卍荒罹崇卍のきゅーと&てくにかる配信ちゃんねる!   作:hikoyuki

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第362話 ガイア、続章

 猫姫さんの演奏魔法の効果は不発に終わり、ダメージも【ガイア】の肩代わりによって実質的に無効化される。

 

 【ガイア】が召喚されている間は攻撃をしても仕方ない。ここは耐え忍ぶ時だ。灑智の撃ち漏らしで飛んでくる岩石を【オフセット】で弾き返していく。

 

「ゴブ蔵!【ガイア】が終わりますよ!」

 

 そして、【サモン・ガイア】の効果時間が終了した――!

 

 ボクとゴブ蔵は同時に自身の持つ最大火力の札を切る。

 

「〈夜空に輝く神の一欠片、大いなる炎の源よ――灼熱の業火を身に纏い、天空より顕現せん〉――【メテオ】!」

 

ゴブ(【グランド)ゴブ(グラビトン】)――ゴブブーゴブッブ(【バスターバレット】)!」

 

 ボクの隕石とゴブ蔵の銃撃がほぼ同時に放たれる。

 【メイジ】の魔法の中でも最上級の火力を誇る【メテオ】と、威力だけなら間違いなく最強候補の【グランドグラビトン】を込めた弾丸――これがまともに当たれば。

 

 

【マジカルローディング】

[パッシブ][スイッチ]

効果:[詠唱後]に[スキル]の[効果]を[次]に[発動]する[弾丸]に[付与]する。

 

【グランドグラビトン】

[アクティブ][接触][土属性][攻撃][魔法]

消費MP:12 詠唱時間:40s 再詠唱時間:30s 効果時間:4m

効果:[キャラクター]に[ダメージ]を[与える]。この[効果]は[詠唱後][任意]の[タイミング]で[発動]できる。

 

 

 しかし【砂もぐら】はこの最強の一撃に対して怯むことなく、冷静に対抗札を切る。

 

 ――【砂もぐら】の後方に、【ガイア】が再び出現したのだ。

 

「最上位の召喚魔法をまさかの二度打ち!?」

 

 【ガイア】のスキルによってダメージの大半を肩代わりされ、【砂もぐら】を全損させることは叶わず、圧倒的な継続回復(リジェネ)によって再び回復を始める。

 

「妖精さん、続けて【ソウルフレア】を――」

 

 追撃を加えようとするが、次の瞬間に【砂もぐら】を覆うように激しい砂嵐が巻き起こり、妖精さんは遠くへ弾き飛ばされてしまう。

 

 そして再び【カタパルト】の連射が始まった。

 

 こちらも灑智が槍を投げて【カタパルト】を撃ち落とそうとするが、砂嵐の影響によって槍の狙いが逸れ、命中させられず。

 

 逆に【カタパルト】は砂嵐の影響をまるで受けず、プレイヤーをめがけて一直線に飛んでくる。

 

 〈トンネル避け〉でなんとか直撃を避けるが、掠っただけでもHPは大きく減少し、前衛でなければ二度は受けられない。

 

「【誘いのレクエイム】を詠唱しますわ!受け切ってくださいまし!」

 

 そう言って猫姫さんはダメージを遅延させる演奏スキル、【誘いのレクエイム】の詠唱を開始する。ダメージが遅延すれば、その間にHPを全回復まで持っていける。

 

 けれどその手筋は、このフェイズで防戦に専念することを意味する。このままではHPを回復されてしまう!

 

 その時、とがみんが動いた。

 

「ここは攻めるよ♥」

 

 【プロテクション】でダメージを軽減しながら、【ブロールート】で物質干渉力を底上げし、砂嵐の中を一直線に進んでいく。

 

「接近戦に持ち込むしかない、ってことですね。とがみんに続きますよ!」

 

 とがみんが形成するエリアの中であればダメージを軽減できる。ここまでは相手をとがみんのエリア内に収めないために遠距離戦で戦ってきたが、戦法を切り替える時だ。

 

 めりぃさんは【サモン・ホース】で馬を呼び出すと華麗にまたがり、とがみんを抜き去って先導する位置につく。そしてラーメンを食べながら【カタパルト】を【アトラクト】し、正面から受け止めていった。

 

 それに続いたのは灑智だ。〘リアルステーション〙特有の人間離れした関節の動きで走り出し、瞬く間にとがみんのもとにたどり着き、並走する。

 

 ボクとゴブ蔵は«疾風迅雷»を発動させてそれに続こうとするが、気がつくと猫姫さんが前方に瞬間的に移動していた。そして短距離の瞬間移動を繰り返していく。

 

「スキル――いや、〈魔導〉の〚テレポート〛ですか!?」

 

「ハズレ、ですわ!答え合わせは戦いが終わった後に!」

 

 最終的にボク達は最も出遅れる形となり、既に前線では激しい衝突が生じていた。

 

 「精霊さん、【アトラクト】よろしく!」

 

 瞬間的に2体の精霊を呼び出しためりぃさんが、【アトラクト】を続けざまに発動して【カタパルト】を受け止め、とがみんが回復魔法で支援する。とがみんの【うさ耳帽子】には【ビショップ】の優秀スキルである【超越の奇跡】が備わっているため、回復による支援はお手の物だ。

 

【超越の奇跡】

[パッシブ][スイッチ]

効果:[最大HP]を超えて[HP]を[回復]できる。[過剰HP]は[時間]とともに[減少]する。

 

 そして二人の強力な防衛によって生まれた猶予を利用して、灑智は巨大な斧を振るいながら【ディジーズブラスト】を撃ち込んでいく。それに合わせて猫姫さんは【追撃のカノン】を起動させ、追加攻撃による支援を行った。

 

【追撃のカノン】

[アクティブ][聴覚][詠唱中][支援][魔法][攻撃][演奏]

消費MP:6 詠唱時間:20s 再詠唱時間:30s

効果:

[詠唱中]:[ダメージ][発生時]、[追加][ダメージ]を[発生]させる。

[詠唱後]:[キャラクター]に[ダメージ]を[与える]。

 

 良い感じですね。これなら案外楽に勝てちゃうんじゃないですか?




魔導その10 『テレポート』
自在な物質の転移を可能とする〈魔導〉です。
発動させる為の難易度が高い〈魔導〉なので、一般的には『テレポーター』と呼ばれる設備を触媒にして行使されます。
莫大な魔力があれば触媒を使わずに転移する事も出来ますよ。
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