高町 士郎が目覚めた翌日
タタタタタタタタタッ
早朝の病院に走る足音が響く
ガラッ!
「おとーーーさーーーーん!」
「なのは!」
ここに一組の親子が微笑ましい再開を―――――
「の、ばかぁぁぁぁぁ!」
「ゴバァッ!!」
・・・果たした?
なのはの全体重をかけた急所エルボーが決まって数分。
「ダメじゃない、なのは。病院で走っちゃ」
「ごめんなさい、おかあさん」
「あはは~(汗)」
母さん?!怒る所そこなのか?!
見ろ!父さんあれを急所にくらってベッドの上で蹲ってるぞ!
っと、そんな事より。
「無事か父さん!」
「きょ、恭也。後は・・・たの・・む」ガクッ
「父さぁぁぁぁぁん!!」
クソッ!
「恭ちゃんうるさい」
「士郎さんも落ち着いてください。ここは病院ですよ?」
「「アッ、ハイ」」
美由希はともかく、高町家のヒエラルキーのトップである母さんに俺と父さんは逆らえなかった。
あ、父さんが正座した。・・・若干前かがみで。
やはり小柄とはいえ子供の全体重が乗ったエルボーは効いたらしい。
あれは痛いよなぁ。
俺の場合は蹴りを忍の奴にやられたから気持ちがよく分かる。
アソコは筋肉が付かないから鍛えようが無いしな。
「って言うか、お父さんサラッと正座してるけど怪我は?」
「そういえば士郎さん、大丈夫なんですか?この間お見舞いに来た時は傷がようやく塞がったってお医者様が仰っていましたが」
確かに今の父さんは、完治しているように見える。
「ああ、精密検査はさっき終わった。結果は、ほぼ完治。医者も頭を抱えていたよ」
父さんは、ヤレヤレと手を両側に広げて首を振った。
「目覚めてくれたのは嬉しいですけど、どうしてこの様な事に・・・」
やはりみんな、父さんの劇的な回復に戸惑っているみたいだ。
しかし父さんは訳知り顔で顎に手をやっている。
「父さん。何か心当たりがあるのか?」
「いや、僕もよく分からないんだよ。医者にカルテを見せて貰ったけど、あんな重症から一気に回復する事なんて僕にはできない。でも、不思議な体験をしたんだ」
「「「不思議な体験?」」」
母さん達が首を傾げる。
「うん、僕が気が付いた時に青い光が身体の全体を覆っていたんだ」
「そ、それって。ゆ、幽霊的な?」
「にゃ!ゆうれい?!おとうさん、ゆうれいみたの?!」
「美由希。話の腰を折るな」
お前が無駄に動揺したせいで、なのはが怯えてるじゃないか。
とりあえず俺は、なのはが泣きださない様に頭を撫でて落ち着かせる。
しかし撫でれられてるなのはは首を傾げている。
っと、どうしたか聞こうとしたら話が再開してしまった。後で聞こう。
「いや。そんな寒くなるような感じじゃ無くて、逆に身体が温かくなるような感じがしたんだよ」
「何、その謎パワー。オカルト度が増したよ」
どうやら美由希は、考える事を放棄したようだ
「しかもその光が収まったと思ったら、すぐそこに人が立ってたんだ。ビックリしたよ」
「やっぱりそれ幽rイタァ!」
また余計な事を口走ろうとした美由希にとりあえず手刀を落とす。
母さんもなのはも静かに聞いてるんだから落ち着けよ。
「それで?士郎さん。その人は男性?女性?」
母さんが『女性だったらタダじゃおかない』という有無を言わせない威圧を掛けながら父さんに迫っている。
「た、たぶん男だよ。月の影で顔までは見えなかったけど、結構ガタイの良い身体をしていたし声も男みたいだったから」
「そう、ならよかったわ♪」
父さんが安堵の溜め息をついた。
と、とりあえず続きだ。
「そ、それでその人は?」
「あ、ああ。それから――――」
その後父さんは、謎の男性の口から発せられた『なのはとの約束』と『なのはと遊ぶ』という言葉を受けて半狂乱になり殺気を飛ばしたが。その相手はそれを跳ね除け『なのはを構ってやってくれ』と言い出した、父さんは説明を求めたが『後はなのはに聞け』と言われたたらしい。そして後々思い返してみると、曲解していた事に気付いて冷静さを取り戻したみたいだ。
