平成ジェネレーションズWORLD   作:Naniro

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この回はカオスライダー大戦の前日譚にあたります。


職場体験とヒーロー殺し

プロヒーロー、仮面ライダードライブこと、野原信助は雄英の体育祭の映像を見ていた。そこには仮面ライダーパンクジャックと仮面ライダーギルスが戦っていた。両者はほぼ互角で一歩を譲らない。

 

「あのときの少年が、立派になったな…」

 

信助はまだ雄英の生徒だったときにインターンでヴィランが立てこもったとき、勝がパンクジャックに変身し、ヴィランに人質にされた少女を救ったという英雄譚を知っている。*1そんな彼がヒーロー科に入ったことを喜んでいた。

 

 

雄英の職場体験、ヒーロー科なら誰もが通る道、勝はその職場体験先であるプロヒーローの元に向かっていた。

 

「ここは…どう見ても警察署じゃねえか。まあ警察ヒーローって肩書だったからそりゃ当然か」

 

職場体験の場所は警察署だった。とはいえ、指名してくれたヒーローが"警察ヒーロー 仮面ライダードライブ"という名だったので当然と言えば当然だった。

 

「夏色…?」

 

聞き覚えのある声に振り向くと、そこには仮面ライダーギルスことB組の神田遼一(かんだりょういち)がいた。勝とは今は良き友人でもあり、ライバルでもあった。

 

「お前もここを選んだのか」

 

「あぁ、もしかしたらだけど、仮面ライダードライブは…」

 

「「転生者」」

 

2人の声が重なり、互いが同じことを考えていたことに苦笑いをする。そして警察署に入っていった。

 

 

「よく来てくれた!俺が警察ヒーロー仮面ライダードライブ。そしてまたの名は警視庁刑事部特状課の野原信助(やはらしんすけ)だ」

 

信助は自己紹介をしながら2人に警察手帳を見せる。すると信助は2人に率直な質問をしてきた。

 

「もしかして、君達は掲示板をご存知かい?」

 

「「……っ!!」」

 

 

1:プロヒーロードライブ

いやぁ、よかった。君達も転生者だったとはね、おかげで話が早そうだ。それそうとして、立派になったなぁ。パンクジャック君

 

2:ヒーロー科のパンクジャック

え?俺ドライブニキと会ったっけ?

 

3:プロヒーロードライブ

君がかつてショッピングモールの立てこもったヴィランに、変身して立ち向かっていたのを俺は見ていたよ。その時俺はまだ雄英1年の時だったな。

 

4:ヒーロー科のパンクジャック

あぁ、俺が初めてライダーになった日か…。

 

5:ヒーロー科B組ギルス

ライダーは惹かれ合うんかね?スタンド使いみたいに?

 

6:プロヒーロードライブ

取り敢えず職場体験のことを説明するぞ?簡単に言ってしまえば、俺と訓練したり、パトロールしたり、ヴィランが出たときはプロヒーローの指示に従って行動すること。君達にやってもらうのはほとんどが一般市民の避難誘導か怪我人の救助かな。

 

7:ヒーロー科のパンクジャック

戦闘はまだ早いってことか…。

 

8:ヒーロー科B組ギルス

まあ、最初はそんなもんだろ。

 

9:プロヒーロードライブ

では早速、パトロールといこうか!

 

 

「よし、いくぜベルトさん!」

 

『OK!』

 

((ほ、本物のベルトさんだ…))

 

信助はベルトさんこと、ドライブドライバーを装着し、勝と遼一は唖然としていた。信助はドライバーの右手側にあるキー、アドバンスドイグニッションを捻り、赤いシフトカー、シフトスピードを回転させ、レバー状にすると左手首に装着したシフトブレスに装填し、レバー操作をする。

 

「変身!」

 

ドライブ!タイプスピード!

 

「祝え!人々を守る警察ヒーロー!その名も仮面ライダードライブ!今ここに、降臨した瞬間である!」

 

「「!?」」

 

信助が仮面ライダードライブ タイプスピードに変身すると、いつの間にかウォズが現れ、祝いの言葉を言い、それでは失礼と一礼するとそのままフェードアウトした。

 

「……なんだったんだ今の?」

 

「気にするな、単なる祝いたがりだ。ほら、変身して」

 

「「あ、はい」」

 

SET

 

「「変身!」」

 

オンギャー!

