力は時として人を堕落させる。英雄だった者が暴君に変わり果てることだってある。憧れはもうない。今の彼らはただの敵だ。
◇
「やっぱりすげえな。20人の勇者!」
少年、ソーゴは転生者である。前世で重い病気で死んで気が付いたら彼がいた世界とは違う世界に転生していた。テレビやスマホのない昔っぽいファンタジーな世界の町で最初は困惑していたが、もうすっかり慣れていた。そんな時、この世界に魔王という存在が現れ、手下のモンスター達を世に解き放ち、人間達を支配しようとした。だがそこに立ちはだかったのは異世界から召喚された20人の戦士達だった。彼らは1人1人が強い能力を持ち、魔王を倒し、世界を救った。戦士達は勇者と称えられ、20人の勇者として知られるようになった。彼らは今も襲い来るモンスター達を退け、世界を守っているという。
「また見てるの?20人の勇者の話を」
20人の勇者のことが書かれた新聞を読んでいるソーゴの元に1人の少女が現れる。彼女はルピナ、ソーゴの恋人でもある。
「ルピナ!そりゃあそうだろ!この町だってモンスター達が襲ってくる。勇者様も定期的に来てくれるとはいえ、被害がないわけじゃない。だから俺も勇者の一員になって守るんだ。この町と君を」
それを聞いたルピナは驚き、赤面するがすぐに笑顔になる。
「まあ、あなたは確かに町一番の剣術自慢だし、それも悪くないかもね」
そんな時、突然遠くから爆発音が響いた。
ドォオオオオオオン!
「なんだ!?」
「え!?何今の!?」
2人は爆発が起きたであろう場所にいくとそこにはファンタジーな世界に場違いなSFチックなロボットがたくさんおり、住人達を捕らえ、建築物を破壊していた。
「なんなのこれ!?」
「わ、わからないけど…取り敢えず敵だ!」
ソーゴは剣を抜き、ロボットに斬りかかるが刃が通らない。
「硬い…!ならこれならどうだ!」
するとソーゴの剣が光り輝き、その状態で再びロボットに斬りかかる。すると今度は刃が通り、ロボットを破壊した。
「よし、まずは1体!」
「ソーゴ!無茶しないで!」
数体のロボットを倒したところで、事態が少し収まった。ソーゴは少し息をつく。
「おいおい!俺の自慢のロボット軍団が壊されてるじゃねえか!」
現れたのは1人の男。どうやらロボットを仕向けた張本人のようだ。ソーゴはその男を知っていた。
「あなたは…20人の勇者の1人、ノガワ ユウジ!?」
「ん?俺を知ってるのか?まあ、当然だろうな。俺勇者だし」
20人の勇者の1人であるノガワ ユウジはへらへらと笑う。ソーゴはユウジを睨みつけながら問い詰める。
「…あなたがやったのか?この町にこいつらを仕向けたのは!」
「そうだが?」
悪びれもせずにに答えるユウジにソーゴは怒りを露わにする。
「何故だ!?勇者であるあんたが何故こんなことを!?」
「おいおい、勇者である俺達がこの世界を救ってやったんだぞ?その褒美としてこの町は今日から俺の物ってわけだ」
無茶苦茶過ぎる言い分にソーゴは頭を抱える。するとユウジがルピナの方を向く。
「お前、いい女だな。気に入った、お前は今から俺のものだ」
「えぇ!?」
いきなりユウジに自分のもの宣言されたルピナは動揺する。するとソーゴはルピナを庇うように立ち、ユウジに剣を向ける。
「お前のもの……?ふざけるな!彼女は俺の恋人だ!お前になんか渡さない!」
それを聞いたユウジは舌打ちをする。
「なんだよ…、じゃあこうすればいい」
ユウジは指をパチンと鳴らすと今度は一回り大きなロボットが現れ、ソーゴを手で弾き飛ばすとルピナを掴んだ。
「いやああああああああ!!」
「ルピナ!この野郎!!彼女を放せ!!」
ロボットはそのままルピナを掴んだまま飛び去った。
「お前があの女の恋人ならお前を今この場で始末すれば俺の物ってわけだな」
「勝手なことを…!他人の恋人を奪う権利なんかあるのか!!」
「俺は勇者だぞ?世界を救ったんだぞ?その恩として俺の言うとおりにするのが筋だろ」
「わけわからんことを言うなああああああ!!」
ソーゴがユウジに斬りかかろうとしたその時だった。ユウジがまた指を鳴らし、ロボットが現れ、ソーゴに向って光線が放たれた。ソーゴは目の前が真っ白になった。
◇
「う…うぅん…?」
ソーゴは気が付くと辺りを見渡す。どうやら町から少し離れた位置にいるようだった。
「ルピナ…、俺が不甲斐ないばかりに…」
