清隆が葵に弱音を見せた数日後、清隆達はリアス・グレモリー達のレーティングゲームを見に来ていた。
ディオドラVSリアスの組み合わせだが清隆達は気になる情報があったため急遽見させてもらうことにした。
見に来たメンバーは、清隆、リッカ、静流、黒歌、姫乃、巴、シャルルであった。
「それにしても、お前達がこいつらのゲームを見たいなんて珍しいこともあるもんだなぁ」
「まぁ」
(ディオドラ・アスタロト。あいつがもし禍の団に関係しているのなら、このゲームで何か動きを見せるはずだ)
そして、リアス達がフィールドに転移された瞬間に異変が起きる。
「な、なんだあれは!!」
突如フィールド上にありえないほどの悪魔がリアスたちを囲んだ。
そして、観覧席の周りにもかなりの悪魔が現れる。
その突然の出来事に他の観覧していた悪魔たちも驚きを隠せなかった。
「チッ!やっぱり現れたわね。アザゼル!あなたはグレモリー達に連絡を!シャルルと黒歌は転移魔法陣の用意を。出来れば数人分いけたら嬉しいわ。静流と清隆、姫乃、巴は2人の護衛。アザゼル、あいつらに連絡が来たら、私を相手の親玉たちの場所に連れていきなさい!」
「はぁ?お前……。まぁいい。グリーン・ウッドが居てくれるなら俺たちには心強いからな」
そして、それぞれの戦いが始まった。
アザゼルに連れられてリッカが連れてこられた場所に一人の少女がいた。
「あれが、禍の団のリーダー。オーフィスなの?」
「あぁ、間違いないぜ。あいつがオーフィス。無限の龍神やウロボロス・ドラゴンとも呼ばれている」
「アザゼル、久しい。それにそっちは?」
「はじめまして、オーフィス。私は風見鶏公式新聞部『飛車』のリッカ・グリーンウッドよ。リーダーであるあなたがこんな場所に来るなんて一体どんな考えで動いているの?」
その言葉と共に目を向けるのは空。
そこにはレーティングゲームの映像が映し出されていた。オーディンたちが戦っていたり、リアス達の戦闘などが映し出されていた。
「見学。ただ、それだけ」
「なら、ここであなたを倒せば禍の団は無くなるっていうわけね!」
リッカが魔力弾を撃つ。
しかし、それがオーフィスに届くことはなかった。
オーフィスに届く瞬間に霧散してしまったのだ。
「グリーンウッドでは無理。無論、アザゼルと手を組もうとも。我、力無限にある」
「何が目的なの!あなた達のせいでたくさんの笑顔がなくなりそうになってるのよ!」
すると、オーフィスはリッカの顔を見る。
「我、求めるは静寂な世界。次元の狭間に帰り、静寂な世界を得たい。ただそれだけ」
「アザゼル!今の言葉翻訳しなさい!訳が分からないわ!」
リッカには何の事を言っているのか理解できなく、アザゼルに説明を要求した。
「はぁ、簡単に説明するとだな」
アザゼルはリアスに言われるままに説明した。
次元の狭間のことを。そこにグレートレッドと呼ばれている龍が住み着いていることを。
その内容を聞いてリッカは全てを理解する。
オーフィスはただ、静かな世界が欲しいだけということを。
「そういうこと、だったのね」
(はぁ、厄介ね。目の前にいるオーフィスを私一人で倒せないのだから、数で押し切るのは不可能だし。オーフィスでも勝てないグレートレッドになんてもっと無理な話よね)
リッカがそう呟いた瞬間にひとつの転移魔方陣が現れる。
そして、そこから出てきたのも悪魔だった。
「お初にお目にかかる。俺は真のアスモデウスの血を引く者、クルゼレイ・アスモデウス。『禍の団』真なる魔王派として、風見鶏の女と堕天使の総督に決闘を挑む」
現れたのは、旧魔王派のアスモデウスだった。
「かったるいわね。あなた程度なら、アザゼルでもいいんじゃない?そう言う訳でアザゼル、変わってくれない?」
リッカのその言葉にクルゼレイは一気に魔力を迸らせた。
「貴様!どういう意味だ!俺は真なるアスモデウスの血を引く者だぞ!それをかったるいだと!」
「はぁ。たかが血族だけでごちゃごちゃ言わないで頂戴。アスモデウスが強くても、あなたが強い理由にはならないでしょ?まぁ、いいわあなたはここで潰させてもらう」
リッカがワンドを構えた瞬間、二人の間に魔方陣が現れる。
そこから出てきたのはサーゼクスだった。
「何をしにきたの、ルシファー」
「結果的とはいえ、妹達を大人の政治に巻き込んでしまったのでね私も出なければと思ったのだよ。クルゼレイを説得したい。ここは任せてくれないだろうか?」
