卍荒罹崇卍のきゅーと&てくにかる配信ちゃんねる! 作:hikoyuki
「では、さっそく呼び出してみましょうか。詠唱は――」
確認してみると、なかなかにかっこいい詠唱だ。名前とギャップがありますね。そう思いながら、発動させてみる。
「〈名もなき柔きものよ、白き冬を喰らい、淡紅の季節をその身に宿せ〉【桜餅プチさん召喚】!」
詠唱を終えると目の前にふわふわとした桜色の魔法陣が現れ、モンスターが召喚された。
「ぷち?」
「……かわゆい」
葉っぱをフードのように深々と被った、まさに桜餅の妖精とも言うべき存在がそこにいた。しゃがみこんで手のひらに乗せてみると、表面がちょっぴりもち米みたいにぷちぷちしている。
「なでなでしてぷちー」
「かわゆい」
お願いされたので軽く葉っぱをめくってなでなでしてあげると、想像どおり柔らかかった。手の動きに合わせて自在に変形するが、手を離すとすぐに復元される。すごく癒やされますね。
「ありがとぷちー」
「かわゆい」
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> かわゆい
> かわゆすぎる……
> きゅーとはどうした
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「ちなみに桜餅プチさんは何ができるんですか? 特殊能力とかあります?」
「かわゆさには自信があるぷち」
「かわゆい」
自覚があるタイプのあざとい桜餅だった。もちもちのほっぺをつんつんしてあげると、ぷくーっとほっぺを膨らませてくる。
「つんつんしやすいように膨らんだぷち」
「かわゆい」
そうして無限に愛でていると、ゆうたさんが呆れた様子でこちらを見ていた。
「何をやってるんだ……」
「想像を絶するかわゆさだったので、つい」
どうやら特殊な
特殊な
小型なのでバトルでも扱いやすそうだ。自律的に立ち回ってくれるゴブ蔵も優秀だが、プレイヤーの肩に乗って支援してくれるような存在には、別の役割が期待できる。
「桜餅プチさんに仲間を紹介しますね。【サモン・ゴブリン】!」
「ゴブー!」
ゴブ蔵を呼び出して向かい合わせてみる。
「ぷちはぷちぷち。よろしくぷち」
「ゴブゴブ」
ゴブ蔵はぺこりとお辞儀をしたのに合わせて桜餅プチさんも平べったくなってお辞儀を表現した。
「うちは放任主義なので、
「まかせるぷち。もちゅもちゅするぷち」
自信満々に膨らむ桜餅プチさんを微笑ましく見ていると、ゆうたさんが手を伸ばしてくる。
「むむっ、うちの桜餅プチさんをなでなでするつもりですか?」
「別にいいだろう、少しくらい」
「受付中ぷち」
本人が受付中だと言ったので、ゆうたさんに渡してあげると、やさしくなでなでを始めた。
そんな様子を尻目に改めてネックレスのスキルを確認する。どうやら【桜餅プチさん召喚】以外にもスキルがあるようだ。
【フラワーマジシャン】
[アクティブ][自身][支援]
消費MP:12 詠唱時間:0s 再詠唱時間:1m
効果:[キャラクター]が次に使う[スキル]を[投射]として扱う。
「これは……とがみんも持ってる装備のスキルですね。どんなスキルでも花びらの演出に変えて射出できるやつです」
【ソウルフレア】を投射として撃ち込めるので、ボクにとっては有用なスキルだ。ゴブ蔵の機関銃と違ってネックレスは召喚してもボクの側に残っているので、ふつうに便利そうですね。
「ぷちー。落ち着くぷちー」
「そうか。……もし自分の
「ちょっとちょっと! かなりかわゆさにやられているようですが、大丈夫ですか!?」
「安心しろ。敵に塩を送っているわけではない。桜餅プチさん個人を支援するつもりだ」
「ほんとぷちー? 嬉しいぷち! でも強すぎないやつでお願いするぷち」
「遠慮しなくていい。俺のTier1枠をやろう」
「ゆうたさんー!?」
しばらく必死に説得して、便利ではあるがゆうたさんの必須枠ではない装備を譲ってもらうことになった。
「それで、どういう方針の
「ゴブ蔵先輩の
「ゴブ蔵の
「ゴブゴブー」
「固有の武器があるのは羨ましいぷち。でもぷちは1から考えるぷち。むむむ」
考え事をしているときの癖なのか、お餅のカラダがゆらりと左右に揺れ動く。かわゆい。
「ぷちはお歌を歌うのが好きぷち」
「じゃあ【バード】ですね。サブは【メイジ】か【ビショップ】が定番ですよ」
「じゃあ【ビショップ】にするぷち。みんなを癒やすぷちー!」
「すでにめちゃくちゃ癒やされてます」