ハイスクールD×D 桜物語   作:孤高の桜

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パワー勝負 戦車VS戦車

場所は体育館。

 

 

巴は静かに敵が来るのを待っていた。

 

 

「ウム……」

 

 

(おや、お客さんがやってきたようだな)

 

 

巴は振り返り、ステージの段幕の方をむいた。

 

 

「そこに隠れている奴、出てきたほうがいい。隠れていては、私からの奇襲に応対できないぞ?」

 

 

巴が話しかけるとすぐに小柄な少女が出てきた。

 

 

「……一人」

 

 

「あぁ、私は一人だな。まぁ、私自身が一人の方が戦いやすいというのも理由の一つなんだがな。ということで敵同士だが、お互い自己紹介でもしないか?私は五条院 巴だ。よろしく頼む」

 

 

「……搭城 小猫」

 

 

「やはり、か」

 

 

「……?」

 

 

巴の意味深な言葉に小猫は首をかしげた。

 

 

「いやいや、まぁ気にしないでくれ。それにそろそろ、はじめようか?」

 

 

「……はい」

 

 

小猫の声を合図に二人はほぼ同時にお互いの位置まで走り込み、拳を相手にぶつける。

 

 

ちょうどお互いの真ん中の位置で拳と拳がぶつかった。

 

 

しかし両方とも後方に吹き飛ばされる。

 

 

(さすが、戦車だけあるな。肉体を強化しているつもりなのだが。それに、あの体でどうやったらこんな力が出るんだ?まぁ、考えるのはしょうに合わない。今ので無理ならもっと強化するべきだ)

 

 

(……油断はしていない。あの人が強い。私の初撃とほぼ同じだけの力を出すなんて。でも負けるわけにはいかない。もうあんな失敗はしたくない!)

 

 

そして、二人はゆっくりと距離を詰めていき、お互いの攻撃範囲に入った瞬間、二人は一気に間合いを詰める。

 

 

ドン!ドン!ドン!

 

 

拳と拳が当たるような音ではないような音が体育館内に響きわたる。

 

 

お互い譲れない想いがあるため、一歩も譲らない。

 

 

そして、破壊力は少しずつ増していく中で先に小猫の方に異変が起き始めた。

 

 

(ッ!?少し手首に痛みが……。こんだけ打ち合うのは初めて。相手はただの人間。なのに私の方がもろい?)

 

 

(ん?一瞬だが塔城の顔に異変が起こったな。つまり、この打撃に慣れていないのか?まぁ、いい。私自身もかなりの魔力を消費しながら戦っているからな)

 

 

お互いそう思いながら、打撃戦をさらに続ける。

 

 

しかし、小猫が一瞬拳を庇った瞬間を巴は見逃さなかった。

 

 

「そこだ!」

 

 

「ッ!?」

 

 

巴の放った攻撃が小猫の腹に吸い込まれるように拳がめり込む。

 

 

その攻撃に体が耐え切れず体育館の壁まで吹き飛ばされる。

 

 

「……ゴフッ!」

 

 

小猫は必死の形相で立ち上がるが肋骨を何本か折られ、肺にたまった空気を吐き出した。

 

 

「うむ。今のはきれいに入ったな。どうだ?もう眠ってしまえばいいのではないか?今ので塔城と私ではダメージの蓄積量がかなり開いたと思うのだが?」

 

 

「……負けるわけには、い、かない」

 

 

巴の言葉を無視してゆっくりと足をフラフラさせながら小猫は巴に近づいてくる。

 

 

「負けたくない、か。なら、なぜお前は自分の本来の力を使わない?」

 

 

「……!?」

 

 

巴の言葉に心覚えがあるのか小猫は巴の言葉に驚きを隠せなかった。さらに巴は続けた。

 

 