「はぁ、まぁ私は別にどっちでもいいけど」
そう言ってリッカは一歩退いた。
そこからサーゼクスは必死でクルゼレイを説得に入った。
今の悪魔には戦争などする必要がないことを。
自分はただ悪魔の未来を守りたいだけということを。
悪魔の種を守りたいということを。
しかし、サーゼクスの声はクルゼレイには届かなかった。
そして、あろうことかクルゼレイはオーフィスに何かを頼み込む。
するとオーフィスは蛇のようなものをクルゼレイに渡し、クルゼレイはそれを飲み込む。
その瞬間、クルゼレイの魔力は膨れ上がった。
「ハハッ!これがオーフィスの力か。これならいける!この力があれば再び悪魔を頂点に導ける筈だ!そうだ、桜の守護者も利用しよう。あいつの化け物じみた力を奪い、我々の想いとやらを実現させるのもッ!?」
クルゼレイがそう叫んだ瞬間に突如クルゼレイの左腕が消滅魔法によって消滅したのだ。
「一度使ってみたかったのよね、この消滅魔法。へぇ、消滅魔法って思ったよりも魔力を食うのね。その割にはそこまで派手じゃないし。これは血筋以外はあまりオススメできないわね」
その消滅魔法を放ったのはリッカだった。
その光景にオーフィスと本人以外は驚きを隠せなかった。
「グリーンウッド、お前まさか消滅魔法を使えたのか!?」
「今のはリアスが得意としている消滅魔法……。まさか、数回見ただけで出来る様になったというのか」
「まぁ、数回同じ魔法を見ればその魔法のプロセスぐらいはほとんど理解できるわよ?あとはその魔法に自分の力を合わせるようにプログラミングすればいいだけだしね。それよりも、そこの腐れ悪魔!」
「く、腐ッ!?」
「あなたよくもまぁ、私の前でそこまで言えたものねぇ」
明らかにリッカの声にも表情にも怒りの色が見える。
「人間風情が調子に乗るなよ!特に風見鶏など孤高のカトレア単騎の勢力にすぎんのだろ!お前程度がどうのこうの言えるような存在ではないのだよ!」
クルゼレイの言葉を聞いてアザゼルとサーゼクスはクルゼレイを悲しい眼差しで見つめる。
「お前……それだけはしたらいけないだろ」
「わ、私が決着を付けたいのだが」
「ダメよ。私がするの!それとも何?ルシファー、あなたと私で戦争でもする?別に構わないわよ。今の私は誰にも負ける気がしないの」
「え、遠慮しとくよ」
サーゼクスとアザゼルはリッカの言葉が冗談でないことをすぐに悟り、数歩退いた。
「その魔力、先程からただものだはないな。まぁ、いいだろう。オーフィスの力で強くなった俺の力受けてみ「禁忌『彷徨える鎌鼬』!!」なッ!?」
クルゼレイが言い切る前にリッカの鎌鼬がクルゼレイを襲う。
それはほんの一瞬の出来事でクルゼレイの体に生傷が耐えない状況になった。
「な、何なんだ……。これは」
クルゼレイは跪いた。
「死ぬ前に教えといてあげるわ。私の名前はカテゴリー5の魔法使い『孤高のカトレア』リッカ・グリーンウッドよ。まぁ、私は殺しはしないわ。今ので少し気分もスッキリしたし。それに、次桜の守護者のことをバカにしてみなさい。本気で潰すわよ。まぁ、あなたに次があればの話だけどね。サーゼクス、あとは任せるわ」
リッカの言葉にクルゼレイの表情に絶望が走る。
そして、リッカと入れ替わりにきたのはサーゼクスだった。
「君は選択肢を間違えた。私と話し合いをするならば殺すことはしなかったがグリーンウッドをあそこまで怒らせては我々が逆らうわけもいかないのでな」
「お、お前たちは人間にひれ伏すというのか!!」
「ひれ伏さないさ。ただ、同じ立ち位置にいるだけさ。では、そろそろ消滅してもらうよ」
「や、やめr」
クルゼレイが最後に何かを言おうとしたがサーゼクスによって消滅させられてしまった。
その光景をリッカは静かに見つめていた。
「はぁ、かったるいわねぇ。あとは、清隆。頑張りなさい」
清隆の前に現れたのは覇龍に覚醒したイッセーの姿だった……
イッセーに必死で自分たちの声を届けたいリアスたちの想いを清隆は聞く……
そして、清隆は決意する……
清隆は『桜の守護者』として彼女たちの想いを届けるため、伝説の赤き龍帝に戦いを挑む……
それは誰も望まない戦いの幕開けだった……
さらに、覇龍に導かれもう一つの魂が目を覚ます……
次回「『桜の守護者』VS『赤き龍帝』」
私は役目を全うしましょうか…。私という名の物語に……。いつまでも続いていたあの懐かしい日々に……。
そして、これからの私自身に……