黒いスーツの転生者   作:実力と発想が見合わない人

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クライマックスですな・・・


ご対面

◇アビドス砂漠・実験室

 

 

『・・・・・・』

 

「・・・・・・」

 

 

アビドス砂漠の中央に位置する実験室。その中にいる二人の人物。

ひとりは椅子に座り、黙って武器を磨くウォーデン。

もうひとりは台座に拘束され、ただ俯くだけのホシノ。

両者の間に言葉は無く、ただ沈黙だけがその場を支配していた。

 

 

「ねぇ・・・」

 

 

さきに沈黙を破ったのはホシノだった。

 

 

『・・・なんだ?』

 

「結局、私はこれからどうなるのさ。」

 

『あぁ、そういえば言ってなかったな。』

 

 

色々あり過ぎたせいで、実験の内容を聞くことを忘れていた。

まぁ、権利を無くした者に対して答える義務は無い訳だろうが。

 

 

『簡単に説明すると、恐怖の()()()()()生徒への適応だな。』

 

「へぇ・・・」

 

『まぁ、うまくいくとは思えない。恐怖とは神秘の裏側・・・つまりは、表と裏の存在。どちらも表にしようとすれば器が壊れる。つまり、そう言う事だ。』

 

「そっか・・・」

 

 

落ち込んだ様子のホシノ。

すると、ウォーデンに通信が入った。

 

 

『はい・・・あぁ、なるほど・・・了解です。』

 

 

ウォーデンは誰かとしばらく話していたが、すぐに通信が終わった。

 

 

『運が良いな、小鳥遊ホシノ。』

 

「・・・え?」

 

『解放だ。』

 

 

拘束から解放される。

先ほどまで私を縛っていた物が音を立てて外れる。

体の自由が戻り、すぐさま立ち上がる。

 

 

『ほれ、あんたの武器だ。』

 

 

そして目の前に置かれる私の銃と盾。

 

 

「・・・随分親切なんだね。」

 

『あぁ、契約は根底から覆された・・・そもそも契約として成り立ってなかったと言った方が良いかな?』

 

「へぇ・・・黒服からの指示?」

 

『えぇ、ボスはすぐさま拘束を解く様に言ってきた。』

 

「拘束を外して武器を渡すなんて・・・いつ攻撃されてもおかしくないよ?」

 

『その程度で私が負けるとでも?』

 

「やってみようか?」

 

 

盾と銃を取り、弾丸などを確かめる。

しかし、相手は出口を指さしている。

 

 

『やめておけ。それよりも今は外に出たらどうだ?愛しの後輩たちがお前を助けようと戦っているぞ。』

 

「・・・・そんなこと言って後ろから攻撃するつもりだろ。」

 

『そんな回りくどい事はしないさ。それをするくらいなら拘束している間にやっている。』

 

「ふぅん・・・・」

 

 

言われてみればそうである。

私は、言われるがままに踵を返し、出口の扉へと向かった。

 

 

『小鳥遊ホシノ。』

 

「うん?」

 

『お前は強い。だが、強くなると言うことは明確な弱点を持つことに繋がる・・・気を付けたまえよ。』

 

「・・・・・」

 

 

私は黙って出口へと向かった。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

◇アビドス砂漠・旧校舎

 

 

 

 

”みんな、もう少しだよ!”

 

 

シッテムの箱を手に、生徒へと指示を出す先生。

目の前の戦場では対策委員会が、北では協力してくれている風紀委員会が、その他の場所でも便利屋やヒフミたちが戦っている。

ホシノを取り返すために戦っている。

 

ついに総力戦を仕掛けてきたカイザーだったが、それでも先生の指揮下にある対策委員会を止める事は叶わなかった。

 

 

「クソ!クソォォォ!」

 

 

ゴリアテに乗り込み抵抗するカイザーPMC理事だったが、先生の的確な指揮により、徐々に追い詰められていった。

周辺には戦闘ヘリも、戦車も、歩兵すらもいない。もはや残っているのは彼だけだったのだ。

 

 

「いい加減・・・しぶとい!」

 

「セリカ、焦っちゃダメ。」

 

「わかってるわよ!」

 

「あともう少しなのに・・・」

 

 

しかし、理事用にチューンされたゴリアテは、他の機体よりも頑丈でなかなか倒れなかった。

両腕のバルカンを、頭部付近の大砲を、私怨を乗せてこれでもかと撃ち続ける。

 

 

「私の計画が!出世がっ!」

 

 

外部に指示を出す用のスピーカーからヤケクソ気味に叫び散らかす。

しかし、それも長くは続かなかった。

 

 

「うぉっ!?」

 

 

不意にゴリアテが膝を突き、背後からの衝撃でバランスを崩す。

銃声が鳴り響き、崩れた膝からバチバチと火花が散り、やがて自重を支える事が出来なくなり、前のめりに倒れる。

そして、対策委員会の耳に聞き馴染んな声が聞こえてくる。

 

 

「みんな~、大丈夫~?」

 

「「「「ホシノ先輩!!」」」」

 

”ホシノ!”