「なぜ?と聞きたいようだな。こっちにも諜報部のような奴がいてな。情報収集が早くてな。君たち全員のある程度の情報は手に入れてある。ちなみに私が知っているのは、君の正体は猫又で過去、君のお姉さんが君たちの主を力の暴走により殺し、S級はぐれ悪魔として、指名手配されていることぐらいだがな」

 

 

「……」

 

 

「無言は肯定と受け取るぞ?しかし、君は、なぜ猫又の力を使わないんだ?その力をつk「あなたには関係ありません!!」……塔城」

 

 

「何も知らないくせに!私の気持ちなんて知らないくせに!勝手なこと言わないでください!!」

 

 

小猫の気持ちが、想いが体育館内に響きわたる。

 

 

「だがそれは矛盾しているとは思わないか?」

 

 

「矛盾?」

 

 

「強くなりたいが猫又の力は使いたくない。それは明らかな矛盾だ。だがそれを解決する方法を、解決できる人物に私は心当たりがある」

 

 

「……え?」

 

 

巴の言葉に小猫は驚いた。なぜなら聞いたことがなかったからだ。小猫のは重度のトラウマのようなもの。決して自分の意志なくしては治ることは絶対ないのだから。

 

 

「言い方が間違えたな。塔城がトラウマを乗り越えるために背中を押してくれ、引っ張ってくれる人物を知っている」

 

 

「そんなの、嘘に、決まってます」

 

 

小猫には信じられなかった。巴の言葉が。しかし、巴は続けた。

 

 

「少し、昔話でも聞いてくれ。その人物は、様々な人間のトラウマを取り除くことができた。決して無理だと言われ続けた人物を何人もだ。親友の願い、そして自分の過去にとらわれ続けた少女を。過去に犯した自らの罪に縛られ続け魔法が使えなかった少女を。自らの宿命を認められなかった少女を。一族の期待をすべて背負って潰れてしまいそうになった少女を。自らの運命に抗うために永遠を望んだ少女を。たくさんのそして様々なトラウマを持った少女たちをその人物は救ったのだよ。それに、君の見たものすべてが真実だとは限らない」

 

 

「どういう意味ですか?」

 

 

「君たち悪魔はすぐに悪魔殺しの君の姉を指名手配したようだが、こちらの集めた情報には不可解な点がいくつか見受けられた」

 

 

「そ、そんなことあるわけが」

 

 

「まぁ、それは後にして、どうだろうか?私からその人物に話をつけることもできるが?」

 

 

「その、人物って……?」

 

 

その言葉に巴がニヤッと笑った。

 

 

「私たちの王である葛木清隆だ」

 

 

「でもどうやって、トラウマを?」

 

 

「それは企業秘密だ。それよりも、どうする?」

 

 

「会ってみるだけあってみたいです」

 

 

「うむ了解した。では」

 

 

ドスッ

 

 

鈍い音が小猫から聞こえた。そう、巴がもう一度、小猫を殴ったのだ。

 

 

その後、すぐに小猫は光に包まれてその場から消えた。

 

 

『リアス様の「戦車」1名リタイア』

 

 

グレイフィアの声が巴の付けているイヤホンから聞こえてきた。

 

 

「塔城、君のトラウマもきっと清隆ならどうにかしてくれるよ。ウッ!」

 

 

突然の痛みに巴は座り込んでしまう。

 

 

「一気に魔力が抜けて体にたまった疲労が爆発したかな。今日はもう戦えそうにないな。あとはみんなに任せるか」

 

 

巴の声が静かに響きわたる。




体育館の激闘の中、ほかの場所でも戦闘が行われる……


場所は旧校舎の裏の森……


そこで出会う鬼の担い手と『騎士』……


お互いの速さは音をも超える……


次回「スピード勝負 騎士VS騎士 武器への想い」


あなたはもっと自分の武器を見てあげるべきです。



一応、次回は、オリジナルの武器が出ますが名前などの批判は勘弁してください。出すのは次回だけですので!
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