ハイスクールD×D 桜物語   作:孤高の桜

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狂い咲く桜

「俺は、あんたらに感謝しないといけない」

 

 

俺はゆっくりと立ち上がってそうつぶやいた。

 

 

正直言って、立っているのも辛い。久しぶりに生身であんな攻撃を食らっちまったからだ。

 

 

でも、俺だって負けられないんだ。

 

 

「心配しなくてもあなたは殺さないわ。あなたの情報を聞き出すまでは」

 

 

「そんなことじゃねぇよ。あんたらに出会えてよかった」

 

 

「どういう意味?」

 

 

俺の言葉の意味が分からないのかグレモリーさんの声に怒りが入っているのが分かった。

 

 

「あんたらと出会えて、あんたらと戦えて俺はさらに強くなることができた。本当に良かった。このままいってたら俺は弱いままだったかもしれない」

 

 

「そんなセリフは私たちを倒せるような人間の言うセリフよ。今のあなたはほぼ瀕死状態。私たちに勝てると思っているの?」

 

 

「たしかに。昔の俺ならこの場で諦めていたかもしれない。いやきっと諦めていただろう。でもな……」

 

 

俺は、ゆっくりと顔を上げ足を踏ん張る。

 

 

「もう負けるわけにはいかない。だから俺は最後の切り札を使う!」

 

 

そう言いながら俺は自分の魔力を一気に開放して分散させた。

 

 

その突然の俺の行動にグレモリーさん達は戸惑っていた。

 

 

「な、なんのつもり!?」

 

 

おそらく、グレモリーさんたちには訳が分からない自体だろう。おそらく俺が向こう側にいても全く訳が分からないと思う。

 

 

見た感じでは、俺はすべての魔力は外に吐き出した。つまり無駄にしたようなものだからだ。

 

 

「いくぜ、グレモリーさん。見せてやるよ、俺の本気の魔法を……。俺の本当の力を!狂い咲け!」

 

 

そう言うと俺の周りに分散させた魔力がピンク色に輝き出す。

 

 

そうそれは、グレモリーたちからは清隆自信が大木でそこから桜の花びらが散っているように見えるだろう。

 

 

この技は清隆がカテゴリー5になることができた理由のほとんどを秘めた技。

 

 

そして、清隆の周りに桜の花びらが舞う。

 

 

「これが全ての奇跡をもたらす想いの結晶……。どれだけの季節を巡ろうと変わることのない想い……」

 

 

俺は高らかに宣言する。

 

 

「『狂い桜』。これが俺の切り札だ」

 

 

俺はゆっくりとグレモリーさんたちの方に手を向ける。

 

 

「奇跡の桜よ。俺の意思を……俺の想いを力に変えろ!」

 

 

桜がグレモリーさんたちを襲う。

 

 

「部長!任せてください!」

 

 

剣士の少年が前に出る。

 

 

たしかにお前は強いかもしれない。でも、この桜の前では無力だ!

 

 

少年を桜が覆うとそこには少年が倒れる。

 

 

それは一瞬の出来事だった。

 

 

「「「「「裕斗(君)(木場)(さん)(先輩)!?」」」」」

 

 

向こうの連中がその突然の出来事に驚く。

 

 

「他人の心配をしている暇があるとでも思うか!」

 

 

俺はさらに小さい小猫と呼ばれていた少女に向かって桜を向ける.

 

 

しかし、その攻撃はグレモリーさんの黒い魔法によって桜が防がれた。

 

 

いや、そこにあった桜が消滅させられたというほうが正しいかもしれない。

 

 

「私の可愛い下僕をこれ以上傷つけさせないわ!」

 

 

厄介だな。今の魔法。消滅させる魔法か。

 

 

俺自身の魔力の残りも少ないし、長期戦には不利だな。

 

 

そう思い、ふと剣士の方をむいた。そして驚くべき光景が目に入った。

 

 

剣士の傷を一番魔力の低い少女が回復をさせているのだ。

 

 

「くっ!まずい!!」

 

 

俺はすぐに桜を向かわせるが、

 

 

「もうさせないわ!」

 

 

グレモリーさんの魔法によって遮られる。

 

 

「いまよ!イッセー!」

 

 

その声に気がついた。俺のそばまで篭手をつけた少年が接近していた。

 

 

「これで終わりだ!桜野郎!」

 

 

「グハッ!」

 

 

俺は桜の防御が間に合わずそのまま直撃してしまい、木にぶつけられる。

 

 

寄けれなかった原因なんて分かりきっていた。

 

 

魔力減少による集中力の低下。そして、疲労による肉体の限界。

 

 

相手には回復をさせることのできる少女がいる。消滅魔法を使うグレモリーさん。雷を使う姫島さん。

 

 

状況は絶望的だった。

 

 

ちくしょう、ここまで来たのに俺は負けちまうのかよ。

 

 

俺が勝手に死んだ事を知ったらお父さんたちはどう思うかな。

 

 

葵ちゃんはどう思うだろうか……

 

 

サラはどう思うだろうか……

 

 

巴さんはどう思うだろうか……

 

 

耕助や四季さんはどう思うだろうか……

 

 

シャルルさんはどう思うだろうか……

 

 

杉並先輩はどう思うだろうか……

 

 

姫乃はどう思うだろうか……

 

 

リッカさんはどう思うだろうか……

 

 

走馬灯のようにみんなの顔や声が俺の脳裏に浮かんで来る。

 

 

桜が消え、立ち上がれない俺をグレモリーさんが見下ろしていることに気がついた。

 

 

「あなたをこのまま生かしておくのは危険だわ。ただの人間だけど、ここで消させてもらう。悪く思わないでね、葛木清隆君」

 

 

そう言いながら手を上に掲げ、黒い魔力を貯めるのが見える。

 

 

本当にまずいな。でも、死にたくないな……

 

 

そう想い目をつむった瞬間、俺を中心とした突風が吹き荒れた。

 

 

俺はその瞬間に驚き、すぐに目を開けた。するとさっきまで近くにいたグレモリーさんたちが遠くに吹き飛ばされていた。

 

 

「な、何が起こったの!?」

 

 

そう言いながら、皆はキョロキョロしていた。そして、グレモリーさんが上をむいた。

 

 

「あなたは一体なにもの!」

 

 

グレモリーさんに釣られて皆が上空を見始め少しずつ視界が降りていく。

 

 

俺自身もうほとんど力がなかったが、ゆっくりと俺は降りてきた女性を見た。

 

 

するとそこには、俺の師匠であり、目標であり、強くなろうと決意した一つの原因であり、大切な人の一人である綺麗な金髪の女性の姿が視界に入った。

 

 

「リッカさん……?」

 

 

「清隆!!」

 

 

リッカさんは俺の方に走って向かってきた。




清隆の切り札はグレモリー眷属には歯が立たなかった……


しかし、清隆の危険を察知したリッカ・グリーンウッドがグレモリー眷属の前に立ちふさがった……


到着したリッカ・グリーンウッドは自らの最愛の人を傷つけたグレモリー眷属と対峙する……


そこにある人物も姿を現し、事態はその場の誰にも想像できない方向に動いていく……


次回『レーティング・ゲーム』


清隆を傷つけたあなたたちだけは絶対に許さない!



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