場所はグラウンド。
そこで耕助と四季は敵が来るのを待っていた。
「なぁ、四季。敵さんまだかなぁ」
「まだついて、10分ほどしか経っていないじゃないですか」
そこには、清隆の戦車である耕助とその人形である四季が立っていた。
「ん~、暇だなぁ。……っと、噂をしてみりゃなんとやらだな」
「それにあの方は」
そして、羽を生やした女性が耕助と四季の目の前に降りてくる。
「あなたが、葛木君の眷属の方々ですか」
「あなたは、グレモリーさんの女王……」
「そのとおりです。マスター、美人さんだからって手を抜いたら一瞬でゲームオーバーですよ」
「お、おう!」
四季の言葉に耕助は戦闘態勢に入る。
その言葉に反応するように朱乃も構える。
「私はリアスの女王、姫島朱乃よ。よろしくお願いしますわ」
「あ、はい。俺は清隆の戦車やってます、江戸川耕助。で、こっちが」
「江戸川四季です。清隆さんのためにあなたを撃破します」
「おい!!」
四季の言葉に素早く耕助がツッコンだ。
「誰が好き好んでマスターなんかのために戦わなくちゃいけないんですか?」
「いやいや、でも……っ!?四季!」
「わかってます!」
耕助の掛け声と共に四季と耕助はその場を左右に分かれて回避した。
すると、そこに雷が落ちてきて、その場に小さい爆発をもたらした。
「あらあら、今ので決まったと思ったのだけれど」
朱乃が両手に雷をまとった状態で耕助と四季に向かって言い放つ。
「な、なんだ、今の雷!?」
「これが女王クラスの魔法……。あのころを思い出しますね、マスター」
その光景を間近で見た二人は驚くようにつぶやいた。
実際二人は風見鶏時代にも戦闘用の授業を選択して受けたことがあり、何度かリッカの魔法を間近で見たことがあった。
その魔法の力が大体こんなものだったと感じていた。
「でも、俺たちだってあの頃のままじゃないしな。行くぞ!四季!」
「はい、マスターの仰せのままに!」
耕助の掛け声と共に四季は単騎で朱乃に向かって走り込んでいく。
「無謀と信頼は違いますわよ」
朱乃も同時に右手に魔力をを球状に溜め、それを四季に向かって放つ。
「マスター!」
「行くぞ四季!ディスペル!」
耕助がそう叫ぶと耕助から四季の方に魔力が飛び、それが四季の左手にまとわりつく。
そして、その左手で四季は魔力弾を打ち消した。そして、そのまま四季はスピードを落とさず朱乃に近づいていく。
「魔力弾を打ち消した?これは少し様子を見る必要がありますわね」
そう呟き、朱乃は羽を生やし、空に飛び立った。
「さすがの人間でも空を飛ぶには少し時間がかかるはず」
しかし、朱乃は知らなかった。普通じゃない魔法使いを相手にしているということに。
「空ですマスター!」
「了解。アクセルフェザー!」
するとさらに耕助から魔力が四季の元に飛び、四季の背中から魔力の羽が生え、四季は空に羽ばたいた。
「ハァァァ!」
四季は渾身の一撃を朱乃の腹部に叩き込み、そのまま朱乃は校舎の方に吹き飛んだ。
四季はゆっくりと地面に舞い降りた。
「四季、お疲れ」
「はい、ほんとに疲れました」
四季が耕助に近づこうとした瞬間、
「っ!?四季!フルシールド!!」
突如、耕助と四季のいた場所が爆発した。
その爆発のあまり、耕助は魔法を唱えたため、逃げるのに遅れ、爆発に巻き込まれた。
四季は、耕助の放った魔法によりシールドが強制的に発動され爆風で吹き飛ばされた。
耕助が血まみれで倒れる。その姿を四季はただ、見ることしかできなかった。
「マ、マスター?嘘ですよね?マスターはドMで変態でだからどんなことがあろうとも絶対に死なないはずですよね?」
そう言いながら四季は耕助にゆっくりと近づいていった。
そして、二人を見ている視線に四季は気がついた。
「さっきのはさすがに危なかったですわ。咄嗟に魔力を腹部に集めなかったら内蔵までダメージがいっていましたもの。それに、あなたたちの戦い方を見てそこの少年さえ倒せば大丈夫だとわかりましたわ。さしずめ、あなたが戦闘を行い、そこの少年がサポートをするといった戦い方なのでしょう?ですが、サポートを失ったあなたではどうすることもできませんわ」
「ゴフっ、四季……」
「マスター!?」
「だ、大丈夫だから」
耕助はゆっくりと立ち上がっていった。
「無理をなさらないでください。マスターは頑張りました。あれだけの攻撃を食らって倒れなかっただけでもすごい進歩です。だから「ふざけるなよ!四季!」っ!?」
四季の言葉に耕助が大声で声をかぶせ、朱乃の方向をむきながら言い放った。
「なぁ、四季。俺は嫌なんだよ。みんな必死で戦ってるんだ。俺だって勝ちたいじゃんかよ」
