筆者はドラゴンボール頼りの展開があまり好きではないです。登場人物や作品は好きですが。
俺たちのセカイには心強い味方がいる。それがバーチャルシンガーだ。
そして俺、天馬 司の目の前にいるのが本家"ルカさま"だ。そのルカさまに麗華さんのことを話してみたのだが…。
ルカ「ふーん、その様子だと司くんはその私のそっくりさんのことが大好きなのね。もっとも、愛してるってほどではないとは思うけど…」
司「当たり前だ!ていうかこっちは厄介してるんだよ!」
ルカ「口ではそう言っているけど、そういう態度をとるのって、大体はその人のことに興味を持っている証拠なのよ。そうだ!もっと自分が共感できるところ探してみたらどうかしら」
共感か。俺もゲームは好きだが、eスポーツ選手レベルの腕前は持っていないぞ。歌もダンスも楽器の演奏もそこそこだし……。
……さて、ルカさまにそんなことを言われて数日後、俺たちは麗華さんのことをもっとよく知ろうと鳳家にやってきた。
麗華「みなさん、今日はなにをやります?」
寧々「なにゲームをやる前提になっているんですか」
類「何かおすすめの作品でも?」
麗華「今日はですね、みなさんご存知の"ドラゴンボールファイターズ"をしましょう!」
ドラゴンボールか、あれさえあれば世界一のスーパースターにもeスポーツのチャンピオンにも、なんの努力もせずになれるんだろうな…。だけど「好きなことを頑張ることにおしまいなんてあるんデスか!」という言葉があるように、つらくても大好きだから続けられたんだよな。俺たちも麗華さんも。
寧々「えーとキャラは…、あれ、全キャラいる!」
類「ほとんどがDLCだって聞いたけど」
麗華「あぁそれは創業者さまが、鳳家のおじいさまがドラゴンボールのファンだったから、お兄様方が特別にということで許可してもらったのですよ」
司「へえ、えむの兄貴たち太っ腹だな」
器がデカいことを「太っ腹」という。決して「豚は豚小屋へ行け」と言われるような体型のことを言っているのではないのだ。それはさておき、普段から働かない麗華さんのためにここまでしてくれるなんてな。鳳家は相当DBに思い入れがあるのだろう。
麗華「みなさんに推しキャラはいますか?私はね、主人公の孫悟空です。生い立ちや歩んできた人生ががなんとなく私の尊敬する人にそっくりですから」
麗華さんの尊敬する人ってキリトだっけ。言うほど似た人生か?
寧々「私はベタだけど、ベジータかな」
そういう女子多いよね。誇り高さにほれたのか、ああいうガラの悪い男がタイプなのか。
類「僕は21号かな。荒くれ者ばかりのDBじゃ珍しい落ち着いた性格だし」
あ、俺も。ワイルドなキャラが多いドラゴンボールで、マイルドな雰囲気のキャラには驚かされたよ。ただ俺には、苦手なキャラもいる。悪役とか仲間、と言えるか微妙だけど黒幕的なキャラだ。それは…。
麗華「えーと、どのキャラでトリオにするか…」
そしてカーソルが動きそのキャラが映った。それは……。
司「うお!気色悪い!!」
類「え、気色悪いって。彼一応人気キャラだよ」
寧々「いくら見た目があれでも、悟飯を守ったシーンで有名じゃん!」
そう、ネットではムシケラと呼ばれているピッコロさん。いくら人気があろうと虫嫌いの俺には受け入れられない見た目だった。
麗華「あれ、司さんはひょっとしてピッコロさん苦手ですか?」
司「というかナメック星人が苦手。あと名前なんだっけ、サザエさんの穴子さんみたいなやつも」
麗華「私も彼らのことあまり好きではないですよ」
え、ひょっとして麗華さんも虫嫌い?
麗華「彼らチートを強要するんですもの。おまけにピッコロさんなんて前線に出て戦いますし。というか悟空もベジータも"ドラゴンボールで生き返る"とか堂々と言ってますし。まあナメック星人のみなさんはプログラマーとしては尊敬できますよ」
ああ、プロゲーマーとしてのプライドが許せなかったのか。その様子だと、今まで正々堂々と戦っていたんだろうな、ゲームの中で。
麗華「ところでみなさんはどんな虫が好きですか?司さんはさっき嫌いだって聞いたけど…」
寧々「オオムラサキかな。普段は国王をやってるのに、アイドルみたいな衣装着て、歌って踊ったシーンがめちゃめちゃ印象に残ってる」
司「それ戦隊モノでの話だろ」
類「僕はバッタだよ。ロングコート着て、バイクで疾走して」
司「それライダーだろ」