◇ミレニアム・運動場
『えぇ、調整は十分です。近々実践の方を――・・・失礼、人が来ました。はい、また今度・・・』
「おはようございます!師匠!」
『おう、おはよう。』
アリスに剣を渡してから数週間。
俺はアリスに剣を教えるために、時間を見つけてはこうしてミレニアムを訪れていた。
とは言っても、俺の空いている時間なんて限られている。
今日みたく、朝早くからになることも多い。
それでも遅れず休まずやってくるアリスは結構えらいと思っている。
ちなみに、アリスの師匠呼びは剣を渡した日に始まった。
何でも、主人公に戦い方を教える人はそう言う呼び方をされるらしい。
『それじゃ、いつも通り始めるか。』
「はい!よろしくお願いします。」
お互いに自身の得物を構える。
俺は
性質の違う2つの青い剣が向かい合う。
二人の視線が交差し、お互いが同時に足を踏み出す。
『いつでもいいぞ。』
「行きます!はぁぁぁぁっ!」
朝日が昇る中、稽古が始まる。
金属のぶつかる音が鳴り響き、今日もミレニアムの一日が幕を開けた。
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◇ミレニアム・セミナー保管庫・夜中
光りを吸い込む様な黒いスーツに身を包み、認識阻害の効果を持つ白い仮面を装着したまま、施錠されている扉をこじ開ける。
『さてと、ここが祭りの場所か・・・』
ミレニアムの押収品の集まる保管庫。
俺が今いるこの場所は、部外者は本来は入る事すら難しい程厳重に警備がされている場所である。
今、なぜそこに俺が居るかって?
そんなの簡単だろ?原作知識だ。
んで、タイミングよくその混乱に乗じて保管庫の奥深くに侵入したってわけだ。
貴重なオーパーツも眠るセミナーの保管庫。
『さぁ~ってと、
ゲーム開発部が来る前に部屋の中を物色しておこう。
そう思い、押収品に手を伸ばしたその時だった。
「おい、仮面野郎。こんなところで何してんだお前・・・」
背後からドスの聞いた声と共に冷たい銃口を突き付けられる。
やらかしたかもしれん・・・
背後にいるのは確実に―――
『美甘ネル・・・か?』
「へぇ、あたしのこと知ってんのか。」
『ミレニアムじゃ結構な知名度だろ?』
C&Cのリーダー・美甘ネル。
約束された勝利の象徴だったか?キヴォトスじゃ
いや、正直油断してたわ。
アリスたち来るまでは誰も来ないって思ってたもん。
全然気配も無かった・・・ってか隠密できたのかよお前。
まぁ、見つかった以上は仕方がない。
こういう時は・・・
「妙な真似はするなよ?まずはその仮面を―――」
『夜巫女の霧。』
三十六計逃げるに如かず。
こんなやつ相手にしていられるかってんだ。
「待ちやがれ・・・クソッ!」
視界を遮る毒霧を撒きながら素早く距離を取り、扉まで一直線に向かう。
ノーモーションで撒かれた攻撃にさすがのネルも反応が遅れたようだ。
思いっきり毒を吸い込んで咳き込んでいる。この隙に脱出と行こうか。
『収穫ゼロ・・やっぱり来るべきじゃなかったな。』
念のため、
ここまですれば大丈夫だろう。あとは先生たちがC&Cと戦っているのを横目に帰るだけだ。
まったく、お宝に釣られて背中を蹴り飛ばされるところだった。
危ない危ない。次からは余計なことは―――
「えーっと・・・この辺かな?ちょっとこれ貸して!」
『あ?・・・うぉっ‼』
廊下を爆走していると、突然床が爆発し崩れ落ちた。
爆炎と爆風は当たらなかったが、崩落には抗えず俺はそのまま落下。
同時に落下する瓦礫に巻き込まれない様、何とか空中で姿勢を整えて着地する。
『な、何だぁ?』
「みーつけ・・・った!!」
『危ねぇ!』
着地の瞬間、何か大きな影が飛び込んできた。
反射的に前方に
立ち上がりながら視線を向けると、そこには一人のメイドが立っていた。
いや、この感じは・・・周辺にも何人か待機してやがる。
さっきの爆発から
恐らく窓から
そんで、目の前の
『冗談きついなぁ・・・』
ってか何で俺を狙っている?
