黒いスーツの転生者   作:実力と発想が見合わない人

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くそっ・・・なんか物足りねぇな・・・いっちょここいらで隻眼ヒヨリ概念でも出すかぁ?


真剣になると時間があっと言う間に溶けるよね。

◇連邦生徒会・会議室

 

 

「それでは、以上で本日の会議を終了します。皆さん、お疲れさまでした。」

 

「お疲れ~リンちゃん!」

 

「誰がリンちゃんですか・・・」

 

 

連邦生徒会長からスカウトを受けてから半年。四騎ヨハネは現在、連邦生徒会の情報室長として勤務している。入った時には飛び級試験を受けて2年生徒なっていた為、現在は3年生である。

 

 

『さてと・・・この後はまた現場か。しかも緊急要請出てるし。』

 

「またですか?」

 

『おや、七神さん・・・えぇ、なんでもトリニティ近辺の調査隊がヘルメット団の襲撃を食らったそうで、また身代金だの騒いでるらしい。』

 

「最近多いですね。」

 

『一回反抗できなくなるほど痛めつける必要があるかもな。』

 

「そこまでする必要は・・・」

 

『口で言っても聞かないバカどもに着ける薬なんて、暴力しかないさ。』

 

「行き過ぎた暴力はダメだよ、ヨハネ君。」

 

『向こうが暴力で来るのにか?』

 

「私たちは〈連邦生徒会〉だよ。」

 

『・・・・分かりました。』

 

 

席を立ち、現場へと向かう準備を始める。

ヨハネが担当する情報室の役目は主に二つ。

一つはキヴォトス中の情報を集める事。もう一つは、発見された遺跡や危険区域の調査だ。

 

特にこの遺跡の調査はヨハネにとってありがたい物だった。

何せ新しく見つかった手付かずの遺跡にはまだ見ぬオーパーツが眠っているからだ。

そのため、ヨハネは珍しい物や探していたオーパーツを見つけると、黒服の元に横流ししていた。

 

しかし、その調査も常にヨハネが出向くことは少ない。大体の発掘やデータ収集は部下に任せることが多いからだ。見つかる遺跡の危険度や規模によっては一度も行かないこともある。

 

だが、最近見つけた遺跡の調査に向かった部隊が襲撃を受けたとなれば別だ。

大切な部下や機材に手を出され、ヨハネはだいぶご立腹である。

 

もちろん、そんなことをした連中をただで帰すほどやさしくはないが。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

◇トリニティ自治区・郊外

 

 

 

「ぎゃ!」

 

「ぐぇ・・・」

 

「ごっふ!」

 

 

爆発するような射撃音と共に数名のヘルメット団が倒れる。

その周りには、すでに気絶している者も多数いる。

トリニティ郊外にあるヘルメット団のアジト、そこでは一人の男による一方的な蹂躙が起きていた。

 

 

「なんだよあいつ!ヘイローがないのになんでこんなに強いんだよ!!」

 

「しゃべってないで撃てよ!」

 

「また一つ小隊がやられたぞ!」

 

 

白い影が見えるたびに仲間の集団が意識を失い、倒れる。

射撃音と発砲炎が起こるたびに連絡が取れるものは減っていく。

 

このヘルメット団が襲撃したのは連邦生徒会の調査部隊。高価な機械を持ち、まったくと言っていいほど戦闘能力を持っていない集団で・・・まさにカモだ。

この部隊は基本的には向かう先の自治区から護衛部隊を付けられるが、現地に着くまでそれが無い時もある。もちろん自前の護衛もいるにはいるが、その辺のヘルメット団やスケバンが数の暴力で何とかなるほどの強さだ。

奪った機械を売り払い、人質を使って身代金をもらえばしばらく遊んで暮らせるほどの金額にはなるだろう。

 

 

だが、簡単に行くほど連邦生徒会は甘くは無い。

それがヨハネの存在だ。

連邦生徒会の唯一の戦闘幹部であり、キヴォトス屈指の強者である。

噂では戦闘演習でゲヘナ風紀委員の空崎ヒナと互角以上に戦いをしたとか。

 

そんな奴相手にヘルメット団が勝てるかと言われれば・・・・難しいだろう。

現にほとんどの部隊は無力化され、残った者達も追い詰められている状況だ。

 

 

「た、隊長!どうしますか!?」

 

「ま、待ってって!今考えてっから・・・」

 

「う、うわあぁぁ!来たぁぁ!」

 

 

残りのヘルメット団が隠れるアジトの一番奥の倉庫。

その扉が開かれ、ヨハネが姿を見せる。

 

