卍荒罹崇卍のきゅーと&てくにかる配信ちゃんねる! 作:hikoyuki
ユーキさんからの依頼を受けて、ボクは【フォッダー】に戻ってきた。
攻撃的なテストを具体的にどう行うかは、ボクが勝手に決めていいらしい。ただ、普段のプレイよりは積極的な行動をしてほしいとお願いされた。
「といってもねー。ただ《SANチェック》を連発するだけじゃ満足しないでしょうし……」
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>戻ってきて早々に物騒なことを言ってる
>SANチェックはゲームだけじゃなくてこっちにも届くのでやめて
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ユーキさんに依頼されたことは視聴者さんには話していない。そういうテストをしていると知られれば、身構える余地を与えてしまうだろう。
「ま、今日のところはのんびり配信を再開しますか。後で考えましょう」
現在位置は【アンネサリーの街】のレストラン【月灯りのテラス】の前だ。料理の味にはナーフが入ってしまったので、いろんな飲食店を巡るという当初の方針は見直したほうがいいかもしれない。
そう考えていたところ、ボクの足元に魔法陣が出現し、一瞬のうちに洪水が降り注ぐ。これは――【リバースコール】か。
【リバースコール】
[アクティブ][座標][エリア][水属性][攻撃][支援][妨害][魔法]
消費MP:6 詠唱時間:5s 再詠唱時間:30s 効果時間:4m
効果:[座標]を[起点]として[エリア]を[形成]し、[範囲]の[敵][キャラクター]の[水属性][ELM]を[低下]させ、[ダメージ]を[与える]。[範囲]の[味方][キャラクター]の[水属性][ELM]を[増加]させる。
ボクのHPは瞬く間に大きく削り取られ、慌てて範囲外へ出る。
「そうでした、
これはしばらくのんびり配信なんてできなさそうだなと思いながら、今回の野良試合の相手を見据える。
「懸賞金、いただきますよ!」
そこにいたのは蒼い髪の少女だった。雰囲気はどことなくユーキさんにも似ているが、長い髪をポニーテールに束ねており、印象は全く違う。魔法系の
「水系の【メイジ】ですか。相手にとって不足なし、ですね」
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>卍さんは水系に殺意を抱いてるからな
>こわ
>噂によると水属性を使ってきたやつはリアルで一人残らず処刑してるらしい
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殺意までは抱いていないが、気にくわないということは確かだ。明らかに優遇された属性であり、非常に腹立たしい。炎属性にも【マジックアップ】をください! 【パワーアップ】なんて要りません!
【マジックアップ】
[アクティブ][キャラクター][水属性][支援][魔法]
消費MP:2 詠唱時間:5s 再詠唱時間:30s 効果時間:4m
効果:[キャラクター]の[魔法威力]を[増加]させる。
【パワーアップ】
[アクティブ][キャラクター][炎属性][支援][魔法]
消費MP:2 詠唱時間:5s 再詠唱時間:30s 効果時間:4m
効果:[キャラクター]の[物理威力]を[増加]させる。
さて、どうやって攻めようか。そう考えていると、ユウナさんが詠唱を始めた。
「〈清き雫を無数の弾丸へと変え〉――」
最下級スキルの【アクアショット】を自動で発射する砲台を設置する【アクアスプリンクラー】の詠唱だ。それくらいなら見守ってもいいだろう。
「〈領域を侵す者を撃ち払え〉【アクアスプリンクラー】!」
なんて考えは甘かった。スキルが発動した瞬間、20を超える砲台が至るところに配置される。
「えっ、【アクアスプリンクラー】って普通は1個だけですよね!?」
「【水精の加護】ってものがありまして」
そんなピンポイントな【加護】があるのか……。そんなふうに納得してる間に【アクアショット】があちこちから放たれる。
わざわざ投射を主軸にするってことは、DEXも高いだろうが――ここは受けて立ちますか。
「《ガゼルフット》!」
よし、発動できる。〈
「ボクに投射攻撃は効きませんよ、エリア攻撃で来なさい!」
そう啖呵を切った直後、脇腹に【アクアショット】が命中した。
「ぐふっ」
【リバースコール】で受けたダメージを回復していなかったこともあり、その効果で水属性のELMが低下していたこともあり、野良試合なので【パインサラダ】の効果を受けていなかったこともあり、ボクはあっけなく全損した。
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>草
>バカすぎて草
>【悲報】卍さん、負ける
>やったあああああああああ卍さん逝ったああああああwwwwwwwwwwww
>水属性に負けるとか一生モノの恥だろ……
>ボクに投射攻撃は効きませんよ(笑)
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完全になめてました。野良試合でこれほどの使い手が出てくるとは……。