ゼノヴィアside
私は、教会の命令でここ日本までやってきた。心の奥底ではすごく期待に溢れていた。
魔王の妹がいるということは聞いていた。そのことを聞いたとき、友人のイリナやルーツは少し渋っていたがそんなこと些細なことでしかなかった。
そして、空港を降りたとき過去に見たことのある男性の姿が目に入った。
それは葛木清隆だ。
彼は、何も変わってなく、会えただけでとても嬉しかった。
私は、過去に清隆に助けられたことがあった。
私がまだ『破壊の聖剣』に慣れていない頃、とあるテログループと戦闘になったとき、不覚にも相手の罠に引っかかってしまい、命を失いそうになったとき、彼が助けてくれたのだ。
本人はなんとなくで通りがかっただけだと言っていたが、嘘だと気づいた。彼は、肩で呼吸をして、所々戦闘を行なったあとの形跡が見受けられたからだ。
その時私は彼に恋をした。
しかし、教会の者として『恋愛』はあまりいい目はしてもらえない。だからこそ、私は自分の想いを伏せてきた。
久しぶりに清隆と話し、そのまま夜まで待ち、そしてグレモリー眷属に伺った。理由は私たちが奪われたエクスカリバー奪還の邪魔をしないでいただきたいということを伝えるためだ。
そして、グレモリーたちのもとに伺うとそこにはアーシア・アルジェント姿がありそのことでもめて、赤龍帝と私が戦うことになったが相手にならなかった。もちろん相手がだ。
そのあと、私たちは近くの教会で野宿をすることになった。
翌日私たちのもとにグレモリー眷属達がエクスカリバー奪還に協力したいと申し出てきたときはさすがに驚いた。
理由は木場裕斗がエクスカリバーを恨んでいるらしい。それで手伝いたいということらしい。
そして、二日後になんとフリードが姿を現し、私たちを奇襲してきた。
その後、我ら3人と木場裕斗で相手の本陣に向かったがイリナが負傷してしまった。
私たちはすぐに駒王学園に向かった。
私、ルーツ、木場裕斗が着くとそこにはケルベロスに襲われているグレモリー眷属の姿があり、私はすぐに駆け寄り、ケルベロスの足を切った。
しかし、ときは既に遅く上空ではエクスカリバーが完成し、自らの欲望をバルパー・ガリレイは語った。
木場裕斗の仲間を自らの欲望のために全て切り捨てたのだ。
怒りのあまり、木場裕斗はバルパーの方向に走っていった。
しかし、そこに割り込んでくる影があった。
フリードだ。
「ヒャハハハハ、そんな攻撃じゃ俺には勝てねぇよぉ!」
フリードの攻撃に徐々に木場裕斗は後退させられていった。
「クッ!」
必死で攻撃するが、4本分のエクスカリバーの力は私たちの予想以上の力を持っていた。
そして、とうとう木場裕斗が吹き飛ばされてしまった。
そして、フリードが木場裕斗に止めを刺そうとした瞬間、次は刀をもった少女が現れ、間に入った。
そう、赤い瞳をした少女だ。
ゼノヴィアside out
「大丈夫ですか?」
姫乃は刀を構えたまま後ろにいる裕斗に声をかける。
「だ、大丈夫。それより何で葛木さんが?」
「姫乃だけではないぞ」
その声と共に巴、サラ、耕助、四季も姿を現した。
「私は清隆を待っていたほうがいいと思ったんだが、姫乃が突っ走ろうとするから来てしまった」
「姫乃はお節介ですから」
「姫乃ちゃんはそこが可愛いy(ドス!)ゴフッ!」
「マスターは黙っていてください。話がややこしくなります」
そこにはいつもと変わらないであろう公式新聞部の日常があった。
「ちょっと、あなたたち何してるの!あなたたちは関係ない人間でしょ!早く逃げなさい!」
リアスが公式新聞部に向かって怒鳴った。
「ほぉ、ボロボロで助けられている立場がわかってないようだな?リアスグレモリー。それに関係ないことはないのだよ」
巴は静かな口調で返した。
「そちらの騎士さんのせいで姫乃の厄介な魔法『お節介』を発動してしまったんです。なので、早めに対処しないと姫乃が暴走してしまいます」
「ぼ、暴走なんてしません……」
続けてサラが答えた。
「俺っちを無視して会話してんじゃねぇ!人間風情が!」
フリードが姫乃に斬りかかる。
「まだいたんですか」
姫乃はフリードの方を振り向くとフリードのエクスカリバーを鬼姫で弾き飛ばした。
「あなた程度、私一人で倒せます。でもそれでいいんですか?木場君」
「えっ?」
「前も言ったじゃないですか。武器と向き合わなければ、先には進めません。あなたの気持ちを武器に伝えるんです。武器はいつだって私たちの味方です。だから、武器を信じてあげてください」
「僕の想い……」
裕斗は近くに転がった因子の結晶を拾い上げた。
「僕は、ずっと想い続けてきたんだ。僕よりも生きたかった子や、夢を持っていた子もいた。僕だけが生き残ってしまって幸せでいいのかって―――――」
裕斗は自らの想いを唱えた。
近くにいた姫乃以外は聞こえなかった。
「大丈夫、きっと伝わりました。ほら、顔を上げてください」
姫乃の言葉通り顔を上げると、因子が二人の周りに集まってくる。
そして、因子から聖歌が聞こえてきた。
『大丈夫。誰も君を妬んだりしていない―――――』
『僕たちには資格がなかったんだ―――――』
『一人一人じゃダメでも―――――』
『みんなが力を合わせれば大丈夫―――――』
『僕たちの力を―――――』
『想いを―――――』
「ひとつに……」
最後に裕斗がそう呟くと因子は裕斗に集まり出す。
姫乃はその光景を一歩下がり見続けた。
「やっぱり、武器は答えてくれましたね」
姫乃の呟きは誰にも聞こえていなかった。
自らの想いを武器に伝えた裕斗……
その想いに応えるように彼の武器は進化する……
しかし、彼らの前に現れたのは堕天使の幹部 コカビエル……
コカビエルの絶対的な力の前に誰も手も足も出なかった……
絶望にたたき落とされても希望はあった……
たった一人だけ希望を語る……
自らを救ってくれた桜の少年を……
次回「絶望の中の希望」
諦めません!清隆は絶対に来てくれます!