卍荒罹崇卍のきゅーと&てくにかる配信ちゃんねる! 作:hikoyuki
レジーナさんから貰った【パインサラダ】を頬張りながら、ボク達は未知のクエストを求めて探索を始める。
「レジーナちゃんは特に新しいクエストは持ってなさそうだったねー。アリンドさんはどうかなー?」
【パインサラダ】の買い取りを行っているアリンドさんの屋台へと向かう。今は他のお客さんが【パインサラダ】を景品と交換しているようだ。
「【パインサラダ】を500個集めてきた。さっさと景品をよこすんやで」
野球バットを肩に担いだ黄色いプレイヤーがアリンドさんに話しかける。通常のアバターとは異なるようだが、『異形』特有の不気味なオーラが発せられている様子はない。【転生】アバターだろう。
「おお、なかなかに集めてきたな!なんの景品が欲しいんだ?」
【パインサラダ】が貰えるのは1日に1回まで。このゲームはアリンドさんの生存ルートが確立されてからまだ500日は経過していないので、他のプレイヤーから【パインサラダ】を買い取ったのだろう。
ボクはアリンドさんの交換所を利用したことがないので、どんなアイテムと交換してもらえるのか知らない。【パインサラダ】を買い集めることが求められるようなアイテムがあるのだろうか?
「せっかくレジーナちゃんから貰った【パインサラダ】を交換に出すなんてー!」
「ボクは優れた景品があれば交換することもやぶさかではないですよ。きっとアリンドさんが美味しく頂いてくれますしね」
そんな話をしながら眺めていると、どうやら無事に景品を受け取ったらしい。黄色いプレイヤーは【ホームリターン】を使用してどこかへと去っていった。
ボク達はアリンドさんのもとへ駆け寄る。
「よう、おまえらか。【パインサラダ】を交換しに来たのか?」
「いえ、景品にも興味はありますが……。ボク達はクエストを探していまして。アリンドさん、なにか困っている事はありませんか?」
「なんでも解決しますよっ!」
ボクの問いかけに割り込んで灑智が自信満々に宣言する。そんな灑智を見て、めりぃさんは楽しそうに笑っていた。
「クエストか。困っている事は無いな。魔王とも和解をしたし、今は平和な世の中だろ?恐らくおまえらが求めてるのは派手な事件か何かだろうが、そんな物も無いしなー。せいぜい晩飯の買い出しくらいで――」
「晩飯の買い出し!?既知のクエスト一覧には載ってないよー!」
「やったっ!じゃあそれやりますっ!晩ごはんの買い出し!ついでにお料理もしますよっ!」
「い、今のは言葉の綾で、システム的なクエストでは――」
「さっそくレジーナちゃんに何が食べたいか聞きに行きましょうっ!」
「よーし、いくよー!」
アリンドさんの訂正を無視し、クエストだと判断した灑智たちはレジーナさんのもとへダッシュで駆け出していく。
このまま流れに乗っても未知のクエスト扱いにはならない気がするけど、めりぃさんが楽しそうならまあいっか。
嬉しそうに走る2人の背を追いながら、ボクもレジーナさんのもとへと向かった。
「今日はお姉ちゃん達が晩御飯を作ってくれるの!?やったー!」
ボクがレジーナさんのもとに辿り着いた頃には、すでに説明が終わっていたらしく、嬉しそうに飛び跳ねる彼女が目に入る。
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>やっぱNPCってアドリブ力が凄いな
>絶対クエストじゃないのにとりあえず流れには乗ってくれるからな
>流石だよな
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「レジーナさんは今日は何を食べたいですかっ?お姉ちゃんがなんでも作ってあげちゃいますよっ!」
「本当!?じゃあ【天使のオムライス】が食べたいな!」
「【天使のオムライス】?料理系のレシピはあかりちゃんさんのサイトには載ってないんですよね。材料とかってわかります?」
「えっとね、【四ツ葉のクローバー】と【勇気の旗】。【神竜の卵】に【天国米】。これで作れる筈だよ!」
「うーん、【勇気の旗】?【神竜の卵】?聞いたことがないなー」
「【天国米】は知ってますよっ!確か【カジノ】の景品だった筈です」
「【カジノ】ですか?」
【フォッダー】の【カジノ】と言えば、【ガベジー荒野】にある特殊施設の1つだ。レアなアイテムを景品として多数取り揃えているらしいのだが、ボクは行ったことがない。
「【カジノ】はとにかく当たらないことで評判だよねー」
「やっぱりそうなんですね。全財産を投入したのに一銭も残りませんでした」
【フォッダー】の【カジノ】はプレイヤーを楽しませる気がないと評判なのだ。どうしても欲しいアイテムがあるなら現金をコインに換えて、そのコインで交換するのが最適解なのだとか。
「今は栽培されているとはいえ【四ツ葉のクローバー】もレアアイテムですし、【天国米】も現金で入手しようとすれば高価でしょうね。この分だと、他のアイテムもレアアイテムでしょうし、晩御飯までに集まりますかね?」
「別に今日の晩御飯じゃなくてもいいよ!でも、一度でいいから食べてみたかったの。……ダメ、かな?」
「ダメじゃないですよっ!お姉ちゃんに任せなさい!」
「あたしも協力するよー!あたし達は『フォッダー不思議探検隊』だからねー!」
「ふふっ、ボクよりもお二人の方がやる気に満ちあふれていますね」
灑智は星の
難しいミッションですが、モチベーションは最高潮。みんなで【天使のオムライス】を完成させましょう!