「ねぇ、ティアぁ。この魔法陣全然、動かないね」
「えぇ。道は間違っていないはずなのだけど。もう少し待っていましょ?もしかしたら動くかもしれないし」
ティアとスバルは予定通り、魔法陣の前までやってくるがその魔法陣は全然動かなかったのだ。
しかし、最初は光っていたが二人が近づこうとした瞬間に消えてしまったのだ。
それから、数分じっとしていると二人を地震が襲う。
「ティ、ティアぁぁ!?」
「しっかりしなさい、スバル。これはおそらく説明の時に言っていたステージの変更よ」
二人は壁を掴み、地震が止むまで待つ。
そして、地震が止むと二人は安堵する。
「ティ、ティア!」
「何よ、スバル。って!?」
スバルに声をかけられ、振り返ると、ティアナも驚く光景が目に入った。
「これってもしかして使えるんじゃない!」
「え、えぇ。そうね」
魔法陣に光が灯り、使えるようになっていたのだ。
そして、二人はその魔法陣の中に入る。
一瞬の浮遊感が二人を襲う。すると、違う空間に飛ばされそこにはひとりの少年が立っていた。
見た感じ、かなり大規模な戦闘が行われた後のようだった。
「次は君たちか」
(次は?さっきまで戦っていたのは間違いないようね。それにダメージも抜けきれていないみたい。今なら、勝てる!)
「スバル、ここで勝ちに行くわよ!」
「分かった、ティア!」
ティアナの声にスバルもすぐに返事をする。
「えっと、自己紹介だけしない?僕は木場裕斗って言うんだ。一応、グレモリー眷属の『騎士』だ。よろしくね」
「あっ!えっと、私はスバル・ナカジマです」
「私は、ティアナ・ランスターよ。私たちは両方風見鶏の『歩兵』をやっている。では早速始めましょうか!!」
ティアナは魔力弾を浮遊させ、裕斗にぶつける。
しかし、裕斗は一つ目を交わし、もう一つは持っていた聖魔剣で斬り裂いた。
(思ったよりも、ゼノヴィアとの戦闘ダメージが抜けていない。上半身の動きに下半身が全然付いてこない)
「ハァァァ!!」
そして、一瞬の隙を突くようにスバルが拳を裕斗に向けて放つ。
「クッ!?」
それもギリギリで聖魔剣で防ぐがあまりの威力に後退させられてしまう。
「休ませないわよ!!クロス・ファイヤーシュート!!」
無数の弾丸が裕斗を襲う。
「多過ぎる!?」
裕斗は咄嗟に二本目の聖魔剣を創造し、二刀流で全てを防ごうとする。
しかし、いくつか着弾してしまう。
そこにスバルの追撃が加わる。
「ハァァ!ディバイン・バスター!!」
「しまっ!?」
その一撃を裕斗は直撃でもらってしまう。
そのまま、裕斗は跪く。
「ハァハァ。やっぱり、風見鶏は強いな」
「木場さんには悪いですけど、これで終わらせます。私は清隆さんの銃弾ですから」
そう言い放ってティアナは裕斗を打ち抜いた。直ぐに裕斗も姿を消した。
すると、目の前に魔方陣が現れる。
「え?もう次にいかなくちゃいけないの!?」
「まぁ、そこまでのダメージを受けてないから大丈夫なんじゃない?それに、もしこの先に誰かがいたら助けないといけないし」
「そうだね!」
そう言って二人がその魔方陣に入る。
するとそこには愛紗、星が倒れており、必死で治療するシャルルの姿があった。
「「皆さん!!」」
直ぐにその異常さに気づいた2人は3人に駆け寄る。
「ティアナにスバル!?大丈夫よ。だいぶ傷はふさがっているわ。でもかなりダメージを負っているみたいなの。特に愛紗はね。星はただ魔力消費が激しいだけだけど」
二人も一生懸命治療に入ろうとしたとき、反対側の方向に魔方陣が現れる。
すると、そこからは赤き鎧を纏ったイッセーの姿があった。
その異常な魔力にティアナとスバルは驚きを隠せなかった。
「へぇ。結構手負いが多いみたいだけど手加減はしないぜ!」
そう言うと、イッセーがこちらに迫ってくる。
「ティアナ!スバル!」
シャルルは二人にすぐに呼びかける。
二人はすぐにシャルルの声で我に返り、迎撃大勢を取る。
「スバル、来るわよ。気を付けて!」
「分かってる!ハァァ!!」
スバルはイッセーを迎え撃つために前進し、拳と拳をぶつける。
しかし、イッセーの圧倒的な威力の前にスバルは吹き飛ばされる。
「スバル!?」
「余所見している暇はないぜ!!」
直ぐにイッセーはティアナの腹部に拳をめり込ませた。
「グハッ!?」
ティアナも壁に叩きつけられる。
「スバル!?ティアナ!?クッ!?ペンタゴンシールド!!」
シャルルの目の前に五角形のシールドが数個現れる。
