土日が忙しすぎて投稿できなくて!
バイト先の飲み会で社長が現れるわ、はじめてのことばっかで緊張して飯が喉を通らないわ、夏バテで飯食えないわで大変でした。
では、本編へ!
「…さい!起きなさい!清隆!」
「…んぅん?」
清隆が目を覚ますとそこには立夏が立っていた。
「いい度胸してるじゃない。私の会議で居眠りをするなんて」
清隆は周りを見ると皆は苦笑いしていた。
「まぁまぁ、私の顔に免じて許してあげて、ね?」
「へぇ、さっきからこっくりこっくりしてたのは誰なのかしら?さっきの会議の説明、できる?」
「アハハ…」
すかさず、シャルルがフォローに入るが立夏の言葉に言い返せなかった。
「ほんとに、高校生にもなってゲームなんてしているからです」
「仕方ないだろ?面白いんだから」
「なんていうゲームなんですか?」
さらが清隆に聞く。
「あぁ、フォルティシモっていうRPGだよ。結構人気なんだけど知らないのか?」
「クラスの人が話しているのを聞いたことがある位です」
「なら、私のを貸しましょうか?仕事場の人からなぜか二つほど貰ったんですが」
「「「「「貰った!?」」」」」
「おぉー!?皆さん、食いつきますね!」
葵の言葉に皆は驚きを隠せなかった。
その後、新しい新聞のテーマについて語り合い、会議は終了となった。
そして、会議が終わり、皆で帰り始める。
清隆の目の前ではいつもの公式新聞部のメンバーがワイワイと話し合っていた。
(こんな日常がずっと続けばいいのにな…。もう、戦いなんて。ん?何の戦い?俺は何を考えてんだろうな)
『それで本当にいいの?』
「え?」
清隆は突然の声に驚き後ろを振り返る。
しかし、そこには誰の姿もない。
「清隆ぁ!どうしたの!!早く、来なさい!」
「え!?は、はい!!」
清隆は何も気にせずにそのまま立夏達を追いかけて走っていった。
その6人の影を見るひとつの影。
「彼が”もう一人の”芳乃を受け継ぎし者。そして、ここが彼の望んだ本当の平和。仲間たちと共に暮らす日常…。彼の思い描いたifの世界…。だが、ここにはあなたの思う大切なものが抜けている。あなたはいつまでこんな世界にいるつもりなの?」
その声は吹き荒れる桜吹雪と共に消えていった。
時は現代に戻り、夢幻城。
其処にダークネスとミスターTが立っていた。
「ミスターT、陽ノ本葵の様子はどうだ?」
「はい。体調も良く、魔法の媒体としては不自由ないでしょう。ここに、ロンドンに集まるたくさんの想いが集まれば、ダークネス様のいう禁呪『永遠に訪れない五月祭』が発動するでしょう。グリーンウッドもこちらの指示に従ってくれます」
「あぁ。彼女たちには本当に迷惑をかける。特に、グリーンウッドには」
「二つ程聞きたいのですが?」
「ん?まぁ、俺に答えられることなら構わないが?」
ミスターTの言葉にダークネスが答える。
「まず、一つ目。グリーンウッドは最初はあんなに反抗的だったのになぜ、今はあんなにこちらの言うことを聞くんでしょうか?」
「あぁ、それは俺の計画の8割程を話したからね」
「ッ!?」
ダークネスの言葉にミスターTは驚きを隠せなかった。
しかし、ミスターTの驚きなど無視して、ダークネスは話を続ける。
「彼女は俺の想いと決意に同意してくれたんだ。彼女自身も思うところがあったんだろう。もしくは、白馬の王子様への完全な期待か。まぁ、どちらにしろこちらが楽に動けるのには変わりないがね」
「そうでしたか。では最後にもう一つ。このような作戦をよくも思いつきましたね?こんな危険な禁呪なんて、なかなか調べようにも調べられるものではありません。私の経験上、その仮面から来るありとあらゆる知識は元々の術者の頭の中にある知識から作成されます」
ミスターTは再び質問をした。
「あぁ、なるほどね。つまり、なぜこんな危険な禁呪『永遠に訪れない五月祭』のことを知っていたかってこと?」
「はい」
「そんなの簡単だよ。俺自身があの禁呪を経験したことがあるからな」
ダークネスは淡々と答えた。
