模擬戦の翌日、リッカ、清隆、姫乃、巴、静流、シャルル、サラ、耕助、葵、杉並を除く面々が最初に集まった教室に呼び出された。
そして、予定の時刻になるとリッカ達が入ってくる。
「ハロハロ~。みんなが呼び出されている理由はもちろんわかってるわね?」
リッカの言葉に皆が頷いた。
「うんうん、よろしい。そう、みんなが気にしているであろう修行内容よ。あいにく、私が全部教えるわけにもいかないしね。みんなにはそれぞれ専属の担当を付けるわ。それが姫乃、静流、サラ、シャルル、清隆、巴、耕助、四季、最後に私よ。レーティングゲームまでは専属の担当と共に修行してもらうわ。じゃぁ、時間ももったいないしメンバーを言っていくわよ。あと、杉並と葵は少し別件で出かけているから」
リッカはメモを取りだし、名前を告げる。
「チームは全部で3つよ。まず、ゼノヴィア、愛紗、アスナ、星の4人の担当は姫乃、静流よ。あなたたち4人にはそれぞれ得意な剣術を身に付けて欲しいのよ。まぁ、ぶっちゃけて言うと最低姫乃クラスまで上げて欲しいのが私の本音なのよね?」
リッカはがまた無茶なことを言う。しかし4人から帰ってきたのは、
「任せろ!」「えぇ!」「「御意」」
了解という返事だった。
「よろしい。では次にシノン、ティアナの二人の担当はサラにシャルル、それとたまに私が入るわ。あなたたち2人には根本的な魔法の使い方からきっちりマスターしてもらいたいのよ。魔法の使い方が上達すれば、その分だけ銃撃戦に影響してくるから。あなたたちの目標はサラの術式が入っているシャルルのバインドをくぐり抜けて、尚且つシャルルのシールドを破壊することよ」
「分かりました」「……了解」
ティアナとシノンもすぐに返事をした。
「じゃぁ、最後よ。美琴、スバル、小猫の3人の担当は清隆、巴、耕助と四季の4人よ。3人には近接戦闘の特訓をしてもらうわ。美琴に関しては中距離支援もして欲しいところだけど、近接戦闘の方が今は大事なのよね。あなたのレールガンはそれ以上求めはしなくても十分なくらいの威力を持っているのだから。あなたたち3人の目標は耕助と四季のチームと同等の力を手に入れるところまで。いいわね?」
「「は、はい!」」「……わかりました」
美琴、スバル、小猫の3人が返事をするとリッカは改めて皆を見る。
「いい?ここからは個人個人が強くなるしかない。たしかにチームワークもとても大事よ。でもそれは、個人個人の戦力が高いから成り立つの。教えられる立場のあなたたちは担当の人からどれだけ経験を積ませてもらえるかが勝負よ。次のレーティングゲームも負けるわけにはいかない。みんな、応援してるわ!」
リッカの最後の言葉でその場は解散となった。
姫乃、静流はゼノヴィア、愛紗、アスナ、星を連れて外に出る。
「じゃぁ、早速修行を開始しましょうか。まず、私たちは4人の武器の特徴を知りません。それを教えて欲しいんですが、みんなからだと言いにくいので私から言わせてもらいます。まず、私の武器は『鬼姫』と呼ばれている愛紗さんや星さんの持っている『神器』の一つです。と言っても、鬼の力をまとわせているのでかなり形が変わっていますが。特徴としては、私自身の身体的能力の増加などが当たります。次は静流さんお願いします」
姫乃は言い終わると、静流にも言う様に促した。
「私は自分の体のなかで薬物を作り出す能力だ。毒も作ることができるが被害が無差別になるため、使うことはないだろう。ナイフは普通のコンバットナイフだ。ただ、魔力や薬物によってかなり強化されている」
「では、ゼノヴィアさんからお願いできますか?」
静流がいい終わり、姫乃はゼノヴィアの方を向き言った。