しかし、イッセーは、それを一撃で壊してしまう。
「そ、そんな!?今のシールドはかなり頑丈なのに!」
「そんなチンケなシールドじゃ、俺は止めらんねぇ!!」
「鬼神・一閃!!」「龍閃槍!!」
シャルルにイッセーの攻撃が通る瞬間、愛紗と星の一撃がイッセーを襲う。
二人の共同の威力にイッセーは吹き飛ばされる。
「グフッ!?」
「大丈夫か、愛紗」
「あぁ、なんとかな」
愛紗はティアナとスバルの方を向く。
「ティアナ、スバル!まだ、戦えるか!」
その声にティアナとスバルは立ち上がる。
「は、ハイ!」
「大丈夫です」
「よし、なら今の我々では勝てない!だから時間を稼ぐぞ!」
「うむ」「えぇ!!」「了解!!」「はい!!」
愛紗の呼びかけに4人は答えた。
一方、アスナとシノンが飛ばされた先にはひとりの少年と少女が立っていた。
「えっと。あっ、私はアスナ・L・ガブリエフっていうの。風見鶏の『歩兵』をやってるの。よろしくね」
「……シノン・ストラトス。よろしく」
二人の挨拶に少し戸惑うが直ぐに二人も挨拶を返した。
「お、俺は匙元士郎っていいます。シトリー眷属の『兵士』やってます」
「私は、仁村 留流子っていいます。匙先輩と同じで『兵士』やっています」
そしてお互い構える。
「手加減しません!!」
留流子がアスナに向かう。その後ろに匙のラインが追いかけてくる。
「シノン!二人の相手は私がするから離れて援護お願い!!」
「……了解」
そして、アスナのアロンダイトの攻撃を留流子は篭手で防ぐ。
「貰った!!」
一瞬止まっただけで、アスナのアロンダイトに匙のラインが絡みついた。
「まだよ!!」
アロンダイトに魔力を加えるが全然力が加わらなかった。
「まさかこのラインって!?」
「行きます!!ッ!?」
留流子が前に出ようとした瞬間に銃弾が飛んでくるのを察知し、篭手で一撃目は防ぐが二撃目が来ていることを察知できずに肩に着弾してしまう。
「大丈夫か、仁村!!」
「だ、大丈夫です。銃弾は通り抜けてますから。ッ!?」
突然、仁村は跪く。とても苦しそうに息を吐いている。
「……無駄」
「ハァハァ。な、何をしたの?」
「……銃弾に少し薬物を投与させてもらってる。もう、体は動かない。それにこのゲームのリタイア条件に入るよう静流が調整している。もう手遅れ」
シノンが言い終わるのと同時に悔しそうな顔のまま留流子はその場から姿を消す。
「仁村ァァァ!!てめぇ!!」
「……あなたは自分の心配をしたほうがいい」
その言葉に匙はアスナの方を向く。
「シノン時間稼ぎありがとう、もう大丈夫。行くよ、アロンダイト」
それに呼応するようにアスナの体とアロンダイトが輝く。
そして、ラインが一瞬で微塵切りにされる。
「アロンダイト・フォルムチェンジ。『デュアル・アロンダイト』。これが私のアロンダイトの真の力。行くわよ!」
瞬間、アスナ二本のアロンダイトを持ち、匙の下に駆け抜ける。
素早い匙の拳やラインは空を切るばかりだった。
「今の私にその程度のスピードじゃ止まって見えるわ!」
二人の時間軸はまるでずれているように見える。
アスナの閃光のような攻撃は匙を追い込んでいく。
圧倒的なアスナの力の前に匙は追い詰められていく。
「もう、あなたに勝ち目はない。次で終わらせる!」
「俺たちは、負ける訳にはいかねぇ!!会長の夢がかかっているんだ!!」
「私たちも大事な仲間のこれからがかかっているんです!!」
匙の最後の一撃をアスナは切り捨て、匙に止めをいれる。
匙はアスナ達を睨みつけるようにして姿を消していった。
「なんか、同情しちゃうね」
「……でも、私たちも負けるわけにはいかない。黒歌の想いの為に。だから、立ち止まるわけにはいかない。私たちは前に進むしかない」
「そうだね。負けられないよね」
アスナはそう力強く頷いた。
赤龍帝の圧倒的な力の前に次々と撃破されていく風見鶏勢……
さらにリアスの女王『雷光の巫女』になった朱乃も動き出す……
その動きに合わせるかのように遂に風見鶏の主力メンバーも動き出す……
譲ることのできない想いを胸に秘め、すべての者がそれぞれの戦場に参戦する……
次回『グレモリー眷属の力 動き出す風見鶏』
あえて挨拶をするなら、風見鶏『金将』五条院巴だ。
同じく風見鶏『金将』葛城姫乃です。
私?私は風見鶏公式新聞部『桂馬』の御坂美琴よ!
風見鶏『飛車』リッカ・グリーンウッド、参る!
風見鶏『角行』中津静流……行く!