少し長めになりました。
交流大使に付いてから少し経ちました。色々な学校に顔は出して、挨拶もしてきました。
その中でもゲヘナ、ミレニアムとの交流が多いのは三大校なので理解を得られていますが、アビドスに頻繁に行っているのは上からはあまりいい顔はされていませんね...。こればかりは私さんの感情ありきの行動なので仕方ないといえば仕方ないのですが少しだけ悲しいですね。
最近はリオちゃんやホシノちゃんとも打ち解けてきて大分距離が縮まったように感じます。特にホシノちゃんは中々強敵でしたがユメさんの仲介もあって少しづつですがお互いについて理解を深めることで何とかなりました。
ここ最近は戦闘系の任務も少なくなってきて治安が良くなってきているので暇ですね...。
そのせいかツルギちゃんがよく模擬線を挑んでくるのですが何でしょうかあの子は、戦う度に強くなっている気がして怖いです。私さんもそれなりに強いはずなのですがもうそろそろ追い付けなくなりそうで危機感を煽られているような気分になります。
私さんにもプライドというものはあります。負けてばっかりではいられないのでこうなったら前からリオちゃんに頼もうと思っていたサポートアイテムを現実的に考えないといけないですね。
他には最近サクラコちゃんから相談を受けましたね...。
何でも普通に「お話し」をしようとしているだけなのに怯えられてしまうだとか、「仲良く」したいだけなのに逃げられてしまうだとか...。
少し考えてみるとサクラコちゃんはやっぱり誤解されることに定評があると言わざるを得ません...。私さんは慣れましたが、あの何ともいえない圧はやはり気圧されてしまうものですし。
ナギちゃんやミネちゃんもサクラコちゃんにあまり良い印象を持っていないようですし、私さんが頑張ってイメージを改善出来るようにお手伝いしたいです!
────────────
もう第二の母校と言えるほどですが、今日もアビドスにやってきました。
最近ではあくまで個人の範疇ですが、アビドス復興のための活動をお手伝いしたりもしています。砂漠に何かお宝が眠っていないかだとか、少しづつ砂を掃除していったりだとか...。ユメさんとホシノちゃんと一緒に活動しているときは正義実現委員会とはまた違った楽しさがありましたね。
「あっ、ランちゃん!今日も来てくれたんだ!」
「はい、えっとホシノちゃんはどこにいるんですか?」
「ホシノちゃんはね、今から砂漠にお宝を探しに行くから準備してくれてるの!ランちゃんも来る?」
「良いんですか?それでは是非とも!」
ユメさんはいつもこのように突拍子もなく提案をしてきます。ホシノちゃんはそれに呆れながらもなんだかんだ言って付き合ってあげてます。
二人の関係は不器用ながらもお互いを大切に思っているものでとてもきれいでした。
■
「うーん、中々見つからないなあ...。」
「ユメ先輩いい加減諦めましょう。ここには何もないんです。」
「まあまあホシノちゃん、もう少しだけやってみませんか?」
もはや定番となった私さんたちの会話です。ユメさんが少しだけ弱音を吐いて、ホシノちゃんが苦言を呈し、私さんがたしなめるというなんとも奇妙な形では有りますが。
それでもこの瞬間は何を言おうともみんな満たされていました。
■
時には機械の大蛇が現れて三人で撃退したりもしました。
「あのビームは私が防ぐよ!」
「そのあと行きますよ、ラン」
「了解です!」
ユメさんが大蛇の凄いビームを大盾で受け止めたのを見た時は攻撃をするのを忘れるほど驚きましたね...。だって、砂漠の砂がガラスみたいになるビームを盾で受け止めてちょっと辛いの一言で済ませたんですよ!?
