卍荒罹崇卍のきゅーと&てくにかる配信ちゃんねる! 作:hikoyuki
戦いの始まりと同時に【『クロノス』】によってアバターの動作を止められてしまう。そして止まった時の中で悠々自適に詠唱を行い、スキルを放つ。
「【ダイナショット】ォ!」
【ダイナショット】
[アクティブ][投射][エリア][攻撃][物理][条件:弓][矢]
消費MP:4 詠唱時間:5s 再詠唱時間:25s
効果:[キャラクター]に[ダメージ]を[与える]。[命中時]に[キャラクター]を[起点]に[エリア]を[形成]し、[範囲]の[キャラクター]に[ダメージ]を[与える]。
このゲームにおいて優秀とされるスキルの多くはエリアを起点に発動する。普通の投射攻撃は〈トンネル避け〉によって回避される余地が存在することからやや不利な傾向にある。
では【ダイナショット】はどうか?このスキルは一見するとエリア型ではあるが、命中してからエリアを形成するという『起爆』型のスキルだ。この手のスキルはオブジェクトに命中することをトリガーとしてエリアを形成するため、投射攻撃のデメリットを完全には打ち消しきれていない。
威力自体は通常のエリア系スキルよりも高く、実質的な2回攻撃というメリットもあるが、当たらなければ意味がない。
しかし――【『クロノス』】の影響下であれば、その攻撃は必ず当たる。
ボクは目の前に迫る【ダイナショット】の矢を見据えながら、攻撃の命中を確信して――
――その絶対的な予測をひっくり返す。
ボクを確実に仕留める威力を持つその絶大な一撃は、まるで〈トンネル避け〉のように身体をすり抜けて明後日の方向へ飛んでいく。
その直後に時間の停止が解除された。ボクはお返しと言わんばかりに【ゲールウィンド】と【フェアリーブレス】を撃ち返す。
所詮はただの投射攻撃で、回避も容易い。だが、帝王龍さんの【ダイナショット】とは異なり、ボクの投射攻撃は【シルフストーム】の起点だ。
その範囲内に収まることを避けるべく、帝王龍さんは«テレポート»で大きく距離を取る。だが、その隙にメグさんの
「【ライフバッファー】!」
【ライフバッファー】
[アクティブ][キャラクター][聖属性][支援][魔法]
消費MP:6 詠唱時間:5s 再詠唱時間:30s 効果時間:4m
効果:[キャラクター]の[最大HP]を[増加]させる。[増加]した[数値]だけ[HP]を[回復]する。
その神聖なる光はキャラクターの最大HPを大きく引き上げ、大技による即死を避ける『転ばぬ先の杖』だ。ボクの魔法のような、真の意味での大火力に耐えうる
「どうやって避けた?【マクロ】であっても動く事すら適わない筈なんだがなァ」
「さて、推測してみてください。この戦いの中で、できればの話ですがね!」
ボクは先程放った【フェアリーブレス】を大きく旋回させて、ボク自身に命中させる。これによりAGIが増加し、同時に【煈颷の刻印】が起動した。
【煈颷の刻印】の起動と同時に発動させるのは【エレウテリア】だ。距離の関係を無視し、視認する相手にダメージを与える恐るべき魔眼の力が帝王龍さんのHPを削り取る。
「その程度のダメージじゃ防ぐにも値しない。【イグニッション】でも使ったらどうだァ?」
その瞬間、帝王龍さんはボクの背後に転移して弓を叩きつけてくる。【〈パウダーホーム〉】に守られた空間にまで転移してくるとは思わず、ボクはその一撃を受けて大きく弾き飛ばされた。
すかさずメグさんが斧を横薙ぎに振るって迎撃を試みるが、帝王龍さんはそれを無視して再び転移を行い、ボクの背後に出現する。
「【ソウルフレア】!」
ボクは杖を背後に振るいながらもスキルを発動させる。対して、帝王龍さんが発動させたのは【オフセット】だ。攻撃の相殺に特化したスキルにより【ソウルフレア】は受け止められる。間髪を入れず、帝王龍さんは【アブソリュート】を振るう。
【アブソリュート】により【モーションアシスト】任せの«テレポート»は封じられた。けれどアシストがなくても回避はできる。
「《ガゼルフット》」
〈
「【フルバーニング】!」
近接戦闘はボクの
「珍しいですね、炎上効果が付与されましたか!」
【不死鳥の加護】
[パッシブ][スイッチ][ブレッシング][炎属性][妨害]
効果時間:60s
効果:[炎属性][スキル]の[命中時][一定時間][キャラクター]に[継続的]に[ダメージ]を[与える]。この[効果]は[キャラクター]の[炎属性][耐性]を[無視]する。
炎属性の耐性を無視して継続ダメージを与えるボクの
帝王龍さんは【エリクサー】を取り出して身体に振りかけることでHPを最大まで回復させるが、瞬く間にHPが下降し始める。
「くそっ、このクソスキル……お前の配信では殆ど機能してなかったじゃねーか!」
「まともに発動すれば【パインサラダ】すら貫通は必至ですからね。強力な分だけ付与される確率は低いのでしょう」
そんな恐るべき