「ですが、マスターは江戸川家の次期当主です。こんなところで無理をさせるわけにはいきません!ってマスター!」
四季のしゃべっている途中で耕助は膝をついてしまう。
「無理ですわよ。その少年はもう限界です。私が手をださずとももうすぐ勝手にここから消えるでしょう。心配なさらないでも大丈夫ですわ。レーティングゲームで死ぬようなことはありませんわ」
「……ふざけんなよ。負けるわけにはいかねぇんだ!俺にはみんなみたいな力は無いけど、勝ちたいんだよ!もう二度と足でまといはゴメンなんだ!」
再び、耕助は立ち上がった。
「5分だ」
「まさか、マスター!」
「四季、5分だけ頼む」
耕助は四季が止めるのを無視して魔力を練り始めた。
「させませんわ!」
朱乃が魔力弾を10個程度作り耕助たちの方向に攻撃してきた。
「はぁ、マスターは本当にバカな変態ですねぇ!」
そのすべての魔力弾を弾き飛ばす。
「マスターは本当に馬鹿です。マスターの時間は誰が身をはって守らなければならないか。この戦いが終わったら私にバナナをたくさんくださいね!」
「四季……あぁ!頼むぜ!」
それから耕助の指示した5分が経つまで四季は朱乃の攻撃から耕助を守り続けた。
もうすぐ5分が経つであろうというとき、
「何をしでかすか分かりませんわ。これで終わらせます!」
既に、全身がボロボロであまり動けない四季と魔力を練り続けている耕助に向かって朱乃は雷を球状に圧縮して放つ。
「マスター、まだですか!」
「あと、少し……出来た!魔力回路全開!アクセル・リンク、スタート!」
耕助の言葉と同時に朱乃の攻撃が二人のいた場所に直撃し、周りを爆風で吹き飛ばした。
しかし、その当たったであろう中心には二人の存在はなかった。
「一体どこに……?」
朱乃は周囲を見渡した。しかし、耕助と四季の姿は見当たらず、魔力も感じられなかった。
「どこに行ったの……!?」
朱乃は咄嗟に上をむいたそこには朱乃の下に落ちてくる二つの影があった。
「行きますよ!マスター!」
「四季!決めるぜ!」
朱乃は驚いた。二人が同じ魔力、そして同じ金色の瞳をしていたからだ。
しかし、朱乃にも負けられない理由があった。
「これで、終わらせますわ!」
朱乃は再び雷を圧縮して二人のいる上空に放った。
「もう、その技は見飽きたぜ!」
その言葉と共に耕助は驚くことをやってのけた。
さっきまではサポートをしていたはずなのに雷の攻撃に自ら飛び込んできた。
その光景に朱乃は驚いた。
「リッカさんが言ってたぜ!俺の持つ戦車の特性は圧倒的な防御力と!」
耕助は朱乃の放った魔法を拳圧で吹き飛ばす。
「圧倒的な破壊力だってな!機術・陽炎砲!」
耕助のはなった巨大な魔力光線が朱乃ごと飲み込んだ。
そして、朱乃はその場で倒れていた。
「あ、あなたはサポート専門だったはずでは?」
朱乃は耕助の方を向きながら訪ねた。
「ハハッ、アクセルリンクは俺と四季の能力をひとつにする技。四季の圧倒的なパワーを俺に加えたんだ。俺はこれでも戦車だからな」
「少し侮りすぎていましたわ。それと、戦車は圧倒的な防御力と攻撃力ですわ。破壊じゃ仲間に迷惑をかけてしまいますわよ」
そう、朱乃はそう言い残し、そのまま光に包まれこの場を去った。
『リアス様の「女王」リタイア』
耕助と四季の耳につけているイヤホンからグレイフィアの声が聞こえてきた。
そして、一気に緊張が解け耕助は倒れようとすると、それをすかさず四季が受け止めた。
「ごめんな、また無理させちまって」
「無理をしたのはどっちですか。アクセルリンクは人形と同じだけの力を使うことができる。でも、その分人形には人間のようにリミッターは付いていない分100%の力を使う。それを人間のマスターが使えばどれだけの負荷がかかるかぐらい私でも知ってます。それに、そろそろ終盤です。マスターはゆっくり休んでいてください」
「そうさせてもらうよ」
耕助と四季の姿はまるで本当の家族のような姿だった。
そして、その場から耕助と四季は姿を消した。
ついに戦いは終盤を迎える……
相手の陣地に近づくリアス・グレモリーと兵藤一誠、アーシア・アルジェント……
しかし、3人を阻むのはカテゴリー5の魔法使い『孤高のカトレア』……
兵藤一誠は単騎で相手の陣地に攻め、そこで待っていたのは『王』である葛木清隆……
二天龍の一角『赤龍帝』の担い手とカテゴリー5の魔法使い『狂い桜』……
担い手は赤き龍の帝王の鎧を身に纏い、桜の花びらは散らしていく……
次回「赤龍帝VS狂い桜 覚醒の狼煙」
もう、部長の涙は見たくねぇ!だから!
俺はみんなの笑顔がある日常を取り戻す!だから!
「「お前には絶対に負けない!!!」」
次回から、少し、D.C.の話もブレイクします。