「了解した。私の武器はデュランダル。圧倒的な力があるが、私自身なかなか使いこなせないのもまた事実だ」
ゼノヴィアが言い終わると姫乃はアスナの方を向く。
「私の武器はアロンダイトという剣です。特徴は私にもよく理解できていません。私が魔法使いになることを決めたとき、母からいただいた剣なので」
アスナが言い終わると次に愛紗が言い始める。
「私の武器は『青龍偃月刀』です。知ってのとおり、我が先祖である関羽が使っていた武器として有名です。特徴と言われても私も特に理解できていません」
続けて星が言い始めた。
「私の武器は『龍牙』。愛紗と同様で我が先祖である趙雲の使っていた武器と考えてくださって結構。武器の特徴と言われてもわかりません」
姫乃は皆の言葉を聞いてため息をついた。
「皆さんの課題が決まりました」
姫乃はゆっくりと告げた。
「皆さん、武器の特徴をつかんでください。ゼノヴィアさんに関しては静流さんと模擬戦です。静流さん、限度は考えてくださいね?」
ティアナとシノンはシャルルとサラにある教室に連れてこられた。
ちなみにリッカは個人的な用事が入ったためここにはいない。
「じゃぁ、二人にはまず魔力変化からしてもらおうかな」
「「魔力変化?」」
シャルルの言葉に二人とも困惑する。
「そうです。魔力にも個性というものがあります。それぞれの親の遺伝や生活の環境、それに伴って身についた感情などによって魔力というのはそれぞれが絶対に違う波動のようなものをもっています。これは人間の指紋などにも該当することですね」
サラが説明をしていく。
「つまり、二人には魔力の変化をお願いしたいの。例えば、シノンでいうなら銃弾をより鋭くとかね。それとか、銃弾に炎を纏わせるってのも一つの案かな。それらは個人個人に任せるから」
「私もできる限り二人のサポートに回らせてもらいます。これを」
サラは二人に魔方陣が描かれている紙を渡す。
「これは?」
ティアナは疑問を持ち、サラに聞いた。
「これはですね、魔力の強化と術者の魔力適合率を上げる術式です。この紙を使い魔法を練ると普段より簡単に魔法が使いやすくなるはずです。まぁ、実践ではこの紙を持つということをして変な癖が付くといけないのであまりおすすめできませんが」
二人は簡単な魔法をサラに渡された紙を使い発動させる。
「「……すごい」」
二人は驚きを隠せなかった。
「ほかのみんなも頑張ってるし二人も頑張ってね」
清隆、巴、耕助、四季は小猫、美琴、スバルの3人を連れてグニルック場へと足を運んだ。
「じゃぁ、修行を開始するか」
「清隆さん、私たちはどんな修行をするんですか?」
そのスバルの質問に待っていましたとでも言いたいような笑顔を作った巴が一歩前へ踏み出した。
「模擬戦だよ。君たち新人3人と私たち3人の地獄の、ね」
巴の笑顔に3人は思わず一歩下がってしまう。
「今巴さんが言ったように俺たちはひたすら模擬戦をする。君たち3人には圧倒的に実戦が足りない。根本的な魔力や身体能力はすぐには身につかない。なら何を鍛えるべきか。それは、経験を積むことだと思う。その為に3人にはそれぞれマンツーマンで鍛えていく事にした。メンバーは、耕助VSスバル、巴さんVS美琴、俺と小猫だ。じゃぁ、耕助、巴さんは指定してある場所に二人を連れて模擬戦を開始してください。あと、今回の模擬戦には時間とかは無制限だから。みんな、気張れよ!」
清隆の言葉に3人は笑うしかなかった。
それぞれの修行が終わりに近づく……
そんな時、清隆は小猫に問う……
”真実を知る覚悟はあるか?”と……
そして、小猫は自分の想いを告げる……
次回「白き覚悟」
小猫は本気で黒歌が暴走して主を殺したと思っているか?