魔槍の使い手【魔法少女リリカルなのは】   作:紅い外套

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どうも、紅い外套です。
よく「感想を貰うとやる気出る」と言いますがホントその通りですね。
感想をくれた皆様ありがとうございます。

そして今更ではございますが。
この小説の主人公であるクランのコンセプトについてお話したいと思います。
それはずばり「頼れるお人よし兄貴」です。
某犬嫌いの兄貴よりお人よし度が上の人物。
子供には基本的優しい(注:ロリコンやショタコンではない。ただ子供の面倒を見るのが好き)
しかし嫌いな相手、信用に値しない人物には厳しい。
敬語を使う相手は自分と互角以上の相手に限る。
こんな感じです。

それでは第2話をどうぞ!


第3話:子供って恥ずかしがってあまり挨拶しないよな

 

夢を見る。

 

荒野を走り回る夢。

 

なぜ夢だとわかったか?

 

それは、俺の見ている景色が戦場だったからだ。

 

夢の中で俺は、剣を携え、槍を投げ、戦車を乗りこなし、魔術を使いながら戦場を走り回っている。

 

死んだ。沢山の兵士、平民が死んだ。

 

死体の山、血まみれの荒野、血塗られた湖。

 

見るに堪えなかった。

 

だが夢の俺は目を逸らさない。

 

同志の最期を看取るように。

 

敵を殺して。

 

味方を看取る。

 

殺して

 

看取って

 

殺して

 

看取る

 

そんな気の狂うような光景しばらくが続くと、場面が変わる。

 

・・・俺は城の中にいる。

 

謁見の間のような部屋に着くと奥に女王らしき女性がいた。

 

だが俺はそこでわかってしまった。

 

「ああ、これは()の記憶の一部だ」と。

 

なぜならその女王(女神)が持っていたのが――――

 

 

刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルグ)

 

 

――――だったのだから。

 

()がその槍を受け取る瞬間、オレの意識は浮上する。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

オレが海鳴市(ここ)に来てから約2か月。

ここに来てから()の記憶の夢を頻繁に見るようになった。

毎回同じような夢だ。夢の中で槍を受け取るとオレは目を覚ます。

夢から覚めると俺の中の精神的な何かがガリガリ削られてるのがわかる。

しかも実践した気分になって、本当にオレの手で殺している気さえしてくる。

実際ルーン魔術のコツと槍や剣を持ちながらの体の動かし方が分かるようになった。

正直実践をほぼ知らない今のオレにとっては、良い事尽くめだ。

しかし、この夢を見続ける現状が精神的にいいとは思えない。

だからいつかこの夢が終わってくれる事を今は祈ろう。

 

 

 

と言うわけで、話が変わるがこの町は実に都合がいい。

海と山で挟まれてるから隠れられる所も多い。

新しい拠点も山で見つけたからな。

何十年も使ってないであろう山小屋を改築してログハウスにしてやった。

そのログハウスを起点に人避けと隠匿のルーンを刻んで結界を張ったから普通の人には見つからんだろう。

いや~、にしてもここは実に動きやすい。

なんせ、いろんな色の髪や目をした人がわんさかいるからな。

周りから異端児と罵られる事も奇異な目で見られる事も無いぜ!

・・・なんだよ悪いかよ。しょうがないだろ!若干トラウマなんだよ!ほっとけ!!

と、言うわけでここでの生活にも慣れたからちょっと遠出しに来たんだが・・・。

 

「どうしてこうなった・・・」

 

「ちょっと!やめて!こないでよ!!」

 

金髪の少女が黒服の男たちに車で攫われそうになっている所に遭遇した。

少女のボディーガードさんらしき人は、運転席付近で4人の黒服と対峙している。

で、少女に5人の黒服。おいおいどう見ても過剰戦力だろ。

まったく、いたいけな少女になんて事してんだテメェらは!

