黒いスーツの転生者   作:実力と発想が見合わない人

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黒服に続き、狩人のコスプレにも挑戦する男、スパイダーマッ!
爆発金槌とガトリング銃・・・頑張って作りますわ!


知る

◇トリニティ・ティーパーティー

 

 

『―――以上が、シスターフッドの見つけたカタコンベの現状だ。』

 

「お疲れ様です、ヨハネさん。どうぞおかけになってください。」

 

 

トリニティ総合学園のとある建物。その中にあるティーパーティーのテラスで、ヨハネは最近見つかった地下遺跡・・・カタコンベの調査報告をしていた。

特に変わった事は無かったが、奥に進むには準備が足りず、完全には把握する事が出来なかったようだ。

その報告を、ティーパーティーのホスト・桐藤ナギサは紅茶を飲みながら聞いていた。

 

 

『すべてを見る事は出来なかったが、ある程度の安全は確認できたぞ。』

 

「なるほど・・・では、まだ未解明の場所は存在すると?」

 

『あぁ、そうだ。少なくとも、どこかに通じる地下通路の様な物があるのは確かだ。判断は任せるが、個人的には封鎖することをお勧めする。』

 

「そうですね、誰かが誤って迷い込んではいけませんし・・・何があるかも分かりませんから。」

 

『それに、エデン条約も迫ってきているしな。』

 

 

ヨハネの言葉にナギサは動きを止める。

 

 

「皆さん・・・すみませんが、少し席を外してください。それと、私の指示があるまでここには誰も入れない様に。」

 

 

ナギサの指示により、ティーパーティーのメンバーや従者が次々と退出していく。

あっと言う間にナギサとヨハネの二人だけの空間が出来上がる。

 

 

「・・・はぁ、ヨハネさん。不用意にエデン条約について口にするのはやめてください。」

 

『別に構わんだろう?ティーパーティーや正義実現委員会などのお偉いさんには知れ渡っている。そうで無くても情報に敏感な者なら知っているはずだ。』

 

「エデン条約もそうですがそれよりも――『百合園セイアについてかな?』―――ッ!?」

 

『知っているとも、入院中と言うのもフェイクだろう?』

 

「・・・どうやって知ったのかは聞かないでおきます。」

 

『懸命だな。それで?』

 

「あなたの言う通り、ティーパーティーのホストの一人・セイアさんが襲撃を受けてヘイローを破壊されました。」

 

『物騒だな。』

 

「もしかすると、エデン条約を妨害しようとしている者が居るのかもしれません。」

 

『そうだろうな、出来事には利益も不利益も生じる。例え利益が大きくて大多数の人間にあるとしても、不利益を被る者にとっては冗談じゃない話だ。』

 

「えぇ、そうですね。なので急いで見つけないといけないのです。〈裏切り者〉を・・・」

 

『だが、少し不自然な部分もあるな。』

 

「・・・どこでしょうか?」

 

『百合園セイアについてだ。君は彼女の死体を確認したのかね?』

 

「・・・いえ、それは―――『していないだろう?』―――・・・はい。」

 

『それは恐ろしいな。つまり今の彼女は誰からも死んだと思われている状態ってわけだ。』

 

「どういうことですか?」

 

『彼女はノーマークと言う事だ。』

 

「・・・・ッ!」

 

『気が付いたかな?「シュレディンガーの猫」・・・生きているか死んでいるかは実際に目にするまで分からない。ガス室の扉を開ける時に、猫に喉を掻っ切られるかもしれんぞ?』

 

「セ、セイアさんは・・・」

 

『元々は連邦生徒会長の提案した条約だ。我々も協力はする。だが、くれぐれも身内には気を付けることだ。』

 

「セイアさんが?・・・いえ、そんなことは・・・」

 

『私はこれで失礼するよ。』

 

 

席を立ち、そのまま扉へと向かうヨハネ。

しかし、そのヨハネをナギサは呼び止める。

 

 

「待ってください!あなたは・・・セイアさんが裏切り者だと言いたのですか!?」

 

 

足を止め、振り返ったヨハネは少し考え答える。

 

 

『そうではない、不確定な情報に気を付けろ、と言う事だ。視野を広く持ち、様々な視点から物事を考える事だ。そうでなければすべてを奪われるだけだぞ?』

 

「・・・・・・」

 

 

それだけ言うと、今度こそヨハネは扉を開けてテラスから出て行った。

残ったのは怯えた様子のナギサと少し冷めた紅茶だけだった。

 

 

 

 

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◇トリニティ・中央広場

 

 

 

『・・・さすがに話し過ぎたかな?』

 

 

用事の終わったヨハネは、帰路についていた。

しかし、せっかくトリニティに来たのだ。何かおいしいお菓子でも買って帰ろうか、と考えていた時だった。

携帯に通知が入る。

 

 

『どれどれ・・・先生か。”生徒が誘拐されたから協力してほしい”、ね。もうそんなところまで行ったのか。』

 

 

携帯の画面を閉じ、懐にしまい込む。

 

 

『んじゃ、もう少しでボスからの呼び出しもあるかもだし・・・準備でもしますか。』

 

 

 




今回はここまでです。

感想考察ニキのおかげでIFルートの後日談が浮かびました。そのうち投稿しますわ。

それではまた次回・・・
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