SE持ち転生オリ主妄想短編   作:ヒイラギP

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書き直し祭りでした……

今回な、な、な、なんと!原作キャラクターが登場します!
すごい!二次創作なのに原作キャラが出るまで三話かかりました。なんてこった。

違和感があれば些細なものでも構いません。是非気軽にお伝えください。

CHARAT(キャラット)様を利用して、拙作の主人公である智月ちゃんのイメージを作ってみました。
めちゃくちゃ難しい……筆者の着せ替え力不足ですね。

【挿絵表示】



副作用②

「ではこちらにお掛けください」

 

「失礼……します」

 

 三門市に来てからほとんど見られなかった光の粒子が、診療室の角にある監視カメラの内側で鈍い光を放っていた。こんな現象は今まで見たことがない。

 

「……何か気になるかな?」

 

「いや、その……話は聞いてると思うんですけど、俺なんか変な光が見えて、それが部屋のあそこに固まってて」

 

 俺が指を刺すと医者は明らかに動揺をみせた。

 

「そこは……監視カメラがある位置だね。別に光ってるとかは無いと思うけど」

 

 医者もこの光は見えないのだろう。彼からすれば「後ろにお化けが!」的な事を言われて脅かされたようなものだ。言わないほうが良かっただろうか。

 

「それで先生。智月の超感覚というのは一体」

 

 気まずくなった空気の中、父が尋ねた。

 

「我々はサイドエフェクトと呼んでいます。基本的には人の機能を拡張した特性を持つことが多いです。娘さんの場合は五感全てにその兆候が見られるとのことで、これはとても珍しいケースですね」

 

「サイド、エフェクト?」

 

 俺を悩ませてきた五感の異常は、サイドエフェクトと呼ばれている特殊能力だった。と言われてすんなり納得できるやつがいたら、そいつは馬鹿か適応能力が高すぎる。それに結局光の正体がわかったわけでもない。このまま引き下がれるかよ。

 

「それでこの光の正体は一体なんなんですか?超感覚って言っても何に反応しているかわからないんです」

 

「今日はそれを調べるために色々用意してきたんだ。他者の感情のような漠然としたものに反応するサイドエフェクトもあるから、多角的に調べる必要があってね。ちょっと時間がかかるかも知れないけど協力してくれるかな」

 

 感情に反応する?読心的なことだろうか。サイドエフェクト、想像以上にめちゃくちゃな存在だ。副作用というからには俺以外のサイドエフェクトを持つ奴もまた、大変な思いをしたのだろう。

 

「はい。これで何に悩まされて来たのかわかるなら」

 

「それでは別室に移動します。お父様は終わり次第お呼びいたしますので、待合室でお待ちください」

 


 

 病院の待合室で智月の父、秋葉智弘は娘の検査が終わるのを待っていた。ロビーにはそこそこの人数がいたように見えたが、待合室では一転、人一人見当たらない。

 


 

 年齢にしては大人びたしっかりした子なので失礼は無いだろうが、それとは別に心配なことに変わりはない。

 

 ざわつく心を落ち着かせようと本を取り出す。栞を挟んだページを開こうとした時、革靴のカツンカツンという音が近づいてきた。

 

「お久しぶりです。秋葉智弘さん」

 

 その声には聞き覚えがあった。

 

「事前に連絡はしたはずだ。妻は来ていない。定期報告も怠ったつもりはないが」

 

「別件ですよ」

 

 その声の主の名は唐沢克己。こうして顔を合わせるのは二回目の事だ。

 

「ならば……智月か」

 

「その通り。娘さんのことでお話ししたいことがありまして」

 

「《私》の娘に何のようだ」

 

 父として娘を危機に晒すわけにはいかないと、鋭い目で唐沢を睨みつける。

 

「診断の通り娘さんにはサイドエフェクトがあります。それに伴って類稀なるトリオン能力が秘められている可能性が高い……そこで、我々は彼女をボーダーに迎え入れたいと考えています」

 

「ボーダーに智月を……」

 

「近界民の目的が何か、あなたもよく知っているはずです。娘さんにとって最も安全な場所がどこかよく考えてください」

 

 近界民の目的、全てにおいてそうであると断言することはできないが、基本的にはトリオン能力のある人間の身柄、あるいはトリオン器官を持ち帰る事だ。彼らの生活はトリオンがなくては成り立たない故の蛮行であると聞き及んでいる。

 

 もし、唐沢の言う通り智月に高いトリオン能力があったしたら……

 

「……そうだな。ボーダー本拠地近くにゲートを誘導しているとはいえイレギュラーが起こらないとは言えない。自衛の手段を持たせると言う意味でもボーダーに入ると言う選択肢を否定することはできない」

 

「では、承諾いただけると言うことでよろしいですか?」

 

「智月のボーダー入隊に関して、私から強く否定することはすまい。妻の意見を蔑ろにするわけにもいかないがな。……まずは包み隠さず智月に事情を話し、正々堂々勧誘することだ」

 

 包み隠さずと言う部分を強調して伝えた。あの子には贔屓目を抜いても10歳とは思えないほどの思慮深さがある。口調は荒いが聡い子だ。提示された情報から自分にとって正しい道を選ぶことができるだろう。

 

「それでは日を改めて、ご家族揃ったところでお話させていただきます」

 

 そう言って唐沢は去っていった。どうやら私たちの人生は平穏とは無縁らしい。

 


 

「つ、次こそ!」

 

「まだやるんですか?」

 

 あれから検査と称して何も無い空間を見つめさせられたり、よくわからないパラボラを向けられたりして長い時間が経過してしまっていた。

 

