アリウス滅亡録   作:砂岩改(やや復活)

1 / 4
プロローグ

 

 

 アリウス分校 自治区内 市街地

 

「こちらS(シエル)9。敵狙撃部隊捕捉、いつでも撃てる」

 

「Sリーダー了解。共有データリンクに位置情報を送れ。S各隊、敵狙撃部隊の把握作業続行せよ」

 

「こちらS4。敵偵察チーム捕捉」

 

 無人と化した閑散とした市街地には我が物顔で行進するのは十字架に三つの円と逆三角形を合わせた校章を掲げる部隊。ほんの数日前に結成宣言が行われたトリニティ総合学園の校章だ。

 

 戦車、戦闘車両を含む部隊はアリウス分校主要地域であるアレクサンドリアに向けて行進を続けていた。

 

「こちらE(エグザム)リーダー。ジャミング装置の設置完了。いつでも行けます」

 

「スクワッド3了解」

 

 スクワッド3が右手で手招きをすると後ろに控えていた隊員たちがガスマスクを付け、フードを深く被る。

 

「ジャミング装置起動と同時に作戦開始。以上」

 

「ジャミング装置起動まで3…2…1…開始」

 

 ジャミング装置起動と同時にS部隊がトリニティの狙撃部隊と偵察部隊を一気に無力化する。

 無力化したトリニティ生徒を物陰に隠すと本隊の様子を伺う。

 

 部隊は一度、停止していたがしばらくした後に前進開始。

 

「スクワッド3より各員。予定時間を繰り上げ、第3フェーズに移行する」

 

ーー

 

「各員の配置完了しました」

 

「よし、攻撃は?」

 

「予定どおりです」

 

「着弾と同時に攻撃開始せよ」

 

 各隊は建物や物陰に身を隠し、安全装置を静かに外し、耳から聞こえてくる無線音に耳を澄ませる。

 

「弾着まで5…4…3…2…1…弾着、今!」

 

 砲撃がトリニティの車列を捉え、輸送トラックが空を舞い、トリニティ生徒たちは壁や地面に叩きつけられる。

 

「弾着、爆発確認!各員攻撃開始!!」

 

 スクワッド3の声と共に身を乗り出し、トリニティの部隊に対して苛烈なる攻撃を加えるアリウス部隊。

 

「スクワッド8、先頭のクルセイダーにバズーカだ!」

 

「了解!食らえクソども!」

 

 スクワッド8の放ったバズーカ弾は混乱するクルセイダーに直撃し乗員ごと吹き飛ぶ。

 

「クルセイダー撃破!クルセイダー撃破!」

 

「深追いはするな!数が違うんだ!擦り潰されるぞ!」

 

 近くの物陰に隠れ反撃に転ずるトリニティを目前にその後ろからまだ無事だったクルセイダーが後ろから姿を表す。

 

「二両目だ!スクワッド8、主砲を撃たせるな!」

 

「2つ目!」

 

 スクワッド8のバズーカ弾は二両目のクルセイダーを破壊する。

 

「こいつら、怯まないぞ!」

 

「各員ポイント2まで後退!」

 

 スクワッド3は隣で撃っていたスクワッド5の肩を叩いて後退させる。スクワッド5はMG42を抱えて後ろに下がるのをスクワッド3が援護する。

 

「このままじゃ囲まれる!」

 

「スクワッド3。4時の方向、バズーカ!」

 

「っ!?」

 

 スクワッド8の叫びと共に発射されたバズーカ弾はスクワッド3の近くに着弾しその爆風で吹き飛ばされる。

 

「シオリ!こちらスクワッド8、3のカバーに入る!」

 

「こちらスクワッド4。敵の増援だ、敵戦車1両と随伴部隊!」

 

 凄惨を極めたアリウス分校攻防戦、彼女たちの決死を賭けた戦いまでに何があったのかを語らねばならない。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。