ハイスクールD×D 桜物語   作:孤高の桜

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模擬戦開始 午前の部

「では、修行を開始するわ」

 

 

リッカのその言葉により、皆に一気に緊張が走った。

 

 

「まずはじめにすることは、皆がどれだけの力があるかということ。過去のではなく、今のよ。それで、昨日対戦表を組んだわ。その順で今日は小手調べとして戦ってもらうわ。ちなみにサラ、葵、杉並はこの中に入っていないわ。3人には本番も主に戦闘ではなく、補助に回ってもらいたいからよ。そしてフィールドはこのグニルック場全域。心配しなくても全てコーティングしてあるから、ある程度なら暴れても大丈夫よ。質問ある人いる?」

 

 

その言葉に誰も意見はなかった。

 

 

「じゃぁ、始めるわよ。まず初めは姫乃VSゼノヴィアよ」

 

 

「は、はい!」

 

 

「姫乃か。本気で行かせてもらおう」

 

 

二人がやる気まんまんになりかけたとき、リッカは思い出したかのように姫乃に呼びかける。

 

 

「ちなみに、姫乃は鬼姫を憑依までしちゃダメよ。あくまで、刀に力を乗せる程度までね」

 

 

「なっ!?なぜだ、リッカ!」

 

 

リッカの言葉に反論したのはゼノヴィアだった。

 

 

「はぁ、今のあんたに姫乃が本気なんて出したら1分もたないわよ?そんなの力なんて見るとか関係なくなるでしょ?」

 

 

「う……」

 

 

ゼノヴィアは図星を突かれ、言い返せなかった。

 

 

「文句がないようだから、始めて頂戴。みんな、下がるわよ」

 

 

そして、姫乃とゼノヴィアが残された。

 

 

姫乃は鬼姫を抜いている。もちろん、刀に赤い魔力を纏っていた。

 

 

ゼノヴィアも最初からデュランダルを抜いており、魔力を纏わせていた。

 

 

二人は一気に接近する。

 

 

そして、中央で刀が交差すると、一瞬で姫乃が壁まで飛ばされる。

 

 

「イタタタ、何なんですか、あの馬鹿げた力は……」

 

 

姫乃の呟きが聞こえることなく、ゼノヴィアはデュランダルを持って姫乃に接近してくる。

 

 

「デュランダルとまともに戦うのは得策ではありませんね。行きますよ、鬼姫」

 

 

姫乃の言葉に呼応するように鬼姫の魔力も上がる。

 

 

そして、ゼノヴィアがデュランダルを大きく振りかぶり、振り下ろす。

 

 

姫乃はゼノヴィアの一撃を受け流すように刀の刃を傾ける。

 

 

ゼノヴィアの攻撃は鬼姫の刃の上を滑るように地面を叩く。

 

 

その一瞬の隙に、姫乃は鬼姫の柄の部分でゼノヴィアの腹部を思いっきり叩いた。

 

 

「クハッ!」

 

 

乾いた自分の声と共にゼノヴィアは膝から崩れ落ちた。

 

 

「勝者、姫乃!」

 

 

リッカのアナウンスが鳴り響く。

 

 

「たしかに、ゼノヴィアさんの力は風見鶏の中でもかなり上位に入ります。ですが、力に頼りすぎては私のようにカウンターを狙う相手にとても脆いんです。そこがこれからの課題ですね」

 

 

姫乃はゼノヴィアの肩を持ち、みんなの居るところまで連れていった。

 

 

「次は耕助VS小猫よ」

 

 

リッカの言葉と共に耕助と小猫は中央まで歩く。

 

 

既に、四季は耕助から少しの魔力をもらって動けるようになっていた。

 

 

その光景に小猫が疑問をもった。

 

 

「あなた、人間じゃないんですか?」

 

 

「はい、私はマスターの人形です」

 

 

その言葉に小猫はジト目で耕助を見る。

 

 

「やめてください小猫さん。そんな目で見たらマスターが欲情してしまいます」

 

 

「え!?俺はそんなことしないよ!?」

 

 

しかし、小猫は一歩退いた。

 

 

「あぁ!俺はそんなことしないって!それよりもさっさとやるぞ、四季!アクセル!!」

 

 

耕助はどうにか空気を変えようと四季に魔力を送る。

 

 

「はぁ、マスターは。でも、行かせてもらいます、小猫さん!」

 

 

四季は一気に小猫の懐に潜り込み、殴り込む。

 

 

その攻撃を小猫は腕をクロスさせ、防ぐ。

 

 

小猫は流れに逆らわず、後ろに吹き飛ぶ。

 

 

「……速いですね。でも、私もパワーなら負けません!」

 

 

小猫は拳に魔力を溜め、四季と乱戦をする。

 

 

「この戦い方は巴さんの!?」

 

 

「私にもできると思って練習しました。強くなりたかったから!」

 

 

「クッ!魔力が。マスター!」

 

 

「あぁ!機術・強化巧!」

 

 

その言葉と共に四季に魔力が送られる。

 

 

そして、小猫の拳が四季にクリーンヒットしたかと思われたが、四季は顔色変えずにいた。

 

 

「強化巧は一定時間私自身を硬化させる魔法。行きます!」

 

 

「俺たちだって!」

 

 

「いつまでも弱いままじゃありません!」

 

 

「「機術・雷狼 一閃!!!」」

 

 

雷の魔力を纏っている四季の回し蹴りが小猫の腹部に突き刺さり、今度は本気で吹き飛ばされた。

 

 

「ガハッ!」

 

 

小猫は立ち上がろうとするが、うまく立ち上がれなかった。

 

 

「無駄だぜ、小猫ちゃん。雷狼は雷を纏った狼の牙だ。体中に麻痺の魔力が送り込まれているはずだからな。これで、終わりだ」

 

