◇先生side
「これは・・・凄まじいですね。」
「えぇ・・・さすが、情報室長と言ったところでしょうか。」
”うわぁ・・・”
目の前に広がる地獄絵図。まさに嵐が過ぎ去ったような光景に、ただ唖然とするしかなかった。
気絶してそこら中に転がっているヘルメット団や不良たちや完全に機能が失われるほどに破壊されたオートマタ、ひっくり返った戦車や叩き落された戦闘ヘリまで。
逆にどう戦えばここまでの惨状になるのかを知りたいくらいだ。
「ですが・・・その情報室長はどこでしょうか?」
「だいぶ先まで行ってますね。」
”でも、安全に行けるし良いんじゃない?”
「それはそうですが・・・」
先生たちはここに来るまでに全く戦闘をしていない。
大体の敵は気絶してるし、そうで無い者もほとんどが戦える状態では無かったからだ。
「もう少しで目的地ですよ、先生。」
”うん・・・ほとんど戦わなかったね。”
「安全が一番ですが・・・確かにこれは異常ですね。」
戦闘のせいなのか、そこら中は抉れた痕ばかり、小さ目のクレーターまである始末。
巨大な怪獣でも暴れたのかと錯覚してしまう。
「噂ではゲヘナ風紀委員長とも互角に渡り合ったそうですが・・・」
「はい、あれだけ余裕のない委員長を見るのは初めてでした。」
”そこまで行くと、逆に何か苦手なものがあるのか・・・気になるよね。”
「あるにはあるそうですが・・・」
”「「「ほんとに!?」」」”
「!?」
”なになに!?ヨハネの苦手なものって何?気になる!”
「スズミさん、教えてはいただけないでしょうか?」
「情報室長の弱点って何!?教えて頂戴!」
「私も気になります。」
全員が一斉にスズミを問い詰める。
スズミはいきなりの事に驚いたが、4人の勢いにすぐに答えてしまう。
「彼の部下に聞いた話ですが・・・どうやら海が苦手なようです。」
”海?”
「はい、海らしいです。」
「なぜ海なんでしょう?」
「そこまではさすがに・・・」
「ですよね・・・情報室長の事って誰も何も知らないそうですし。むしろ、そう言う事ですら貴重な情報ですから。」
”そんなになの?”
「えぇ、彼については連邦生徒会の中でも知っている人物は少ないらしいですよ。」
「そこまで徹底されると色々と怪しいですね・・・」
「ですが、聞いた話では連邦生徒会長の勧誘で連邦生徒会に入ったらしいですよ。」
「え?そうなの!?」
「連邦生徒会長が2年生の時に無所属だった彼を引き込んだそうです。聞いた話ですけどね。」
「無所属・・・つまりは他の学園にいた可能性もあると・・・」
「そうですね・・・情報室長の事ですしどこに行っても引く手数多でしょうね。」
「それならミレニアムに来てほしかったわね。周辺被害の少ない戦闘が出来るならなおさらよ。」
「そうですね。ゲヘナにいてくれていたら、委員長も少しは休めるのですが・・・」
”なんか・・・みんな大変だね。”
会話をしながらも、市街地な中を先生たちは素早く進んでいった。
目的地までの距離はそう遠くないが、それでもこの騒動を早く収めるに越した事は無い。
一行はさらに先へと進む。目的地はすぐそこだ。
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◇シャーレ前
「はぁ・・・はぁ・・・ふうぅぅぅぅ!」
何かを抑える様に深く呼吸を繰り返すワカモ。
激しい戦闘を行っていたのか、ボロボロの有様だ。
『どうしたんだ?そんなに痛そうにして。』
それと対峙するのはヨハネ。
ワカモに対して、彼はそこまで消耗しておらず余裕たっぷりと言った様子だ。
「な・・・なぜ平気なのですか?」
『何がだ?』
ワカモとヨハネの戦闘は、終始ヨハネが優勢だった。
しかし、二人に共通することが一つだけある。それは――――
「なぜあなたは
ヨハネは右腕を、ワカモは左腕を失っている事である。
『なぜって・・・〈慣れ〉、かな?』
今回はここまでです。
ちなみにだけど、もし黒服がヨハネ君を拾ってなかったらユメ先輩と出会ってます。
まぁ、黒服の施した〈呪い〉もオーパーツもないのでクソザコ弱々役立たずボーイだけどねw
それではまた次回・・・