【悲報】俺達の転生先、ゼムリア    作:石黒 雲水

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リベール王国、1日だけの馬鹿騒ぎ ~14~

リベール王国 グランセル城 ノーザンブリア控室

 

 

 

(最悪だ、よりにもよってコイツかよ。いやさ、確かに増援を求めたよ。でもさ、よりにもよってコイツじゃなくてもいいんじゃねえの?ゼムリア大陸で1番護衛任務適正無い奴来ちゃったよ、しかも既に抜剣済みだよ)

 

窓を枠ごと斬り捨てて乱入してきたリーヴェルト家の変人、リカード・リーヴェルト。斬った物を人か物か区別がつかない危険人物にギルムッド兄の額に冷や汗が流れ始める

 

「なんだ?奴は」

「ノーザンブリアに置いてきた筈の危険物だ、気を付けろよ斬った物が人なのか枯葉なのか把握出来てないタイプの達人だ」

「どんな達人だソレは…アレは殺していいのか?」

「アレでもウチの剣術師範なもんでな、出来りゃアイツをここに残して全員で脱出してえんだが無理か?」

「どっかの誰かが扉にバリケード作ったせいで無理になった」

「悪かったな」

 

唯一の脱出口はリカードの背後にある窓であり其処に行くにはビームサーベルの嵐を潜って行かなければならないがそれが出来るのはこの場には銀だけしかいないのだ

 

「あのバリケードをぶっ壊せる物は持ってないのか?」

「グレネードがあるがやるか?奴の剣の間合いまで避難しないと破片で俺達も死ぬ」

「結局、アレをどうにかしないとならんのか」

「残念ながら」

 

牽制の札と銃弾を軽く斬り捨てるリカード、其処に銀は肉薄するが剣の腕では敵わない。その予想が付かないほど銀という暗殺者は未熟では無かった

 

「爆雷符」

「アルゼイド流洸円牙」

 

近づくフリをして爆雷符を紐で繋げたクナイを5本投げる。剣で勝てないなら暗器を使う、もとより真正面から戦う事が暗殺ではないのだ

 

「そこそこの数投げたつもりなんだが全部一振りで斬り落としやがったか」

「あれ?凄いね。全部斬ったと思ったけど君まだ斬れてないよ。斬ったのは何だったかな?飛び道具だったのかな?まあいいや、次はこっちから行くよ」

 

大剣剣術とは思えない速度の踏み込みからの斬り下ろしを身1つ分横に飛んで回避する

 

(あの光る剣、見た目以上に軽いのか。このままだと俺の反応を超えてくるな。仕方ない、もっと速くさらに速く)

 

「麒麟功、コレで互角だろう」

 

気功を用いた身体能力を大幅に強化する銀が代々受け継いできた奥義、無理やりに互角を演じて見せた

 

 

 

 

 

「すげえな、これが達人同士の戦いって奴か」

 

ギルムッド兄は愛用の拳銃を取り出して構えているがレベルが違い過ぎて間に入る事がいた

訓練こそ受けていたが実戦経験が少なく高速で動く銀をカバーするには頼りにならなさ過ぎた

 

(どうしたもんかね?変にぶっ放したら銀に当たるしタゲがこっちに向いたらアニス様が危ねえ。それにしても俺、何時も実戦で悩んでんな。)

 

「取り合えず、アイツの足を止めてみるか。剣を振るときは足を止めるって話だが」

 

拳銃のスライドをガチャガチャと引いて中の弾を取り出してリカードに向かって投げてみる。剣の間合いで動く物ならば落ち葉だろうが銃弾だろうが斬り捨てるその剣技は容易く斬り落とした

 

パンッ!パンッ!パンッ!

 

ビームサーベルの熱に引火したのか斬られた薬莢の中で炸薬が発火、途端に破裂音が鳴り響く

 

「うるさ!何斬ったの僕」

「耳栓してくるべきだったか」

 

その破裂音の中心にいたリカードと銀はその破裂音に思わず耳を塞いで双方の動きが一瞬停止した

 

「っ!すー」ガチャガチャガチャガチャ

 

新たに手首破壊拳銃を取り出しスライドを動かして中の弾薬を取り出していく。先程と違って中に入ってる弾薬はより炸薬の多いライフル用弾薬。ソレを持てるだけ手に握り込んで

 

「銀!一瞬耳塞げ!」

 

リカードの間合いに向かって投げつけた

 

ダッ!!ダッ!!ダッ!!ダッ!!ダッ!!ダッ!!

