正義実現委員会の指揮者   作:くろゆみ

19 / 25
更新が遅くなりました...。


トリニティに忍び寄る怪しい影

 最近の動向についてセイアちゃんたちにも調べるのを手伝ってもらっていますが、中々これと言った手がかりがありません...。

 シスターフッドは何か知っていないかと聞きに行こうと染ましたが、何やら少し内輪揉めをしているようで門前払いされてしまいました。サクラコちゃんが申し訳なさそうにしていましたが、こういうことはトリニティではよくあるので仕方ないと思います。

 救護騎士団は頻繁に怪我人が来ないこともあって現状を少し良いと考えているようでしたが、先日あったような大きい事件があるとかなり対処に追われているようなので結局あまり変わっていない様ですね。ミネちゃんと情報共有をしている中で、短期的に見れば良いけれど長期的に見るといつか救護騎士団がパンクする程の事件が起こるかもしれない可能性も0ではないと懸念していました。

 ティーパーティーは......セイアちゃんに個人的に頼んではいますが、ぶっちゃけ組織としては期待していません。一応正義実現委員会に対して明確に上の立場ではありますが、派閥争いなどが絶えないため個人的には秘密主義のシスターフッドよりトリニティの良くない部分が詰まっていると思います。

 

 ブラックマーケットの方も少し覗いてみましたが、少なくとも簡単に探れる範囲には何もありませんでした。その中で普段との違いと言われると、一般には流通していないような銃火器が密売されていました。ヘルメット団も恐らくここで戦車を手に入れたのでしょう...。

 こういうものは密売を取り締まろうとしても、元を叩かない限り永遠に湧いてくるので一体どこから仕入れているのか知る必要があります。

 密売されているものはほとんどトリニティの物でした。普通なら性能なども考えてミレニアムが良い筈ですが...トリニティとなると、何かしら思惑が有りそうですね。

 店員に何処から仕入れたのか聞いてみるのもありかもしれませんが、もしそのことを口外されて探っていると知られてしまっては逃してしまうかもしれないのであまり大きく動くことは出来ません。

 ダメですね...一回他のところから何か無いか探してみますか...。

 

 ■

 

 情報と言えばここ!ということでミレニアムにやって来ました。

 ここの情報収集能力は控えめに言って本当に三大校なのかと言える程に突出しています。ここなら私さんの知り得ない何か大切なことを知ることが出来るかもしれないのでわざわざリオちゃんに正式にアポを入れて来ました。

 普段は立場の強権である程度誤魔化して、半ば不法侵入者の様に立ち回っていたのでこうして客人として迎えられるのは新鮮です。

 

「あなたがトリニティからいらっしゃった方でしょうか?」

 

「はい、そうですよ。」

 

「私はミレニアムサイエンススクール一年セミナー所属の早瀬ユウカです。それでは早速リオ先輩のもとへ案内しますね。」

 

「よろしくお願いします。」

 

 ユウカちゃんにリオちゃんの所まで案内してもらうことになりました。今年も優秀な子が入ったとリオちゃんが少し嬉しそうに話していたのできっとこの子も何かすごい能力を持っているのでしょう。

 街並みもそうでしたが、セミナーがあるミレニアムタワーも昨年来たときと比べて何だか大きくなっている気がします。ミレニアムの「現在」で満足せず発展し続ける姿勢は個人として見習うべきものがありますね。

 

 いつも思いますがエレベーターがあるのは嬉しいのですがいくらなんでも60階を優に越えるのはいかがでしょうか...。煙と何とかは高いところが好きとか、バカと天才は紙一重と言いますが、もしかしてミレニアム生にも適用されるのでしょうか?

 しかし何と言いますか...どことは言いませんがユウカちゃん太いですね。ここまですごいのはハスミちゃん以外で初めて見ましたね...まさかこれほどのものをミレニアム生が持っているとは......。

 おっと、そんなことをしていたら着いたみたいですね。

 ここからはいつものようにリオちゃんとの情報交換会ですね。とは言っても、リオちゃんに色々教えてもらって私さんはお茶を入れて楽しんでいるだけなんですけどね...。一応聞かれたことには答えているのでギリギリセーフっていうことで許してください。

 

「リオ先輩、トリニティからいらっしゃった方を連れてきました。」

 

「入ってちょうだい。」

 

 

 

「お久し振りですリオちゃん!急遽予定を変更してくれてありがとうございます。」

 

「あなたが珍しく焦っている様子だったから協力しようと考えただけよ。」

 

「やっぱりリオちゃんは優しいですね!それじゃあ早速話しましょうか。」

 

「ええ、その前に...ユウカ、ノアも呼んできてくれないかしら?」

 

「わかりました。」

 

 ふむ、ユウカちゃんが誰かを呼んでくるようですね。今年はミレニアムに来るのは初めてということから考えられるのは、一年生の紹介でしょうか?

 これからも適度に私さんは来るので紹介しておいた方が後々問題が発生することを事前に防げる上に、リオちゃんが忙しいときに一年生の方に連絡しておけば何とかなるので合理的だ、ということでしょう。

 

「先輩、呼んできました。」

 

「ありがとうユウカ。ラン、この二人が今年セミナーに入ってきた二人よ。」

 

「先程も名乗りましたが、早瀬ユウカです。よろしくお願いします。」

 

「生塩ノアです。よろしくお願いします。」

 

「竜胆ランです!これからもミレニアムには来るのでそのときはお願いしますね!」

 

 ユウカちゃんにノアちゃんですね!リオちゃんの顔が少し柔らかくなっているのを見ると、二人とも頼りになっているのでしょう。これからミレニアムに来るときはこの二人にも挨拶することにしましょう。

 