 

MONSTER

 

READY FIGHT

 

2人はそれぞれ、パンクジャック、ギルスに変身し、ドライブの後に続いてパトロールに出掛けた。

 

 

「金を出せ!さもなきゃこいつを刺すぞ!」

 

銀行内でヴィランが人質をとってナイフを突きつけていた。銀行員達は慌てて現金を用意する。すると3つのシフトカーがやってきてヴィランに体当たりをする。

 

「うわああ!?なんだコイツら!?」

 

オレンジのシフトカー、マックスフレアと緑のシフトカー、ファンキースパイクと紫のシフトカー、ミッドナイトシャドーがヴィランに攻撃し、人質を解放する。

 

「フレア、スパイク、シャドー、ナイスだ!2人は人質の保護を!後は俺の仕事だ!」

 

「「はい!」」

 

ドライブは人質の保護をパンクジャックとギルスに任せ、自分はヴィランと対峙する。

 

「ヴィランに告ぐ。この場は警察が包囲した。大人しく投降しろ。さもなくば、実力を行使する!」

 

ドライブはヴィランに警告するが、ヴィランはその気はなさそうだった。

 

「クソ!こんなところで捕まってたまるか!」

 

ヴィランはナイフを持ってドライブに突撃してくる。ドライブはドライバーのアドバンスドイグニッションを捻り、シフトレバーを3回シフトアップする。

 

スピ!スピ!スピード!

 

ドライブは加速状態になり、ヴィランのナイフを弾くと拳のラッシュを叩き込んだ。

 

「オラオラオラオラオラァ!!」

 

「ぐあああああああ!」

 

ドライブのラッシュによりヴィランは気絶し、ドライブは手錠をかけ、ヴィランは逮捕され、警察に引き渡された。

 

「よし、2人共、こっちは終わったぞ」

 

ドライブがパンクジャックとギルスの方を向くとなにやら慌ただしかった。

 

「いやぁ!化け物ぉ!?」

 

「いや、違います。人間です」

 

どうやら人質にされた人がギルスの姿を怖がっているようだった。するとドライブが駆け寄る。

 

「彼は雄英の生徒です。例え怖くてもあまりそういう発言は彼を傷つけますので控えた方がよろしいですよ」

 

「えっ、雄英…!?す、すみません、私としたことが…」

 

「い、いえ…、慣れてますから」

 

 

「神田、大丈夫か?」

 

「心配ない、爆豪からよく言われてたし、もうなんか慣れた」

 

警察署に勝は遼一の心配をしていると信助がやってきて2人に缶コーヒーを渡し、彼らのそばに座る。

 

「個性社会は大変だよな。個性のせいで風評被害や偏見を持たれる…。そういうやつらは法律ではなかなか裁けない心のヴィランだ」

 

信助はそう呟き、険しい表情になる。彼は多くの事件に携わってきた。そこには個性による偏見や風評被害で人を悪く言う人も多くいた。そんな人達を彼は心のヴィランと呼んでいた。すると信助の通信機から連絡が入る。

 

『こちら警視庁、保須市にヒーロー殺しステイン出現』

 

「…いくぞ」

 

ヒーロー殺しステインの出現を聞いた信助は一層険しい表情になり、2人に指示を出す。そして変身すると、ドライブはトライドロン、ギルスはギルスレイダー、パンクジャックはブーストライカーを走らせた。

 

 

◇保須市◇

 

保須市に着いたドライブ、ギルス、パンクジャックは目の前の光景に戦慄していた。そこには雄英を襲った脳無がたくさんいたのだ。その中の1体がドライブに襲いかかる。ドライブは即座にハンドル剣で応戦する。

 

「「ドライブ!」」

 

「俺のことはいい!この先で雄英の生徒がステインと交戦しているという通信が入った!君達はその応援にいけ!戦闘は許可する!だが不利だと思ったら逃げろ!いいな!?」

 

「ドライブ…!」

 

「…いくぞギルス、彼だってライダーだ。俺達はステインと相手をしているやつらの応援に行くぞ」

 

「…そうだな」

 

パンクジャックとギルスは脳無をドライブに任せ、ヒーロー殺しステインの元へ急いだ。

 

 

一方、ヒーロー殺しステインと対峙しているのは緑谷、轟、飯田の3人。だがステインは3人がかりでも全くものともせず、終始圧倒し、飯田をノックアウトする。そしてステインの個性により緑谷と轟も動きを封じられ、絶体絶命な状況だった。

 

シュルルルル!