 

先程よりも遥かに大きな破裂音、耳を塞いだ銀はともかく両手をビームサーベルで塞がれて爆音をもろに受けたリカードの動きが完全に停止した

 

「止めたぞ!銀!」

「飛燕爪斬」

 

暗器で拘束し大剣で攻撃する連撃、銀に伝わる奥義。ソレが直撃したリカードはその意識を刈り取られて気を失った

 

「生きてるか?コイツ」

「殺すなという依頼だったのでな。いや、単純にコイツが頑丈過ぎなだけだが。」

「まあ、俺達毎朝命の雫飲んでるしキツネさんにしごかれまくってるしな。耐久性に関しちゃそこそこのもんよ」

「そうか」

「おい、どこ行くんだ?」

「帰る、この契約書をラングポートまで持って行かねばならんのでな」

 

そして銀は今度こそ用が無くなったと窓から飛び降りてグランセル城から闇の中へと帰っていった

 

「さて、キツネの姐さん後は頼みますぜ」

 

 

 

 

 

 

1:ギルムッド兄弟の兄

終わった、ようやく終わった

 

 

2:名無しのゼムリア民

お疲れ~

 

 

3:名無しのゼムリア民

あの馬鹿どうにかするとかマジでやるやんけ

 

 

4:ギルムッド兄弟の兄

銀が協力してくれなきゃ何回死んでるんだろうな俺

 

 

5:名無しのゼムリア民

むしろ銀ならアレと正面からやりあえるのか

 

 

6:ギルムッド兄弟の兄

爆雷符が普通に斬り落とされてる時点で不利背負ってるけどな、5本まとめて斬り落とすアイツがおかしいだけだが

 

 

7:名無しのゼムリア民

即死技(そもそも当たらない)

 

 

8:名無しのゼムリア民

相変わらずのオート対空兵器、銃弾斬り落とすのやめろ

 

 

9:名無しのゼムリア民

そう考えると銀ってアレに対して不利背負ってんのか。暗器もどうせ普通だと斬り落とすだろうし剣の腕じゃ勝てないだろうし

 

 

10:名無しのゼムリア民

ビームサーベル軽すぎて大剣術とは思えない速度出てるんよなアイツ

 

 

11:ギルムッド兄弟の兄

麒麟功使った銀じゃないとスピード勝てないの何なん?

 

 

12:名無しのゼムリア民

SPD1.5倍だっけ?麒麟功、何故かチート親父も使って来るけど

 

 

13:名無しのゼムリア民

俺等が知らん所でやりやったんやろ、そんでラーニング

 

 

14:名無しのゼムリア民

理に至った達人半端ねえ。

 

 

15:リーヴェルト家の変人

いやー、負けた負けた。まさか僕自身気付いてなかった弱点があったとは思わなかった

 

 

16:ギルムッド兄弟の兄

意識戻してんじゃねえよ。もっと寝てろ

 

 

17:リーヴェルト家の変人

いいじゃん、どうせ剣も没収されちゃったし

 

 

18:名無しのゼムリア民

というか、お前どうやってリベールまでたどり着いた。流石に早すぎるぞ

 

 

19:リーヴェルト家の変人

持ってるコネと伝手を最大活用しただけだよ。具体的には帝国各地にいるアルゼイド流門下生にヴィクターの名前出して馬を借りまくった。

 

安心して、馬代はリーヴェルト家に請求送ってもらったから

 

 

20:名無しのゼムリア民

お前一回アルゼイド流破門食らってこい

 

 

21:名無しのゼムリア民

コレでノーザンブリアが恨まれたらお前生贄に捧げるからな

 

 

22:名無しのゼムリア民

コイツさホンマさ

 

 

23:ギルムッド兄弟の兄

お前、ペナルティ覚悟しとけよ

 

 

24:名無しのゼムリア民

ヴィクターさんも今頃トールズで頭抱えてるだろうに

 

 

25:名無しのゼムリア民

今頃リーヴェルト家とアルゼイド流の連名で帝国内で指名手配されてるだろうな

 

 

26:リーヴェルト家の変人

大丈夫、ほとぼり冷めるまで帝国には行かないから

 

 

27:北国の技術者

いえ、あなたにはクロスベルまで行って技術者ネキから荷物を預かってノーザンブリアに運んでもらいますので

 

 

28:リーヴェルト家の変人

え?指名手配中の僕にソレ頼むの?

 

 

29:名無しのゼムリア民

ざ・ま・あ!!

 

 

 

 

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