警報はすべて無効化して侵入はバレてないはずだが?
「うわっ!リーダーの言った通り白い丸が浮いてるみたい!」
ネルかよちくしょう。
そうだよな、さすがに仲間に知らせるよな。
だが、
姿は見えないが先生も指揮に参加してやがるな?
ゲーム開発部はさすがにいないだろうが・・・エンジニア部とヴェリタスは分からんな。
「よぉ・・・さっきぶりだな?」
『はは・・・笑えねぇなぁ?』
非常にマズイ、こんな場所で立ち止まるべきじゃなかった。
『勘弁してくれよ・・・』
「ウォーデンだったか?先生から話は聞いてるぜ。ちっと面貸せや。」
『ちなみに聞くが、拒否権は?』
「ある訳ねぇだろ!!」
『だよな。』
姿勢を低くして突撃してくるネル。
対して俺は距離を取るように後方に向け大きく跳躍。
しかし、突如背後で起きた大きな爆発で勢いを殺され、むしろネルの方へと飛ばされる。
「ナイスだアカネ!」
『畜生!』
飛ばされる中でとっさに
「あぶねぇ!」
紙一重で躱され、お互いにすれ違う。
ネルは急ブレーキをかけ、こちらに向けて走り出す。
もちろん俺も姿勢を整えて着地を・・・
「もーらいっ!」
『なんのっ!』
着地の瞬間をアスナが強襲。スライディングしながら銃をぶっ放してくる。
真上に跳躍し、落下と同時に
「ひゃっ!」
『外した⁉・・・クソッ!』
スライディング終わりの速度が落ちた所を狙って振り下ろしたはずだが、当たる寸前をローリングで躱された。
再度攻撃しようと大槌を振り上げたが、今度は窓の外から飛んできた大口径の銃弾によって腕を吹き飛ばされた。
右腕が千切れ飛んだ上に左腕も半分くらいが抉れてやがる。
大槌が光になって消えてなかったら某ネコとネズミのカートゥーンみたいな死に方をするところだった。
『あーあ・・・一張羅だったのにな。』
「気にしてる場合かよ。」
『なぁ、腕無くなったんだしこのまま見逃してm―――「させるわけねぇだろ?」―――だよな。』
抉れた左腕が瞬時に戻り、そのまま右腕もくっつける。
それを見たネルは顔を顰め、逆にアスナは驚いた表情をした。
「んだよそれ・・・」
「わあ~すごいねそれ!痛くないの?」
人ならざる所業を気味悪そうに見るネルを置き、アスナが興味深そうに聞いてくる。
『いてぇに決まってんだろ。』
腕もげてんだぞ?当たり前だろ。
くっつけるときもむず痒くて気持ち悪いし。
ってか、先生は生徒が人を傷つける事になんの疑問も持たないのかね?
ゲマトリアは良いってか?
「まぁいい。これ以上痛い目に合いたくないだろ?大人しく捕まっとけ。」
『それは何かの冗句か?』
どうやら手を抜き過ぎて舐められ始めているらしい。
先生の指揮+C&C+いるかどうかは分からんがヴェリタス&エンジニア部の支援程度で俺を追い詰めたつもりらしい。
こちとら各校のネームド(覚えてる限り)をなるだけ傷つけないように手加減しているってのに。
『いいだろう。』
舐められっぱなしは性に合わない。
赤い手袋から
『監視者の戦いを・・・』
鞘の内で輝きを増すその刃は、引き抜かれて尚も光を放つ。
『・・・とくと見るが良い。』
さて、第二ラウンドと行こうか。
先生?
今回はここまでです
プラナちゃんのガチャ演出やったー!
ちなみに、この戦いの隙にマキとコトリが鏡をこっそり回収しています。
次回でパヴァーヌはおちまい。(たぶん)
少し閑話を挟んでからエデン条約ですわ
それではまた次回・・・
これからの方針
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メイン優先
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閑話あり
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