気楽に生きてりゃそれで良い(未完)   作:ケツアゴ

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大変だ! 変態だっ!

 その日、一誠は奇妙な夢を見た。薄暗い部屋の中、お立ち台の上でサンバの衣装に身を包み、陽気なリズムに身を任せて踊っていた。

 其処に熟練の技術も才能も感じられないが、全人類に流れるサンバの血が彼を駆り立てたのであろう。

 

 そのお立ち台の周囲には顔を伏せた見知らぬ者達が俯いて座り、因みにお立ち台は変な奴の尻の上にあった。

 

 

 

 

 

「俺なんて、俺なんて所詮は変な奴の尻の上で踊っているに過ぎないんだ……」

 

 その事実に打ちのめされ、膝をついた一誠の肩に置かれる手、それは先程まで周囲に居た者達の一人であり、いつの間にか他の者も立ち上がっての拍手喝采。

  

 

 そして全員眼鏡だった。

 

 

 

ガネメ! ガネメ!! がねめっ!! GANEME!

 

ガネメ! ガネメ!! がねめっ!! GANEME!

 

ガネメ! ガネメ!! がねめっ!! GANEME!

 

ガネメ! ガネメ!! がねめっ!! GANEME!

 

 

「え? メガネがどうしたって……」

 

 

『NO! メガネ!! ガネメッ!!』

 

ガネメガネメガネメガネメガネメガネメガネメガネメガネメガネメガネメガネメガネメガネメガネメガネメガネメガネメーー!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「……もうどーでも良いわ、ボケ」

 

 一誠はグレた。あと、起きたら神器の形が変わっていてパワーアップしていた。

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅん。神滅具ね。ご愁傷様、パイセンは死んだな」

 

「なんでっ!?」

 

 ちょっと時間を使ってギリギリに登校しようとした矢先、クソ迷惑な事に掛かってきた電話の相手はパイセンで、宿してる物が超強力だって自慢だ。

 ンなモンはメールで済ませと思ったが教えてねえな、今後も教えない。

 

 

「ドラゴンなんて宿してると命削りながら暴走するって結構あるんだよ。それに白の方は……まあ、肩入れし過ぎるのも良くないから黙っておくか」

 

「おいっ!? 付き合い長いんだし肩入れしてくれても良いだろ!?」

 

「悪魔の寿命を考えれば十数年なんて刹那さ。……パイセンは童貞のまま死ぬのか」

 

「不吉な事を言ってんじゃ……」

 

 ガチャっと音を立てて切り、鞄を担いでさっさと玄関から出て行く

 

「おーう。行ってこい。今晩はところてんのフルコースだぞ」

 

「蕎麦にしろ。それと勝手に外に出たら……殺す」

 

 あー、白の方なら天の助をぶっ殺せねぇかな? ㊙︎奥義で倒せる程度じゃ無理だろうな、奥の手を使ってもな。

 

 

 

 

「由良さん、お早う御座います!」

 

「おっと、ギリギリだな、アルジェント先輩」

 

 堕天使はグレモリー先輩達が始末して、晴れて自由の身になったアルジェント先輩が学校に通い始めてから早三日、なんか偶然を装って一緒に登校しようとしているが、隠れているのがバレバレなのは不審者っぽい。

 

 

「えっと……アーシアで良いですよ?」

 

「正直馬鹿にしている兵藤パイセンも付き合いは長いが苗字呼びだし却下って事で」

 

 一応監視は必要って事でオカ研に入ったらしいが、クラスでも友達ができて良かったんじゃないの?

 そんな訳で友達は平穏を壊さない相手を選びなさいな、俺とはビジネスライクな方が得だって。

 

 

 向こうからすれば俺は恩人らしいんだが、俺は利益の為に利用した形だし、正直言って重い。

 俺にだって良心の呵責程度あんのよ?