 

 

 

オレ side out

 

 

 

 

アリサ side

 

 

 

わたしことアリサ・バニングスは、現在絶対絶命である。

鮫島さんも、助けようとしているみたいだけど4人はさすがに時間が掛かるみたい。

そんなことを考えてるうちに5人の黒服が、すぐそこまで来てわたしに向って手を伸ばしている。

ああ、わたしはきっとこのまま誘拐されてしまうのだろう・・・。

もしかしたら殺されてしまうかもしれない。

いやだ。

いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ。

こわい、こわい、こわい、死にたくないよぉ。

死んでしまったら何もできなくなる、わたしまだやりたいことが沢山あるんだ。

死にたくない、死にたくないよぉ。

誰でもいい。

子供でも、大人でも、お年寄りでも、神様でも、誰でもいい、誰でもいいから。

 

 

 

  「わたしをたすけてよぉ」

 

 

 

 

 「その願い、確かに聞き届けた」

 

 

 

声が聞こえた。

 

次の瞬間黒服達がわたしの目の前から消えた。

 

そしてわたしの前に立つのは青い髪の男の人。

 

 

 

 「嬢ちゃん、怪我はないか?」

 

 

 

男の人が顔だけ振り向いた。

 

怪我はしていないので、頷く。

 

その間わたしは男の人の、紅い瞳から目が離せなかった。

 

 

 

  「そうか、よかった」

 

 

 

わたしを助けてくれたのは、神様じゃなくて正義の味方(ヒーロー)だった。

 

 

 

アリサ side out

 

 

 

 

オレ side in

 

 

 

「そうか、よかった」

 

 

なにが「よかった」だよ、ちっともよくないわ!!

いや、少女が助かったのはよかったんだが・・・。

まさか感情が(たかぶ)ると言葉使いが兄貴化するとは思わんかった。

くそっ、大分痛いこと言ったぞ俺。

もう、後ろ振り向けない。

恥ずいし、きっと少女も冷めた目でこちらを見ているに違いない。

あーやだ、もうお婿に行けない!

 

「こんのクソガキ!!」

 

黒服達が起き上がった。

いくら力が人間の大人以上でも一気に5人倒すのは無理だったか。

まあ5人ともフラフラだが。

ちょうどいい、こいつらに八つ当たりしよう♪

 

「嬢ちゃん、そこでジッとしてろよ?」

 

見えないが頷いた気配。

よし。

 

「来いよ三流ども、俺が相手してやる」

 

今こそ鍛錬の成果を見せるとき!

何にしようか・・・。

今は槍を持ってないしな。

魔術は秘匿すべきものだから論外。

今回は後ろの少女を守らんといけないから。

投げなしの真正面の打撃オンリー・・・八極拳でいいか。

捌いて殴る。うん、最強♪

 

「なめるなよガキが!」

 

黒服の1人が飛び掛かってきた。

腰を落として両腕を前に構えを取る。

黒服Aの大振りの右フックを右側に左手でいなす。

そのまま懐に入って・・・。

 

「まずは1人!!」

 

「グバッ!」

 

抉るように撃つ!

崩拳。

八極拳の基礎技。空手で言う正拳突きだ。

一人目が横に吹っ飛とんだ。

やべぇ、最近は木を相手にしかやって無かったから加減間違えたわ。

あ、4人とも吹っ飛んだ黒服Aを見てる

隙あり!

 

「2人!」

 

「・・・・」

 

黒服Bの鳩尾に腰の回転を使って頂肘を見舞う。

黒服Bが無言で崩れる。

おー、痛そう。もろに入ったもん今の。

はい、次~。

黒服Cがこちらに気づいたようだ。

だが、

 

「遅い!3人!」

 

「ギッッ!」

 

黒服Cの顎を踵で蹴り上げる。

おお、上手く入った!感激!

これをやりたいがために頑張ってストレッチしたからな!

 

「クソッ!!」

 

黒服D、Eがこちらの様子を窺っている。

 

「おい!」

 

「ああ!」

 

黒服D、Eがナイフを取り出した。

そんなんあるなら最初から出せよ。

 

「ヒッ!」

 

少女が怯えて小さな悲鳴が聞こえた。

この野郎、また少女を怯えさせやがって。

 

「おい、それは止めとけ」

 

「へっ!ビビったかよ!」

 

おおぅ、なんという小物感。完全にそれ負けフラグだよ。

 

「違ぇよ、手加減出来なくなるだろ」

 

「ほざけ!!」

 

まあ、もう手加減する気も無いんだが。

黒服D、Eが二人で襲いかかってきた・・・が。

 

「くそっ!なんで当たらねぇんだ!!」

 

「だから遅いって」

 

黒服達のナイフを捌きながら、ため息を漏らす。

しかも連携取れてないから余計に遅くなってる。

 

「えい」

 

「グベラッ!」

 

