リベール王国 グランセル
「それで、シンジはどうするの?ハムハム」
「適当にぶらつくしかないなモグモグ」
D∴G教団が何かを企てているとはいえ結局のところ何かが起きなければ行動は出来ない、ならば街を散策するのが最善とその辺で買ったホットドッグを片手にぶらつき始めた
「うーん、リベール会議って祭りじゃない筈なんだが。取り合えずはぐれない様に俺の服掴んどけ」
「凄い人が多いよ」
大通りには多くの出店が並び、リベール風から帝国風、共和国風、更に中東諸国風の料理まで様々な食事や土産物を楽しめる祭りとなっていた
「というか帝国と共和国は分かるんだが中東諸国は何で来たんだか」
「シンジ、あのでっかいお肉を焼いてるお店って何?」
「アレはケバブだな、中東のハンバーガーみたいな料理だ。食ってみるか?」
「うん」
リベール王国では見る事が少ない中東料理が物珍しいのかそこそこの客が遠巻きに最初に買う実験台を待ち望んでいた
「1人前400ミラか、ウーム悩むのう」
「うーわ、400ミラかよ」
「話題になるとはいえ流石に高すぎやしないか?」
「美味しくなかったらどうしよう」
そしてシンジとライカの前に1人の東方人がケバブ屋の前で買うかどうかを迷っていた
「おっさん、買うか迷ってるんなら先に買っていいか?」
「うん?構わんが高いぞ」
「1人前400ミラだよー」
「400ねぇ、バカ言っちゃいけねぇよ。150ミラなら買うね」
「150?それじゃ碌に利益出ないよ。アンタ店潰す気?380ミラ」
「おいおい、周り見てみろよ。珍しくても高すぎて誰も買ってねぇじゃねえか。俺達が買って美味いって言ったら客も増えるだろうな。160ミラ」
値段交渉開始ッ!!
「350」「180」「320」「190」「270」「220」
「「250!」」
値段は決まった
「ほい3人前で750ミラ、ソースはヨーグルトソース」
「どうせならチリソースで頼め」
「辛いのが苦手な子供にはヨーグルトだろ」「チリの方が美味い」
「辛くないのがいい」「子供を使うのは反則だろ、あいよヨーグルトソース3人前」
そうしてピタパンに挟まれたケバブを受け取り
「ほいよ、おっさん。ライカの分も」
「お、ありがたい。成程のう、値下げ交渉が肝心の店であったか」
「何はともあれ食ってみな、美味いぞ」
「では、いただきます」
「いただきます」
3人は大きな口でケバブにかぶりつく。焼けた肉のうま味、スパイスの刺激、野菜とソースの甘味と酸味が口に広がっていく
「「「美味い!」」」
そしてその反応を見て
「じゃあ俺も貰おう、はい250ミラ」
「私も頂くわ、私はチリソースにしようかしら」
「僕も食べたい、ママ買って」
「そうね、じゃあチリソースとヨーグルトソースどっちも食べましょう」
今まで遠巻きに見ていた客も値段と話題性そして味への興味から続々と注文を始めた
「コレならもうちょっと値切っても良かったな」
「シンジ?元々400ミラなんでしょ?」
「どうせ地元じゃ1人前100ミラ位で売ってるだろうし問題ないだろ」
「成程のう、中々にぼったくっておったという訳か……」
そうして客にいた東方人を含めた3人はそのままケバブを片手に再び街をぶらぶらと散策し
「そういや、おっさんは極東の出だよな。何しに来たんだ?」
「なぜ儂が極東の出じゃと?」
「その腰の刀を見りゃ誰だってわかるわ」
「そりゃそうか」
東方人は腰の刀を撫でながらしばしの思案を挟み
「ま、いいかの?お主も同じ東方の出の様じゃし。侍衆 斑鳩の統領をしておるユン・カーファイじゃ、今日1日よろしく頼むぞ崑崙流の若いの」
「何で俺が崑崙流って…」
「気と呼吸が崑崙特有の流れをしておる、儂ほどになると一目見ただけで分かるわい。それとそっちの童達がどうも変わったサダメを背負っとる事もお見通しじゃ」
「僕とエディンの事も…」
「ま、なんだ。人生は長いしあまり気にしない方がいいぞい」
気にするなとライカの頭を軽く撫でてシンジに向き合うその目は全てを見透かしているようでシンジは1歩2歩と無意識に後退った
「体は間違いなく1流、技と心は未熟。ま、若いもんらしいがの」
「おっさん、アンタ間違いなくバケモンだろ」
ユン・カーファイは肯定とも否定とも判断つかないウインクで返事をした
1:崑崙脱走者
なんか化け物がリベールに来てるんですけど。ユン・カーファイって心当たりある?