 

「うへぇ~、心配かけてごめんねぇ・・・」

 

 

完全に地に伏したゴリアテの背後から、のほほんとした様子でホシノが姿を現す。

ショットガンの銃口から煙を出しているのを見るに、ホシノがゴリアテを倒したのだろう。

倒れたゴリアテをよそに、後輩たちは全員でホシノに向かう。

 

 

「お、お帰り!ホシノ先輩!」

 

「あぁ!セリカちゃんに先を越されてしまいました!恥ずかしいから言わないって言ってたのにズルいです!」

 

「順番なんてどうでもいいでしょ!」

 

 

まっさきに「おかえり」と言うセリカ、それに茶々をいれるノノミ。

 

 

「無事でよかった。」

 

「ホシノ先輩、おかえりなさい!」

 

 

無事を喜ぶシロコと、セリカに続くアヤネ。

みんながホシノの事を心配してくれていたのだ。

その事実が、ホシノにはこの上なく嬉しかった。

 

黙っていなくなったのに、勝手に消えたのに・・・それでも私を必要としてくれた。

 

 

”ホシノ、無事でよかったよ。”

 

「先生・・・」

 

 

そして先生。

 

最初は疑っていた大人。

どうせ裏切るかすぐにいなくなると思っていた大人。

偽善に駆られてやってきただけの大人と思っていたけど・・・そうじゃなかった。

本気で生徒の事を思ってくれている。私たちを助けようとしてくれた。

 

申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

 

 

「あはは・・・みんな・・・」

 

 

言わなきゃ、勝手なことしてごめんなさいって。

私を必要としてくれてありがとうって。

そして・・・ただいまって。

 

 

「その・・・・ごm――「これで終わってたまるかぁぁぁぁ!」―――!?」

 

 

ホシノが言葉を発しようとした時だった。

ゴリアテの残骸から這い出たカイザーPMC理事が、拳銃を片手にこちらに突撃してきたのだ。

 

狙いは・・・先生だ。

 

 

「シャーレの先生め!お前だけは・・・お前だけでも!」

 

 

まずい、先生はキヴォトスの外から来た人だ。

一発の弾丸でも致命傷になる。誰かが守らないといけない。

 

しかし、誰かが動くよりも先に理事が拳銃を先生に向ける。

距離があるため、当たる確率は五分五分と言ったところだ。

だが、拳銃弾ですら1発でも当たれば致命傷の先生には、リスクが大きすぎる。

 

 

「先生!」

 

 

ホシノは真っ先に走り出した。

他の対策委員会もみんなも駆け出す。

 

 

とても間に合わない・・・誰もがそう思った。

 

 

 

ガギィン!

 

 

「ごu―――――」

 

 

理事の胸から鋭い銀色の何かが飛び出す。

位置的に、回路を破壊し、動力を貫いた一撃だろう。理事の腕や足は力なく垂れさがる。

背後から誰かが攻撃したのだろうか?

 

 

『あぶない所でしたね。先生?』

 

”・・・君は?”

 

 

串刺しになった理事の背後から声が聞こえる。

のっぺりとした白い仮面、剣を持つ手には赤い手袋。

そこにいたのは、黒服の部下であり、ゲマトリアの一人―――

 

 

『私は、ゲマトリアのウォーデン。以後、お見知りおきを・・・』

 

 




今回はここまでです。


へい!理事の串焼き一丁!
奴には死んでもらう・・・あと、先に言っておくと地下ニートにも死んでもらう(宣言)

ヨハネが今使ってる武器?・・・仕掛けにより鞘を伴い大剣になる奴だよぉ!

あとさ、ヨーツベで見たプレ先世界のセリカ概念・・・書いていい?

あと、活動報告で時々怪文書を書くかもしれないから!そこんところもよろしく!
書いたらちょくちょく報告しますわ!(まだ書いてない)


それではまた次回・・・

これからの方針

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  • 閑話あり
  • 曇らせを書きなさい
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