 

「勝者、耕助!」

 

 

リッカのアナウンスが鳴り響くと、耕助は小猫を抱えて皆の下に戻った。。

 

 

「次の試合で午前の部は終わるわよ。次の試合は、清隆VS美琴よ。あ、ちなみに清隆は金色桜の使用は禁止ね」

 

 

清隆と美琴は両者ミドルレンジほどの距離をおき、立つ。

 

 

「学年主席の力、見せてもらうよ。『狂い桜』!!」

 

 

清隆はそう言いながら、桜を展開させる。

 

 

「は、はい!でも、私も負けません!」

 

 

美琴もコインを1枚取り出す。

 

 

そして、パチンと指で上空に弾く。

 

 

清隆もすぐに身構える。

 

 

コインが降下を始める頃、美琴の体に雷が蓄電されていく。

 

 

「行けぇぇぇぇ!!!」

 

 

落ちてきたコインをそのまま前方に弾いた。

 

 

「ちょっ!?」

 

 

あまりの威力に清隆は驚き、間一髪のところでよけた。

 

 

「つぅぅ」

 

 

しかし、少し左手を掠っていた。

 

 

「これが噂のレールガンか……」

 

 

清隆が分析していると、直ぐに美琴が走ってくる。砂鉄を刀のようにして。

 

 

「へぇ、雷属性ってあんな使い方も出来るのか。なら俺も!」

 

 

清隆は両手に桜を集め、二本の刀を生成する。

 

 

そして、両者が自分の武器をぶつけ合う。

 

 

「さすが、主席なだけあるな。魔力の使い方に全然隙がない!」

 

 

「それは、どうもです!でも、清隆さんもさすがです!」

 

 

二人が攻撃し合ってると、清隆の下に砂鉄の刀が飛び出してくる。

 

 

「うわっ!?あぶねぇ!」

 

 

それを間一髪という感じで清隆がよけた。

 

 

そして、その刀は空中で分解し、縄のような動きで清隆を襲ってくる。

 

 

「クッ!?なら俺も!」

 

 

清隆も桜を展開させながら、それを防ぐ。

 

 

そして、砂鉄の縄が3本にまで増える。

 

 

「すごいよ。そんなに思いのままに砂鉄を動かせるなんて!」

 

 

「でも、清隆さんもその3本の砂鉄の動きをすべて理解して全部防いでいるじゃないですか!」

 

 

美琴の言うとおり、清隆はすべての縄の動きをすべて理解し、桜で防いでいるのだった。

 

 

そのまま乱戦が続く。

 

 

「なら、そろそろ力を入れていくよ」

 

 

「へ?」

 

 

清隆は一瞬で美琴と距離を取り、刀の形をしていた桜を分解する。

 

 

そして、両足と両手に纏わせる。

 

 

清隆のいつもの戦闘スタイルだった。

 

 

「それが、清隆さんの本当のフォームですか?」

 

 

「あぁ、いくよ!」

 

 

瞬間、清隆の姿がその場から消える。

 

 

美琴も体に雷を帯電させ、清隆のスピードについていく。

 

 

先ほどとは違う次元の戦いだった。

 

 

両者はフィールド上を動き回った。

 

 

「やっぱり、美琴はすごいな。この速さにも追いつけるんだな」

 

 

「それでも、清隆さんは本気じゃないですか」

 

 

二人はそんな会話をしながらでも戦い続ける。

 

 

すると、美琴はコインを10枚程度上に投げる。

 

 

「これで、終わらせます!ハァァァ!!」

 

 

美琴は落ちてくるコイン全てを拳で清隆の方に殴りつけ続ける。

 

 

その全てのコインがレールガンと同等の力を持っていた。

 

 

「それが美琴の本気か。なら、俺も答えなきゃな!」

 

 

清隆も右手に桜を集中させる。

 

 

「行くぜ!桜火・紅蓮拳弾《おうか・ぐれんけんだん》!!」

 

 

清隆の拳からもピンク色の桜の球が放たれる。それが中央でぶつかりあった。

 

 

どちらも互角の力だった。

 

 

しかし、技を放った美琴はガス欠を起こして、跪いていた。

 

 

それに比べて、清隆は平然と立っていた。

 

 

「勝者、清隆!それとお昼の時間が近いから午前はこれで終了。午後の1時にもう一度ここに集まって頂戴」

 

 

清隆はリッカのアナウンスが終わると美琴の方に駆け寄った。

 

 

「大丈夫か?」

 

 

「……へ?あ、ありがとうございましゅ!あぅぅ」

 

 

清隆の姿を見て、一気に喋り噛むと赤くなってしまった。

 

 

「立てるか?」

 

 

そんな美琴の心を知らない清隆は美琴に手を差し伸べた

 

 

「は、はい!」

 

 

美琴は立ち上がろうとするがよろめいてしまう。

 

 

「ほら、肩貸すよ」

 

 

清隆が美琴と共に皆の下に戻って行った。




昼食を終え、迎える午後の模擬戦はタッグ戦だった。


風見鶏『元』生徒会メンバーVS風見鶏無敗タッグ


体内薬物製造器VS英雄の子孫


孤高のカトレアVS風見鶏No2のタッグ


それぞれの想いが交差する……


次回「模擬戦開始 午後の部1」


「私、負けるのあんまり好きじゃないんで!」


「奇遇だな、アスナ。私も負けることは大嫌いなのだよ!」








えっと、1というのは本当は3戦を1話でしてしまおうと思っていたのですが、書いてみた結果がかなりの文量になってしまったのでわけさせてもらいました。ちなみに、2で終わります。あと、本気で感想が欲しいです。感想が恥ずかしい!と思ってる方はメッセージでもいいので送っていただきたいなぁ……
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