場所は駒王学園。
「じゃぁ、あの薬物の解析と術式は任せるわね」
「分かりました。リッカさんも無茶はあまりしないでくださいね?」
「わかってるわよ」
リッカは清隆の言葉に軽い返事で返す。
「はぁ、愛紗、星、ゼノヴィア。リッカさんが暴走しないよう頼むよ?」
「分かりました。ご主人様」
「まぁ、主の命令となれば引き受けましょう。必ずやリッカは守りましょう」
「このデュランダルにかけて必ず守ろう」
清隆の言葉に愛紗、星、ゼノヴィアの順で答える。
「清隆、しつこいわよ。あなたは早く解析してきなさーい!」
リッカは軽く清隆に魔法をかけて少し飛ばす。
そして、清隆はそのまま解析に向かった。
「はぁ、ほんとに清隆はしつこいんだから」
「それが清隆のいいところだからな」「それがご主人様のいいところですからね」
「ほぉ。見事なハモリ具合だな」
ゼノヴィアと愛紗の言葉に星はニヤニヤしながら答える。
「ほんとにライバルばっかよね。まぁいいわ。それよりもみんな、早く行ってさっさと終わらせるわよ!」
「「御意!」」「分かった!」
愛紗、星、ゼノヴィアはそう答えるとすぐにリッカを追いかけて校舎の外に行く。
外に出ると既に戦闘が始まっていた。
今はアザゼルと旧魔王派のリーダー格であるカトレアの舌戦をしているようで、ガーディアンの連中も少し下がってみていた。
「お前ら、こぞって世界の変革かよ」
「そうです、それが一番正しいのですよこの世界は―――――」
「腐敗している?とでも言いたいのか?地球が滅ぶ?そんなもんは今時、流行ってないぜ!いいか、これから時代は変わるんだよ!」
「時代が変わる?」
アザゼルの言葉にカトレアが耳を傾ける。
「あぁ。お前らに教えてやるよ!『芳乃』は目覚めた。お前らも知っているはずだぜ!」
『芳乃』という単語にざわめき立つ。
「よ、芳乃だと!?ならこの世界はもう終わる」
「戦争なんて起きねぇよ。それにこの世界は終わらさねぇ!」
「え!?」
「お前らがどれだけ戦争しようとも必ず芳乃に止められる。お前らは芳乃が戦争のきっかけになってると思ってるだろうがな、そうじゃねぇんだよ!そうだろ!グリーン・ウッド!」
アザゼルは遠くで見ていたリッカに呼びかける。すぐにリッカ、愛紗、星、ゼノヴィアが来る。
「アザゼルの言うとおりよ。たしかに芳乃は戦争の中心にいた。でもね、戦争なんてさせない。巻き込ませない!『芳乃』が戦争の原因?何よそれ。ただ力のないあなたたちの妬みじゃないの?」
「人間風情が図に乗るな!」
カトレアは怒鳴るがそれを無視してリッカは続ける
「『芳乃』の想いを知らないくせに『芳乃』を語るんじゃないわよって言ってんのよ!私がいる限り、絶対に戦争なんてものは成立させない!私は、その為に此処にいる!」
リッカはアザゼルの方を振り向く
「アザゼル、あんたはそこらの悪魔たちを連れて旧魔王派を倒しなさい。魔術師はすべて私たちが倒すわ」
「大丈夫かよ。かなりの量だぜ?ざっと数えても3桁はいると思うんだが?」
アザゼルの言葉にリッカはほくそ笑んだ。
「量で私たち公式新聞部を止めれるとでも?笑わさないでよね。私はカテゴリー5の魔法使い『孤高のカトレア』リッカ・グリーンウッドよ。心配はそっちよ?あちらさんかなり本気みたいよ?」
「俺は堕天使の総督だぜ?心配は無用だ」
その言葉と共にアザゼルはカトレアの方に向かった。
「私たちも、行くわよ!」
リッカは愛紗、星、ゼノヴィアに言って、そのまま駆け出した。
「はぁ!私は関羽雲長が子孫!愛紗!この青龍偃月刀の錆びになりたい者からかかってこい!」
「常山の昇り龍、趙子龍が子孫が成敗致す!」
「清隆に害をなすお前らは斬る!」
それぞれの武器を構え、名乗りを上げる。
