ゼノヴィア・耕助・四季side
3人も愛紗達と同様に魔方陣で移動していた。
すると、先程までいた空間とはまた違う空間に飛ばされる。
「ここで、相手と戦うのか?」
「そのようですよ、ゼノヴィアさん」
ゼノヴィアの質問に四季が答えた。
そして、数分間3人が待つと反対側で魔方陣が浮かび上がり、そこから二人の少年が現れる。
「ふぅ、ルーツ。大丈夫かい?」
「あぁ、俺はっと。敵さんはもう到着してたみたいだぜ」
現れたのは裕斗とルーツだった。
「よぉ、ゼノヴィア。久しぶりだな。そっちの生活はどうだ?」
「あぁ。とても楽しい毎日だ。そっちも楽しそうだな」
「もちろんだ。悪魔になってたくさんのことを知ることができた。さて、今回は敵なわけだが。2VS2でもするか?」
「少しいいかい?」
ルーツがそう言うと裕斗がその中に入ってくる。
「僕自身未熟だった頃、ゼノヴィアに負けてしまったことがあったんだ。だから、今回はゼノヴィアと一騎打ちをさせてもらえないだろうか?」
裕斗が頼み込んできたのが珍しかったのかルーツは少し考える。
「まぁ、俺はどっちでもいいけど。なぁ、そっちはどうだ?」
ルーツはゼノヴィア達に同意を求めるために聞いた。
「私は構わない。耕助に四季はどうだ?」
「俺もどっちでもいいぞ。四季はどうだ?」
「私はマスターに任せますよ?」
二人の意見を聞き、裕斗は小さくガッツポーズを取る。
「了解。やったな、裕斗。なら、ええっと……」
「あぁ。そういえばまだ自己紹介がまだだったな。俺は江戸川耕助。耕助でいいぜ」
「江戸川四季と申します。以後お見知りおきを」
「耕助に四季な。俺の名前はルーツって言うんだ。よろしくな。じゃぁ、二人の邪魔にならないぐらいの距離をとって俺たちもはじめようぜ」
そう言って、ルーツ、四季、耕助の3人はその場から離れていった。
そして、その場には裕斗とゼノヴィアだけが残った。
「あの時とは全然違ういい目をしているな、先輩」
「あぁ。あの事件で目が覚めたからね。それと、先輩はやめてもらえないかな。僕のことは裕斗で構わないよ」
「そうか、なら裕斗。お前の聖魔剣の力を見せてくれ!私もデュランダルの力を見せよう!デュランダル・クロス!!」
その言葉と共に美しい輝きを纏っているデュランダルがゼノヴィアの手に握られる。
「あぁ!『双覇の聖魔剣』!!」
裕斗の両手に聖と魔の二つのの力が宿っている剣が現れる。
そして、お互いの武器を持ち走る。
「うぉぉぉ!!」
「クッ!?」
しかし、最初の一撃目はお互いの武器が交差し、圧倒的なゼノヴィアのパワーの前に裕斗が吹き飛ばされる。
「なんていう威力だ。イッセー君並の力だな。手が少し痺れてるや。あの時の僕なら負けるかな。でも今の僕なら負けない」
裕斗は『騎士』の特性である速さを活かし、ゼノヴィアに接近する。
「ハァァ!!」
「当たらない!」
ゼノヴィアの攻撃を軽々とよけ、ゼノヴィアを斬り付ける。ゼノヴィアも直ぐに一撃は防ぐが、2撃目は防ぎきれず、少し掠ってしまう。
そして、ゼノヴィアは再びデュランダルで攻撃に出る。
しかし、どれだけの威力を持つ攻撃を行なっても当たらなければ意味がなかった。
「なんというスピードだ!これではまるで姫乃を相手にしている感覚だ」
「葛木さんと同じって言われるのはとても光栄だな!」
裕斗はスピードを緩めることなくゼノヴィアを追い詰めていく。
見ている人間にはすぐに理解できるくらい裕斗の一方的な戦いだった。
「ハァハァ。これほどまで実力差があるということか……」
「これで、この前の負けは帳消しかな。次で決めさせてもらうよ」
裕斗はその場から姿を消す。
そして、ゼノヴィアに斬りかかる。
その瞬間、ゼノヴィアの体が光り出す。
「実力差は理解した。だが、ただではやられん!!デュランダル・バースト!!」
ゼノヴィアは斬られた瞬間、体からデュランダルの聖なる輝きを裕斗に浴びせる。
「ぐ、ぐぁぁぁぁぁ!!」
そして、ゼノヴィアはその場から姿を消した。
「ハァハァ、やっぱりすごいや。風見鶏は。無傷じゃ勝たせてくれなかったか」
裕斗は苦笑いを浮かべてそう呟いた。
「じゃぁ、俺たちもはじめようか。どっちが相手してくれる?俺としては二人同時でも構わないが?」
ルーツはそう言いながらアスカロンを出して言った。
「私が相手をさせていただきます。マスター」
「あぁ。行くぜ、四季!」
耕助が四季に魔力を送り込み、駆け抜ける。
そして、ルーツのアスカロンと四季の拳が交差する。
その音は鉄球同士がぶつかるような音だった。