 

 

 

 

 

 

「そんな訳でもう少し由良さんと仲良くなりたいのですが……」

 

 ちょっと実家の方でゴタゴタがあったらしく部長と朱乃さんが不在の部室の中、アーシアが俺達にしたのはそんな相談だった。

 どうも話を聞いてみりゃ微妙に距離を感じる対応をされているらしくって……。

 

「……あー、どうも由良って昔から他人との間に線を引いてるんだよな」

 

「クラスでも誰とも仲が悪くないですが、特に仲が良い相手もいませんね」

 

「小猫ちゃんは同じクラスだっけ。彼奴と仲良く……」

 

 正直言ってアーシアみたいな美少女と仲良くなるとか羨ましい! それに神器の研究の名目できっとエッチな事も……。

 

 大人のお医者さんごっこ的な! ……いや、無いか。

 

 

「神器の研究って何やってんだ?」

 

「実験用のマウスさん達の怪我を直したり、虫さんの羽をくっ付けたりしてますよ。後は力の波長を調べたいからって使い続けたりです」

 

 うーん、思った以上に淡白な内容だな。俺自身がエロいから他の男だってエロい筈なんだけれど、由良が実験の名目でアーシアにお世話してもらったりとかしてる姿ってどうも浮ばねぇ。

 

「もう普通に遊びに誘ったら良いんじゃないか? 甘い物は蜂蜜系以外苦手だから其処ら辺は……わわっ!?」

 

 軽くアドバイスしてあげよう、そんな風に思ってた俺の足元に魔法陣が光ながら現れる。

 誰か転移して来るのか?

 

「あっ、部長からメールが来てるよ、イッセー君。“実家から護衛を派遣する事になったから頑張って”だってさ」

 

「頑張って? 護衛の派遣で何を頑張れば……」

 

 それよか護衛ってどんな人なんだろう? 部長が女の子だし、きっと護衛も女だろうな! セクシーなお姉さんだったりしてっ!

 

 いや、こんな時はセクシーなお姉さんってパターンに決まってるし、問題はどんなタイプだけれど……。

 

 

 

 

「木場っ! 今から来るのって甘いタイプとクールなタイプのどっちだ!?」

 

 俺を甘やかしてくれるのも良いけれど、頑張ってって事は厳しいクールビューティの場合もあるのかっ!

 

「イッセー君、よく分かったね。君の予想通りだよ」

 

「マジでっ!? よっしゃぁあああああああっ!!」

 

 少し戸惑い気味の木場の言葉にテンションが一気に上がる。だって両方正解って事はクールなお姉さんが時に甘やかしてくれるって事だもんなっ!

 

「……スケベな顔」

 

 うっ!? 小猫ちゃんが厳しいってか、なんか嫌そう。

 

「小猫ちゃんって今から来る人の事が苦手なの?」

 

「はい、苦手です。付け加えるなら苦手な人じゃなくて苦手な物ですね」

 

 酷いなっ!? そして魔法陣さっきから光ってるけれど中々出てこないなっ!?

 

 いや、時間が一気に引き延ばされるのって二次元では有りがちなんだけれど……。

 

 俺達さっきから結構話してるのに姿を見せないクーデレお姉さん。俺は鼻息荒く待ち侘びて、遂にその姿が目の前に。

 

 

 

 

 

「おっ! ボウズが新入りか? ワイはグレモリー公爵、要はリアスの姫ちゃんのオトンの眷属なんや。 ヨロシクな!」

 

 それは透明の容器に入ったクールで甘いかき氷、先端にさくらんぼが乗った緑の抹茶。まごう事なき宇治金時。

 

 間違ってない、何一つ間違って無いけれど……。

 

 

 

「おぃいいいいいいいいっ!? なんで髭面のかき氷なんだよ!? こんなの絶対間違ってるだろうがぁあああっ!?」

 

「なんやとクソガキャアアアアッ!!」

 

「ぶふっ!?」

 

 宇治金時のボディブローをモロに受けた俺は壁をぶち抜いて吹っ飛んでいく。ああ、どうせなら更衣室に落ちたい。勿論女子の……。

 

 

「こ、ここはまさかっ!」

 

 そのまま俺は何処かの部屋の窓を破って中に入り込む。そこで俺が見えたのはロッカー。更には目の前に落ちた黒の下着に思わず手を伸ばせば生暖かさが伝わって来て……。

 

 

 

 

 

「何やってんだ?」

 

 何か黒い下着にはアヒルの首がついていて、スキンヘッドでマッチョな男が全裸で俺を見下ろしていたんだ。




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