黒いスーツの転生者   作:実力と発想が見合わない人

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よくよく考えたらヨハネってトリニティの分派にあるじゃねぇか‼


戦闘訓練?

◇???

 

 

「ここにいましたか、ヨハネ。」

 

『ああ、結構興味深いものが多いからな。』

 

 

扉から書庫へと入ってくる黒服。俺は大体の時間をこの書庫で過ごしている。

キヴォトスの事なんて一つも分からない俺には黒服が集めたであろう歴史書やその他の本は知識をつけるのには十分な量だった。

 

 

『それで、何か仕事でもあるのか?』

 

「いえ、今回はあなたの武器を用意しました。」

 

『え?マジで?いきなり渡されてもうまく使えんと思うけど・・・』

 

「一応ですよ。それに部下の武装くらいは用意しないと、丸腰ではいけませんからね。」

 

『どんな武器なんだ?』

 

「見てもらった方が早いと思います。ついて来てください。」

 

 

俺は言われるままに黒服に着いて行く。

しかし、武器・・・か。銃なんて持ったことないし、ぶっちゃけ不安が大きい。

だが、この世界では強くないと何かと不便だ。特にゲマトリア(ヴィラン)サイドでは何を相手にするか分からない。最悪の場合、先生達と敵対する可能性だってある。その場合、いくら強くったって負けるだろうが。

 

 

「着きました。」

 

『ここ・・・倉庫か?』

 

 

黒服が立ち止まった先。そこには重たそうな鉄の金庫の様な扉があった。

まるで倉庫の様な外見に困惑していると、黒服は扉に近づき端末を操作した。

 

すると、重そうな扉はギギギと嫌な音を立てながら扉は徐々に開く。

その奥は真っ暗であり、表現できないような恐怖が溢れ出している気がする。

徐々に見えてきた暗闇の向こうには数えきれないほどの種類の武器が並んでいた。

 

 

『・・・これは?』

 

「あなたの武器ですよ。オーパーツを探す過程で見つけた物で、どれも一級品の代物です。」

 

『明らかに近接武器の比率が多いのだが・・・』

 

「もちろん銃もありますよ。さぁ、自由に選んでください。」

 

 

そんなこと言われてもどの武器も使った事は無いし、何度も言うがそもそも戦った事なんて無い。

どの武器がいいかなんて言われても分からんのだ。とりあえず色々見て回ったが正直何も分からなかった。

 

 

『ダメだ。どれがいいかなんてわからん。』

 

「まあ、戦闘経験の無い者はそうなっても仕方ないでしょうね。」

 

『わかって選ばせたのかよ。』

 

「えぇ、あなたの事はしっかりと理解してますとも。」

 

 

気持ち悪いことを言う黒服。しかし、現状で俺が戦えない事は事実だ。

そんな中、黒服はひとつの武器を手に取り、こちらに手渡してきた。

 

 

「とりあえず素振りだけでもしてみたらどうでしょうか?」

 

『いきなり剣って・・・重くないか?』

 

「あなたの体は【呪い】によって多少なりとも強化されてるはずです。問題は無いかと。」

 

 

そう言って渡されたのは一振りの剣だった。

何の装飾もないシンプルな両手剣。やや持ち手が長く、刀身は周りにある他の剣よりも細く見える・・・レイピア程ではないが。

 

 

『そんなこと言っても本当に素人だぞ。そんなきれいに振れるわけ―――――』

 

 

剣を手に持ち、適当に振ろうとした時だった。

体が勝手に動く様な感覚と共に、手に持った剣を素晴らしい太刀筋で振り回した。剣道すらしたことの無い俺がだ。これには俺も黒服も驚いて少しの間その場で固まってしまった。

 

 

「・・・しっかりと扱えるじゃないですか。」

 

『いやいや、待ってくれ。何かがおかしい。』

 

 

俺は今起こったことを黒服に伝えた。

黒服の提案で他の武器でも試したが、すべての武器がプロ並みに扱えた。

正直、自分が恐ろしい気もする。(中二病ではないぞ)

 

 

「ふむ、興味深いですね。身に覚えのない身体技術・・・ですか。」

 

『マジでなんなんだコレ・・・怖いんだけど。』

 

「【呪い】の影響でしょうか?まだ分からないことが多いですね。」

 

 

分からないことが多いものを人の体に入れるのはやめてほしいです。

それにしても素晴らしいなこの体は。どんな武器も自由自在に操れるうえに反射神経や身体能力もあり得ないくらい高くなっている。

だが、肝心の武器が決まってない。とりあえず扱えることは分かったがキヴォトスでも安定な遠距離武器にするか、ロマンを取って近接武器にするか・・・迷う。

 

 

「ああ、言い忘れてましたが、その手袋、〈深紅の戦禍〉は大きさや重量に関係なく物体を収納する効果のあるオーパーツです。いくらでも武器を持って行ってください。」

 

『さらっとヤバいこと言ってなかったか?今。』

 

 

まるで、某黒色の特色フィクサー持ってるような手袋だ。

他にもこのネクタイや仮面、後は今着てるスーツもオーパーツの類らしい。

始めて部下を持った黒服がはしゃいで色んな事を試してるみたいだ。

俺は遠慮なく、気になっていた武器を回収していった。マジで全部手袋に入っていった。本当にどうなってんだ?・・・ま、気にするだけ無駄か。

 

 

『滅茶苦茶持っていくが本当にいいのか?』

 

「えぇ、どうせここで眠っているだけの存在達です。使われて初めて効果のわかる物もあります。私としても助かります。」

 

 

どうやら俺は本格的に実験台の様だ。

効果不明の力に、効果不明のオーパーツ・・・いつかろくな目に合わなさそうな気がする。

まあ、その時はその時だな。

 

 

「しばらくは緊急の用事はありません。どこでもご自由に見て回ってください。」

 

『じゃあ、外に出ても?』

 

「えぇ、何かあれば端末から連絡します。それでは・・・」

 

 

黒服はそう言うと、もう用事は無いと言ったように部屋を出て行った。

俺は早速外へ行く準備を行い、この施設の出口へと向かった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

◇アビドス自治区

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・ん、どうしたの?」

 

『いや、なんでもない。』

 

 

急募、砂漠でオオカミを拾った時の対処法。




今回はここまでです。

さぁ!ヨハネ君は何を拾ったのでしょう?・・・アヌビス?知らない子ですね。


以下、今のヨハネが身に着けてるオーパーツ。


深紅の戦禍
赤い手袋の様なオーパーツ。ほぼ無限に物体を収納できる。


支配の純白
のっぺりとした白い仮面のオーパーツ。認識阻害と様々な攻撃の直撃を防ぐ効果を持っている。


黒いスーツ
黒服が身に受けているものとほとんど同じ服。あらゆる物理的な力に耐性があり、破けたり汚れたりすることは無い。


終幕の淡蒼
淡い青のネクタイ。肉体の再生能力を爆発的に早める効果がある。


【呪い】
黒服の実験で体に馴染んだ力。神秘と恐怖の中間に位置し、その二つとは接点のないもの。
神秘か恐怖を保有する存在には決して馴染まず、何の力もない真っ白なキャンパスが必要だった。
身体強化と絶対に死ななくなる効果を持っている。*1



それではまた次回・・・

*1
死ななくなるだけで再生はしない

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