ハイスクールD×D 桜物語   作:孤高の桜

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今回から新章です。


覇龍の覚醒 試されるは絆の力
待ち望んだ日常


夏休みが終わり、とうとう学校が始まろうとしていた。

 

 

「……る……ゃ」

 

 

「……んぅ。誰だよ、まだ学校には早いだろ?俺にもう少し寝させろよ」

 

 

清隆の耳に誰かの声が聞こえてくるが、清隆は無視して、布団に潜り込む。

 

 

すると、清隆の懐に何かが潜り込んできた。

 

 

その瞬間に清隆は目覚め、すぐに布団の中を見た。

 

 

すると、そこには駒王学園の制服を着ている黒歌の姿があった。

 

 

「……なぁ、何してんだ?」

 

 

「にゃ?今日から駒王学園に転入することが決まったからここから通うことになったにゃ。で、起こしにきたら、清隆が二度寝をしようとしてたから一緒にしようとしただけにゃ」

 

 

「いやいや、そこで二度寝をする俺と二度寝をしたらいかんでしょ」

 

 

「なんなら、私が大人の遊びを教えてもいいにゃ。むしろ、してにゃ」

 

 

今、黒歌が言ったように黒歌も最低限の知識を付けるために駒王学園に通うことになったのだ。最初は風見鶏に入学させるという考えもあったのだが、黒歌自身がそれを拒んだ為、渋々清隆と同じ駒王学園に編入させたのであった。その手続きもサーゼクスにリッカが笑顔で頼み込んだところ直ぐに了承を得た。

 

 

「しないから!?まぁ、いいや。とにかく朝飯作るから下に行くぞ」

 

 

清隆は黒歌を連れて1階に下り、朝食を作ってそれを食べる。

 

 

食べ終わり、片付けをしていると家の呼び鈴がなった。

 

 

「黒歌ぁ~。出てくれ~」

 

 

「かったるいにゃ~」

 

 

「早くしてくれって。俺は手が離せないんだから」

 

 

黒歌はとても嫌そうな顔をして渋々玄関に向かった。

 

 

すると、黒歌が走って戻ってきた。

 

 

「にゃにゃにゃ!!清隆、大変にゃ!!」

 

 

「どうしたんだ?ん?この魔力は小猫が来たのか?」

 

 

「……おはようございます、清隆先輩。あと、お姉さまも」

 

 

「お姉ちゃんをついでみたいに言わないで欲しいにゃ!てか、なんで清隆はそんなに冷静にゃ!」

 

 

「いや、だって小猫は公式新聞部の『銀将』のひとりだぜ。なら、この結界に入って来れるに決まってるじゃん」

 

 

今、清隆が言ったように小猫の体には悪魔の駒と魔法使いの駒が両方存在しているのだ。もちろん両方とも機能している。『戦車』としての圧倒的な攻撃力と防御力、魔法使いの駒の仲間への自分の力の譲渡を。その理由として、やはりゲーム前に清隆が小猫に渡したとされている『奇跡の桜』の花びらが原因だと言われている。

 

 

「……むしろ、私としてはなぜ先輩とお姉さまが一緒にいるのか。そして、なぜお姉さまが駒王学園の制服を着ているのかとても気になります。その説明をして欲しいです」

 

 

「あぁ、それはっと、すまん。時間もやばいから先に着替えさせてくれ」

 

 

「私もついて行くにゃ」

 

 

「ダメです」

 

 

清隆が黒歌を止める前に小猫が黒歌を止める。

 

 

「なんで、止めるにゃ!白音は気にならないにゃ!」

 

 

「……ダメです」

 

 

「今の間はなんにゃ!」

 

 

そんな賑やかな朝が清隆の家では行われていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――――ということなんだ。で、黒歌が駒王学園の制服を着て、俺の家にいたということなんだ」

 

 

「納得です。でも、お姉さまだけずるいです。毎日先輩と一緒なんて(ボソッ」

 

 

「ん?何か言ったか、小猫?」

 

 

「何でもありません」

 

 

「ふぅ~ん、そういうことにゃ」

 

 

黒歌は小猫の言葉から何かを察し、清隆にひっつく。

 

 

「清隆ぁ」

 

 

「おいおい、こんなところで引っ付くな。で、何だよ?」

 

 

「白音も清隆の家で暮らすことはダメかにゃ?お姉ちゃんとしては妹の一人暮らしが少し心配にゃ」

 

 

「な、何を言っているんですか!お姉さまは!」

 

 

小猫は黒歌を止めようとするが、清隆は黒歌の言葉に真剣に考えていた。

 

 

「ん~、別に小猫さえいいなら別にいいんじゃないか?元々は俺の家だし。それに結構部屋は空いていたはずだし。まぁ、最悪は黒歌の部屋で暮らせばいいしな。結界も小猫は銀将を半分持っているし問題ないし。で、小猫はどうする?黒歌はお前と暮らしたがってるみたいだけど」

 

 

「で、ではその……お言葉に甘えさせていただきます」

 

 

小猫はうつむきながらそう答えた。

 

 

「白音と一緒に暮らせるにゃ!清隆はさすがにゃ。鈍いところ以外は」

 

 

「にッ!?鈍いって。確かにリッカさんと比べたら鈍いところもかなりあると思うけど、そこまで鈍いか?俺って」

 