もう一回、崩拳を放つ。

また一発で沈んだ。

いくらそこら辺の大人以上の腕力があるからって打たれ弱すぎだろう。

もはや人間限定の<二の打ち要らず>だよ。

こう言う機会そうそう無いから、もうちょっと頑張って欲しいんだが。

 

「ほら、お前が最後だぞ?」

 

「ヒ、ヒィィィィィ!!」

 

勝てないと悟ったのか。

悲鳴を上げながら逃げる、だが

 

「逃がすかよ」

 

「え?」

 

少女を泣かした報いは受けてもらうぜ。

 

「吹っ飛べ!!」

 

一瞬で黒服の前に移動した俺は、逃げる黒服Eの腹に向って回し蹴りを放つ。

お~、飛んだ飛んだ。縦に5メートルぐらい飛んだね。

あ、落ちてきた「ゴシャッ」・・・すげぇ音したな今。

まあ、大丈夫だろう・・・たぶん。

しかしあの呆けた表情は実に面白かったな。

うん、正直暴れたりないがまあ手加減の仕方覚えただけでも上々だな。

あっちも、もうすぐ終わるし警察が来る前にさっさと退散しますかね。

 

「まって!!」

 

ん?

踵を返して立ち去ろうとすると。

先ほどの少女に呼び止められた。

 

 

オレ side out

 

 

 

アリサ side in

 

 

あの人が黒服達を倒したら。

すぐに立ち去ろうとしていたので思わず呼び止めてしまった。

どうしよう・・・。

 

「どうした?」

 

わたしが黙っていると。

あの人が目の前にしゃがんでわたしの目線に合わせてくれた。

 

「もしかして、本当は怪我してたのか?」

 

わたしの事を本気で心配してくれるのがわかる。

ほっぺが熱い。

 

「あの、その・・・」

 

「ん?」

 

あの人がわたしの言葉を待ってくれる。

 

「さ、さっきはたすけてくれてありがとう」

 

あの人はわたしの言葉を聞いて、すこし驚いた顔をしたが。

すぐに笑いながら。

 

「どういたしまして。偉いな、ちゃんとお礼言えて」

 

「ば、ばかにしないで!そのくらいいえるわ!」

 

「ククッ、そっか」

 

そう言ってあの人はわたしの頭を撫でる。

いつもは子供扱いされているようで嫌だけど、この人の手は悪くない。

身体の奥がポカポカしてくる。

 

「そうよ」

 

照れくさくなって、わたしは偉そうに胸を張る。

 

「じゃあ、賢いお嬢ちゃん。お兄さんはちょっと警察に会えない事情があるからここで退散させてもらうよ」

 

「おれいは?」

 

「いらないよ。人として当然の事をしただけだからね」

 

「あっ・・・」

 

あの人がわたしの頭から手を離す。

そのまま立ち上がり立ち去ろうとしている。

あ!名前聞いてない!

 

「わ、わたし、アリサ。アリサ・バニングス!」

 

わたしが自分の名前を叫ぶ。

するとあの人は、また一瞬驚いた顔をした後笑いながら答えた。

 

「俺の名前はクランだ。じゃあなアリサちゃん、縁があったらまた会おう。」

 

あの人・・・クランさんは、手をヒラヒラと振りながら去って行った。

クランさんと別れてすぐ、鮫島さんがこっちに走って来た。

 

「アリサお嬢様!ご無事でしたか?!」

 

「ええ、だいじょうぶよ。さめじまさん」

 

「しかしあの方はいったい・・・」

 

「さめじまさんからみてもつよい?」

 

「技や歩法はまだまだですが、あの腕力と脚力は脅威ですね。鍛えればかなりの使い手になります」

 

「そう、さめじまさん。」

 

「なんでございましょう」

 

「クランさんのことしらべて」

 

「どうするおつもりで?」

 

「みつけてスカウトするわ」

 

「了解いたしました」

 

見つけ出して絶対にわたし専用のSPにしてやるわ!

 

待ってなさいわたしの正義の味方(ヒーロー)

 

 




戦闘描写難しい・・・。
文才が欲しいぜ(切実)


この世界での【人間ステータス】のランク基準は。

F:子供
E:青年・女性
D:大人
C:武道家(普通)
B:武道家(達人)
A:人外

と言った感じです。
是非、参考にしてください。
これからもよろしくお願いします。

10月31日:感想に地文は漢字を入れた方が読みやすいというご指摘を頂きましたので差し替えました。
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