ユメさんもホシノちゃんとはまた違う方向で凄いと実感させられましたね...。
────────────
それはとある日のことでした。
私さんはいつものようにアビドスに行きました。
そこで違和感がありました。いつもならユメさんが出迎えてくれるのにそれがありませんでした。
しかしその違和感を放置して私さんは校舎に向かいました。
そこにはホシノちゃん一人しかいなくて...。
そこには目に光がないユメさんの姿があって...。
ホシノちゃんは私さんに気づく様子もなくて...。
私さんは理解したくありませんでした。きっと何かの悪い
「ホシノ...ちゃん...?」
「......ごめん、帰って...。」
わかっていました。私さんなんかよりホシノちゃんの方が計り知れないほど傷ついていることに、自分を責めていることに...。
ユメさんは夜にパトロールなどを行っていました。
私さんもホシノちゃんも何かあったら自分が駆けつけるから大丈夫だろう、と考えていました。
その慢心が今回の結果を招いたのです。
砂漠にはあの大蛇がいることは知っていました。それでも心のどこかで大丈夫だろうと考えていたのだと思います。
今私さんに出来ることは悔しいですがありません。ホシノちゃんを少しでも助けてあげたいと願う心しかありません。
私さんは一体どうすればよかったのでしょうか......。
────────────
「会長ちゃん、やっぱりアビドスへの支援はダメですか?」
「うん、ランちゃんの気持ちは分かるんだけどね...。」
もうこれ以上ホシノちゃんに辛い仕打ちを受けて欲しくないと思って私さんは使えるツテを使って何とか出来ないか頑張ることにしました。
もちろんトリニティ第一ですが、それでもアビドスの二人と関わってきた私さんは今さら何も見なかったことにすることはできません。
きっとみんなには怒られるでしょうが何とかしてあげたいと思ってしまったのです。
「連邦生徒会管轄で私さんみたいに動ける組織があれば良いんですけど...。」
「そう、ですね...。シャーレの準備を進めますか。」
私さんが交流大使としてトリニティの代表として動いているように、連邦生徒会の立場として実際に学園に干渉できるようなものがあればもう少し何とかなると思うのですが...。
■
「リオちゃん、こういうの作れますか?」
「......時間をかければ作れるけど急に頼むなんてあなたに何があったのかしら。気づいていないみたいだけどあなた今酷い顔よ。そんな状態で動くなんて合理的じゃないわ。」
「でも!......すみません。」
「いえ、私も悪かったわ。...今は何も聞かないでおくわ。」
私さんはリオちゃんに前から考えていたサポートアイテムの開発を頼みました。
もし何かしら方法があればあの時間に合っていたかもしれないとどうしても考えてしまうのです。もうそんなことは経験したくないので機動力を補助してくれるアイテムを頼みました。
ミレニアムに何度も訪れて色んな人と話してリオちゃんの技術が他の人と比べても高いレベルにあると思いました。もちろんエンジニア部の方と比べると専門的なところはさすがに劣りますが、あらゆる分野に精通していて技術を組み合わせるのがとても上手なのです。
きっとリオちゃんなら凄いものを作ってくれると思うのでそれに見合う何かを用意したおきましょう。
■
「ラン、大丈夫ですか?その、最近のあなたは見ていて苦しそうですよ?」
「私さんは大丈夫です...。それより次の任務はありますか...?」
「今日はもう終わりです。頼むから休んでください!」
ハスミちゃんにも言われてしまいました...。そんなに私さんの状態は酷そうに見えるんですかね?
でも、もっと強くならないと、もっと一人でも多く助けられるようにならないと...。もう嫌です、私さんが間に合わなくて人が傷付くのは...。
もっと、色んな経験をして、もっと、もっ...と...
フラッ......
「ラン!?」
あれ...私さん倒れて...?ハスミちゃん泣いてる...?何でかなあ────
────────────
Side 羽川ハスミ
最近のランはおかしかったです。どこか上の空と言いますか、目の前ではなくどこか遠くを見据えていたように思えます。
そうですね、確かいつものように交流大使として他校に行ったあとからこうなってしまっていた気がします。
最初は少し調子が悪いのかと思い何も言いませんでしたが、日を重ねるごとに彼女はボロボロになっていって...。
そんな自分の姿を理解していないのか更に更にと、仕事に向かうランを見ていた気が気ではありませんでした。どれだけ私やツルギ、委員長など様々な人が一度立ち止まって休むべきと声をかけても、まるで聞こえていないかのように動き続けていました。
目の下の隈は酷く、綺麗だった髪や翼はボロボロに、そして常にフラフラしていてもう仕事どころか学校に来ていることすら信じられないような状態でした。もちろん強制的に止めようともしましたが、「お願い...」と強い意思を持った瞳で訴えられ離さざるを得ませんでした...。
今ここで意識を失ったことに私は動転してしまいました。ランの状態からこうなることはわかっていたはずなのに酷く取り乱してしまいました。
救護騎士団のミネさんにランを受け渡して休ませていただけるとのことでようやく一息つくことができました。
ラン、あなたは一体何を抱えているのでしょうか...。
────────────
Side 竜胆ラン
────ここは...?