2:名無しのゼムリア民
嘘やん
3:名無しのゼムリア民
八葉一刀流の開祖来てんのかよ
4:崑崙脱走者
あぁ…噂に聞く八葉一刀流の……
5:名無しのゼムリア民
何しに来たん?いや、どう考えてもリベール会議絡みなんだろうけど
6:名無しのゼムリア民
あの化け物爺が来たら間違いなく騒ぎ起きるじゃん
7:リーヴェルト家の変人
剣仙殿か、一回会ってみたいんだけどな
8:名無しのゼムリア民
あー、確かにあの人ならお前の理をどうにか出来そうではある
9:名無しのゼムリア民
今からリベール行って来る?
10:リーヴェルト家の変人
そうしよっか、野宿セットは常備してあるし
11:名無しのゼムリア民
ちなみに例のスパイちゃんは木馬ちゃんに任せて大丈夫なん?
12:名無しのゼムリア民
仕事だけは済ませてから旅立ってくれ
13:リーヴェルト家の変人
正直、あの空間に男がいるのはちょっと…
14:名無しのゼムリア民
あ、洗脳と調教が終わってますわこれ
15:名無しのゼムリア民
ひっでえ百合の花が咲いてますわ
16:元木馬団
こういうの何て言うんだろうね?養殖産百合の花?
17:名無しのゼムリア民
うわ、出た
18:名無しのゼムリア民
メタモルフォーゼ百合の花の間違いだろ
19:元木馬団
ちなみにリベールに行っても大丈夫だよ、スパイちゃんはもうアタシのペットだし
20:リーヴェルト家の変人
そう?なら行って来るね ─=≡Σ((( つ╹ω╹)つ シュバッ!!
21:名無しのゼムリア民
マジで寮を飛び出してったよ
22:名無しのゼムリア民
帝国領内でやらかさなければいいけど
23:北国の女狐
木馬ちゃん、情報は何か取れた?
24:元木馬団
なんかね、リベールで試作人造人間の性能試験をやるらしいよ。スパイちゃんは詳しい事は知らされてなかった
25:名無しのゼムリア民
うわぁ…
26:名無しのゼムリア民
もう作ってるんか……
27:名無しのゼムリア民
戦術殻は無くても素のスペックが人間離れしてるんよな
28:ギルムッド兄弟の兄
あー、それっぽいの見つけたかもしれん
29:ギルムッド兄弟の弟
多分さっき兄者と一緒に食堂の木箱に隠した子供じゃねえかな?なんか情緒不安定みたいだったし
30:名無しのゼムリア民
確保ぉ!!
31:名無しのゼムリア民
木箱に入れたままキツネさんの下か脱走者の下に送り込め
32:北国の技術者
あの、なんか私達のいるガレージにノバルティス博士来たんですけど
33:名無しのゼムリア民
あーもう、何で同じタイミングで色々と!
34:クロスベルの技術者ネキ
さっき食料届けたら珍しくヨルグの爺さんが出て来たと思ったらリベールに行ってたのかノバルティス
35:名無しのゼムリア民
すげえ、何も起きてないのに既にバカ騒ぎになってる