「二人とも、ランはこの前伝えた通りトリニティから不定期に来るから対応を任せることもあるわ。それじゃ、業務に戻って良いわ。」

 

 リオちゃんが先輩していますね...。出会った当初は人付き合いがとても苦手だったので上手くやっていけるか不安でしたが、何度も諦めずにお話ししていたら段々と心を開いてくれたのです!一度心を開いてくれたらあとは結構すんなりとお茶を一緒にする仲にもなりました。

 あの二人はそういった方での不安は無さそうなので、きっと上手くやっていけるでしょう。

 

「それで、ラン。本題は何かしら?あなたが出来るだけ早く知りたいと言うのはもしかして最近のトリニティ近郊のブラックマーケットについてかしら?」

 

「さすがですね!その通りです。その物言いですと知っていそうなので詳しい説明はしませんが、最近不良が集団になって戦車などを持ち出すようになったんですよね...。対処も段々と大変になっていて、何かしら原因があると思うのですが私さんが軽く探っても何も出なかったのでリオちゃんに頼りに来たというわけです。」

 

 ミレニアムは既に察知していたようです。本当に一体どんな方法を使っているのでしょうか...。

 いつもなら知らない間にトリニティのことを探られているかもしれないと警戒するべき場面かもしれませんが、今回は感謝したいです。

 単独、更に素性を隠しての捜索なんて得られる情報は薄過ぎると言えます。それに対してミレニアムは集められない情報など無い!と言わんばかりに重要なもの、そうでないもの関係なく集まっているため、私さんが知り得ない何かをきっと手に入れている筈です。

 

「そうね、単刀直入に言うと"災厄の狐"が関わっている可能性が高いわ。」

 

 災厄の狐...。前から百鬼夜行の生徒に話は聞いていましたがその破壊への執着、他者の煽動による被害の拡大、本人もとても強いとのことで要注意者のリストに入れていましたがその彼女が元凶の可能性が高いですか...。

 

「"災厄の狐"、そう呼ばれているけれど本名は狐坂ワカモ、百鬼夜行に所属しているけれど今は停学中のようね。ランなら耳にしたことはあるかもしれないけれど、異常なまでの破壊衝動を持っていて話し合いによる解決は不可。過去に何回かヴァルキューレが出たけれど、一度足りとも捕まえることは出来なかったわ。」

 

「そう...ですか。何か事件を起こす際の傾向などはありますか?」

 

 今の所わかっているのは相手がかなり手慣れた犯罪者だと言うことと、それだけの異常性を持ち、実力も高いと言うこの上なく厄介であると言うことです。

 今回はこちら側から追う立場なので、優位に立てる筈ですが...どれだけ情報を持っていても対処が出来なければ意味はありません。そのため、是が非でも知り得ることは知っておきたいのですが......。

 

「あまりそう言った情報は上がっていないわね...。彼女のやり方としては不良を過剰に武装させた上で煽動し、それに紛れて自らも動く。もし、対処に出ようとしても本人の実力故に追い詰めることも出来ず逃げられてしまう。それでも彼女の活動範囲などは絞り込める筈よ。最近の彼女関連だと考えられる事件の発生場所等がわかれば...。」

 

「それなら私さんでも教えることが出来ます!」

 

「そう、なら後でお願いするわ。こちらの知っていることであなたが知りたいことはこのくらいね。今はトリニティを中心にしているようだけど、ミレニアムにも牙を向く可能性があるから今捕まって欲しいものね。」

 

「任せて下さい!リオちゃんにこれだけ助けてもらったんです、絶対に捕まえて見せます!」

 

 ■

 

「ラン先輩、何だか機嫌良さそうっすね。何か良いことでもあったんすか?」

 

「そうですね、お友達から良いことを教えてもらってね。最近の事件の解決の目処が立ってきた所なんですよ!その時はイチカちゃんにも頼らせてもらうと思うから覚悟しておきなよ~。」

 

「それは...大変そうっすね。」

 

 イチカちゃんにはこうやって軽く返しているけれど、事態はわりと事前解決不可能だったのがもしかしたらチャンスがあるかも?程度にしかなっていない。ミレニアム協力のもと大体の位置は割り出したけれどかなり広範囲にわたっていてとてもこちら側から仕掛けるのは出来なかった。

 それでもこのトリニティを壊そうとしている者は何人足りとも許しはしない。色々なことがあるけれど、みんなの笑顔はやっぱり見ていて良いものだし、お友達のためにももっと頑張らないといけない。

 今は災厄の狐を捕まえることに集中しないと...。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うふふ......そろそろ頃合いでしょうか?」

 




リオはこの時点で既に原作よりも柔らかくなっています。ランという対等な立場の友人が出来て、自分を頼ってきたり純粋に友達としての会話を行ったりなどかなりコミュニケーションに改善が見られます。
個人的に考えているのは、リオはミレニアムの生徒を「守るべき人」として見ているためある意味対等では無いんですよね。どうしても自分が皆を守らなければ行けないという強迫観念に自分から曝されに行っているので庇護対象として見られているミレニアムの生徒からの言葉はかなり届きにくいです。
そこでトリニティであり同学年のランがぶつかってきたことで、庇護対象ではない自分と対等な存在と関わることで少しづつあの硬い感じから改善していったと思います。
少し柔らかくなったことで、セミナー二人にも感謝を伝えるなど原作からかなり成長しています。

それならパヴァーヌは何とかなるんじゃないかと思った皆さん朗報です。
リオの根っこの「ミレニアムを何としてでも守る」という部分は変わっていません。
つまり、まあそう言うことです......。

先生赴任初日にハスミと一緒に連邦生徒会に突撃させる?

  • 突撃させる
  • させずに後でシャーレ発足を知る
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。