「磁力、熱、赤外線、視線、敵意、善意、etc……どれもこれも全部ダメ!智月ちゃんに心当たりはないかな!?」

 

 ダメだこの医者。結果が出なさすぎておかしくなってやがる。

 

「んー。人の中にも光が走ってて、この部屋の監視カメラにもボヤッと固まってる……共通点はないか?電気とか?」

 

 ともすれば人とカメラの見え方は逆になりそうなものだが。それはそうと、試行錯誤を繰り返しているうちにだんだん敬語が取れてきてしまっている。気をつけなければ。

 

「でも、このPCやモニターにはみえないんだよね」

 

「見えないですね」

 

「じゃあ違うなぁ……共通点、共通点……こんなの医者の仕事じゃないぃ!!グギギ」

 

 やっぱり敬語なくても良いかな。

 

 俺は今何のためにここにいるんだ。そんなことを考えながら、頭を抱えてうんうんと唸る先生をジトっと眺める。そうしていると、急に先生がガバッと顔を上げた。

 

「もしや、アレか?」

 

「わ、わかったのか!?」

 

 俺の問いかけが聞こえていないのか、先生は慌てて内線電話に手をかけ、誰かと話し始めてしまった。

 

 すごい剣幕だ。正直患者である俺を置いってしまうのはどうかと思うが、それだけ大事な発見だったのだろう。今は見守ることしかできない。

 

 ひと段落つくまでぼーっとして先生を眺めていると、数分してようやく受話器を置いた。

 

「……先生?」

 

 もちろん詳しく教えてくれるんだよな?という意味合いを込めて呼ぶと、先生はこめかみの辺りを掻きながら弁解した。

 

「いやぁ、急にごめんね智月ちゃん。まだ推測に過ぎないんだけど原因がわかって……それが普通のものだったら良かったんだけど、ちょっと訳アリで……」

 

「つまりは?」

 

「ここでは言えないんだ!ごめんね!」

 

 俺は何を見たんだ!?

 

「偉い人の判断を待つ形になるから、それも含めてお父様に報告しに行こうか」

 

「待ってくれ、最悪俺は自分がどんなサイドエフェクトなのか知れないっていうのか?」

 

 先生は俯いて告げる。

 

「その可能性は低いと思う。絶対にないとは言えないけど……智月ちゃんがサイドエフェクトに苦しんでいるっていうのはちゃんと伝えてあるから、せめてそれが何なのか知ることくらいは出来るように私も取り合うからさ。期待して待ってて」

 


 

「──と、いう訳でして……」

 

 先生から俺のサイドエフェクトに関して詳細をすぐに話せないと告げられた父は冷静だった。

 

「守秘義務、ですか。それはまた随分と物騒ですね」

 

「なにぶん前例のない事でして、申し訳ありません。審査にて、どのような形で智月さんにお伝えするか決める必要がありますので、少々お時間いただくことになるかと……」

 

「なるほど……」

 

 その頷きには、先生が話した内容以外にも様々な事象に対する納得が含まれているように感じた。

 

「智月は納得しているのか、10年間悩み続けてきたことだ。ここに来てお預けと言われて、不満はないのか?」

 

「確かに早く答えを聞きたいとは思うよ。だけど、教えてくれないってならともかく、どう伝えたら良いのか考えたいって言うなら待ってやっても良いかな」

 

 それを聞いた父はなぜか嬉しそうに「そうか」とだけいって、先生に向き直る。

 

「ということで私たちは異存ありません」

 

「良かったです。それでは本日はこれにて終了になりますので、お会計ののちお帰りいただいて構いません。本日はお疲れ様でした」

 

「先生、ありがとうございました」

 

「ありがとな」

 

 俺のサイドエフェクトと呼ばれる超感覚。人の中や空間、今日は機械の中にまで見えた光の正体はお預けになっちまったが、目星はついた。今の俺に出来ることはないだろう。果報を寝て待つとするか。




 はい!あとがきです。今回はだいぶ難産でした。ちょっと短めですし……申し訳ない。

 色々と考えている間に前回の終盤ごと展開を変えたほうが納得のいく展開になると思いつき、一部変更を加えました。結構ガッツリです。これからの物語の理解に支障をきたすものではありませんが、気になる方は確認してください。

 そして、ついに登場した原作キャラクター第一号は、ドコドコドコドコ〜!ジャン!ラガーマンこと唐沢克己さんでした!!初手幹部です。
 なにやら秋葉一家と因縁がある様子……引っ張ってもなんで近々明かせるといいですね。
 ボーダー隊員を出したかったのですが、秋葉家の設定から考えると大人が行くのが一番丸いので唐沢さんに来ていただくことになりました。

 前書きに載せた智月ちゃんのイメージはどうでしたか?作った時はこれだぁ!って思ってたのですが、友達の絵上手人(うまんちゅ)に描いてもらった智月ちゃんを見てからというものの、イメージを細部まで表現しきれていないんだなぁと物足りなさを感じています。画力、私も画力が欲しいよ!
 もうさぁ!無理だよ!手先が不器用なんだからさァッ!

 次回予告
 お偉いさんを騒がせた智月のサイドエフェクトの正体は!?唐沢さんの実家凸!智月はボーダーに入隊することを選ぶのか!?

 「決断」乞うご期待!

原作キャラなど

  • 一切出さないで欲しい
  • 極力出さないで欲しい。
  • 出しても構わないが複雑。
  • 出しても良い。
  • 出来るだけ出して欲しい。
  • 出して欲しい。
  • 出せ
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