【悲報】俺達の転生先、ゼムリア    作:石黒 雲水

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リベール王国、1日だけの馬鹿騒ぎ ~2~

リベール王国 グランセル

 

 

 

グランセルの一角、ホバークラフトを置かせてもらっているガレージでアンヘル、フェリシティ、アルバート・ラッセルの3人の技術者がアイデアと技術者とはどのようにあるべきかと議論を行っていた

そこに何故か部外者が現れた

 

「ほう、コレが導力ホバークラフトという物か。地面や水面から切り離す事で足場の状態をある程度無視して高速で移動する発想はいい。だが、このサイズで幅広い状況に対応しようとするから中途半端な物が出来上がる。港以外で荷下ろしをするか?砂浜付近なら行うかもしれない、あとは低い岩壁の地域とかな。しかし、下す場所の予想が付いているならばもっと効率よい改良を施すのが技術者としての責務であろう?速さを求めるならば専用のレーンを作り抵抗の少ない形状に作り替えて高出力の推進力に換装すればよいだけだろう。三高弟に並ぶ天才、笑わせる。所詮は三高弟止まり、人類の可能性を引き上げた真の天才であるC.エプスタインの足元にも及ばぬではないか」

「早口過ぎて聞き取れなかったのでもう一度お願いします」

「つーか何者じゃ貴様」

 

関係者以外立ち入り禁止のガレージに突如現れた白衣を着た謎の眼鏡、F・ノバルティス、彼の早口の総評は恐らく成長の方向性に関する物であったのだろうが残念ながらその場にいた他の者は聞き取れなかった

 

「やれやれ、噂の天才とやらを見る為にクロスベルから来たというのに全くの無駄足だった。やはり愛弟子の様な天才は不世出だからこそ価値があるという事か」

「あ、此方椅子代わりの木箱です。どうぞ使ってください」

「フェリシティさんは何故この不審人物を持て成そうとしているのです?」

「ある意味大物じゃのうこの娘も……」

「だってこの方のおっしゃった高速化改良案が私の物の先を行っていたので、きっと高名な技術者なのでしょう?」

「「聞き取れたのか今の」」

 

そして4人の技術者は価値観の違いを燃料にしてさらなる議論を加速させる

ある時は木箱を椅子代わりに泥の様なコーヒーを飲みながら

 

「くくく、脳の活性化の為にこんな代物を飲むとはまさに不効率の極みだな。活性化に必要な成分だけ抽出すれば効率的だ。ほれ、私が弟子と共に作った錠剤だ試してみるといい、まさに飛ぶような感覚を得られるだろう」

「ふん、嫌なら飲まなきゃいいじゃろうが」

「この錠剤、コーヒーと一緒に飲んだら1日の許容量を超えるんじゃないでしょうか?」

「ある意味効率化の極みですね、少し頂けますか?仕事がはかどりそうですし」

「アンヘル様!?」

「いいだろう、素直に頼るなら私の力を貸すのもやぶさかではない」

 

また他には

 

「今の導力技術で出来る事にはまだ先がある、我々がその可能性を思いついていないだけだ」

「まぁ、今の導力技術はまだまだ出来る事が多いのですか?」

「それは間違いないのう、帝国のあんちくしょうが鉄道を発明した時には発想の勝利と思ったものじゃ。アレはある意味、馬車からの発展形じゃろう荷車を動かす物が馬から導力に変わったという物じゃ」

「既存の物を発展させる事から生み出される物もあるでしょう。私達が部品を加工する導力機械だって元々は手で行ってた物の発展形です、今ある物を大事にしていきましょうよ」

「「「乗り物をホバーさせて地面から切り離した奴が言う事じゃないな」」」

「飛行艇を発明したラッセル博士が言う事でもないでしょうに」

 

導力技術の発展と既存技術の拡張性を議論したり

 

「話して分かったが、やはり私の弟子はゼムリア随一の天才だ。技術力はまだまだ成長途中だが発想は既に並ぶ者無しだ。それに今はまだ13歳、間違いなく成長する、完成すればかのC・エプスタインいやエイドスをも超える技術者になるだろうな」

「それ程の弟子がおるのか、一度会ってみたいものじゃ」

「エイドスを技術者と言う方初めて見ました……」

「エイドスが残した七つの至宝を考えれば技術者と例えるのも間違いではないとは思いますがね。というかこの方、弟子を自慢しすぎじゃないですかね」

「はっ!才ある者を評価して何が悪い、エミリアは私が生み出した最高傑作だ」

「弟子なんですよね?娘ではなく」

「無論、私と師の工房に押しかけて来た弟子だ。今思えば、身寄りがない身で我々の下に身を寄せる判断力、素晴らしい判断だ」

「あー、もう止まりませんねコレ」

 

酒が入ったように弟子をべた褒めするノバルティスにあきれながら技術者4人は時間を過ごしていった

 

 

 

 

1:北国の技術者

ホント何しに来たんでしょうね、ノバルティス

 

クロスベルの方引き取ってくれません?

 

 

2:クロスベルの技術者

放っておけばその内帰るから頑張れ

 

適当におだてて褒めてやれば機嫌よく色々教えてくれるぞ

 

 

3:名無しのゼムリア民

この弟子、師を敬う気が全くないのである

 

 

4:名無しのゼムリア民

扱い方わかってんなこの弟子

 

 

5:クロスベルの技術者

ノバルティスがいないとヨルグの爺さんに面倒見てもらえるから出来る限りリベールに釘付けにしてもらえると助かる

 

 

6:名無しのゼムリア民

正直、ノバルティスは泣いていいんじゃないかと思う

 

 

7:名無しのゼムリア民

あれだろ、パパ臭いっていう反抗期の娘みたいな物だろ

 

 

8:クロスベルの技術者

あ゛ぁん!誰がパパだ!

 

 

9:名無しのゼムリア民

めっちゃ切れるじゃん

 

 

10:名無しのゼムリア民

そりゃそうよ、俺もあのおっさんが父親って嫌だもん

 

 

11:名無しのゼムリア民

結局、あのおっさんは何しに来たかわからんけど放置で問題ないのか

 

何だったんだよ

 

 

12:ギルムッド兄弟の兄

試作人造人間と思われる子供を発見、現在弟が餌付けを試みている

 

 

13:ギルムッド兄弟の弟

フハハハハ、特性ブレンドタレが沁み込んだ唐揚げで落ちないガキはいない。お前も虜にならないか?

 

 

14:名無しのゼムリア民

おいおいおい、落ちるのは子供だけじゃねぇぞ

 

 

15:名無しのゼムリア民

子供なんだからお子様ランチで篭絡するのが吉だ

 

 

16:名無しのゼムリア民

甘味でもいいぞ

 

 

17:名無しのゼムリア民

分かりやすく美味しい果物がいいんじゃねえかな?

 

 

18:名無しのゼムリア民

このノバルティスとの扱いの違いである

 

 

19:名無しのゼムリア民

そりゃおっさんよりも子供よ

 

 

 

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