連邦生徒会の制服の白いスーツに連邦生徒会のエンブレムが入った白いコート。

そして彼の手の中にある輝くほど白いショットガン・・・〈白昼の支配〉

先ほどから何十人ものヘルメット団を撃ち抜いたそのショットガンは、例え遠距離でもその威力は衰えず、距離を選ばずに圧倒的な制圧力を見せる。

 

 

「う、撃て・・・撃て―――‼」

 

「うわあぁぁぁ!」

 

「ちくしょおぉぉぉ!」

 

 

開かれた扉に向けて一斉に射撃を始めるヘルメット団。

減ったと言ってもまだ数十人は残っている為、その弾幕は凄まじい密度である。

だが、その弾がヨハネに当たることは無かった。

 

 

「やったのか?」

 

「いや、まだだ!」

 

「な、なんだよ・・・アレ。」

 

「弾が・・・浮いてる?」

 

 

射撃をやめたヘルメット団が見た光景は異様なものだった。それは、ヨハネの少し前で多数の銃弾が空中に静止していると言うものである。

 

これは〈白昼の支配〉の持つ力で、ある一定の範囲内の物体の動きを操ることのできるものだ。

もちろん人の動きを止めることもできるが、相手の力次第では解除されることもある。だが、弾丸程度なら問答無用で無力化できる。

そしてその弾丸を相手に返すことも・・・

 

 

『返すぜ。』

 

 

くるりと反転した弾丸は、あっという間に加速する。

そして自身を撃ち放った者の元へと一直線に向かい、その意識を刈り取る。

ギリギリで障害物に隠れた者は助かったが、すぐに接近してきたヨハネの射撃を食らう。

次々と倒れるヘルメット団。仲間がやられるたびに恐怖は大きくなり、残りのメンバーの戦闘意識を削り取る。

 

 

「クソッ!クソッ!クソッ!クソがあぁぁぁぁ‼」

 

 

やけになって半狂乱で銃を乱射するヘルメット団の隊長だったが。自身の放った銃弾が迫りくる光景を最後に、意識を失った。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

『大丈夫か?お前ら。』

 

「ぐすっ・・・助かりました。」

 

「も、もうだめかと思いました。」

 

「うぅ・・・ヨハネせんぱぁい・・・」

 

『もう大丈夫だから・・・泣き止んでくれ。』

 

 

泣きじゃくる人質・・・もとい、調査部隊のメンバーをなだめるヨハネ。

調査隊リーダーの生徒も余程怖かったのか、ヨハネにしがみついている。

 

 

「ごべんなざい~・・・わたし、なにもでぎなぐで・・・」

 

『いいから涙拭け・・・鼻水も。』

 

「ゔ~・・・」

 

『ほら、調査は中止だ。さっさと帰るぞ。』

 

 

機材や人質は無事に救出ができ、ヘルメット団もヴァルキューレに引き渡した。

だが、肝心の部隊員がこの様では調査は出来ない。致し方ないが、一度帰還するのが良いだろう。

そう判断したヨハネはさっさと部隊員を泣き止ませて、撤収指示を出す事だけだった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

『とは言ったものの、手ぶらで帰るのも忍びない。少しだけ調査しますかね。』

 

 

調査隊に撤収指示を出し、連邦生徒会本部へと帰らせたヨハネだったが。

未探索の遺跡は珍しいため、先んじて危険を承知で調査に来ていた。

 

 

『いいオーパーツがあれば黒服が喜ぶからな。』

 

 

横流しする気満々である。

 

 

 

 

~♪~♪~

 

 

 

『うん?』

 

 

そんなヨハネの携帯から着信が聞こえる。

しかも、それは緊急事態の時に使われる回線だった。

 

 

『何かあったのか?』

 

 

端末を開いて真っ先に飛び込んできた情報、それは―――

 

 

 

 

 

 

 

連邦生徒会長、行方不明。幹部は大至急、サンクトゥムタワーの会議室へ集合。

 

 

 

 




今回はここまでです。


新武器

〈白昼の支配〉
銃種;ショットガン
モデル;CODghostに出てくるtac‐12
説明
ヨハネの持つ真っ白なショットガン。特殊なオーパーツで所持していると周囲の物体の動きをある程度制御できるようになる。簡単に言えばスターウォーズのフォースの力。人も持ち上げられるし動きも止めれる・・・抵抗が無ければ。


新しくリクエスト欄を増やしましたわ。活動報告で受け付けています。

それではまた次回・・・
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