 

「っ!?」

 

突如、触手のようなものが鞭のようにステインを叩きつけて怯ませる。それはギルスの能力の1つであるギルスフィーラーだった。

 

「大丈夫か!?」

 

「助太刀に来たぜ!」

 

そこにはパンクジャックとギルスがいた。ギルスはギルスフィーラーを収納する。

 

「夏色君に、B組の神田君!?」

 

「夏色!お前は緑谷達を!」

 

「あぁ!」

 

パンクジャックは緑谷達を介抱し、ギルスはステインに立ち向かう。

 

「ふん!」

 

ステインはギルスに剣を振るうがギルスに大したダメージは与えられない。するとギルスは咆哮をあげた。

 

「ヴァアアアアアアアア!!!」

 

「!?」

 

突然咆哮をあげたギルスにステインは驚く。するとギルスの両腕からギルスクロウが現れた。

 

「いくぞ!ヒーロー殺しステイン!」

 

「……っ!」

 

ギルスはギルスクロウをステインに向かって振るう。ステインは剣で受け止めるが剣が折れてしまう。

 

「っ!!」

 

「刃毀れが酷いぜ。俺を切りたいんならちゃんと整備するか新品を調達してくるんだったな」

 

「ふん、余計なお世話だ…」

 

「なぜお前はヒーローを狙うんだ?そんなにヒーローが嫌いなのか?ヒーローがお前に何かしたのか?」

 

「…少し違う」

 

「何…?」

 

ギルスがステインにヒーローを手に掛ける理由を聞くと、ステインは少し間を置き、話し始める。

 

「今のヒーローは私欲を優先する贋物だらけだ!ヒーロー像を歪ませる世界の癌だ!そんなヒーローなどこの世にいらない!」

 

「ふーん、で?」

 

そっけなく聞き返したのはパンクジャックだった。ステインはその態度が気に食わないのか、パンクジャックを睨みつける。

 

「それってお前個人の感想だよな?」

 

「何が言いたい…!」

 

「要するにお前は自分が思ってた理想のヒーロー像と違ったからそんなヒーローは消えちまえって殺してるんだろ?だからといってヒーローを殺していい理由にならないよな?」

 

「お前に何がわかる!」

 

「わからねえよ。わかるのはお前が心底くだらん理由で殺人をしてることだ。今のヒーロー社会に失望するのはわかる。でもそれで殺人に至るのは全くわからん。世界を守ってくれる人を減らしてヴィランの手助けをしてるようなもんだろ。頭おかしいんじゃねえのか?」

 

「黙れえええええええええ!!!」

 

パンクジャックの言葉にステインは逆上し、パンクジャックに飛びかかるが、パンクジャックの右ストレートがステインの顔面を捉えた。強烈な一撃を食らったステインはふっ飛ばされる。

 

「がはぁ…!?」

 

すると今度はギルスも口を開く。

 

「確かに今のヒーローは個性を使いたいという動機のやつもいることは俺も知っている。お前の言い分もわからんことはない。だが、そんな人も世界の平和を守っていることは事実だ。現に俺はエンデヴァーはヒーローとは言い難いかもしれないが、これでも人々を守っている。これも紛れもない事実だ」

 

ヒーローとは言い難くとも、人々や世界を守っているということは紛れもない事実。その言葉にステインは言葉を詰まらせる。すると飯田が立ち上がった。

 

「夏色君、神田君…!」

 

「飯田!無理すんなって!」

 

「いや、やらせてくれ…!少々頭に血が上っていたが、すっかり冷えた。復讐としてではなく、犯罪者としてお前を倒す!」

 

「復讐に溺れたお前が?お前は私欲にまみれた贋物だ!ヒーローを汚す癌だ!変わろうとして変れるものではない!」

 

「違うな、癌はお前だ。血染」

 

ステインは本名を呼ばれたことに反応し、声のした方を向く。そこには仮面ライダードライブがいた。

 

「信助…!」

 

「久しぶりだな血染、相変わらず支離滅裂な思考のもとに殺人を行っているのか?」

 

ドライブとステインは互いを睨みあっていた。

*1
番外編 仮面ライダーになった日4を参照




ステインの主張を論破するパンクジャックとギルス。そして対面するドライブとステイン。次回、両者の主張が激しくぶつかり合います。
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