ソーゴは自分の無力さに打ちひしがれる。すると誰かの足音が近づいてきた。ソーゴは瞬時に身構える。
「気が付いたか」
現れたのは1人の男。ソーゴはユウジではないこと確認すると少し警戒を解く。
「あなたは…?」
「私はウォズ。君の町も勇者被害にあったようだね」
「え…?(というかウォズって仮面ライダージオウの…)」
「今や勇者は力に溺れたただの暴君だ」
ウォズと名乗る男はソーゴに真実を伝える。
「彼らは魔王を討ち滅ぼしたあと、その名誉を盾に好き勝手するようになった。あたかも自分等が一番偉いかのように、そして次々と国を支配下に起き、逆らう者は殺された」
「そ、そんな…」
ソーゴは自分が憧れていた勇者達ががそんな連中だったことにショックを受けていた。
「だがまだ希望はある。君は救いたいか?彼女を世界を、君ならあの力を使いこなせるだろう」
「な、なんの事…?」
ソーゴはウォズの言葉に困惑していると、またロボットがやってきた。
「時間がない。君は魔王になれる資格がある。その力で世界を変えたくはないか?」
ウォズはそう言いながら1つのベルトを取り出し、ソーゴを差し出す。
「これは…ジクウドライバー…!?」
「使い方はご存知のはず」
ウォズが差し出したのはジクウドライバーとジオウライドウォッチだった。ソーゴはそれを手に取る。
「やってやる…彼女を…世界を…救うためなら、魔王にだってなってやる!」
ソーゴはジクウドライバーを腰に巻き、ジオウライドウォッチを回して絵柄を合わせ、起動させる。
ジクウドライバー!
ジオウ!
そしてジクウドライバーの右側のD'9スロットにジオウライドウォッチを装填し、ライドオンリューザーを押してロックを解除する。
「変身!!」
そしてジクウサーキュラーを360度回転させた。
ライダータイム!
仮面ライダージオウ!
ソーゴは魔王の力を持つ平成最後のライダー、仮面ライダージオウに変身した。
「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ時空を越え、過去と未来をしろしめす時の王者!その名も仮面ライダージオウ!まさに生誕の瞬間である!」
「…いくぞ!!」
ジオウはロボットの軍団に立ち向かっていく。仮面ライダーとなったことでロボットなど敵ではなかった。ジオウが拳を振るえばロボットはあっさりと吹っ飛ばされ、破壊される。
フィニッシュタイム!
ジオウライドウォッチのボタンを押し、ジクウサーキュラーを360度回転させる。
タイムブレーク!
ジオウは残ったロボット達にライダーキックを放ちロボット達を全滅させた。
◇
「…っ!夢か…」
ソーゴはどうやら初めてライダーになった日の夢を見ていたようだ。ゆっくりと体を起こし、掲示板を開く。
◇
1:オリジンジオウ
そういえば彼の様子はどう?シーカーに変身する彼。初めて会った時凄く荒れていたから心配でね…。
2:転生者ハンターDCD
あいつならギャングライダーズの方にいってしまったぞ。
3:オリジンジオウ
ええぇ!?どうして!?
4:ISにフォーゼキター!
臨海学校の最終日、バスに乗ろうとしたら女権団*1の奴らが襲撃してきてシーカーを連れ去ろうとして助けたら、ギャングライダーズが来てそいつらについていってしまった。IS学園通わされたことで精神的に追い詰められていたみたいだ。
5:エグゼイド・オンライン
IS学園に通わせること自体が間違っていたのかな…。
6:オリジンジオウ
マジかよ…。
7:転生者ハンターDCD
今ギーツ達が捜索している。…もっとも、あいつは悪人にはなれないと思うがな。
8:エグゼイド・オンライン
>>7どうして?
9:転生者ハンターDCD
あいつは、親しい人を失うことがどれだけ辛いことか、誰よりもわかっているからだ。
アナジェネとも連携して話を進めていこうと思います。
コテハン紹介
オリジンジオウ
本名 ソーゴ
転生先 オリジナル
仮面ライダージオウに変身する力を手に入れた少年。恋人を救う為、堕落した20人の勇者を打ち倒す為にライドウォッチを集めている。そのためか心に余裕がないようで感情的になりやすいようだ。
オリジナル作品のお知らせ↓
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=319300&uid=345051