「さすがだな。その威力は」
「あなたこそ、今の一撃と同等の一撃を一発目から使ってきた人は巴さん以来ですね」
「まだだ、四季!アクセル!!」
さらに四季に魔力が送られる。
そして、四季はルーツと戦う。
「ちッ!やっぱ、すごいよな、あんた!!」
ルーツの一撃を四季はよけ、ルーツに一撃を腹部に叩き込んだ。
しかし、当たる寸前にルーツはアスカロンで防いでいた。
「でも、まだまだ甘いな!」
その瞬間、四季は危険を察知して両手をクロスさせて、後ろに退いた。
すると、四季のいた場所を魔力の余波が襲う。
「俺だって『騎士』なんだぜ。裕斗一人じゃないんだ。もういっちょ行くぜ!!」
更にアスカロンを振りかざし魔力を飛ばす。
その攻撃に二人はよけるしか出来なかった。
「オリャァァァァ!!」
「クソ!?これじゃ埒があかねぇ!四季!リンクするぞ!!」
「了解です、マスター!!」
二人が再び交差するとき、お互いの魔力が重なる感覚に陥る。
瞬間二人の魔力・力が重なる。
「「アクセル・リンク、スタート!!」」
二人の修行の成果は溜め時間無しでのアクセルリンクが出来るようになったことだ。
「きやがったな!二人まとめて相手してやるぜ!燃えやがれ!アスカロン!!」
ルーツの声と共にアスカロンは紅蓮の炎を纏う、
そして、四季に向かって駆け抜けるが間に耕助が現れる。
「やらせねぇ!ハァァ!!」
耕助の攻撃がクリーンヒットする寸前にルーツは体を捻らせ、攻撃をよける。そして、反撃に出る。
「オリャァァァ!!」
「グフッ!?」
耕助は腕でガードしたがそれでもダメージは大きかったらしく、吹き飛ばされる。
その瞬間を突くように四季がルーツに攻撃をぶつける。
「チッ!主が吹き飛ばされてるってのにやけに冷静じゃねぇか」
やはり、ルーツの方が一枚上手なのかクリーンヒットしない。
「マスターだからです。ドMで変態なマスターはその程度の攻撃じゃやられませんから!」
「へぇ、大した信頼だな!」
四季とルーツがぶつかり合う。しかし、若干四季の方が押される。
「俺を忘れんなぁ!!」
突然復活した耕助がルーツを襲う。しかし、それもルーツはよける。
「それぐらい予想できてんだよ!」
「なら、これはどうだ!機術・雷狼牙!!」
その瞬間、四季の体から雷の魔力を帯びた狼が放たれる。
「まだこんなの隠してやがったか!?アスカロン!!紅蓮斬!!」
ルーツもアスカロンに魔力を集め、それをも切り裂いた。
「クソ!これでもダメなのかよ!ッ!?」
「マスター!!」
耕助は跪く。四季も直ぐに耕助に近づく。そして、ルーツもなんとか立ち上がれるといったところだった。
「ハァハァ、まだ負けらんねぇ」
「今のはさすがにやばかったぜ。紅蓮斬は自分にもかなりのダメージが反射されるからな。でも、紅蓮斬じゃなくちゃ受けきれなかった。なんつう力だよ。おい、耕助」
「な、何だよ」
「認めてやるよ、お前の力を!だからこそ、今のお前達の出せる最強の力を俺に見せてみろ!俺はそれを打ち砕き、勝つ!!」
ルーツはアスカロンにさらに魔力を溜める。
「あぁ、いいぜ!四季、決めるぜ!」
「まぁ、このままだとジリ貧ですから。しっかりと頼みますよ!」
二人の魔力もさらに上昇していく。
「「秘術・八咫烏(やたがらす)!!」」
「紅蓮双龍牙!!」
たくさんの人形の形を模した黒い魔力の塊と赤い2匹の龍が交差する。
お互い喰い散らかすように絡み合う。
その魔力はどんどんと大きくなっていき、3人を包み込んでいく。
そして、魔力が全て消える。立っているものは一人もいなかった。
「ハァハァ。やるじゃねぇか、耕助、四季」
「お、お前もな。もう、動けねぇや」
「すみませんマスター。さすがの私も動けません」
「ま、ここで俺が負けても勝つのは俺たちだけどな」
「いんや、勝つのは清隆だよ。あいつをなめんなよ」
耕助とルーツが笑い合ってる姿を四季も微笑みながら眺めていた。
そして、3人が魔法陣と共に姿を消した。
その3人が消えた場所に裕斗が到着する。
「ルーツ。まさか君が負けるなんてね」
その瞬間、大きな地震が裕斗を襲った。
そして、直ぐにその地震は止んだ。
すると目の前に魔法陣が現れ、そこから二人の学生が姿を現した。
それぞれの戦いが始まる中……
遂にそれぞれの陣営の龍を宿し者が動き出す……
それぞれの想いを秘め、赤き龍と黒き龍は戦場に姿を現す……
次回「激化するゲーム 龍の参戦」
でも、私たちも負けるわけにはいかない。黒歌の想いの為に。だから、立ち止まるわけにはいかない。私たちは前に進むしかない……