「あの禁呪は人を不幸にする魔法。だが、あの魔法こそが俺の知識の中で最もたくさんの人々の想いを集めることができる魔法だと考えた。だから、あの魔法を選んだ。最も効率の良く、尚且つ葛木清隆が成長するにはこれが一番手っ取り早い。あいつにはこれからも様々な選択を迫られるだろう。そんな時に一回一回立ち止まっては前を向くことすら忘れてしまう。そして、気づいて欲しい。芳乃の力がどれだけ醜いものなのかを。あの力の使いすぎは自らを失うことに」
「そうですか。あなたはそこまでしてあの人に成長してもらいたいんですね」
「あいつは俺の中での最後の汚点でありながらも最後の希望でもある。心のどこかで思ってしまうんだ。あいつはきっとあの魔法を解いてここまでやってきてしまうのでは、と。ありえないことだとしても、あいつならやってしまうと思ってしまうんだ」
ダークネスは上空を見ながら言う。
「ですが、あの魔法は高難易度な魔術です。例え、夢見の魔法が得意で『芳乃』の力を受け継いだ彼でもそう簡単に解けるとは」
「でも、あれも魔術だ。俺と同等の対価程の想いを使えばッ!?ゴホッ!!」
突然、ダークネスは口元を押せる。
「ダークネス様!!」
すぐさまミスターTが近づく。
「ゴホッ!ゴホッ!だ、大丈夫、だ」
よく見ると、ダークネスは黒い液体を口から吐いていた。
「ダークネス様?いつからその症状が?」
ダークネスはゆっくりと顔を上げる。
「すまない。計画に私情を挟んでしまうと思ってな。心配するな。あの魔法は必ず完成させる。ミスターTは俺の、いやダークネスとしての闇を最後まで見届けるためにここにいるのだろう?」
「気づいていたのですか?ダークネスの真相に…」
ミスターTはゆっくりとダークネスに近づく。
「まぁな。この力は俺の命を媒体としていることくらいカテゴリー5の魔法使いには分かって当然さ。いや、今は、もうカテゴリー1の魔法使いかな」
ダークネスは苦笑いを浮かべながら言う。
「いいか、ミスターT。俺は彼女に会うまでは倒れるわけにはいかないんだ。だから、一切俺の心配なぞせずに計画を実行してくれ。11月スタートではなく、10月スタートにするプログラムも早く調整しといてくれ」
「了解しました」
そう言って、ミスターTはその場から姿を消した。
「カテゴリー5、か」
ダークネスは片手に魔力を溜める。
それは禍々しい黒い魔力だった。
「こんなにも濁ってしまったな、俺の魔力は。だが、譲れない。この気持ちだけは。それにしても、ミスターT…」
ダークネスはミスターTの消えていった方向を見つめた。
「なんだろうか。彼はどこかで俺とあったことがあるのだろうか。いや、なぜこんなことを思ってしまう?彼はダークネスとは主従関係。しかし、彼とはなぜか他人とは思えない何かを感じてしまう」
ダークネスはゆっくりと椅子に座る。
ギギギという音が部屋に響きわたる。
「この命も残りわずか……。それまでに、彼女に出会い、葛木清隆に伝え、学ばさなければ。『芳乃』の力の真実を。彼の勘違いしている破滅の力を…」
ダークネスの言葉が部屋に響きわたった。
「ほぉ、薄々感づいてはいるようだな」
ダークネスの言葉を部屋の影で聞いている影がひとつ。
「確かに、あなたと私は他人ではないようなもの。私ですら、あなたに呼ばれたときは焦ったのだから。しかし、今のあなたでは、既に私と戦うことすらできないほどまで力が衰弱している。そして、この世界でラスト…」
ミスターTはゆっくりと歩き出す。
「これで、全てが終わる。永遠に繰り返された『ダークネス』の物語が。そして、私自身の全ての物語が。永遠に繰り返されてきたこの悪夢が。後は、葛木清隆のイレギュラーさえなくなれば…」
大切な人を取り戻すために……
未来へ向かうために……
大切な家族を取り戻すために……
自らの夢を失わないために……
大切な人と出会うために……
全ての物語に終止符を打つために……
それぞれが、それぞれの大切な想いを胸に秘め……
命をかけた戦いが……
今、幕を上げる……
次回「戦いの幕開け」
はじめまして、私の名前はミスターT。そして、さようなら。五条院巴。まずは一人……次は誰だ?
戦いの火蓋が切って落とされる……