「―――――でナースコール押して窓からルパン風に跳んで行ったんだよ」
「「「「・・・・・」」」」
みんなで窓の外に顔を出し下を向く。
「・・・父さん」
「ん?何だい恭也」
「ここ7階なんだが」
「・・・・え?」
「・・・おとうさん」
「お父さんもう少し休もう?」
「そうよ士朗さん、次に目が覚める時にはもうそんな事忘れてるわ」
母さん達は『まだ本調子じゃ無いんだよね?』という慈愛に満ちた目で父さんを見ていた。
「ちょっ、待ってくれ!僕は本当に見t「父さん」・・・恭也」
父さんが『お前は分かってくれるよな?』と言う縋る様な目で俺を見てきた。しかし、
「無いよ」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
父さんが泣き出した。
どうするか、もう収拾が付かなくなってきたぞ。
バンッ!!
「病院ではお静かに!」
「「「「「あ、すみません」」」」」
結局。父さんが、寝惚けていたと言う形で片が付いた。
「まあ、たぶん父さんの言っていた事の半分くらいは当たっていると思うぞ?」
「え?恭ちゃん、どういう事?」
みんなが此方に目を向ける。
・・・父さんは若干目元を腫らしているが、あえてツッコまない。
どんだけショックだったんだよ(汗)
「父さん。その人青髪だったんじゃないか?」
「ああ、よく分かったな。恭也」
父さんによると男性の髪は、病室に射し込む月の光で青く見えたらしい。
「そこに会話の、『なのはとの約束』と『なのはと遊ぶ』を合わせると―――「はい!」はい、なのは答えは?」
「そーくん!!」
「はい正解」
なのはには、分かったみたいだな。
「あっ、なるほど!噂の空君がお見舞いに来てたんだね!」
「たぶんな」
「えっと、その空君とは誰だい?」
「フフッ、なのなの想い人よね?」
「えっ?!お、おかあさん、ちがうよぉ///」
瞬間、父さんが凍てついた。
「な、なんだと!恭也どういう事だ!!ま、まさかあの時の事が正夢に!」
「落ち着け父さん、言葉の綾だろ」
「あらあら、どうかしらね」
母さんがなんか言っているが知らん。
俺はあんな奴認めん!
「きょ、恭ちゃん。すごい顔してるよ?」
む、奴の事を思い出して知らず知らずの内に顔に力が入ってしまったようだ。
「空君の事については、なのはが話したらいいんじゃないかしら」
「ふむ。なのは、話してくれるかい?」
「わかったの!」
元気の良い返事を返して、なのはは話を始めた。
~数十分後~
「なるほど、風林寺くんには一度お礼を言いに行かかなければならないね」
「ええ、感謝してもしきれないわ。空くんのおかげで私達家族は壊れずに済んだのだから」
「じゃあ今度みんなでお礼言いに行かなくちゃね!」
「うん!」
まあ、その事に関してだけは俺も感謝しているがな。
話は終わった。
父さんは今までの分を取り返すかのようになのはを撫でている。
しかし先ほど俺が撫でた時同様何故か首を傾げていた。
気になってしまった俺は、とりあえず聞いてみた。
「なあ、なのは。さっきもだが、何で撫でられて首を傾げているんだ?」
「う~ん、なのはにもよくわかんない。でも、なんだかおにいちゃんとおとうさんのナデナデがヘタになった気がするの」
「なっ!」
「ど、どうして、そう思うんだい?」
父さんが焦りだした。かく言う俺もだが
「そーくんのほうが、きもちよかったの!」
ピシッ
瞬間、またしても父さんが凍てついた。俺もだが
しかも今回は、俺と父さんの
二度と治らないタイプの罅が。
「フフフ、風林寺くんに話す内容が増えてしまったね。恭也」
