ハイスクールD×D 桜物語   作:孤高の桜

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絶望の中の希望

「ありがとう、葛木さん」

 

 

「い、いえいえ、それよりも」

 

 

姫乃が見つめた場所にはフリードが二人の方向を見ているのに気がついた。

 

 

「木場君、いけますよね?」

 

 

「あぁ、もう迷わない!今こそ、僕の想いを受け取ってくれ!魔剣創造!!」

 

 

裕斗の言葉に呼応するように徐々に光が剣の形になっていく。

 

 

そして、その剣を握った。

 

 

魔剣のように黒く、聖剣のような光を放っていた。

 

 

「―――――禁手、『双覇の聖魔剣』。これが僕たちの想いだ!その身で受けてみるといい!」

 

 

そして、『騎士』の特性であるスピードを生かし、加速していった。

 

 

先程までとは全然違うスピードだった。

 

 

フリードの持っていた聖剣は様々な形をするが全て防がれていった。

 

 

「私たちも介入しますか。行きますよ!鬼姫!」

 

 

そして、裕斗に近づく聖剣を吹き飛ばした。

 

 

「な、なんですかよ、こんな急展開いらねぇんだよ!」

 

 

フリードはすぐに新しい聖剣をもち、姫乃たちの方に向かって構えようとした瞬間、一人の女性によって叩きおられた。

 

 

「な、なんだよそれ!」

 

 

「デュランダル。所詮その程度の聖剣などで相手には出来ない」

 

 

「このビッチ共がぁぁ!」

 

 

フリードは怒り狂い、最後の二本の聖剣を握り、構える。

 

 

「もう、あなたの武器は届きません、決めます!」

 

 

「チェックメイトだ!」

 

 

姫乃と裕斗の本気のスピードで、フリードと共に聖剣は砕け散った。

 

 

「聖魔剣だと、ありえない。交わることのない二つの要素が混じり合うことなど……」

 

 

「「バルパーガリレイ!覚悟してもらいます(を決めてもらおう)!」」

 

 

姫乃と裕斗はお互いの武器を持ち、そう叫んだ。

 

 

「そ、そうかわかったぞ、聖と魔、それらを司る存在のバランスが大きく崩れているということか!それなら説明がつく!つまり、魔王だけでもなく、神も―――――」

 

 

その先の言葉を聞くことはできなかった。

 

 

なぜなら、バルパーは血の塊を吐き、グラウンドの真ん中に突っ伏したのだ。

 

 

「バルパー。お前は、優秀だったよ。そこまで思考が至ったのもその優秀さが故だろう。だがな、私は一人でもいけるのだよ!」

 

 

そう、犯人は先程まで上空で見ていたはずのコカビエルだった。

 

 

そこにいた全ての者が息をのんだ。

 

 

コカビエルは、グレモリー眷属を挑発し、イッセーがリアスに魔力を譲渡し、攻撃した。

 

 

しかし、それはコカビエルに簡単に相殺されてしまう。すかさず、ほかのメンバーも攻撃にうつるが決定打に欠けていた。

 

 

「姫乃!私たちも行くぞ!彼女たちだけでは絶対に勝てない!サラ!術式を私と姫乃と四季に頼む!」

 

 

巴はすぐに飛び出した。

 

 

巴の掛け声と共に姫乃も鬼姫を握り締め、四季も駆け出した。そして、三人の体に魔方陣が浮かび上がる。サラの強化術式魔法だ。

 

 

「吹き飛べ!」

 

 

巴は渾身の一撃をコカビエルに放つがそれは簡単に受け止められる。

 

 

「人間風情がフリードを倒したぐらいで調子に乗るなよ!」

 

 

「まだです!」

 

 

姫乃はすかさず連撃を繰り出し、巴を開放させることに成功する。しかし、すべての攻撃はよけられた。

 

 

「ちょこまかと!」

 

 

「私を忘れられては困ります!マスター!」

 

 

「受け取れ!四季!」

 

 

「機術・雷閃!」

 

 

上空から、朱乃と同等の雷、いや、それ以上の攻撃がコカビエルを襲った。

 

 

そして、煙を皆は見た。

 

 

「いけたか?」

 

 

誰が言ったのかそれは誰にもわからなかった。

 

 

先程の攻撃は本当にスゴイの一言だった。

 

 

しかし、煙から現れたコカビエルの姿は煙を少しかぶった程度だった。

 

 

「今のが効いていないのか?」

 

 

巴の言葉にコカビエルは笑い出した。

 

 

「人間にしてはなかなかいや、そこの女は人間じゃないな。それに、使えるべき主をなくしてまで、貴様ら神の信者と悪魔はよく戦う」

 

 

そして、語られた。神の死。コカビエルの野望を……。

 

 

その言葉を聞いたゼノヴィア、ルーツ、アーシアは跪くしかなかった。

 

 

「俺は戦争を始める!お前たちの首を土産にな!それにお前たち人間のその服装知っているぞ。風見鶏の連中だろう?知っているぞ、ここ数十年でかなりの力を付けた連中だろう?お前らのことも調べてある。お前らとも戦争をしよう。堕天使こそが最強だと思い知らせてやるのだ!」

 

 

皆はとっくに気づいていた。コカビエルと自分たちの実力差を。

 

 

誰もが絶望したように見えた。

 

 

「まだです!絶対に戦争なんて起こさせません!」

 

 

叫んだのはサラだった。

 

 

「「「「サラ(さん)?」」」」

 

 

サラをみたのは巴、姫乃、耕助、四季だった。

 

 

「私たちには清隆がいます!絶対になんとかしてくれます!葵ちゃんの時も!姫乃の時だって!シャルルさんの時も!リッカさんの時も!そして私の時だって!清隆がどうにかしてくれました!だから!」

 

 

サラはコカビエルを睨みつけ、コカビエルの前に立ちふさがり魔方陣を展開する。

 

 

「絶対に諦めません!」

 

 

「先程からうるさいガキだ。そうまで死にたいなら先に殺してやる、風見鶏のガキ!」

 

 

コカビエルは片手に魔力を貯め始めた。

 

 

サラも何重ものシールドを作った。しかし、皆わかっていた。コカビエルの圧倒的な力を。

 

 

そして、コカビエルの手から放たれた魔力がサラの作ったシールドにあたって1枚また1枚と砕いて最後の1枚が砕かれる。

 

 

「サラーーーーーー!!」

 

 

姫乃の叫び声が響きわたる。

 

 

そして、サラは咄嗟に目をつむってしまう。

 

 

すると、体中に痛みが来なかった。

 

 

それに、サラは何か暖かいような魔力が自分を包んでいると感じた。

 

 

ゆっくりと瞑っていた目を開くと目の前にはピンク色の綺麗な桜が舞っていた。

 

 

「え……?」

 

 

そして、その桜がサラ達をコカビエルの魔力から守っていたのだ。

 

 

サラ達は知っていた。この暖かく、力強い桜の花びらを。

 

 

「そこにいるのは誰だ!」

 

 

コカビエルの叫んだ方向を皆が一斉に見た。

 

 

その方向から、桜を纏っている清隆の姿が見えた。

 

 

 

 




絶望の中、現れたのは『桜の守護者』となった清隆だった……


『芳乃』を受け入れた清隆はコカビエルと対峙する……


清隆が現れ、風見鶏勢に希望が集まる……


圧倒的な力のあるコカビエルに対し、清隆は『芳乃』の力を使う……


清隆は語る、自らの戦う理由を……


それは、皆の笑顔のために……


次回「『芳乃』VSコカビエル」


勝負だ、コカビエル!
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