーム内スキルは関係ないと言えるから。

 

 【フォッダー】の各種大会で強豪たちと戦い、優勝なりなんなりを目指すなら、スキルは重要だと証明できた。けれど、極端な話、〈進化(エボルド)〉するためなら1人でゲーム内の山にこもって修行をしているだけでも成立する。

 

 そんな〈進化(エボルド)〉ガチ勢がどれくらいいるのかは定かではないけれど、実際のところはどうなんだろう?

 

 山籠りはさすがに極端かもしれないけど、〈進化(エボルド)〉をして人類の危機とやらに対抗するため、リアル能力や全能のみで戦うという方々は出てくるだろうし、その理屈も理解できる。そもそもボクも全能縛りで神様とも戦おうとしたんだから、その逆だって認められていいはずだ。

 

 でも――できればみなさんにはゲームとしての【フォッダー】も楽しんでもらいたいな。なんて無茶なことを考えていたら、神様がボクの【ストリーミング】のカメラに無理やり映り込んでくる。

 

 そして視聴者にこう告げた。

 

「確かにゲームのスキルは現実(リアル)に持ち出せない。だから使う意味がないと考える者もいるだろう」

 

 神様はボクの考えと同じだ――論理的に考えれば、当然のように人々がたどり着くであろう結論を口にする。やっぱりそうなっちゃいますよね。

 

「――しかし『勝負に勝つ』『全力で楽しむ』という『意思』なくして〈進化(エボルド)〉はありえない。スキルは使う必要がないかもしれない。だが、〈魂の言葉(ソウルワード)〉の原理が示すように『意思』の力こそが人類を成長させる……だからこそ、この世界のことも知っておいて損はないぞ。この我が創り出した世界をな!フハハハハハ!」

 

「神様……」

 

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>※神様が作った世界ではありません

 

>ユーキちゃんとかいう唯一神すこ

 

>結局全能も進化もゲームを普通にプレイしてて見つけた技だしな

 

>新参共は神様の説法をよく聞いておけよ

 

>ゲームエアプの動画勢が古参ぶるな

 

>は?お、俺は現役トッププレイヤーなんだけど??

 

>めっちゃ動揺してんな

 

>俺なんかコメント欄しか読んでないからな。卍さんの動画見たことない

 

>まさかの視聴エアプ勢

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「まったく、神様が超絶感動する説法をしていただいているというのに、視聴者の皆さんはもう。ボクなんて、これから神様を信仰しようかと思ったくらいだというのに!」

 

 彼の言葉が、新規プレイヤーや〈進化(エボルド)〉のみを目的とするプレイヤーたちに、どれくらい届いたかはわからない。けれど神様は、世界のシステムすら強引にねじ曲げるほどの『意思』を持つプレイヤーだ。ある種、そういった強さを志す人々にとっては目指すべき理想の存在であって、そんな理想の存在からの発言もまた、少なからず人々の感情に訴えるものがあるはずだ。

 

 神様の説法に心の中でありがとうの嵐を送りつつ、ここ最近の【フォッダー】を振り返っていく。

 

 ユーキさんが例の声明を発表してから、ボクはこのゲームにちょっとした反発心みたいなものを抱いていた。そんなきっかけから始まったのが今回の縛りプレイだったわけだけど……改めて思う。このゲームはやっぱり楽しい。

 

 ちょっぴりひねくれた仕様やバグもあるけれど、だからこそ自由度は他のゲームの追随を許さない。なんなら現実(リアル)よりも自由度が高いといっても過言ではない。

 

 そんな楽しいゲームを他のプレイヤーにもぜひぜひ楽しんでいただきたいと、ボクはそう思うわけですよ!

 

「次は我がリベンジする番であるな」

 

「……そうですね。ちょっと怖いけど、いつでも受けて立ちます!負けませんよ!」

 

 プレイヤー同士が競い合い、切磋琢磨し続ける……。世界の終わりのことは想像もつかないけれど、ボクはこうやって楽しくゲームをプレイして、結果として〈進化(エボルド)〉していく。実はこれこそが世界を救うための近道なんじゃないかとボクは思うんですよね!

 

 だからボクはこれからもこのゲームの楽しいところ、面白いところをいっぱい伝えて視聴者さんを楽しませていきますよ!

 

「さて、じゃあ今日の配信はここまで。明日はいよいよ灑智の作ったダンジョンに挑みましょうか。ここまで先延ばしになってきたけれど、今度こそ挑戦しま

 

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