ちゃんと出来てます?
ある日の博麗神社にて、いつものように空から…ではなく珍しいことに徒歩で魔理沙はやってきた。
「おーい霊夢ー!遊びに来たぜー」
「居座るなら賽銭入れなさいよね」
縁側で涼んでいた霊夢は寝転がりながら親指を賽銭箱に向けて言った。
「おっと咲夜はまだなのか」
「聞けよ」
「魔理沙さんは賽銭入れた後の敬語で話す霊夢さんが見たくないようですよ?」
部屋を覗いてきょろきょろする魔理沙の後ろからひょこっと顔を出したさとりが無視した魔理沙の心情を読んで霊夢に伝える。
「何よ、敬意を払っているだけじゃないてかあんたら一緒は珍しいわね」
「ああ、人里であってなそのままこっち来たのぜ」
「魔理沙さん、」
「どした〜?」
さとりの呼びかけに縁側から靴を脱いで上がり込み、本棚を漁りながら返事をする。
「霊夢さんはお金を入れた人みんなに敬意を払うのですか?」
読み取ったもののこの巫女の辞書に他人への敬意があるのか疑問に思ったさとりが質問する。
「そうだぜ、賽銭入れたらしばらくそいつにだけ敬語でしゃべるのぜ」
「そうですか。…霊夢さん、」
「何?」
「ここに一万円があります」
「!!?」
懐から一枚のお札を取り出してさとりが言うと霊夢は大きく目を見開いた。瞳孔もハートになっている様子
「欲しいですか?欲しいですよね?ふふふ、さてどうしましょうか?」
「やめてさしあげろ」
さとりがお札をひらひらと左右に振るとそれに合わせて頭を左右に揺らす親友の姿に魔理沙は涙が出そうになる。
「私は地霊殿の主ですから、お金には困っていないので対価なくそのまま差し上げますよ」
手を離すと落ちる前に素早く掴み取り満面の笑みを浮かべた。
「っしゃぁあ!!!やったぜ生活費ゲットじゃぁぁあなたに近い将来幸福が訪れるようこの博例の巫女が祝福して差し上げますわ」
「今を生きるための生活費が無い巫女に将来のことを祝福されてもなぁ…」
「信憑性ゼロですね後しゃべり方気持ち悪いです」
「あんたら喧嘩売りに来たの?買うわよ?」
霊夢は青筋を立て、鬼のようなオーラを立ち昇らせて言うが魔理沙はお構いなしに煽る。
「買うためのお金がまず無かったじゃないですかーwやだーww」
「ぷくくwwww」
「んだと髪の毛バナナ」
「あ?」
「お?」
「自販機這いつくばり妖怪」
「きのこバカ」
「あ?」
「お?」
「仲良しですね~」
「「なわけあるか」」
微笑ましいものを見る目で呟いた言葉を2人は息ぴったりに否定した
――――――――――
しばらくして
「遊びに来たわよ、これクッキーお裾分け」
「ありがと今お茶出すわ」
紅魔館のメイド長である咲夜が包みを手渡しながら部屋に上がる。
「おいおい私らの分は茶葉がもったいないとか言っていたのに咲夜には出すのかよ」
「全くですよこんな脳内お花畑に出して私達に出さないのは不公平ですよ」
後ろでぶーぶーと文句を言う2人に霊夢はため息をつく。
「毎日来るんだしなにか手土産を持ってきなさいよ居座り料として」
「そう言いながらもついでに入れてくれるんだから霊夢はわかっているぜー」
「いや待てその前に誰が脳内お花畑ですって?」
「ウチの神社で弾幕はやめて」
追加のお茶を先程貰ったクッキーをお茶菓子にしながら3人の集まるちゃぶ台へ持って行く。
「私は覚り妖怪ですよ?咲夜さんの頭の中がレミリアさんで埋め尽くされているのは分かっているのですよ変態めっ」
「お前だって妹大好きの変態だろ?」
ブーメランを飛ばすさとりに魔理沙はツッコミを入れる。
「私の場合は姉妹愛ですし~」
「一般人から見たらどっちも異常だけどね」
「霊夢が一般人という訳では無いけどなぁ」
「はぁ?あっ確かに一般よりは美人だけど」
霊夢はふふんとドヤ顔しながらクッキーをつまむ。
「いやそう言う意味じゃなくて一般人は雑草にマヨネーズかけて食べたりしないって話よ」
呆れながら咲夜も口に運ぶ。
「えっ雑草にマヨ…?ほんとですか?その話詳しく教えてくださいます?」
「本当本当wたしかー、」
あの時はさとりいなかったもんなーと思い出しながら魔理沙はクッキーを頬張ると、その美味しさに負けて黙々と食べ続けることを選んだ為、霊夢が続きを話す。
「お腹は満たされたけどその後が悲痛だったわ…腹痛でトイレに籠もりっぱなしになったもの」
「うわぁ…」
「マヨネーズが腐っていたのよ」
「え、そっち!?」
このあと食べられる野草を得意げに色々教えてあげる霊夢さん
その間にクッキーを全て魔理沙に食べられてたことを知り、弾幕合戦が始まるのだった…