 

清隆の言葉に黒歌と小猫は揃ってため息を吐いた。

 

 

「ハァ。清隆はそういうところが鈍いにゃ。内心的なところとか」

 

 

「お姉さまの言うとおりです。時々、わざとやってるように思えます」

 

 

「ひどっ!俺そこまで言われるって。俺どんだけ鈍いんだよ!?」

 

 

「じゃぁ、私に好きな人ができたら清隆はどうするにゃ?」

 

 

黒歌が清隆に聞いた。

 

 

「ん?まぁ、悲しいけど黒歌の事を束縛したりなんてしないぞ」

 

 

二人は揃ってため息をもう一度吐いた。

 

 

(白音。もしかして、ずっとこんな感じにゃ?清隆は)

 

 

(はい。リッカさん達も一度だけそれぞれ本気で告白したこともあったらしいんですけど全部『俺よりもきっといい人がいると思うからまだ告白するには早いんじゃないかな』と言われてあしらわれたらしいんです。かなり奥手というべきか……はぁ)

 

 

二人が何かをボソボソと話しているのに清隆は気づいたが、聞いてはいけないだろうと思いそれは聞かないようにした。まさか、自分のことを言われているとは清隆は知る余地もなかった。

 

 

そんな会話をしていると、反対側から裕斗とルーツが仲良く話している姿が3人の目に映った。

 

 

向こうも3人に気づいたらしく急ぎ足で3人に近づいてくる。

 

 

「おはようございます、清隆先輩。それに小猫ちゃんも。えっと、黒歌さんで合ってるかな?」

 

 

「おはよう。小猫ちゃん。それに葛木さんも。えっと……」

 

 

「あぁ、おはよう。裕斗にルーツ。こっちは小猫の姉の黒歌だ」

 

 

「おはようございます、裕斗先輩、ルーツ先輩」

 

 

「お、おはようにゃ」

 

 

黒歌もモジモジしながらそう答える。

 

 

「そう言えば、二人にもこのことを話さないとな」

 

 

清隆は二人にも黒歌が学園に通うことを説明した。

 

 

「―――――ということなんだ。まぁ、必ずグレモリーさんに怒られるのは目に見えているからメールか何かで言っておいてくれないかな?」

 

 

清隆は裕斗にそんなことを頼んだ。

 

 

「はい、分かりました。今、送っておきますね」

 

 

裕斗は直ぐに携帯電話を取り出し、メールを打ち込む。

 

 

5人が談笑していると、次はソーナが現れる。ソーナの姿を見て皆は次々と挨拶をしていく。

 

 

「ソーナさん、おはよう」

 

 

「清隆君もおはよう。あら?そちらはたしか」

 

 

「あぁ、黒歌だ。黒歌、きちんと挨拶しろよ。ソーナさんだって冥界にいろいろ顔をきかせてくれたんだからな」

 

 

「お、おはようございますにゃ」

 

 

「おはよう、黒歌さん」

 

 

その後、清隆は黒歌の事をソーナに話した。

 

 

「ということは清隆君の家に黒歌さんは同居しているの?」

 

 

「ん?まぁそういうことだな。どうしたんだ?」

 

 

(なるほどにゃ。ソーナも清隆が好きにゃ?)

 

 

(そういうことです。もちろん一応告白のようなものもしましたが、撃沈したようです)

 

 

(なら、ソーナも同居させるにゃ!)

 

 

(お、お姉さま!?)

 

 

黒歌と小猫がボソボソと再び話をして、黒歌はすぐに行動にでた。

 

 

「清隆ぁ。ソーナも家に同居するのはいけないにゃ?」

 

 

黒歌の言葉にその場にいた全員が驚いた。

 

 

「い、いやいやいかんだろ。さすがに」

 

 

「なんでにゃ?」

 

 

「そりゃ、結界のこととかもあるからだよ。そういうのはリッカさん達に話をしないと」

 

 

「リッカがいいって言ったらいいのかにゃ?」

 

 

「そんなわけではないけど。ていうか、ソーナさんだって嫌だろ。男の住んでいる家に泊まるなんて。なぁ?」

 

 

清隆がソーナに助け舟を求める。

 

 

「わ、私も清隆君の家には少し興味があります。それに、黒歌さんが心配ですし」

 

 

ソーナの発言に清隆は肩を落とした。

 

 

「まぁ、リッカさんに相談してからな。結界のこととかも含めて。でも、俺も少ししか料理できないからそんなにいいおもてなしはできないと思うし、本当にいいのか?」

 

 

清隆はソーナに聞くがソーナは頷いた。

 

 

「はぁ、本当に清隆は鈍感の鏡にゃ」

 

 

黒歌の一言に皆は頷き、清隆のみ納得していない様子だった。

 

 

この時、清隆は思った。

 

 

(こんな日常がいつまでも続いてくれればいいのに。みんなとワイワイして、将来のことを考えて。少し欲張りなのかな)

 

 

 




清隆の望んだ日常……


しかし、そんな楽しい時間は脆く、簡単に崩れようとしていた……


清隆のシェルに一本の連絡が入る……


その連絡は清隆の日常を変えるには十分な力だった……


次回「崩れる日常」


お願いします!何でもしますから!どんな対価も支払いますから!だから、皆を助けてください!大事な家族なんです!







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