「3人とも聞きなさい。おそらく一番奥に私と同じカテゴリー5の魔法使いがいるわ。正直今の私たちに勝算はないわ。でも、そいつに今出てこられたら全滅する。なら、私が出向いて時間を稼ぐ。あなたたちは邪魔が入らないよう周りの雑魚を片付けて頂戴!」
リッカのその言葉に3人は無言で頷いた。
そして、すぐに3人は飛び出し、攻撃を繰り出す。
「風見鶏がなぜこんなに戦えるんだァ!?」
「話と違うじゃないか!」
「な、なんだあの女たちは!?」
ガーディアンの連中の悲鳴が聞こえてくる。
愛紗は、大きな魔力を青龍偃月刀に纏わせ、自分を中心に台風のように周りの連中の魔法ごと吹き飛ばしていた。
星は、龍牙に鋭い魔力を纏わせると鋭い連撃を自分を中心に全員にピンポイントで攻撃していく。
そして、ゼノヴィアはデュランダルに魔力を溜め、そのまま振り下ろし、魔力をガーディアン連中の中に飛ばしていく。その威力は1発1発が恐ろしい威力だった。
「ご主人様に害をなすお前らに手加減はしない!」
「相手が我々だったことを後悔するがいい!」
「デュランダルの錆びになれ!」
3人の圧倒的な力の前にガーディアンの士気はどんどんと下がっていく。
戦いは一方的になりつつあった。
3人の力により、先程までいたガーディアンの連中の数は半分以上倒れていた。
しかし、戦いに転機が訪れた。
「タァァァ!ッ!?クッ!」
攻撃していた愛紗の方向に光を纏っているナイフが飛んできた。
愛紗はそれを上手く青龍偃月刀で弾く。
「何奴!」
愛紗はナイフの飛んできた方向を見て叫んだ。
星とゼノヴィアも愛紗の声に耳を傾け、その方向を見る。
すると、その方向には青髪のロングの女性がナイフを両手に持って立っていた。
「何奴なんて侵害だわ。私は西九条灯花っていうの。覚える必要はないわよ?此処であなた達にはお別れだから!」
灯花はさらにナイフを投げつける。
3人はそれぞれナイフを弾く。しかし、はじかれたナイフはまだ光を纏い、さらに追撃を仕掛けてくる。
「グフッ!?」
愛紗と星はナイフを弾き飛ばしきることに成功するがゼノヴィアは1本だけ、間に合わず左腕に命中してしまう。
すると、ゼノヴィアは膝をついてしまう。
「どうしたゼノヴィア!」
「私にあなた達程度が敵うわけないでしょう?まだ行くわよ!」
ゼノヴィアが膝をついたことに驚き、愛紗は声をかけるが、さらなる追撃が彼女たちを襲うように思われた。
しかし、全てのナイフに突風が当たり、全て弾き飛ばされる。
「やっぱり、いたのね……。『孤高のカトレア』」
「静流がいるならあなたがいると思ってたわよ。カテゴリー4の魔法使い西九条灯花」
リッカが防いだのである。
「ゼノヴィア、それに二人も聞きなさい。灯花の攻撃は全て麻痺属性が付加されているわ。麻痺の治し方は風見鶏で教えたはずよ」
ゼノヴィアはその言葉に思い出したのか魔力を体全体から弾き飛ばし、すぐさま回復する。
すると、麻痺が治ったのかゼノヴィアは立ち上がる。
「すまないリッカ。私としたことが不覚だった」
「いいのよ。それに―――――」
灯花の横に金髪のツインテールの少女が現れる。
周りのガーディアンの連中も全員いなくなっていた。
「来たわね、静流」
「なぜ、リッカ達は悪魔と和平なんて結ぼうとする?」
「それを清隆が望むからよ!ゼノヴィア!愛紗!星!3人は灯花の相手をお願い。私は静流を相手にするわ。来なさい!静流!」
その言葉と共にリッカと静流は駆け抜けた。
愛紗、星、ゼノヴィアはカテゴリー4の魔法使いと対峙する……
しかし、彼女たちは知らなかった……
カテゴリー4の魔法使いの実力を……
圧倒的な力の前に跪くしかなかった……
次回「カテゴリー4の魔法使いの実力」
約束したんです、生きて帰ると……