卍荒罹崇卍のきゅーと&てくにかる配信ちゃんねる! 作:hikoyuki
「メグさんは【キネシス】付きの装備を手に入れましたが、ボクもどこかで入手しないといけませんね。今の環境では必須に等しいと思われます」
サブ
「【三ツ葉のクローバー】をひたすら貼り続ければいつかは【キネシス】が付くと思うのです。ただ、それよりも卍さんは他の装備に【四ツ葉のクローバー】を貼るのが先じゃないです?」
【四ツ葉のクローバー】はすでにスキルが付与されている装備を未鑑定に戻してさらなるスキルを付与することができるという神アイテムだ。量産化もされており、手軽に付与できるのだが、基本的にボクの装備には使っていない。なぜかというと……。
「ハズレスキルが付くのって、なんか嫌じゃないですか?それだったら有用なスキルが1つだけ付いている方が綺麗ですよね」
----
>わかる
>確かに
>何言ってんだコイツ、頭大丈夫か
>うり坊のピアスとかだってもうアーチャータクトしか使ってないだろ。猪突侵はどうしたんだ
----
「この【ボアーピアス】はデザインがきゅーとだから良いんです!……でも、大会に出るなら【四ツ葉のクローバー】は貼っておくべきですよね」
まずはボクの愛用装備である【フェアリールビーロッド】に貼ってみようか。幸いにして【四ツ葉のクローバー】は【ストレージ】の中にいくらでも眠っている。
「ハズレスキルが付いたら見栄えは悪いけど、裏を返せばマッチするスキルが付いたら見栄えはいいのです!」
「そう……ですよね!よし、貼ります!妖精さん、貼っちゃいますね!」
自分の住処である杖が強化されるのが嬉しいのか、妖精さんはそわそわし始める。
ボクは全神経を集中させて――必ず最適解を手繰り寄せると決め、クローバーを杖に貼り付けた。
その瞬間に杖は未鑑定装備へと姿を変える。そうでした。鑑定してもらわないとですね。
ボク達は【ガベジー荒野】にある【鑑定屋】へと即座に転移し、装備を鑑定してもらう。すると次の瞬間、ぴかっと装備が輝き、元の杖と同じデザインに戻った。
いや、よく見ると杖の宝玉に矢のような紋章が刻まれている……?
【アーチャータクト】
[パッシブ][スイッチ]
効果:[近接][攻撃][物理][発動時]に以下の[効果]を[発動]する。
[投射][攻撃][物理][矢]
効果:[対象]に[ダメージ]を与える。
「……わ、悪くはないのです!むしろ卍さん的には腐らないスキルじゃないのです?」
「そうですね……お気に入りの【ボアーピアス】は外さざるを得なくなりましたが」
そう言いながら軽く中空に向けて杖を振るうと、二本の矢が立て続けに飛び出す。
「おや、この
矢の数が増えるとなれば話は別だ。【ボアーピアス】もそのまま使える。調子に乗ってぶんぶん振り回していたら「店の中で暴れるな」と【鑑定屋】のNPCに怒られた。ごめんなさい。
「それでは次はこの【ボアーピアス】を強化してみますか」
杖と比べればこのピアスの強化にはそれほどの心構えは必要ない。もともと使ってないスキルが付いてるのだから、さらにハズレスキルが付いたところでいまさらだ。
ぺたっと貼って即座に鑑定してもらう。やはりデザインは今までの物を踏襲しており、矢の突き刺さったうり坊のピアスが現れる。
【剥奪】
[アクティブ][自身][支援][妨害:確定][条件:素手]
消費MP:2 詠唱時間:0s 再詠唱時間:30s
効果:[キャラクター]が次に使う[攻撃][命中時]に[支援]を1つ[解除]する。
「うーん、【モンク】のスキルですか。装備を一時的に外せば使えるので、無いよりはマシですかね?」
「
【モンク】のスキルには、発動時に素手であればその後に武器を装備しても問題はないという致命的な欠陥、いわゆる〈ウェポンモンク〉がある。【アームズスイッチ】さえ使えば戦闘中でも選択肢になるだろう。
----
>悪くはないんだけど、やっぱり神装備って出ないもんなんだな
>全クラスの全スキル+装備限定スキルが抽選対象なんだからそりゃそうよ
>メグさんの水着が強いという事が改めて理解できた
>最強の装備は新しいフォルダのジョーカー三連水着だけどな
----
「それじゃあ次は水着に貼ってみましょうか。ちょっとデザインは変わるかもしれないですけど、ここまでの感じだと大きな変化はないでしょう。ぺたっと」
クローバーを貼り付けた瞬間、未鑑定を示す普通の布の服に変化する。このまま使えば水着を着なくても済むけれど、もはや引き返せない。さっそく鑑定してもらうことにした。
----
>このまま未鑑定にしとけば水着を着なくて済むのにわざわざ鑑定を……?
>やっぱり卍さんは痴女だったか。俺は詳しいんだ
----
痴女じゃないです!もはやボクのアイデンティティになってしまってるだけなんです!
そして水着の鑑定が終わり、ぴかっと光り、元のデザインに戻る――かと思いきや。
「なんかちょっとだけ色が変わりましたね。それに……布面積が減っているような……!?」
「さすが卍さん!期待を裏切らないのです!」