「ああ、そうだな。父さん」
「「フフフフフフフフフフフ」」
「お母さん!恭ちゃんとお父さんが黒いよ!」
「あらあら、大変ね。でも、いいんじゃない?だってその方が面白・・・コホン、盛り上がるし」
「お母さんも黒い!」
ククク、さてどのように料理してやろうか。
恭也 side out
俺 side in
皆様、おはようございます。
最近悪寒が止まらないクラン・フラガ・マクレミッツ、改め風林寺 空です。
今は朝飯を食っています。
今日のメニューは、甘めの卵焼きにゴボウの甘辛キンピラにご飯とみそ汁です。うまし
いやぁ、前世のステータスに<料理上手>があってよかったよ。
あ、今オレが居るのは前にも言った俺作のログハウスな。
一階に広めのリビングとキッチンがあって、二階(ロフト)が寝室になっている20畳の1LKだ。
そして風呂は木を囲って作った露天風呂だ!しかも屋根付きの
住めば都とは、よく言った物だ。とても住み心地が良い
え?水と電気?水は井戸掘ってポンプ付けたよ。
風呂は安物のボイラー買ったぜ。電気は・・・まあ聞くな。
オレがなのはにエンカウントしてから1週間が経ちました。
アレから俺は、なのはに呼び出されていない。
まあ、オレを呼ばないって事は寂しく無くなったんだろな。うん、良い事だ・・・ぐすん
べ、別に寂しいなんて思って無いぜ?ホントだぜ?
そしてこの1週間中で、俺はある仮説に行きついてしまった。
オレが飛ばされた世界→魔法少女リリカルなのは→あれ?なのは?
や っ て も う た。
き、きっと違うよね?
違うと言ってよ!バァァァァァニィィィィィィ!!
・・・すまん、また取り乱した。
オレは原作とやらには介入するつもりなんて無かったのになぁ。ちくせう
いや、もうここまで来たらもしあの子が魔法少女でもいいよ。
キチンと責任取って出来る限り協力するから。
さて、鍛錬しなきゃな鍛錬。
今日~の~気分~は~槍気~分~♪っと。
「そ~~~~~く~~~~~ん!!」
「うぇい!」
あぁ、槍がすっぽ抜けた!
うぅ、ヤル気になった瞬間に呼び出されるとか。
くそっ!このヤル気を何処にやればいいんだ!
・・・そうだ!なのはを驚かして弄ろう!(悪い顔)ニヤニヤ
「そうと決まれば行くぜ!」
オレは態々<
「ッ!さすが早駆けのルーンだ!すげぇスピードだ!」
やはり夢での体験とは全然違う。
これだったら1分しないで山を降りられるな。
「お!見・え・た!」
公園が見えたら、近くの木へ向かって。
三段跳びをかまして木に跳び乗って勢いのまま頂上まで駆け登り―――
「オラァ!」
―――公園に向って思いっきり跳躍する!
手前の木でなのはの姿は見えないが誰もいない所に着地すれば大丈夫だろう。
そしてオレは地面に足を滑らせて勢いを殺して。
「待たせたな、なのは」キリッ
キメる!
このムカつくほどのキメ顔をするのがミソ。
これをすると弄りやすさが格段にアップするんだよな。
うん、砂埃で少し見えにくいが驚いている気配がする。ん?気配?
「ははは、驚い・・・た・・・か?」
気配は気配でも5人ほどいるんだが・・・
「「「「・・・・・」」」」
「そーくん、すごーい!」
なのは以外が、茫然。
5人の内、1人はみんなご存じ高町なのは。
問題は残りの4人。
おそらくって言うか、絶対なのはの家族。
もう、なんつーか。
「やっちまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「「「「ビクッ!!」」」」
「にゃ!!そ、そーくん、どうしたの?!」
これがオレの今世初の黒歴史になったのは言うまでも無い。
安西先生・・・文才が・・・欲しいですorz
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