「ランさん、起きましたか!!」
「ミネ、ちゃん?」
「ええ、そうです。あなたが倒れてハスミさんがここまで連れて来てくれたのですよ。」
そうでしたか、私さん倒れてしまったんですね...。あんなに頑張ってたのに結局こんなことになってしまうだなんて...。
それでもまだやらないといけないことがたくさんあるんです。一刻も早く私さんの出来ることを...。
「何をしているんですか!?あなたは要救護者です!まだ動いてはいけませんよ!!」
「でも...やらないといけないことが...。」
「そんなものはありません!皆さんから頼まれているんです、あなたを休ませるようにと!」
「え......。」
みんなが私さんを休ませるように?何ででしょうか、私さんはいつも通りだったはずですが...。
「自覚していないようなのではっきりと言います。最近のあなたは見るに堪えませんでした!あなたを尊重して救護しませんでしたがここまでだとは思っていませんでした...。一回ご自身の姿を見てみてください。」
ミネちゃんに言われて私さんは鏡を見て自分が今どんな姿をしているか見てみました。
そこには────
顔は疲れきっており...身に付けているものはどこか汚れており...髪や翼はボロボロに傷んでおり...何よりそこには一欠片たりとも笑顔がありませんでした。
「これが......私さんですか...?」
「ようやく理解したようですね。わかりましたら一度立ち止まって休みましょう、大丈夫ですあなたには相談できる友人がたくさんいるではないですか。」
「そうですね...そうでしたね、私さんの周りにはお友達が居ましたね...。」
「今日は一日ここで休んでください。そのあとは退院していただいて大丈夫です、それでは。」
何で気がつかなかったんでしょうか。全部私さん独りで何とかしようとして...。周りを見ればすぐそばには頼れるたくさんのお友達がいたというのに...。
セイアちゃん、ミカちゃん、ナギちゃん、ミネちゃんにサクラコちゃん、ツルギちゃんとハスミちゃん、リオちゃんもです。みんな大切で頼もしいお友達でした。独りでできなくても二人なら、二人でダメでも三人なら...そんな簡単なことすらわからなくなってしまっていました。
でもこんなことを話せるお友達なんて...一人だけいました...。
「セイアちゃん今夜少し良いですか?」
『ランか!?私で良いならばもちろんだとも!』
■
私さんが一番信頼している大切なお友達のセイアちゃん。セイアちゃんになら私さんの弱いところをさらけ出せます...。
コンコンコン...
「セイアちゃん、私さんです...。」
「ランか、入ってくれたまえ。」
「セイアちゃん...私さん...。」
何を言いたいかは考えていました。でもセイアちゃんの顔を見た瞬間に安心してしまったのか涙が溢れてきてしまいました...。
「ふふっ、君がそんな顔をしているのは久しぶりに見たよ。大丈夫さ、ここには私しかいないから安心して構わないよ。」
そっとセイアちゃんは私さんを抱き締めてくれました。
もう虚勢を張り続けるのも限界でした。涙がぽろぽろと溢れて止まりませんでした。
そんな私さんにセイアちゃんはそっと抱き締めるだけで何も言わず寄り添ってくれました。
ホシノちゃんが失った存在は図り知れません。もし私さんが
そんな独りで悲しみに沈んでいる人を助けたいと思いました。そしてもうあのような人を見たくないと思ってしまいました。
全ては私さんのエゴです。それでもそれを貫き通したいと思って頑張ったんです。
「セイアちゃん、私さんこれからも頑張ります!」
「それでこそ君だ。だが私たちを頼ってくれたまえよ。」
「はい!!」
もう間違った方法で突き進みません。みんなで困っている、悲しんでいる人を助けていくのです!
ランはユメ先輩を失ったホシノを見たその日から、睡眠もあまりとることなくひたすら自分が出来ることを愚直にやっていました。
その姿はもはや狂気的と言えるほどで周りも止められませんでした。
セイアちゃんは可愛いですね、早く実装してください。
お気に入り、評価、感想を頂けるととても嬉しいです。また、もしかしたら更新速度が上がるかもしれないので是非!
これからの方針
-
さっさと原作にGO!!
-
一年生、二年生時代もしっかり!!